シャッター アイランドのレビュー・感想・評価
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人は世界を在るがままに観ている
のではなく、五感から入った情報に色んな意味付けを行い、脳の中で再構成した世界を観ている。バラバラの情報、一見何ら繋がりのない情報も、自分がこねくり回したでっち上げた意味で繋げることで一つの物語になってしまう。その物語を土台にして更に世の中を見回してしまう。どんどん本来のシンプルな世界からズレていってしまう。その世界で一生過ごすか元のシンプルな世界に戻るか。これはシャッターアイランドの住民の話ではないのだろう。
島の収容所から消えた女性を探しにきた保安官。なんだか少しずつ、おかしい気がする…………?
閉鎖的な島だから、まあこんな態度なのかもな、と思ったら、そういうわけでもなく。だんだん『あれ?色んな人がおかしいな?』と思ったところに、入る謎の夢。
テンポよく謎をちりばめられ、テンポよく回収してくれるミステリー。色んなところに伏線があり、何気ない発言すらも伏線なので、最後まで見ると本当に気持ちいい。話は気持ちよくないけど。ミステリ好きにおすすめ。
このあと味の悪さ、たまりません。
2010年に公開された難解なサスペンス映画です。
主人公テディを演じたディカプリオは流石の文句なしの名演技。『キラーズオブフラワームーン』後の視聴なので、不機嫌な表情のアーネストが頭をよぎり、序盤はテディの顔を見るたびに笑いそうになってしまいました😅
『ビーチ』のような外部から閉ざされた孤島で、主人公と相棒はどの様に事態を打開するか、固唾を飲んで見守る前半から中盤、それから雲行きが怪しくなり、展開が全く不透明になったころにはこの作品の虜になっていました。
多くを語るは野暮ってもんです。
真相を知りたいのなら是非観て確かめて下さい。
観なきゃ良さは伝わらないし、沢山の人に観て欲しいのがホンネです😙
"映画"としての救いと希望
精神疾患を描いた本作
「これは現実なのか?妄想なのか?」途中から分からなくなり、テディの正体は中盤から予想できつつ、ラストはどんでん返しとまではいかないまでも現実を突きつけられる場面は秀逸で唸った。
言わずもがな悲しい話だが、私はラストに救いを感じた。現実を受け入れているのかどうかは様々な専門家の知識や経験を持って測ることを試みても、結局最後は本人次第。
考え語る点は多くあるがそれをモヤモヤさせずに後味として受け入れられる映画になっているところは素晴らしく、流石といったところ。
「結局良い人たちだったってこと?でも治療法は…」
でも、それすらテディにとっては救いであり希望だったのかも。
スコセッシがホラーと虚構世界を描くとこんなに現実を恐ろしく描くことができるのか。
評価の高い映画ですので期待してみたんだけど、、、 相棒が崖から落ち...
評価の高い映画ですので期待してみたんだけど、、、
相棒が崖から落ちた辺りで、ゲーム(1998)のイメージが膨らんしまった。
救いの無い結末でしたけど。
もう一度見たい
レオナルドディカプリオが歳を取っていくにつれて、どうしてもリバーフェニックスを思い出してしまう。彼が生きていたら。レオ様も素敵な俳優で大好き。それはさておき、この映画をまだ一度も観たことがない人は絶対にネタバレを踏むな、ということは厳守してもらいたい。
灯台
こういう閉ざされた世界の映画は閉塞感が強すぎて苦手。ただこの主人公は決して抜け出そうとするのでは無く、犯罪者の精神病監視施設の闇を暴こうと、孤軍奮闘で動きまくる。
何が誰が正しいのか?自分の周りさえそう思わされているのかもしれないと思うと恐ろしや。
途中でそっちかもなぁと思う部分が出てきて最後の展開、あんな事があるとどうが彼にとっての幸せなのか、考えさせられる。
絶海の孤島にある凶悪犯罪者収容施設で捜査にあたる捜査官。 銃を没収...
絶海の孤島にある凶悪犯罪者収容施設で捜査にあたる捜査官。
銃を没収され、孤島に閉じ込められた状況で窮地に陥る。
終盤の展開はなかなかスリリングだった。
結末は予想できたが。。。。
ゴーストハウスだったか。。。タイトルが忘れたが、似てるね。
誰か知っていたら教えてください。
娘と暮らして、夫の戦争からの帰りを待つ妻。
家の物音、幽霊の気配に悩まされるが。。。といったストーリー。
妄想と真実
2010年(アメリカ)監督:マーティン・スコセッシ&ディカプリオの4度目のタッグ。
原作はデニス・ルヘイン(ミスティック・リバーの作者)
精神医学・精神分析学に迫ろうか・・・と言う作品でした。
心の仕組み&代償そして妄想・・・信じたい心」など・・人間の心は、「代替え案」を真実と思いたいし、信じるのですね。(この辺り無実を真実だと思い込む死刑囚にも似ています)
この映画は時代設定が1954年。
主人公は連邦保安官のテディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)
彼はボストン港にある孤島(シャッター・アイランド)に忽然と姿を消した患者の捜索に訪れます。
シャッター・アイルランドにあるアッシュクリフ精神病院は、殺人を犯した重罪犯などが送られる要塞のような精神病院でした。
その夜モンスーンが来て大嵐。
フェリーはもちろん欠航になり、テディは相棒と島に閉じ込められてしまう。
(実際にはたった2泊3日の物語です。)
テディはこの島の精神病院には、陰謀があり患者は生体実験され、ロボトミー手術が横行している・・・
テディは熱くなり勝手に島の灯台をロボトミー手術の現場だと踏み込みます。
病院長のジョン・コーリー医師(ベン・キングスレー)が居ました。
悪役が多いキングスレーなので、私も疑心暗鬼になります。
この映画はとても仕掛けの多い映画です。
シャッター・アイルランドの精神病院の巨大な陰謀を暴くのだ・・・とテディは言います。
しかしこの前提をどこまで信じていいのか?
テディが兵隊として第二次世界大戦の終結時に行ったナチス将校への処刑。
テディの妻ドロレス(ミシェル・ウィリアムズ)の焼死。
この2つの事件はテディにとっては消すことの出来ない「心の痛み・・・トラウマ」になっています。
妻の亡霊が何度も現れ、その度にテディの心は乱れ、放火犯人のアンドリュー・デイビスはこのシャッター・アイランドにいる!!
彼を殺してやる!!
と息巻きます。
重厚なタッチと映像。
シャッター・アイルランドのC棟はまるで巨大な刑務所のようです。
《孤島に閉じ込められた精神を病む重罪犯への虐待行為》
そんな前提を匂わせせながら、実は全く違う「テディの正体そして心の闇」
心理サスペンスなのに謎解きとしても興味深い作品でした。
見事な映画化。さすがマーティン・スコセッシ。
(原作既読)①あのトリッキーな小説をどう映画化するのか興味津々だったが、さすがスコセッシ。映画作りの巧さは相変わらずです。②。如何にも不可能万歳のようなミステリーらしい導入部、捜査を進むにつれ深まる謎。本当の事を話しているのかわからない登場人物達。捜査な進展に連れて悪夢や幻想を見て錯乱していくエディ(ここにもトリックあり)。そして最後度肝を抜く真相が観客の前に提示されます。最後まで途切れない緊迫感。スコセッシの演技力は衰えず。③原作にはまんまと騙されてしまったけれど、映画では原作をなぞるだけでなく、ところどころエディの悪夢や幻覚を映像化しなたシーンやカットが挿入されるので、映画を先に観た人は原作を読んだ人よりも果たして早く真実にたどり着けるでしょうか。④ディカプリオを難役を好演。最初は颯爽とした連邦保安官として登場したが(船酔いで吐いてたけど)、事件を捜査しているうちに悪夢や幻覚、頭痛に悩まされてボロボロになりながら真実に近づこうとstruggleし、ラストでは大芝居を見せる。すべて自然で且つよく考えられた演技であった。⑤脇を固める俳優も演技派ばかり。マックス・フォン・シドーもゲスト出演みたいなものだが作品に重みと説得力を加えている。御贔屓ミッシェル・ウィリアムズも終盤の演技に狂気を滲ませて印象的(“My school is in.”の台詞を言うときの目の演技)。⑥悲惨な現実に向き合えずに現実逃避して自分の空想の世界に逃げ込むというのはあり得る話。しかし、治療のためにここまで大芝居をうつことは現実的にはあり得ないだろう。そういうフィクションの世界をどれだけ映画的リアリティを持たせた作品にして観客を楽しませる(騙す)のかが監督の腕。そういう点で久々に上手い演出を堪能した次第。日本の監督にも勉強して貰いたい。
裏切られたのは、レオ?観客?
謎の孤島を舞台に、サスペンスが進行していく。
形としては、「シックスセンス」と同じ形式で進行していく、謎解きドラマ。
それどころか、オチまで、同じだとは…
これ、ディカプリオは当然、脚本に目を通してから出演に踏み切ったんですよね。「俺、地雷踏んでない?」って思わなかったのかな。
2017.5.30
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