私の中のあなたのレビュー・感想・評価
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新しい倫理を問う裁判劇かと思ってたが、そうではなかった
総合85点 ( ストーリー:80点|キャスト:90点|演出:85点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
裁判で新しい倫理問題や法律を問う映画かと思っていた。だが実際は家族の問題と愛情を描いたものだった。その意味では裁判の話や倫理性という主題はやや中途半端に終わったかと思うが、反面病気の子供のいる家族模様の描き方は素晴らしかった。
それを盛り上げたのは登場人物たちで、みんなとても出来が良かった。特に姉のケイト役のソフィア・ヴァジリーヴァは熱演だった。姉を愛しながらも両親を訴えるという矛盾した行動をとる妹アナ役のアビゲイル・ブレスリンも良かった。母親役のキャメロン・ディアス、娘の弁護士のところに怒鳴り込んでみたり、浜辺に行く家族を止めようとしたり、すごく感情的になって人の意見を全く聞かないくらいに盲目的になっているなと思ったら、実はこれが前振りだった。自分は感情的になって人の言うことを聞かない人が好きでないので、彼女は好感度という点では見ていて少し嫌な印象もしたのだが、物語上の演技というか伏線という意味では上出来。対照的に落ち着いて家族を見守る父親もいる。ケイトとひと時の幸せな時間を共有する病気の少年テイラーもいる。そのような登場人物一人一人の物語を知り、それらが混ざり合い、一つの家族の悲しく美しい物語になっていたと思う。
時系列が頻繁に前後していくのはちょっと混乱した。どれがどの時なのか解り辛い。ケイトの将来については想像がついたが、裁判がそれにどう関わってくるのかがはっきりとしなかった。見るからにやつれて体力もなく手術に耐えられそうもないケイトに、この裁判がどのような意味があるのだろうかという疑問もあったので、当初は意味のない裁判のように思えた。結局は家族のための裁判ということで納得出来た。
私にははまらなかった・・・
こういう形の家族の支えもあるのかと思ったけど
なんかリアリティーがなかった気がした。
キャレロンが母親ってのも私には浸透しなかった。。
命の見つめ方って幾通りもある
テーマ、役者、音楽等は本当に文句つけようがない。
監督の描きだそうとしている、死への向き合い方が
うまく、観る側の心を打つ素晴らしい作品です。
ただし、難点は最初から、中盤にかけて話の筋道が分かりづらい。
後で気づくんだけど、家族全員の視線で記憶がフラッシュバック
するので中盤、誰の視線か?
誰の言葉なのかが分かりにくくなります。
もう少し、話の視点が切り替わる際に工夫が欲しかった。
それ以外はすごくいい映画です。
多分、女性は泣いちゃう人多いかも。
キャメロン・ディアズが丸坊主になっちゃう話題が
先行していましたが、ナイスファイト!と言いたい。
演技派の素晴らしさを十分に出しています。
キュートなキャメロンももう、お母さんを演じる歳って
一抹のさみしさを感じます。
家族全員の視点で描かれる
主人公が定かでは無い。 白血病と戦うケイト、姉のドナーとして強いられるアナ、自分の無力さに落ち込むジェシー、娘の死を受け入れられないサラ、子供たちを温かく包み込むブライアン、家族全員が主人公で全員が病気と戦っていることをニック・カサヴェテスは冒頭に示す。
ひとつの消え行く命を通して人生の美しさ、家族の絆、死への寛容、あらゆるテーマを映し出す。
しかし、重たいテーマだがシリアスになりすぎることもなくちょうどいい。
アビゲイル・ブレスリンの"子供らしさ"がより涙を誘う。
激しい動きはないものだが、感動
家族だけれど小さい子が訴えるなんてすごいと思ったが
家族だけれど一人一人の人生なんだと思った—
その子はなくなったけど
みんな弟も立派に勉強したり
それぞれの人生を歩んで
でもその子の誕生日には必ずうみに集まるのが自然で温かみがあった
こういう選択肢もあるんだなぁ、と。
飛行機で予告編だけ見て、キャメロン好きだしって、なんとなく借りてみた映画。
普通なら終始重くなるであろう『白血病』というテーマを軸にしているんだけど、始まってみるとそんなにじめっとはしていない。
キャメロンが母親役だからかな、なんか暖かい家族の絵を垣間見た気がする。
私も母が白血病の一種で、私だったら適合するなら、母には骨髄でも肝臓でも、助かるのなら何でもあげたいと思う。
だから、アナが移植についての訴訟を起こした時は、全く理解できないしキャメロンの言うことが全面的に正しく思えました。
だけど、最後になって「なぜ訴訟したのか」という理由が明らかになって、号泣。
キャメロンや私の考えは、愛する人を失いたくないが故の考えで、誰しもが同じ考えにはならないこと、他の考えがあったことに気付かなかった。。
身内に病気の人がいる人にとっては、心に突き刺すものがあります。
だけど、見て良かった。
ヒネリが効いた展開がgood
予想では、キャメロン母とアビゲイル娘ちゃんがバチバチ、火花散らして争う。。。
みたいな感じかと思っていましたが、物語が意外な方向に進んでいく。
一直線の難病ものでないところが良いです。
物語が意外な方向に進んでいきながら、元へ戻ってきます。
しかもより深いところへ。
これがうまい!
ベタベタしたないところもいいですね。
病気で死ぬ…そこに向かってまっしぐらという展開を
実に合理的に避けて通っていて、話の運びが巧いです。
存在意義
ケイトは姉を生かす為に作られた存在。
それを知って姉に微笑むケイトの強さ。
もし自分だったらなんて考えられるだろうか?
当時付き合っていた彼と一緒に観に行ったのだが、あまりにも投げかけられたトピックが大きすぎて泣くのを忘れていました。でも、彼にとって私は泣けない薄情な女として認識されたようで、別れちゃいましたがね(もちろん原因はそれだけじゃないんですけど。)
それぞれの立場からの想い
私に兄弟はいませんが、もし自分が兄弟のために親に臓器提供させられそうになったら、と前半〜中盤はかなりアナに感情移入してしまいました。
私はまだ十代なのでアナやケイトの立場でしかこの映画を見ることができませんでしたが、私が結婚して、子供を産んで『親』になったらそのときもう一度この映画を見てみようと思います。
コップ一杯分の涙。
タイトルから単なるお涙頂戴ものを連想するが、その類のものとは一線を画する。
妹のアナ役は、「リトルミスサンシャイン」のアビゲイル・ブレスリン。冒頭。彼女の物憂げな眼差しからはじまる。回想シーンからモノローグ。「わたしは遺伝子操作でつくられた子供。白血病の姉を救うドナー役として生まれた。」彼女は、弁護士に相談に行く。「両親を訴え、自分の体を守りたい。」と。
母親役のキャメロン・ディアスがハマり役でいい味を出している。
大人だな・・
病気に苦しむケイトを中心に進む生活・・
みんなそれぞれ思いを抱えながら、
どんな時も彼女を優先してきた
そんな中で、家族のあるべき姿を一番とらえられていたのは
ケイト本人だったと思う。
彼女の最後の選択には、そんな背景もあるのだと思うと、
あの年齢で、大人になってしまった、
ならなければいけなかったことに
胸が締め付けられた。
見て損することはないと思う。
家族がとてもリアルに描かれたいい作品だ
涙が・・・
泣けました!家族の大切さとか、QOLとかいろいろなことを感じました。白血病のケイトが思った以上に強く、しかも、家族のことを考えている・・・そんなことを感じ、心が動かされました。周りの家族の苦労とか、問題を抱えながらも、それでも、日々を楽しく生きている姿が印象的でした。
泣ける映画
「白血病の姉を救うために、ドナーとして作られた・・」「臓器提供を強いる両親を相手に訴訟を起こす・・」
最初ストーリーのあらすじを見たときは、なんて暗い話なんだ。。
家族間の訴訟をメインにした、難しい話なのかな?
と思ってましたが、見始めたら全然違いました!
病気なのに明るく生きる姿や家族を思う気持ちに、涙がこみ上げてきました。
映像も綺麗だし、いい意味での裏切りがあり、かなり入り込める映画でした。
国際線の機内で見ましたが、飛行機の中で、一人で大泣きしてしまいました。
キャメロンディアスがすごい好きなのですが、今回の映画では、「臓器提供を強いる母親」という役柄が、どうしてもあの明るいキャメロンディアスとは結びつかなかった。。
私の先入観もあると思いますが、そこだけ、残念でした。
あまり詳しく書きませんが、ストーリーの後半はキャメロンらしさが出ていて、とてもキャメロンのキャラクターにマッチしてました。
(役がキャメロンディアスに近づいていっている感じでした。)
最近いい映画に出会えてませんでしたが、これはとてもお勧めの映画です。
家族愛・兄弟愛・命の重さ・尊さを改めて考えさせられた
監督が『きみに読む物語』のニック・カサヴェテスですが、単純に映画として素晴らしい感動のヒューマンドラマです。
映画館で思いっきり泣いたんですけれども、単に泣けるから=感動できる素晴らしいヒューマンドラマと言うわけではなくて、元々原作がイイからなのか、脚本がしっかりしてるからなのか、泣けるだけじゃなくて、特にハッピーエンドが待ってるわけでもなく、特別な善人がいるわけでもなければ、悪人がいるわけでもないんですけれども、兎に角素晴らしい家族愛や命の重さ、尊さについて深く考えさせられる映画でございました。
なんと言ってもキャストが素晴らしいですね!
母親のサラ役のキャメロン・ディアスは、ラブコメじゃなくても素晴らしい演技ができる女優さんであるということにはじめ、姉の命を救うドナーとなるべく遺伝子操作で生まれてきた『リトルミスサンシャイン』のアビゲイル・ブレスリン演じるアナ、白血病患者の姉、ケイト役のソフィア・ヴァジリーヴァなどなど、どの俳優さんも素晴らしい☆
特にソフィア・ヴァージリーヴァは、個人的には初めて観たような気がするんですけれども、とても素晴らしい圧倒的な演技だったんじゃなかろうかと思います。
闘病生活に苦悩する姿から、無邪気な笑顔、同じく病気に苦しむ恋人のテイラー(トーマス・デッカー)との無垢な絡みなどなど、本当に素晴らしい演技でした。
またその娘の姿を、母の厳しさ(ある種の優しさ)とは逆に、冷静に優しい眼差しで見守る父のブライアン(ジェイソン・パトリック)の姿も印象的で、そんな問題を抱えた家庭の中で苦しむ、思春期を迎えた長男のジェシー(エヴァン・エングリン)の複雑な心境もよくわかります。
フィッツジェラルド家だけに限らず、突然ケイトへの腎臓の提供を拒んだアナから弁護を受けた弁護士(アレック・ボールドウィン)から判事(ジョーン・キューザック)にいたるまで、出てくる全ての人が問題を抱え、またそれに悩みもしているんだけれども、全ての人にとって愛に溢れかえった作品でございます!!
2009年に劇場で観た映画の中では、個人に一番感動して深く考えさせられ、じんわりきた作品!
老若男女問わず、何をか感じることができるような映画なんではなかろうかと思います♪
何度も言いますが兎に角愛に溢れている。
家族や兄弟のことや、命の重さ、尊さを、改めて考えてみようと思う。
これは現実的な話です
妹がドナーのために産まれてきたというのは、今の医学的には現実可能な話で、倫理的に考えさせられるところが多かったです。
病気になった姉の心が痛いほど伝わる作品で、結末は驚くほどもものでもないけど、うなずける。
親として・・・
母親として子供を思う気持ちは、すごく解る。父親とはまた違う気持ちだと思う。父親は遠くから見てるかもしれないけど、母親は治療が見つかればどんな事でも惜しまない。子ども自身は疲れてるし、痛い思いをするのもさせるのも嫌だから、止めてほしいと思うけど、母親の気持ちを考えると「面と向かって」は言えない。だから親を裁判にかける事にしたけど・母親は何故裁判になったか解っていながら認めたくない。母親の心情として我が子が自分より先に亡くなる事は認めたくない。子供も現実を受け止めて欲しいと思いながら言い出せない。子供が親をすごく思っていることに何だか身に詰まる思いでした。
映像ならばこれでいい
公開直後に1回目をみました。予告編からエンディングが予想された通りの
展開に、涙することはなく、期待が大きいだけに、落胆しました。
パンフレットに原作とエンディングが違うと訳者のコメントがあり、
原作とは相当違うが、小説という媒体から映像にする上では、変更も納得がいという内容のことが書かれていました。
私も、原作小説を読み(原作のエンディングはあまりに衝撃的です)
改めて、映画を見ました。
訳者の方のコメントの意味がよくわかりました。
個人的には繊細かつ濃密な小説の世界の方が好きですし、こちらは本当に泣けました。
ただ、そのまま映画化するには無理があり、映像化にあたり、設定を大きく変えていたり、
より家族愛のしかも明るい面を強調する演出がなされていたこと、主眼がケイト目線になっていたことなど、確かにこの方がこの世界観に入れたと思うし、正解だと思った。設定変更にあわせたキャスティングもよかった。
裁判シーンの核心に迫るシーンは少々だいなしだったのが残念だが、
メインテーマである”家族愛”の形を味わうことのできる良作にしあがっていたと思う。
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