劇場公開日 1956年3月18日

「当時の吉原事情」赤線地帯 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5当時の吉原事情

2015年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

総合:65点 ( ストーリー:75点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:60点|音楽:60点 )

 吉原の売春婦たちの逞しさや悲しさを描く。最初は生活感ばかりが滲む描き方が間接的で臨場感に欠けると思っていたが、娼婦として働いていないときの彼女たちの生活に観るべきものがあって、だんだんと引き込まれた。様々な背景から娼婦となって、その生活を自分なりに受け入れて、不幸なりに何とか希望を抱いて生きていく彼女たちの強さがある。その反面、自分の思うとおりにいかずにどん底に落ちる者もいる。
そのような当時のこの世界の女たちの描き方が、生々しい文芸作品のようだった。ただし観終わった後は虚しい気分になったので、あまり好きな作品とは言えない。それと音声は良くなくて科白が聞き辛い。

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Cape God