君の名前で僕を呼んでのレビュー・感想・評価
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つらすぎる
同性愛か、または主人公たちに寛容であろうとするあまり、異性愛に対していささか無神経になってしまっているように見えた。
息子が手ひどく振った女の子を夕飯に招待する母親の行動を、優しさと見るか無神経と見るかで、好みが分かれる気がした。
自分だったらつらすぎる。よりによってあの家で。
そのあとの、振られた女の子のあまりにも物分かりのいい態度や、唐突に父親の長台詞が始まり、まるで物語の答え合わせをするような展開に至っては野暮。
音楽は好みだけども、音は好きになれなかった。
とにかく美しい。
北イタリアのどこかで
少年と青年は出会い、惹かれあい、愛しあって、そして わかれる 。
これは、ひと夏の恋の物語である。
それは、年齢、人種、性別すら関係がない。彼らが男同士であることへの障害は一切無い。理解ある両親と「怒ってない」と言ってくれた友人。みな美しく、やわらか。主人公が体験したこの恋は、きっとかけがえのない財産になる。
そう、たとえ、いまは悲しくても。
北イタリアの風景、音楽、ファッション、そして彼ら の美しさは、わたしの心にずっと残るだろう。
夏が待ち遠しくなってしまった。
両親の存在の大きさ
昔の自分なら美しい男性同士の恋に心を奪われただろうけど、今の自分はエリオとオリヴァーを見守るエリオの両親の寛容さ、優しさに胸を打たれた。とくに最後の父親の言葉は一言一言が宝石のように輝いていた。北イタリアの美しい景色も素晴らしかった。
途中、ギリシャローマ時代の彫刻やハドリアヌス帝の名など同性愛的なイメージが散りばめられていた。ただ父親の言うようにこれは単なる同性愛にとどまらない魂の触れ合いの物語なんだと思った。
「景色と音楽と間がすてき」
北イタリアの田舎の情景が、とにかく美しく、
そこに流れる音楽、
戸を閉める音、駆け上がる靴音、
少し古い、階段や床の軋む音、
ラジオのスピーカー音、
そして、セリフ一つ一つの間と、
音が消えるタイミング
調和が取れていて
すごく美しい作品でした。
ゲイ二人の話だからか
女性客多く、
「ハッピエンドじゃないのショックー」という声が聞こえ、
「黙ってろ!」と思ってしまう私。
今よりずっと差別意識が強い時代の話なので、
十分にハッピーエンドな話です。
美少年とオトナ男性の美しい映像美と恋模様
評判がいいので、見に行きました。
どこの映画館も満席でようやく確保できました。
淡い恋心をうまく少ない言葉は仕草で表現しており、じわじわと面白さを感じる映画でした。
あの主役ふたりの美貌がなければ台無しな映画だと思います。
からりとした薄青い空。 開放的に開け放たれたドア。 濃厚な橙色の甘...
からりとした薄青い空。
開放的に開け放たれたドア。
濃厚な橙色の甘酸っぱいアプリコットジュース。
皮のまま頬張り、皮と実の間の1番美味しい所を味わう桃。
どちらの香りも画面から溢れんばかりに香ってくる錯覚に陥る。
特別なことをする訳でなく、夏の気候を楽しむ様子が、時間の流れをとてつもなく優雅にみせる。
贅沢な時間の中、ゆっくりと縮まった2人の距離が当然の様に加速する。ありがちな差別、偏見が描かれない分、羨ましいばかりの2人の感情の流れを思いっきり、時には大胆な程に描いてくれていて、とてもいい。
夏の終わり、行き場のない思いを持て余した青年を、父親の言葉が優しく丁寧に包み込む、最後までなんて繊細なんだろう。
全てが凝縮されていた父親の言葉。
完全に油断してしまっていた。
ラストの父親の言葉は、ものすごく大事なことを話していた。
もう一度、聞きたい。
しっかりと胸に刻みたい。
私はこの場面を焼き付けるために、もう一度この映画を見に行くかもしれない。
息子の背中をどれだけ押してくれたことか。
期待はずれ
前評判が高く評価も上々だったので、かなり期待してレイトショー観に行きました…が。
皆さん本当にこの映画良かったですか?とお聞きしたいくらいつまらなかったです。
良い処強いて言えば、同性カップルの絡みシーンが美しかったかなという程度です。これがアジア人だったらまた違った見たくれで正反対の感想だったかもしれません。
隠れ部屋みたいな部屋のエリオのフルーツのシーンは気持ちが悪かった。オリバーが食べようとしたときには自分の顔が歪むのがわかりました。
イタリアの風景や街並みはとても好きだし、役者陣の風貌も申し分なかったのですが。なんせ心に響いてこない私にとっては残念な作品になってしまいました。
次作、『サスペリア』もとても楽しみ!
淡々と描かれた、1980年代の北イタリアの避暑地の雰囲気にジェイムス・アイボリーのエッセンスが感じられとても良く、そこに流れる坂本龍一などのBGMが、その雰囲気を引き立て心地よい。
エリオ少年の物語であるものの、彼を支える両親の常識にとらわれ無い想いに感動しました。
17歳のエリオに心をシンクロさせピュアな作品の世界観に浸れる良い作品でした。
ルカ・グァダニーノ監督の次作、同じイタリアのダリオ・アルジェント監督作品『サスペリア』のリメイク?が今からとても楽しみです。
全てが完璧に美しい
主演のティモシーシャラメに惹かれて、内容を知らないまま観に行ったのですが、あまりにも全てが美しく、少しも目が離せませんでした。
イタリアの美しい風景の中での恋、すごく切なかった。
映画館で観るべき映画です。
切ない
1983年夏、北イタリアの田舎町に暮らす高校生の家に、アメリカから大学院生が滞在する。「年上の相手とのひと夏の恋(ただし男性同士)」、と言うと大して珍しくもないけど、この映画が評価される理由は明らか。まず、夏の北イタリアの風景が美しく、魅力的。そして音楽を勉強中の主人公が演奏するピアノやギターの旋律がまた魅力。それだけだと「きれい」なだけ、なんだけど、終盤で大学教授の父親が主人公に語る言葉が、深い。詳細には言わなくても、お父さんにも色々あったのだなぁ。
また、高校生の主人公のティモシー・シャラメ、相手役の大学院生のアーミー・ハマーのキャスティングもこの映画の鍵なのだと思う。10代後半の未成熟で不器用なエリオ、大柄で自信家な典型的アメリカ人っぽいオリヴァー、他の俳優ではここまで説得力がなかったかも。
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