ロブスターのレビュー・感想・評価
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タイトルの意味がやっと分かった💦
独身者はホテルに集められ、45日以内にパートナーを見つけられなければ人間以外の動物にさせられると言う。
主人公のデビッドは45日後ロブスターになる条件でこの会に参加させられるが、、、。
参加者は自分の殻に閉じこもっている感があり、何かと遠慮しがちやこだわり有る面も。
そんな中、この会を実施する組織もただのカップル支援組織では無く、ちょっと変態じみた性格を更生、繁殖に関して指導するなど、何処の共産主義国であればやりかねない様な内容だ。
この映画は奇妙な2つの世界を映像を踏まえて上手く映し出している。
①少子化対策には法もやむえなしの様な世界。不自由さはあるものの子作りを大切にし、誰もが対となる社会作りを目指す。
②法律などない自由な世界だが、唯一恋愛禁止。
主人公は①でパートナーを見いだせず、②で見いだす内容は皮肉。
また、パートナーとの間に「似た共通点」を見いだせば上手くいくと思っているのだが、一般人とちょっと違う視点論点を繰り出す(運命的だと思う)あたりはクリエイター(デビッドの職業は建築家)と言う職業をまたまた皮肉っているとさえ思った。
ラストはどちらになったのだろう。
「春琴抄」(調べてくれ)かそれ以外か?
私的には人間以外のなりたい動物はロブスターと答えている時点で、「この男は考えがちょっと違うぞ?」と男の見方を変えて最初から観ていればまた違う面白味があったのかも知れない。
とにかく監督のクセが強い💦
斬新な映画
内容は見てのお楽しみですが、
なかなか面白い映画でした。
着眼点が斜め上の発想という感じで、
冒頭から引き込まれます。
ブラックジョークとか好きな方にはぴったりな映画という感じです。
人を愛するって何なのか。
古い映画なのか日本で上映してたのかな?
当方はネットで探してみました。
背中
真顔でボケまくる前半は引き込まれる。後半急に人心地がついて、平凡な映画になる。
ホテル敷地内の前庭や風景はとても美しい。『聖なる鹿殺し』もそうだったけど、この監督の特徴なのか緑色が独特で綺麗。
あの軟膏シーンが結局なにを暗示していたのか、理解が及ばずモヤモヤしてしまった。もう一度見ないと。
人は愛を捧げられる動物
『女王陛下のお気に入り』を見たので、まだ見てなかったヨルゴス・ランティモス監督作品を。
初の英語作品で、カンヌ国際映画祭審査員賞受賞、アカデミー脚本賞ノミネート。
2015年の作品なので、どういう話なのかは知っている。
その奇抜な話だけは前々から聞いていた。ただ何となく見る機会が無かっただけで…。
もし本作を、何の事前情報ナシで見たら、びっくり仰天するだろう。
そして、本作の前にアカデミー外国語映画賞ノミネートの『籠の中の乙女』ですでに才気を見せていたが、改めてとんでもねー鬼才にして奇才が現れたと思った事だろう。
近未来。独身である事は許されず、必ずパートナーが居なければならない。
独身の者はあるホテルに身柄を拘束される。
そのホテルで、45日以内にパートナーを見付けなければならない。
もし見付けなければ、動物に姿を変えられてしまう…。
一体どう考えたら、こんな話を思い付くのだろうってくらい、ブッ飛んだ設定。
映画はどんな題材や設定であれ創造する事が出来る。
が、本作の企画や脚本を初めて読んだ製作会社やキャストたちの反応を是非知りたいもんだ。
独り身になってしまった主人公デヴィッド。
ホテルに送られるが、冴えない中年男故、なかなかパートナーが見付からない。
かつて実生活で奔放な女遊びを公言していたコリン・ファレルが内向的でショボくれた中年男に扮し、これがなかなか絶妙。本当にいい個性派俳優になったもんだ。
周囲はどんどんパートナーを見付けていく。
内心焦っているのか、運命を受け入れるのか、何とも読み難いデヴィッド。
なりたい動物は、ロブスター。何故かロブスター。理由は、長生きで精力があるからだとか…。
設定も世界観も周囲の人物たちの言動もヘンテコだが、デヴィッドも相当ヘンテコ。
期限が迫る中、デヴィッドについにパートナーが見付かる。
これで安心安泰…とはならず。
異常な状況下で強制された恋愛など上手くいく筈がない。
この狂気地味た世界に耐え切れず、ホテルを脱走。森の中に逃げ込む。
そこで出会ったのは…
ある女をリーダーとする独身者集団。
行動を共にする事に。
が、この集団には絶対に破ってはならないルールがあった。
それは、“恋愛禁止”…。
何という皮肉と言うか、不条理と言うか、神様の悪戯のような運命か。
強制恋愛から逃げ出したと思ったら、今度は恋愛禁止。
究極の選択だろう。
強制される恋愛。パートナーが見付からなければ動物に。
恋愛禁止。もし破ったら、それこそ恐ろしいほどの罰が…。
人間は自由を求める動物だ。
だから、こういう世界のこういう状況下でこそ、巡り合うのだ。運命的な恋と相手に。
デヴィッドは集団の中で“近眼の女”と恋に落ちる。
二人は密かに愛し合うが、運命が立ち塞がる…。
あらすじだけ書くとドラマチックだが、実際は超シュールなブラック・コメディ。
近未来が舞台だが雰囲気だけ異色で、ラブストーリーでもあるが当然ロマンチックなどではない。
不気味で奇妙で、ジャンル特定不能。
音楽はホラー風。
それはつまり、本作もまた好き嫌いはっきり分かれるという事。
とにかくキチ○イ的な作風/世界観で、話や登場人物たちの言動も意味深、所々難解。
ヨルゴス・ランティモスは常に我々に一筋縄ではいかないものをぶつけてくる。
ラストも印象的。
唐突に終わったようにも思えるが、あれは究極の愛の形を表していたのではなかろうか。
すると本作はやはり、狂気的な愛の物語だったのではなかろうか。
時に常軌を逸しても、人は無償の愛を捧げられる唯一無二の動物。
自由と拘束はいつも隣り合わせ。 あの煽り曲がかかるたびに爆笑してし...
自由と拘束はいつも隣り合わせ。
あの煽り曲がかかるたびに爆笑してしまう!
笑えるかーい!っていう笑いは基本好き。
重めの鹿よりも分かりやすいコメディなのでとっても見やすい作品。
嫌いじゃないけど、ちょっと中途半端だったなあ。どの人にも共感できな...
嫌いじゃないけど、ちょっと中途半端だったなあ。どの人にも共感できないからかな?
同じ要素が無いとパートナーになれないってのがね。そういう人いるよね。
オリビアコールマン出てて嬉しかった。
身体は魂の入れ物
個人評価:3.4
淡々と雨が降りしきる様な演出。
設定こそ突飛ではあるが、静かで余白のある空間で、見る側に色んな考え方をさせてくれる。
主人公達は後半はほとんど森で寝泊りし、獣のような暮らし。人間同士ではなく、魂だけでコミニュケーションをしてるかのよう。人間の形はあくまで入れ物にしかすぎず、色んな動物に変えさせられる設定とリンクする。魂が貴方で身体は入れ物だと。
映画としてはあまりにも暗喩的であり、個人評価としては低いが、他に類を見ない空気感と物語である。
風刺映画、奇妙な舞台設定が秀逸。
主人公は短期間で、極端な習わし・ルールで縛らた2つの世界を体験する。その2つの世界は全く正反対の価値観で成り立っている。
主人公は物語を通して、何のルールにも囚われない生き方を手に入れようとしたのだと感じた。
ラストで主人公がとろうとした行動は、奇妙な世界への恨みというよりは、パートナーと共に自分たちだけの世界に踏み出そうとしたでは…。
真面目な愛の物語
シュールでエグい世界観。
共通点がないと認められないカップルってなんだろう。
カップルにたったらなったで子供があてがわれるって、その子供はどこから?
もっとブラックコメディだと思っていたら結構真面目な愛の物語でした。
異様な世界で貫ける愛とは?
どちらともとれるラストは考えさせられます。
しかしロブスターになりたいかぁ?(笑)
隠れた名作
ぶっ飛んだSFである。
まず結婚していないと動物にされるとは人権団体が黙っていない設定だ。
無論猶予があって45日間施設で暮らしながら、狩りと新しいパートナー探しに励む義務が課される。狩とは野良独身者を麻酔銃で捕まえることで、猶予が一人捕まえるごとに一日伸びる。もちろん新しいパートナーと出会い、生活がうまくいくことが保証されればこの施設とはおさらばだ。
主人公はロブスターになりたいらしい。100年以上生きるし、死ぬまでセックスできるからだと。前向きなのか後ろ向きなのかわからない。
この世界では鼻血を出しやすいとか共通点があるとくっ付くらしい。たったそれだけと思うが、そういう共通点を大事にする世界なのだ。
そのためにある人物は鼻血をわざと出して共通点のダシにしようとする。そこまでやるかと思ったが、それぐらいの価値があることなのだ。
他にも近視とか感情が無いだとか、何か一つでも共通点を見つけていくことでパートナーを見つけようとする。
この施設では異性へのアプローチ欲を高めさせるために女性が尻を男性の股間に擦り付けボッキさせる習慣がある。動物みたいだがシステマチックでディストピア感のある奇妙な習慣は、射精までは許さない。自慰も許されず、罰則に該当する。
物語の後半で自由を謳歌する野良独身者のグループに主人公は入る事になる。ここでは恋愛禁止でそういった事は非常に厳しい罰を持って制裁される。ダンスも一人だし、基本的に寝るときも一人である。両親もいるフランス人が何故かこの野良グループのリーダーで、狩られないようにグループを
訓練しつつ、鉄の掟を敷いて集団を統括している。
そんな場所に限って主人公はそのグループのある女性と恋に堕ちてしまう。
例によって近視という共通点が二人を近づける。
二人が懇ろになっていることがリーダーにバレてしまい、女性の方が近視を治す手術だとリーダーに騙され失明させられてしまう。
失意に暮れる女性だが男性は女性をそれでも支えようとする。
ただ、それでもやりきれない気分が二人を襲う。そんな中決意したように
男はリーダーを殺して街へ逃げることを提案する。その提案に乗っかり、
二人は計画を実行する。ひと段落して街のファミレスの中
男性は女性を穴のあくほど見つめる。横顔手足、笑顔。そして静かに
ウェイターを呼び、ナイフを貰う。自身も女性と同じ立場になろうというのだ。洗面所にナイフを持ち一人佇む。震えながら鏡の中の自分を見つめる。
彼が最終的にどうしたか描かれないまま映画は終わる。
彼も暗闇を失い、代わりに伴侶を得たのか。
それとも、やはりタイトルが示唆するように光の差さぬ水底でロブスターになったのか。
不思議な雰囲気漂う作品
「籠の中の乙女」の監督ということもあり、凡人には理解できない雰囲気が終始漂っていました。
始めは「恋愛を強要する社会に対する皮肉」かと思ったら、今度は「恋愛を禁止する社会」が出てくる。雰囲気も理解不能なうえに、内容も難しい……
おもしろかったけど、ひとにおすすめは絶対しない作品です
〜変〜
「ひとつの制約を、常識をはるかに超えたところまで強調すると、その状況下で暮らす人間たちには、際立ったことが起きる」という話を上手に撮る監督。ひと言で言えば、変な監督、変な話ばかり撮る監督、だ。
この映画では「人間は、男女カップル(対)であるべき」という点を非常識なほど強調した世界について描かれる。
独身男も独身女も、4週間で相手を見つけられなければ動物にされてしまう。一人ものたちは、男も女も、カップルになるためにあるホテルに集合して相手を見つけあうことができる。だが、もちろんうまくいかない者もいる。そうした者たちの中には、ホテルを逃げ出し、野営しながら、「カップル(対)になることを決して許さない世界」を築く者も出てくる。
主人公は、ホテルでは相手選びに失敗する。脱走した外の「対になることを決して許さない世界」では、皮肉にも愛し合える相手に、出会う。さて、どうなるか、という話。
日常とかけ離れた世界の話なのだが、その世界も見かけは現実の世界と変わらないので、こちらの世界との接点を感じてしまい、なんだか気持ち悪い。
あちらの世界では、同じ病気や同じ障害をもつと、つながりやすい利点と強調され、鼻血が出やすい娘とカップルになるためにムリヤリ鼻血を出す青年の話が進む。そして主人公と相手の女も・・
しかし自分の目をナイフで刺せるだろうか・・いやあ、いかれた監督だ。つげ義春みたいのものだな。
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