グラン・トリノのレビュー・感想・評価
全247件中、141~160件目を表示
ウォルトかっこよすぎ…
ウォルトの生き様が格好よすぎた。
タオとスーを守るために、
奴らを殺しに行くのではなく、自らの命をもって守る姿が勇しかった。
病気で後が長くない事もわかっているけど
タバコと酒はやめずに、最後渋いスーツを新調して、丸腰で死にに行く…
じんわりと余韻の残る映画でした。
車が欲しくなる
妻に先立たれ、息子家族からも煙たがられていた昔気質な頑固オヤジ、ウォルトが隣に引っ越してきたモン族の少年タオやその家族らとの交流を通して少しずつその考えを変えて行く様子を暖かくそして残酷に描いた作品。
酒とタバコと愛犬と庭の手入れ、そして50年勤め上げたフォードで自身も部品の取り付けに関わったグラン・トリノを乗り回すでもなくピカピカに磨き上げ、満足そうに眺める。
その楽しみだけをとても満足そうに、しかし仏頂面に演じるは名監督クリントイーストウッド。60年代から映画業を続ける彼を俳優として観たのは恥ずかしながら今回が初めて。
190を超える上背、ギラついた眼光、ハゲそうでハゲない頭。とても80手前の人間には見えない容姿。声も低くてしゃがれててカッコいい。
散々クロだのイエローだの差別用語を連発したり、たまに会う友人たちとは憎まれ口しか叩かなかったりの頑固オヤジが赤の他人、しかも国籍も民族も違う人々と心を通わせていく姿は見ててとても心和む。
酔っ払って気分良くなればベラベラ喋るし、子ども相手にも臆することなく接する姿は見ててかわいいおじいちゃん笑。
急に気に入られてモン語?で何言ってるかわからないおばちゃん達から食べてる最中にメシを追加されていくシーンはすごく笑えるお気に入りのシーン。
ただの老人と異国の少年の交流を描いただけではなく、しっかりと男の生き様を描いている点も良い。
「アメリカの男」とは?を見事に体現し、タオにもそれを叩き込む。男らしさを学ぶの件は悪影響の予感しかなかったがあんな物騒な街ではあれくらいの度胸で生きていかなければいけないんだろう。
ラスト不良どもの家に乗り込む前に身支度を整える姿が最高に渋い。スーツ新調してるシーンなんか最高にクール。ここだけでウルってくる笑。
何よりもクールなのが指で銃を構えるあの仕草。にわかのためダーティハリーをまったく知らないが調べてみるといろいろとオマージュがある様子。古くからのファンからしたらあの仕草はたまんないんだろうなぁ。
40年以上に渡り俳優として活躍してきた男の集大成が伺える名作。
この生き方には憧れる。が、酒もタバコも全然で向いてなくて悲しくなる笑。
うなる
なんていうか、言葉にすると薄っぺらく聞こえてしまうのが残念。
言葉にすることが恐れ多い。
なんと言ったらいいんだろう。
とにかく、まず、あのウォルターの役。
そもそもの脚本での人物像の作り方が上手い。
「だんだんと心を開いていく」っていうことなんだけど、その開いていく様が、違和感無く、そして元々のウォルターの性質を残したまま、心を開く構図が素晴らしい。
上手い具合に、愛着湧いちゃう。
愛犬を相棒みたいにしている感じとか、
差別的なこともめちゃくちゃ言うけど、それさえもイカしてる感じの、ほんと上手い具合に、何も悪い意味を持たない、言われた方も気にならない、笑えるような感じ。。。んーーなんて言ったらいいのか。。
上手。
そしてクリント・イーストウッドの息の吹き込み。
彼の渋み、威厳、ジョークを言った時のイカしてる感じ。
クールだなあ、、めちゃくちゃかっこいい。シビれる。
神父との関係もいい。
うまくできてるなー。
あの関係性があるから、お葬式がキマる。
グラントリノもかっけーーーー。
そしてそれが映画の題名になるなんて、、、
もーーーーーーー
にくいことするわーーーー笑
ため息が出るほど、上手な映画でした。
5点満点にしてないのは、映画の広告?ポスター?DVDの表紙が、この映画の素晴らしさに対して
ちょっと、あれかな、って思ったからです。
いい死に方
どう生きるか考えることはどう死ぬかを考えることである的な言葉があった気がする。この映画はどう死ぬかを考えさせられる。施設に入って生きながらえるのか、大義を果たして死ぬのか。「俺の心は安らいでいるよ」のセリフ、すごくありがちなセリフなのにこんなに響いた映画はない。タオとの友情の生まれ方は唐突だったように思うが、自身の孫の対比だと思えばそこまで気にならない。宗教や、アメ車など、象徴的なアメリカ文化を舞台にして、イーストウッドの映画に対する姿勢や価値観がかなり色濃く盛り込まれているのにエンターテイメントとして成立させているのは流石天才。
これはキリスト教の映画。隣人愛、自己犠牲、懺悔、全て描かれる。 そ...
これはキリスト教の映画。隣人愛、自己犠牲、懺悔、全て描かれる。
そう考えると、結末も納得できる。
評判どおりの名作。
実の息子たちよりも、イエローなどと人種差別していたタオたちのほうとより人間らしく接しているけど、なんでウォルトはタオに構ったのかな。きっと、ウォルト自身、自分に自信がない日々もあって、タオのやるせない顔と、自分が重なったからだと思う。
本当に好きな映画
クリント・イーストウッドがイカしてた、渋い!
「グラン・トリノがあの頑固オヤジの誇りであり現し身」
本当にその通りだと思う。
最後、人種も年齢も違うタオたちを助けるためにとった行動は、最高に不器用で、かっこよくて、切ない。
これでもかってくらい泣いた。また見たい。
主人公の性格
主人公の性格がすごい頑固なかんじでしたが、
奥さんがいたときからあんなかんじなのでしょうか?
冒頭で奥様のお葬式でしたが、生前から家族やご近所に対してあんな憎まれ口たたいてたのかな?
一人暮らし歴が長くてあんなかんじだったらなんかわかったんですけど…
ヒロイン的な女の子が乱暴されたあとのシーンはけっこうショッキングでした…
下手なホラーよりああいうシーンのほうが見ててつらい
あと主人公が撃たれてしまうのもちょっと驚きました
てっきり撃ちまくるかと
血を吐く設定は大事だったのかな?なくてもよかったような
戦争でバリバリ戦ってたとか、実は病気…とかいろいろ設定がたくさんすぎて、
なんか漠然としたストーリーに感じてしまった
タオくんはラストあんないい車に乗って
またチンピラなどに絡まれたり差別されたりが続かないのでしょうか?みんなあのグラントリノを欲しがってたし、狙われない?
とちょっと心配になりました
メイキングに「アメリカ文化と車」みたいな映像が入っていたけど
好きな人にとっては本当に宝物なんだろうな~と
あんまり日本にはない感覚かも?
車を磨くシーンはたしかに多かったような
よくわかんないけどなんかの映像でみた「スコーピオライジング」みたいなかんじですか?
でも映画の中では最後のシーン以外にグラントリノに作中で乗ることもなく、
ものすごく大きなキーのように特典映像では言われてるけど
ほかの設定がもりだくさんすぎて、そこまで存在感を感じなかった…
これは私が車に興味がないからかもしれない
ちょっとセントオブウーマンを思い出しました
刺青をみて!
友人に「グラントリノの不良役の首の刺青がカッコよすぎるから観て!」と言われて観た
あんな役してるくせに"家庭"って書いてありましたよ。設定だとタイかどこかの国の人。映画内だけのメイクなのか、普段からあの刺青しているのか、とても気になったけど役名すらないから調べようがない
映画はハードボイルドで渋くてよかった。
クリント・イーストウッドの熱演がサイコー!! なんなんだろう、この...
クリント・イーストウッドの熱演がサイコー!!
なんなんだろう、このジジイ。顔やスタイルが、というのではなく、生き様が、カッコイイ。
あんなジジイになりたいわー。
床屋に行って、「まだくたばってなかったのか、このイタコウが!!」って、言ってやりたいわー(笑)
悪くはない、ただベッタベタ。
本作も父親たちの星条旗や後に繋がるアメスパ同様、PTSDが少なからずベースとなっていました。
ファンというわけではなく恐縮なのですが、イーストウッドらしい映画だったと思います。
グラン・トリノという車。自分にとっては馴染みない分、奥深いものに感じたし実際そうだったと考えています。ただストーリーがとてもベタに感じました。
ラストも途中から「こうなるんだろうなぁ。」と読めました。そこはもうちょっと考えさせてよ、
はっきり言って退屈でした。
好みも別れるものかと思いますが。
"差別は新たな差別を産む"
差別は新たな差別を生む。
暴力は更なる暴力の連鎖を生む。
いずれも、受けた者には一生心に残る傷が残る。
自分の価値観を相手に押し付けるだけでは、相手の理解は受けられない。
イーストウッドは決して声高には訴えたりしない。
あくまでも娯楽映画の範疇に於いて、自分の姿形を通してそれとなく忍ばせる。
まるで現在のアメリカ社会を憂いている様に。
イーストウッドは知っている。
今日、彼が映画スターとして輝いていた時期は西部劇のヒーローでだった事を。
そして、最早西部劇が成立し難い時代である事も…。
出来る事ならば西部劇を製作したい…個人的にはそう思える。いや、そう思いたい。ファン心理としては…。
以後、この感想は“それ”を想定して書いています。なので、とんでもない勘違いを侵している危険性がかなり高いと言えます。
作品中の後半の流れは完璧なる西部劇の流れと見て間違い無いと思える。
この作品の凄いところは、そんな雰囲気をイーストウッド自身が意識して作品の根底に観客の意識下に忍ばせただけでは無く、どこかアメリカとゆう国のこれまでの在り方を、主人公の生き方そのものとして反映させている様にも感じるところです。
しかも、それを娯楽映画として分かり易い様に誘導して行く。
「あ?これはあれか?、そうするとさっきのはあの作品かな?」と、どこか前に観た事のある作品を思い出させる時が時々ある。実際に過去に於いては全く同じ展開・カット割りを使った例もあるのですが、この作品を観た時には、完全なるオリジナル作品になっているのが何とも凄いところ。
自身が所有する愛車《グラン・トリノ》を、「美しい姿だ!」と眼を細め。他人に対しては自我を剥き出しにする“表”の顔。
マナーが悪く、人生の先輩に尊敬の念すら感じ無い若造には「舐めてんじゃねえぞ!」とばかりに。まるで『ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場』の主人公の様だ。
そして、若い神父に対して語る、闇を知る“裏”の顔としては、これまでにも『ファイヤー・フォックス』等で時折覗かせて来た戦場の苦しみとして。
また多くの西部劇や刑事物等の現代劇にて悪人から受けた暴力での責め苦として描いて来たと思う。
主人公の心の奥底に残っている“心の傷痕”
この作品では度々主人公と、その周辺の人達との触れ合いがユーモアに溢れていて、主人公の人間性に深みを出している。
勿論そうなのだが、個人的にはそれ以上に、本当の戦場すら知らない“この若造!”とばかりに、当初は莫迦にしていた若い神父との会話から、この主人公のこれまでの歩みが、こちらの想像を膨らませてくれていて、作品全体を豊潤なモノにしていると思う。
初めて2人が話し合う場面に於ける名前の呼び方から後半での繋がり。ビールを巡るやり取り。
主人公が本当に《懺悔》したかった事実。
それは簡単には喋れる代物では無かった筈だったのだ。
何度も何度も通い詰めて得られた信頼から、引き出した「命令されたからじゃ…」の一言。
遂に吐き出した主人公の心の叫び。
その一言を遂に吐き出した事で、それまで抱えていた重荷が外れ、過去のそれら一つ一つの積み重ねが、こちらの心の奥底を揺さぶって来る。
シンプルにして雄弁。
クリント・イーストウッドとゆう偉大なるエンターティナーの、これは人生賛歌にして世界に対するメッセージに他ならないと思える程です。
(2009年5月15日丸ノ内ピカデリー2)
正直言って
正直言って最後に感動したとか言ってる人は頭が悪いと思った。物語慣れしてないという言い方の方が正しいかな。
展開が読めている状態で見ても感動できたという人もいるかも知れないが私はそうではなかった。
私は男同士の絆を描いた物語は好きなので空気的には良い映画だったと言えるが、北野武が言っていたように(記事で読んだだけなのでニュアンスは知らないが)ウォルトとタオの絆が強くなる過程が不自然であると感じた。
また爽やかなラストであるが、スーがレイプされているのにそれでいいのか?と思った。
全247件中、141~160件目を表示