劇場公開日 1956年3月18日

赤線地帯のレビュー・感想・評価

全24件中、1~20件目を表示

4.5吉原の夢

2024年4月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

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田沼(+−×÷)

3.5【様々な事情で多額の借金を抱え、娼婦になった女たちの夫々の生き様を描いた何とも切ない群像劇である。】

2024年3月27日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■売春防止法が施行される直前の吉原。
 赤線地帯にあるサロン「夢の里」には、父の保釈金のために働くやすみ(若尾文子)、失業中の夫を抱えたハナエ(木暮実千代)など、さまざまな事情から体を売る女たちがいた。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・ハナエの身体を悪くした夫は、赤子を抱えながら生活しているが、ある日自殺未遂を起こす。

・やすみは巧みに客の男達から金を巻き上げ、一度は殺されつつも貸布団屋の女主人になる。

■一番可哀想だったシーン

・息子と暮らすことを夢見ていたゆめ子(三益愛子)が、息子から自身の仕事を否定され、発狂するシーン。

<赤線地帯で働く女性たちの様々な生きざまを描いた、巨匠・溝口健二監督の遺作。
 けれど、今作はちょっと見ているとキツカッタナア。>

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NOBU

3.5赤線があった当時を知るのにいい

2023年11月17日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

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parsifal3745

5.0女子に対する補導処分

2023年6月16日
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マサシ

4.0「過去」ともいえない悲哀

2023年3月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

売春防止法(1956年公布)の頃に作られた今作は、きっと当時の時勢をリアルに投映しているのだろうと思いながら観賞しました。お金のために身体を売る。買う人がいるから売る人がいる。どっちが先かわからない。どこまでが許される自由で、どこから先が許されないことか、過去のこと言い切れない今日的な問題にも感じられました。気丈なミッキー(京マチ子)やしたたかなやすみ(若尾文子)は頼もしいのですが、病気の夫を支えるハナエ(木暮実千代)や一人息子に捨てられるゆめ子(三益愛子)など、先の見えない闇の中を生きてゆく女性たちを観ていると辛くなります。

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赤ヒゲ

3.0うちヴィーナスや!八頭身や!

2023年2月19日
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鑑賞方法:映画館

京マチ子の不良な登場シーン、イイなあ〜
カッコいいなあ〜
くわえ煙草で颯爽と現れて、鯔背やな〜
その後のコメディエンヌな魅力(うちヴィーナスや!八頭身や!)も凄くイイ。

そして、とにかくモノクロで映し出される映像が素晴らしい。流石の宮川一夫。
ていうか、ホント、4K万歳!
配信で観れる映像より、格段にグラデーションやコントラストの精度が上がってる。
21世紀になって、あのクオリティで観れるとは、なんだかんだで、デジタルのテクノロジーの進化は有り難い限り。

肝心の内容は、というと、もっと映画史に残るような名ショット続出かと思っていたが、そうでもなかった。
少し期待していた黛敏郎の音楽もオープニング以外は殆ど印象に残らなかった。
あと、この頃の日本映画アルアルだが、マイクの性能が悪いので、台詞が聞き取りづらかったりする。
映像と一緒に音声の方もアップデートして欲しかった。
但し、台詞の声のリストアというのは映像以上に繊細で難しいのかもしれない。
こういう時、英語版で英語の字幕が付いてると助かるんだけどなあ。

尚、脚本は、いわゆる典型的な群像劇なので、登場人物たち各々のストーリーが並列に進んでいく。
その個別のストーリーは、それぞれ殆ど接点が無く、それぞれが複雑に絡み合ったりだとか、最終的に意外な接点が生まれるといったような事も一切ない。
なので、特定の主人公にフォーカスしない話が苦手な人や、凝ったストーリーテリングを期待している人などには、あまりお勧め出来ない。
京マチ子や若尾文子のお目当て以外は。

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osmt

3.5赤線地帯

2020年11月13日
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今日マチ子あえてアップにしないという演出だった。京マチ子のアップが見たかったのでとても残念だ。この映画で中での役どころは二十歳そこそこなのだが、この時、彼女は30半ばだったのでアップを連発するのにはちょっと無理があったのだろう。
ストーリーは、いわゆる赤線地帯で働く色んな女たちの人間模様を描いたものだった。 幸せになるもの不幸になるもの、どうにもならないもの・・・群像劇として描かれそれなりにインパクトのあるものになっていると思う。特にお母さんが息子に捨てられるシーンと、悪女が金づるを切るシーンは脚本がしっかり描けていて迫力があった。
京マチ子の他にも若尾文子が出てるので見どころはしっかり有ます。

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タンバラライ

5.0滅びゆく景色と女たちの群像

2020年6月2日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

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しゅうへい

4.0フェードアウトのタイミングすごい

2020年4月7日
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鑑賞方法:VOD

56年大映。溝口健二監督。
ミゾグチ映画には縁がなかったのだが気楽に見てみようとまず遺作のこれを。

売春禁止法ができる前の吉原、赤線地帯で働く女たち。シビアーな現実をみせていくが悲壮感よりも逞しさが勝る。各人のキャラクターが立ち、話のリズムテンポも素晴らしい。奇妙な音楽が流れているが段々といい感じに聴こえてくる。

若尾文子は売れっ子で抜け目のない女を演じていて魅力的。京マチ子のミッキーという女も印象深い。監督が女性を描くのに長けていると言われる理由がわかった気がした。

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散歩男

3.0戦争の爪痕

2019年12月12日
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鑑賞方法:映画館

 終戦から10年も経った頃でしょうか、吉原の特飲店「夢の里」で働く女たち。300年も続く吉原も国会で審議されている売春禁止法案の成り行きを見守っている。とにかく、金を稼がねばならない女たちが右往左往するのだ。

 一人息子修一のために働くゆめ子(三益愛子)、汚職で投獄された父親の保釈金のために身を落としたやすみ(若尾文子)、失業した夫のために通いで働く娼婦のハナエ(木暮美千代)、黒人兵を相手にしていたミッキー(京マチ子)など、働く要因はそれぞれ。

 中でもハナエのエピソードは辛かった。夫が首吊り自殺を図ろうとするまで追い詰められていたのだ。昔ながらの、田舎から金のために売られてきた少女は終盤に出てくるしず子くらいで、みんな生きる為に身を落として働いているのだ。やすみは金を貸したり、男を「所帯を持つから」と騙して金をせしめ、相当な悪女と変貌を遂げていたし、ミッキーは何を考えてるのかわからないほどのお嬢様っぷりだ。

 法案が通ってしまえば売春など出来ない。しかし、彼女たちはそれしか手段がないのだ。文化国家などと復興を成しえたという謳い文句が憎々しく聞こえるのだが、戦後10年じゃまだまだ貧困層は多い。とにかく戦死して働き手がいなくなった家族も多い。不幸の連鎖とも言うべき、闇の商売は赤線が廃止されてからも手を変え品を変え続いているのでしょう。ただし、現代流行っているデリヘルなんてのは“性交すること”にならないので売春には当たらない(現実は知りません。本当に知りません!)。

 全編通して怪談映画のような音楽。エレキギターのスライドのみの音だったり、横山ホットブラザーズののこぎり音(お前はアホか)だったり、とにかく幽霊でも出てきそうな音楽で押し通していました。音楽は黛敏郎となってますが、本当は横山ホットブラザーズじゃないのか?と疑ってしまいました。

 最後に少女しず子のアップになるのですが、これがまた強烈なメッセージを含んでいるような気がします。この2年後には法律が施行され、商売が出来なくなるというのに…

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kossy

4.5日本中が赤線地帯になっただけなのかも知れません

2019年10月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

これもまた溝口ワールド
リアリズムを極めた映像の中に普遍的な人間の有り様が撮されています
京マチ子の存在感が群を抜いています

1956年の作品、劇中で難度も廃案になる売春禁止法は結局可決されて翌年施行され、このような赤線地帯は本作2年後から廃止となったのはご存知のとおり
ですから赤線地帯は公にはこの60年以上昔に無くなったことになっています
本当にそうでしょうか?
本作から60年以上たった21世紀の私達はその答えを知っています

確かに北品川は今では普通の何処にでもある商店街に綺麗さっぱり跡形もなくなっています
同様に木場と東陽町の間の洲崎は今では普通の街ですが、良く見ると良く古い民家を見ると本作に登場したようなお店のタイル張りの風情などの微かな痕跡が見られる程度です
土地の由来を知らなければ気付きもできないでしょう
では、吉原は?
ソープランドのメッカであるのは誰もが知っています
本作の世界は形を変えただけで生き延びているのです
ごく一部にだけ?
とんでもない
歌舞伎町や日本中の大きな繁華街の飲み屋街では表だった売春はないものの、ネオンの洪水の中で酔客をガールバーとかに誘う女性で溢れています
その光景は劇中の光景と大して変わらないものです
それどころかネットを見ればデリヘルもいくらでも呼び放題です

売春は禁止されるべきことです
人身売買はもってのほかです
赤線地帯は廃止されることは現代では当然のことです

とかろがその結果は不道徳が日本中に薄く広く広がってしまっただけのようにも思えます

本作に描かれたような不幸な境遇の女性達は根絶などされてはいません
それどころか本作と同じような理由で同じような不幸の中にいる女性達は、本作当時の何十倍にももなっているように思えます

つまり明確な境界線を失って、どこからが売春なのか不明瞭なことになっただけなのです
それが結末です

不幸な境遇に堕ちた女性達が閉じ込められた明確な明示的な赤線地帯は消えたとしても、男と女がいる限りそのような仕組みが無くなることなんてことは未来永劫無いのかも知れません
その現実のなかで私達はどこかで折り合いをつけて、これからもこの境界線の無い地帯をさ迷うことになるのでしょう
衝撃的なラストシーンのように21世紀の今日もまた赤線地帯は拡大再生産されているのです

日本中が赤線地帯になっただけなのかも知れません

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あき240

3.0退廃

2019年2月2日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

廃れ行く遊廓の滅びへの道程を6人の娼婦のエピソードを織り混ぜ進行していく。画面がモノクロームであることが余計に退廃さを増している。おどろおどろしい音楽が溝口健二の暗夜行路を予感させる。

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ちゆう

3.0まさに溝口作品

2018年11月11日
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鑑賞方法:映画館

吉原を舞台に過酷な運命を生き抜く女性を描いている作品で当時の時代背景が目に浮かぶ。溝口監督の作品は現代にも通じる問題を上手く表現している作品が多いように感じる。ラストカットの少女の運命は果たして…
2018-223

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隣組

3.0政府公認の赤い線で区切られた売春地区

2018年6月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

幸せ

・売春禁止法が施行される2年前、サロン「夢の里」で働く様々な理由を抱え働く女たちの逞しさを肯定するような映画だった
・現在にも存在する風俗産業を描くことで当時の日本の社会背景も見えてくるので価値のある一本だった
・とりわけ一人息子に軽蔑され気がふれてしまった母親と、新人が店先に立って客に「ちょ、ちょっと‥」と弱々しく声をかけるラストシーンが心に残った

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mimiccu

4.5リアル感が凄まじい。資料価値あり

2018年5月8日
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他の溝口作品にはない格別なリアルさがある。
浅草で生まれ育ち、父親は戦争で一儲けしようとして破たんし、姉は花街に出され、その姉の支援で生活し・・・、という溝口健二が売春防止法廃止に揺れる吉原を描く。

溝口リアリズムとはいっても、それまでの溝口作品はどこか「溝口が徹底的にリアルに創った作品」という印象がある。フィクションなんだから創られたものなのは当たり前だから、作った印象があるという表現は不適切ではあるが、対して本作はまるで「自然体で創ったらリアルになってしまった」というぐらいに、ノンフィクションのような錯覚を覚える。
それは、きっと実際にモチーフの多くは事実に基づいているのだろうからかもしれないが、やはり溝口監督自身の半生をなにかしら踏まえているからだろう。

黛敏郎の賛否両論のある音楽(私は賛成派)、売春防止法と赤線と、その赤線における供給者と需要者が生み出される環境、赤線で働く女とその家族の関係・・・・、この作品は歴史的な資料としても存在価値がある。

戦後という時代を一気にジャンプアップしてしまった日本人がジャンプで跨いだ「何ものか」を確認するためにも、特に戦後を知らない日本人が一度は観ておくべき作品だと思う。

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osan

4.0日本の裏側を知るという意味でも貴重な内容。女性の哀しみ、たくましさ...

2018年1月6日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

日本の裏側を知るという意味でも貴重な内容。女性の哀しみ、たくましさ、強かさがストレートに伝わってくる。

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tsumumiki

3.5正しい売春婦像。

2016年7月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

不気味な弦楽器が鳴り響く。お化けが出てきそうな効果音が印象的なオープニング。
タイトルどおり、売春の許されていた赤線地帯の女たちの物語。まさに、売春禁止法が施行される前後の作品だ。

正しい売春婦像。オレがガキの頃だって日活ロマンポルノの女優さんたちはこんな感じだった。思春期になるとビデオが普及。AV時代到来。こんな可愛い娘がって。そのうち、巷には女子高生が援交までやるライトな時代に。とまあ、エロの時代変遷はこれくらいにして。

この作品の売春婦はみな不幸を背負ってる。親父の借金返済のため。一人息子を育てるため。病気の亭主のため。そんな中、金しか信じられなくなる者。結婚に憧れて飛び出すも、結局出戻る者。家族から縁切りされて、気が触れる者。終いには、生娘までもがこの世界に足を踏み入れる。

考えてみれば、戦後10年あまり。そんな時代に、海外からも評価を得ていた溝口健二監督の遺作。
舞台は吉原だろうか。まさに社会派映画の先駆け。若尾文子がキレイなこと。京マチ子がグラマス。ラストが秀逸。

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うり坊033

3.0吉原系

2015年12月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

風俗で働く女性の話といえばある程度決まってくるのかな。
売れっ子と要領よくやりすごすタイプと客をとられちゃうブス…んで家族があったり結婚して出戻ったり息子にけむたがられたりいろんな背景があるとゆう。
ハナエさんかっこいい。

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スベスベマンジュウガニ

3.5当時の吉原事情

2015年7月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

総合:65点 ( ストーリー:75点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:60点|音楽:60点 )

 吉原の売春婦たちの逞しさや悲しさを描く。最初は生活感ばかりが滲む描き方が間接的で臨場感に欠けると思っていたが、娼婦として働いていないときの彼女たちの生活に観るべきものがあって、だんだんと引き込まれた。様々な背景から娼婦となって、その生活を自分なりに受け入れて、不幸なりに何とか希望を抱いて生きていく彼女たちの強さがある。その反面、自分の思うとおりにいかずにどん底に落ちる者もいる。
そのような当時のこの世界の女たちの描き方が、生々しい文芸作品のようだった。ただし観終わった後は虚しい気分になったので、あまり好きな作品とは言えない。それと音声は良くなくて科白が聞き辛い。

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Cape God

2.5音楽が印象的。 女性たちのキャラがかなりたっていた。 昔の日本映画...

2015年6月8日
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鑑賞方法:TV地上波

難しい

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とば