劇場公開日 2021年2月26日

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あのこは貴族のレビュー・感想・評価

全228件中、1~20件目を表示

4.0フラットというよりニュートラル

2021年3月31日
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鑑賞方法:映画館

この映画のどこに進んでいるのかわからない、それでいて忘れがたい瞬間を確実に重ねていくような語り口に、最初は戸惑い、やがてなんとかペースをつかめるようになり、なんとも言えない心地よさが余韻として残った。

地方出身者としては水原希子が演じた田舎からの上京組に感情移入してしまうのだが、並行して描かれる上流(という言葉自体がすでに問題をはらんでいるが)の世界もまた、あるがままに並走していて、ほんのわずかな瞬間にだけ、ふたつの世界が交錯する。かといって格差社会に物申す映画ではなくて、厳然と存在する格差の中で、それぞれに生き方を見つけようとする人たちを描いている。

フラットというと公平な視線を指している気がしてしまうが、公平とも違う。どちらかというとニュートラルという言葉が近い。岨手監督が『グッド・ストライプ』を撮った人だと後から気づいて、納得した。あれも、どこに収めていいのかよくわからないけれど、とてもニュートラルでいい空気の映画だった。

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村山章

4.5東京は時折、自転車の方が車より速い

2021年3月31日
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鑑賞方法:映画館

この映画は東京に生きる2人の女性を描く作品だ。東京という街は面白いところだと思う。ロサンゼルスほど貧富の差や人種で分断されておらず、かといって金持ちと貧困層の住む世界ははっきりと異なる。それでも東京は時折、違う世界に住む住人がまじりあう時がある。本作はそんな間隙のような瞬間を描いた作品と言えるかもしれない。
もう一つ、東京が面白いなと思うのは、混雑しているが故に車よりも自転車で移動した方が早い時があるということだ。主人公の華子はいつもタクシーで移動する。誰かが行き先を告げてくれたタクシーの後部座席に乗っているだけのような人生を彼女は送っている。彼女の人生の行き先は誰かに決められてしまっていることの象徴だ。もう一人の主人公、美紀は、自分の足と手で自転車を漕いで移動する。美紀は、自らの意思で人生の向かう先を決めている。そんな彼女の乗った自転車が、華子の乗ったタクシーを追い抜いていく。その時、初めて華子は自らの意思でタクシーの後部座席を降りる。
自転車がタクシーを追い越すのは東京ではしばしば見かける「東京あるあるネタ」にすぎないが、そんなあるあるネタを最も重要なシーンに活かされている。「東京の映画」として大変秀逸だ。

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杉本穂高

4.0キャスティングの妙 門脇麦と水原希子の役への寄り添い方に喝采

2021年2月4日
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鑑賞方法:DVD/BD

「うーん、これは素晴らしい作品」。
鑑賞後の第一声。
山内マリコの小説を原作に、全く異なる生き方をする2人の女性が自分の人生を切り開こうとする姿を描いており、門脇麦が箱入り娘の華子、水原希子が自力で都会を生き抜く美紀を演じている。

このキャスティングの妙に、今作の伝えたいことが詰まっているような気がする。
おそらくパブリックイメージから考察すると、役どころが逆でも違和感は抱かれないはず。
それを製作サイドは承知のうえで、あえて今回のキャスティングで押し通している。
ふたりとも見事に役を生き、寄り添い方がとても繊細かつ美しい。
これこそ新境地開拓といえる役どころではないだろうか。

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大塚史貴

3.0なんとなくク・リ・ス・テ・ル?

2024年4月28日
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Netflixで。
読んでいないので想像ですが、非現実的にドラマチックではない、でもちゃんと色んな出来事の連鎖によって語られている原作を、うまくまとめたのかな?という印象。とにかく適温で心地いい。
キャスティングも、みんな名のある人だけどちゃんと役柄に合っていて無理がない。
とくに高良健吾。まさに適役って気がする。水原希子も「ノルウェイの森」の頃からは考えられない頼もしさ。

外側には暴力的な構図や力関係が渦巻いている中、かろうじてエアポケットのように平穏な場所で、心ある若人たちが互いに気を遣い、抑制を効かせて自分にも相手にもベストな選択をしていく…というノーブル青春ストーリー。
暴力とか性的なことは背後に感じさせつつ表には描かないため、上品。

ただ私はゲスなため上流階級のゴタゴタとかエグみとかもろもろ、もっとあってもいいし、それ以上にヒロイン2人の今後のご活躍をお祈りしたい気持ちだった。4人をメインにTVドラマとかやってくれてものいいのよ。でもそれには高良健吾の役が生々しすぎるかしら…
あと山中崇が出てくるとつい不穏な展開を想像してしまう。

ラストのオチはちょっと「花束みたいな恋をした」をきれいにしたみたいな印象。なにしろみんないい子。

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ipxqi

3.0貴族はほんのひと握り。そこに愛はあるんか。

2024年3月30日
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movie mamma

4.0素晴らしかった

2024年2月26日
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門脇麦も水原希子もとても良かったのだが、
その友人たちを演じる石橋静河と山下リオが凄く良かった!!
というのも、おそらく彼女らが
階級のグラデーションでいうところの中央付近にいるからっていうのもあると思う。親近感があって、本作中では陽だまりのような存在。

その4人の関係性がどこをとってもシスターフッドに見えて、とっても良かったです。ドラマで観たい!

特に好きだったシーンを2つ挙げると、
一つ目は、パーティにてバイオリンを演奏した石橋静河が、マカロンを食べるシーン。これが非常に良くて。
トップのマカロンを取って代わりに花を挿すのだけど、
それを遠くから見ていた水原希子が笑うのよね。
一般的には"いやしい"と思える行動を、水原希子は(おそらくは)"愛おしい"と思い親近感あったのよね。
グザヴィエ・ドランの『マティアス&マキシム』にも、一方が途中で火を消した煙草を大事そうにポケットに入れて、もう一方がそれを見て微笑むっていうシーンがあって、もんのすごく大好きなシーンなんだけど、それに近しいものを感じた。
もうね、"いやしさ"のようなものまで引っくるめて、その人を好きになるのが良くて。それを遠くから見て笑っているのもいいのよね。当人は気づいていないっていう。

あと二つ目が、
水原希子を起業に誘う山下リオ。
もうここの喫茶店シーンが全て良かった!!!!
台詞が刺さる刺さる。
子供を見て、独身で子供が嫌われないように、とか。
水原希子が、誘いに対して即答したのが良かったですな。しかも、そう言って欲しかったって……!熱いぜ…!
特にイガイガする事ない二人の関係が暖かかったですな。互いが都会のオアシスですよ。

というか、この二人のシーンは全部いいんですよ…。
ニケツとかマウントレーニアとか。
とくにニケツ!!!!!
私なんてまさに「地方組」ですから、めちゃくちゃノスタルジーなシーンでもあり、希望も感じました。
きっと、誰にも奪えないというか、二人にしか経験できない瞬間ですもんね。うん、本当に良かった。

原作もそうらしいんだが、衣装もたのしめた。
年齢とともに変わっていくバッグやアクセサリー。
特に、社会人時代の水原希子のカルティエのショルダーバッグがとってもかわいかった。
あと、門脇麦が"アールグレイ"とか"ダージリン"とか、もう注文の仕方にまで、育ちが出るのね〜って感じで新鮮だった。

やっぱり、とても上手よね。
声色とか普段と違ったし、あと表情ですよ!!
表情で全てを語ってたから、この物語はこんなにも説明が少なく済んだんだと思いますよ。(時系列がいつのまにか変わってて、割と追いにくいけど、すっと入ってきた!)

ラストシーンは正直、腑に落ちなかったけど、
久しぶりにいいもの観たな〜と思いました。
邦画、全然捨てたもんじゃないです。
本当に素晴らしかったです。

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JYARI

5.0多様な価値観に触れる事ができる名作。

2024年1月6日
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面白かった。自分が知らない世界。
これまで知らなかった様々な価値観を知ることができた。

東京。
と一言で言っても、そこで暮らす人々の出自、価値観、身分は様々で。
実は多様で、それでいて互いに受け入れ難い価値観の相違があって。
自分と似た価値観の人たちが寄り添いあって生きているが故、自分と違う価値観の人達には無意識にフィルターをかけてしまっているのかもしれない。

上流階級の男性幸一郎と婚約しながらも、結果的に家族に縛られて抑圧されていく華子の姿を見ていると。
身分が高い事、収入が良い事=必ずしも幸福でない事が身に染みて良く分かる。
それは上流階級に生まれ、後継になる事を生まれながらにして期待され。自らの夢を抱くことすら叶わない幸一郎にとってもそうだ。
幸一郎の本音が垣間見えるシーンでは、裕福でありながらも抑圧に思い悩む様子が見て取れる。
むしろ地方出身でエリート街道からドロップアウトした美紀こそ、のびのびと自分らしく生きているくらいだ。

人並みの幸せというのは、個人の価値観が尊重されてのものだし。未来に馳せる夢さえあれば、どんな逆境だって人は前向きに生きて行ける。それが唯一の希望なのかもしれない。

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ジョイ☮ JOY86式。

3.0薄味な印象

2024年1月1日
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kyo

2.0映像が暗い。雨のシーンも多いけど、昔の日本映画のような暗さだ 映画...

2023年12月25日
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千恵蔵

2.5東京に住んでることってそんなにすごいですか?

2023年12月14日
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2023年12月14日

映画館で見損ねたああああと思ってたら、Netflix様が解禁されたのですぐ観ました。

感想は、面白いけど、物語に入り込む感覚まではない、という感じでした。
結局何が言いたいのか、自分の道を自分で切り開く的な、ありきたりなメッセージしか感じることができなかったです。

主人公の華子は箱入り娘で、自分の人生すら決められない、親の描いたレールに乗って、イエスともノーとも言わない生き方していました。
そんな中で美紀と出会い、都会で自力で力強く生き抜く姿に影響されます。
そして、幸一郎と離婚して、自分なりに生き方を模索していく、という感じでした。

たしかに、他のレビューにもあるように、
華子がいつもタクシーに乗っていて、
美紀は自転車に乗っている
描写を両者の生き様と対比させる考察は『たしかに!!』となりました。

ただ、2時間の映画で伝わってくるメッセージとして弱いかなあて思いました。

東京に住んでることがそんなにすごいんかよっ!!って思っちゃいました〜〜

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ちん

5.0階級の違う二人の女

Nさん
2023年11月15日
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N

4.5金持ちってナチュラルに俺様凄い!って思ってるんでしょうな

2023年8月27日
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麦ちゃんが上流貴族の政略結婚に巻き込まれる話。
庶民の居酒屋も生理的に受けつけられへんけど
さらに上流もなんだかなー
そこに愛はあるのか?
あーなさそうなんで離婚します。
すみませんでした、と土下座したら
高橋ひとみのチョップが麦ちゃんに炸裂。
この場面と麦ちゃんのウエディングドレスだけで90点です。
それにしても原作の山内まり子って麦ちゃん出演の
「ここは退屈迎えに来て」もそうだけど
上手く物語をこしらえるわ。
90点
イオンシネマ桂川 20210316
パンフ購入

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NWFchamp1973

4.0原作とは別物の良さ

2023年8月19日
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知的

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味彩

3.0高良健吾がかっこよかった… でも花子と幸一郎はただ第一印象だけ良く...

2023年7月11日
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難しい

高良健吾がかっこよかった…
でも花子と幸一郎はただ第一印象だけ良くて、乗せられたレールを歩くために一緒になった。恋愛の描写が最初だけで寂しかったな。
あと花子の喜怒哀楽を表に出さないお淑やかさ、これが品がいいと言うことなのかな、つまらない女に思った。
美樹と花子、それぞれ自分の道を切り開いていくとあらすじにあった。田舎者と都会ものの対比や、2人と高良健吾との関係性にどんなメッセージがあったのだろうか。2人の友人との関係だけが本物のような気がして、美しかった。

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nemo

5.0人との繋がりは希望

2023年6月21日
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人間は生まれたところ(場所だけを指すのではなく)で生きるしかないしそこから抜け出す事は容易ではないけど人と人との繋がりは希望だよ、という作品だと思いました。

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omoro

3.0原作とは

Kさん
2023年5月23日
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だいぶ違うけれど東京生まれの東京育ちのお嬢様と地方出身の普通の家庭の女性をうまく対比させていてそれでいて結局どこで生まれどこで育っても大切なことは一緒だということがとてもよく描かれている。主人公2人の女優さんがうまいなぁ。ひとつ気になったのは雨のシーン多いけどお嬢様ビニール傘さす?ってこと。

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K

4.0女性監督の台頭が著しい昨今。男社会はすでに踏み台でしかない。

2023年4月21日
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泣ける

知的

難しい

「はちどり」や「82年生まれキム・ジヨン」、「スワロウ」そして本作と、最近とにかく女性の解放を描いた作品が目立つ。「スワロウ」以外は新進気鋭の女性監督による作品だ。

私自身不勉強で知らなかったが、女性芸術家が男性に比べて冷遇されてきた時代があった。
政治の世界や医療の現場でのそれはまだしも芸術の世界まで男尊女卑がまかり通っていた事実にショックを受けた。そんなものに縛られないことこそが芸術の世界だと思っていたからだ。だがその実態は「燃ゆる女の肖像」でも描かれていた。

それだけに今まで抑圧されてきた女流作家のエネルギーが作品に昇華されて素晴らしい作品を次々と生み出している。いずれは女流作家、女性監督という言葉も死語になるだろう。

本作の主人公華子は裕福な家庭で何不自由なく育った典型的箱入り娘で、年頃になり当たり前のように結婚を周りから急かされるものの、なかなか相手は見つからず彼女は焦っていた。
なぜ年頃だから結婚せねばならないのか、彼女自身わかってない。強いて言うなら「そういう風に育てられた」からであろう。
「年頃」の彼女は相手を探すもなかなかお目当ての相手には巡り合えない。同級生の間で未婚なのは彼女とバイオリニストの逸子だけだ。その状況が彼女をさらに焦らせる。
しかし、ようやく相応しい相手に巡り会えた。彼女よりも階層が高い良家の御曹司だ。

念願の結婚を果たした彼女だったが、やがてその結婚生活において自分の居場所がないことに戸惑いを覚える。自分の知らないところでどんどん物事が進み、自分は蚊帳の外だと感じる。

夫となった幸一郎は自分と同じく良家の生まれで「そういう風に育てられた」人間だった。家の思うがまま生きざるを得ない、そのように生きることに疑問さえ抱かない夫をそばで見続けた華子は彼の姿を通して今までの自分自身を見たのだろうか。

そして華子はかつて夫と関係のあった美紀との出会いを通して人生が一変することとなる。
美紀は地方出身の中流家庭の生まれであり、華子にとっては異質の存在であったが、間違いなく新鮮な存在だった。
美紀との触れ合いの中で華子は自分を取り巻く環境、自分を縛り付ける境遇に違和感を覚え始める。
そして美紀のある言葉が決定打となり、華子は生まれて初めて大胆な行動を取る。それは夫、幸一郎との離婚だった。
この世に生を受けて今まで自分を縛り付けてきたものにただ身をゆだねて生きてきた彼女にとって、自己を解放させる大胆な行動だった。その行動を可能ならしめたもの、それは彼女が唯一この世で自分が自分として培ってきたものである友情であった。
美紀が言うようにお金でもなく地位でもない、人が生きる上で最も大切なものは自分の気持ちを素直に打ち明けられる人がいるかどうかだ。

一年後、逸子のマネージャーの仕事をしている華子は幸一郎と再会する。けして互いを嫌いになって別れたわけではない。解放され自立した華子は今度は一人の人間として本当に好きな人を選ぶのだろう。その対象は別れた夫も例外ではない。

本作を観ていて、夫側のエリート層がえらく紋切り型に描かれていたが、これはあえて意図した表現とも思われた。今まで女性を縛り付けてきた古い慣習を単純化することで、より女性の解放をわかりやすくする効果があったと言えるだろう。
すなわち古い男社会はもはやこれからの女性を際立たせるための舞台設定でしかないということだ。

本作はそのメッセージ性の強さもさることながら役者陣、とりわけ女優陣の自然な演技に魅了される作品だった。

以前書いたレビューが全削除されたため再度掲載させてもらった。今は無きテアトル梅田にて鑑賞。

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レント

4.0女性におすすめ

2023年4月18日
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女性監督の作品だから、想像どおり良かったです。劇中で、「独身や主婦とかで対立させないように、女性が分断されない様にしないといけない」みたいなことを言っていたので、共感しました。ラストも解放感があってgoodでした。

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ミカ

2.5なんか泣いた

2023年3月26日
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幸せ

大人になればなるほど、大人ごっこがやめられなくなる。みんなが思い描く幻の東京へ、みんな出て行ってしまうのは何故だろう。

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たべるのすき

4.52年前、鑑賞後の劇場から歩いて帰宅した。銀座方面から勝鬨橋の真ん中...

2023年3月24日
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2年前、鑑賞後の劇場から歩いて帰宅した。銀座方面から勝鬨橋の真ん中あたりで自分はいま前向きと後ろ向きのどちらだろうと数秒考えたが、反対側を銀座方面に歩く人が見えたので心の中で手を振りながらまた歩き始めた。あのシーンの意味が少しわかった気がした。

昨夜、帰宅途中の橋でその記憶が蘇り、寝る前にもう一度配信で鑑賞した。
二度目は物語の余計な詮索をしなくてよいぶん、本来作品が持つ心地良さが増して爽やかに楽しめた。

きっと今日の帰りはあの居酒屋でふらっと瓶ビールでも呑むだろう。

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後光で高跳び