MEN 同じ顔の男たちのレビュー・感想・評価
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甘えてくる男どもに、一緒にうんざりしましょうという映画。たぶん。
これはもう明確な意図を持って観客を戸惑わせる作りだと思う。なんならボケっぱなしのまま話が進んでいって、最後にはさらにバカデカいボケがやってくる。三池崇史の『牛頭』を彷彿とさせるマトリューシカ出産シーンにいたっては、なんだこりゃと笑うしかなくて、そこに意味を見出すことすら無粋な気がしてくる。
全体としては、男性の存在そのものが女性に与える恐怖やストレスを描いているんだと思っていて、男どもはとにかく女性に母性を見出そうとして勝手に甘えてくる。それをジェシー・バックリーの苦虫を噛み潰したような表情で一刀両断にする。という解釈でいますけど、実際のところどうなんだろう。
劇場パンフや世に出ている記事のインタビューを読んでも、監督もジェシー・バックリーもぜんぜん具体的な話をしていないこともなるほどなと思わせる、解釈するより一緒にうんざりしましょうというメッセージを勝手に受け取りました。ああ面白かった。
ガーランドらしい美醜が混在した奇妙な世界
何かを満たしたり癒したりするはずの空間を、たちまち居心地の悪い世界へ変貌させる奇才ガーランド。表向きは違う衣を羽織っているようでも、その芯の部分は今回もどこか似た形を踏襲しているように感じるのは僕だけか。ハートフォードの風景はどこも絵に描いたように美しく、舞台のカントリーハウスは設備は古くとも内装が豪華で広々としていて、何より自然の豊かさに勝るものはない。だがちょっとした散歩やトンネルの中での美しい声の反響ハーモニーに心奪われたかと思えば、次の瞬間、何気ない景色にふとおかしなものが映り込んでくるのだから困り物だ。奇妙な時間はひたすら続く。ジェシー・バックリーは無駄に悲鳴を上げることなく、多彩なリアクションでこの異常事態と対峙し続ける。本当にどこで何をするにしても蔦のように絡まりがんじがらめにする”男たち”の存在。彼女の恐怖というよりはほとほとウンザリした表情が本質を突いているように思えた。
かなりの映像美だが、でもやっぱりホラー作品だ…
普段ホラー作品はあまり積極的には観ないのだが、本作は映像がとてもきれいとの評判で鑑賞。
確かに映像はとてもきれい。特に前半の緑の映え方は他に類を観ないほど美しいレベルと言ってもよいだろう。イギリスのとある地域のカントリー感がよく出ている。タンポポの撮り方も絶妙だ。
しかし、ストーリーはどうだろう。ホラー作品をあまり観なれていないため、通常というものがよくわからないのだが、本作においてつじつまはあっているのだろうか。同じ顔を連ねる趣旨は?元旦那とその男達の関係は?ラストシーンの意味は?
全体を通して確かに薄気味悪い展開なのだが、何もかもよく理解できなかったのが正直なところだ。
歪んだ女性観
結局何だったのかと疑問が残るだけの話ではあったが、他の映画評を参考にしつつ、また監督と脚本が「エクス・マキナ」のガーランドであることから想像に想像を膨らませて、これは女性に対する究極の甘えであると結論づけた。強気な女性にピンクのドレスを着せてみたり、罪のリンゴを齧らせてみたり、嫌がる顔見たさで脅してみたり、全部君のせいだとのたまってみたり、古風で子供じみた歪んだ女性観が散りばめられている。さらにそんなことにも負けない強い女性に振られたいという被虐的な願望も隠し持っているだろう。
邪推であったら申し訳ないが、そこまで観客の想像に任せられてしまうのもまた甘えのような気がしてしまう。
何かを描こうとしたのは分かるんだけれでも
兎にも角にも分かりづらい。
俺の作品について来い感が強すぎて・・・
題材自体、ああいう風に描くこと自体か難しかったのではなかろうか・・・
楽しみにしてた分しんどかった。
女が感じる男の気持ち悪さ
女が感じる男の気持ち悪さ(恐怖)を視覚的に生理的に感じさせるような映画だろうか。
最後の出産マトリョーシカで主人公が怖がらなくなったのは、正体がわかって怖くなくなったというか、「そんなもんなのね、あー知ってる」みたいな感じかなと思ったり。
わけわかんないから怖かったものが、急に「そんなもんだったのか」みたいなモノになったような感覚かなと。
で、出てくる「男達」というタイトルに、「しょーもな…」ってな笑みを浮かべるというか。
怖いは怖かった。
理屈じゃなく、生理的な恐怖。言葉や理論ではない感覚だから当然わけんからん、説明つかない。そういう映画かな。
1ミリもわからん
ただただ気持ち悪いだけ。
最初はその不気味さもよかったけど、途中からほんまよーわからんすぎる。
男という存在の気持ち悪さを描いてる?
そんなん知るか!意味不明すぎるやろ。
せめてなるほどねって感じに繋げてほしかった。
邦題もおかしない?
同じ顔じゃなくて同じ思考の男達というか。
まぁ特に印象にも残らんしょーもない作品。
怪奇で、不思議なミステリー・ホラー
何と評していいのかよく分からないような、怪奇で、不思議なミステリー・ホラー。ホラー映画を観た感覚はなく、前衛的でありながらも、ゴシック的な要素も加味しているアート作品を鑑賞したような感覚。長閑な緑濃きイングランドの田園風景の中に佇む、豪華な洋館。そして、その風景とは対照的に洋館でくり広げられる血みどろの惨劇。『シャイニング』を想起するようなシチュエーションと色彩だった。
離婚が揉めて、言い争っている最中に、夫が目の前で転落事故を起こしたのを目撃したハーパー。夫を亡くした心を癒すために田舎の洋館へと出向くことに。最初こそ、その豪華な洋館を気に入っていたハーバーだったが、周辺を散策していると、廃墟となったトンネルから真っ裸の男に後をつけられたり、街の教会や酒場では、若い男や牧師、警察官、洋館の管理人からも嫌な言葉を浴びせられたりする。しかも、それらの男達は髪型さえ違えど、全く同じ顔をしており、その異常さに気づき始める
またそれと同時に、ハーパーは、夫の命が途絶えるシーンがトラウマとなって、何度もフラッシュバックするようになる。そんな折、とうとう男達が何の脈略も無く、洋館のハーパーの前に現れて、グロい血みどろの惨劇が繰り広げられるクライマックスを迎える。
本作のテーマはいったい何なのだろう…?ラストシーンで、次々と生まれてくる男達の最後に生まれてきた、亡き夫の言葉に象徴されているよう感じた。男である夫は、妻に母性の様な限りない愛を求めた。しかし女である妻は、男に恐怖心と悲哀を感じ、女の方が男よりも一枚も二枚も上手であることを、男を見下すハーパーの態度が物語っていたように思う。
正直、この作品を理解するのは難しく、オチと言うオチもよく分からなかった。ただ、聖書の『禁断のリンゴ』や、ギリシア神話の『白鳥になったゼウス』等が引用されていて、鬼才アレックス・ガーランドらしさが溢れた作品と言える。
A24らしい作品です
山の景色は
緑が鮮やかで気持ちがいい
宿泊する古民家も年数は経っている
ものの内装は新しく素敵な戸建て
二週間を過ごすには最適な空間
癒しというか
心身の疲れをとり
リフレッシュする為に
訪れたが…はずが
嫌なことが起こり始める
最初は全裸の男が家の周りを
ウロツキ恐怖にかられる
そこからは
嫌な男たちばかり出会って
恐怖でしかなかった
意味も解らずに恐怖な体験
最終的に自殺した彼が
…愛…
が欲しかった。と
ホントに?
それだけで死んじゃうの~
って感じ
後から後から起こる出来事に
男性の求める声が聞こえてくる
終わりの頃はソレらを察した女性が
ウルザリした顔に見える
…呆れる顔が印象的
オモシロさはある?
恐怖な体験を味わった
あっ。気持ち悪さは超一流
顔面ホラー☝️
ミッドサマーに続く、胸糞でした。
スタートから、主人公のハーパーは旦那の自殺を目撃してしまう。
その傷を癒す為に、田舎にあるカントリーハウスを借りて滞在するが同じ顔の男が、何度も登場し…
田舎の綺麗な澄んだ風景の中に、全裸の男性がいる、
老けた子供だが全員顔が同じとなんとも、奇妙で気持ち悪い。でも、ハーパーは気づいていない🤔様子。
ハーパーが、家に到着した時に落ちているりんごをかじる所から、禁断の世界に進んでしまったのか?
トラウマから、妊娠、出産、許し、愛と全編通して寓話の世界観にギュッと詰め込んだら、こんな映画出来たよ〜‼️って感じ❓
ハーパーは、一生自殺した旦那を抱えて生きていくのか?本当に最悪です。
奇想天外で、ラストは気持ち悪くて笑えてしまいました。
メンヘラ夫婦
雰囲気映画でしたね、予告はさすがうまくやってるね
監督の自己満足感がよくでている感じ
愛情に飢えた旦那もきもいし、司祭がきもい
女も普通りんご勝手にもいで食べるかね?
前半は30分は森のイメージ映像かと思うくらい退屈でした
終盤はグロマトリョーシカ
それがやりたかっただけなのね
色々考察していけば面白いのかもしれないけど俺はいいや笑
テーマはボーと全く一緒なのよね!
アマゾンプライム配信開始が3月1日という事で改めて感想書きます!
自殺を目撃して病んでしまい自分と(乖離した色々な自分が同じ顔の男)向き合いリハビリしていく過程を映像で見せてる話ですね!
同じ顔の男と会話してるのが正にそれで特に神父の言ってる事が1番重要な内容だったりします(実際に夢で坊さんが出てくるパターンで大事な事言ってきたりする事とか有りますのでまんまですね)
その病んでる内面を部分を映像で見せると裸の男だったりするんですねえ(ボーの場合は外に居る変な人たちが内面の病んでる原因部分でそれを映像で見せてる)
そこが分かるとめちゃくちゃ簡単な内容でストーリーがスッと入って来ますが分からないと意味不明でつまらないと言われてしまうし説明無いから答えに辿りつき辛いのが難点だと思います!
つうかA24作品てミッドサマーとかボーとか他の会社の作品よりも全裸の男のサービスショットとチ◯ンチン◯◯チンモロ見え場面かなりあると思います笑笑笑笑笑
A24らしい映像美、内容は理解できず
うーん、、、私の頭では理解できませんでした。
女性の私からしたらイラッとする住民がやたら出てくるし。
主人公の女性、何も悪いことしてないのに、なぜここまで酷い仕打ちに合うのか。
最後まで謎は解けないまま、モヤモヤが残る映画でした。
亡き夫への罪悪感から?
正直に観た感想としては「…」となった。
恐らくこの映画の狙いとしては、夫婦喧嘩のいざこざの末に夫ジェームズが衝動的にハーパーに対して自殺してやると脅すことにより自分に対して心配してもらいたい、気にかけてもらいたいという思惑があったはず。
ところが、ハーパーは自殺なんてと叱責した上に友人のライリーに対してジェームズが怖いとメールで相談します。今までのハーパーがジェームズに対しての発言を知るジェームズはメールの文面を見るやいなや、怒りのあまりにハーパーを叩いてしまいます。叩かれた勢いで、ハーパーは激怒し、ジェームズを力付くで家から追い出します。
その結果、ジェームズはハーパーの目の前で飛び降りを図り死んでしまうのです。
ハーパーは気分転換のために、田舎へ単身で訪れたわけですが、夫への罪悪感があるために素直な気持ちが吐き出せないことを悩んでいることに神父から痛烈な一言、謝る機会を与えていれば生きていたはずだ、ハーパーはこのセリフを言い当てられたから逆上して出ていってしまう。
頭の整理がなかなかつかない、混沌としたハーパーの頭の中では見えるもの全てが恐怖と化します。その結果、村人による異常さや、マトリョーシカのように同じ顔の男性が生み出される奇妙なシーンから最終的に違う顔の男が生みだされ、それがジェームズだった。
ハーパーはジェームズに生前出来なかった謝罪の機会を与え、ジェームズが謝るとハーパーも謝りハッピーエンドで終わる。
何とも不思議な映画だった…。
腕裂け男・・・何なの?
美しいものと気持ち悪いもの。両極端である感情がどこかで奇妙に融合してしまいそうな不思議な感覚に囚われてしまった。なぜだろう。傷心旅行であったはずの田園風景の広がる田舎にあるカントリーハウス。廃墟マニアが喜びそうなトンネルというメタファーがハーパーに幻影を見せ続けたとも思われたのですが、同じ顔の男たちが亡き夫ではないことに深い意味がある気もする。
宗教的寓話をベースにして、DVとストーカーと離婚問題、男のエゴに対するハーパーの心象風景が美しくも痛々しくもあった。そして怒濤のラスト20分。男から男が次々に産まれ、最後には死んだ夫ジェームズが産まれて、彼女に愛を求めてくるのだ。愛から命が芽生えてくることを訴えてくるようにも感じるが、寛容さを求める男のバカさ加減が観る者を突き落としてくれた。
あまりにも特別にひどい男の性格だったが、男からすると日々反省すべきところもあったかな~と自戒せねばならないな。ジェフリーだけは酷い性格じゃなかったけど、それが村人全てがジェフリーに見えてしまったのだろうか。恐怖心を煽るだけなら皆ジェームズの顔にするべきだもんね。
男という生き物は綿毛によってDNAが受け継がれていく。なんだか色々と考えさせてくれる作品でもありました。神聖なはずの出産もここまで醜く描かれるとは・・・さすがA24だ。
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