劇場公開日 1956年3月18日

「【様々な事情で多額の借金を抱え、娼婦になった女たちの夫々の生き様を描いた何とも切ない群像劇である。】」赤線地帯 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【様々な事情で多額の借金を抱え、娼婦になった女たちの夫々の生き様を描いた何とも切ない群像劇である。】

2024年3月27日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■売春防止法が施行される直前の吉原。
 赤線地帯にあるサロン「夢の里」には、父の保釈金のために働くやすみ(若尾文子)、失業中の夫を抱えたハナエ(木暮実千代)など、さまざまな事情から体を売る女たちがいた。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・ハナエの身体を悪くした夫は、赤子を抱えながら生活しているが、ある日自殺未遂を起こす。

・やすみは巧みに客の男達から金を巻き上げ、一度は殺されつつも貸布団屋の女主人になる。

■一番可哀想だったシーン

・息子と暮らすことを夢見ていたゆめ子(三益愛子)が、息子から自身の仕事を否定され、発狂するシーン。

<赤線地帯で働く女性たちの様々な生きざまを描いた、巨匠・溝口健二監督の遺作。
 けれど、今作はちょっと見ているとキツカッタナア。>

NOBU