ダンサー・イン・ザ・ダークのレビュー・感想・評価
全161件中、41~60件目を表示
映画に何を求めるか
最後まで現実と向き合わなかった主人公、生まれから不幸な弱者を庇えば考えが深いと勘違いしている視聴者、どちらも自分に酔っているようにしか見えなくてイライラ
私自身、身体に障がいのある人たちと交流することがあるのですが、
「自分の障がいを認め、他人に助けを求める事」ができる人が謙虚で優しい人だと思うんですよね
セルマはまるで手助けの手を払いのける老人の様です。
彼女は気が弱いと思われているが、寧ろ凄く傲慢なのだと思う
ニヤついた顔でこの映画をおススメしてくるような人とは仲良くなれないですね
悲劇のヒロインをみて手軽に感傷に浸りたい人におススメです。
鬱映画ですが、
鬱映画の最高峰と誉高い作品ですが、初めて鑑賞しました。
確かに途中からラストシーンまで気が滅入る展開ですが、最後にキャシーから告げられた言葉で少し救いが感じられました。この言葉が真実かどうかは分かりませんが。。
カトリーヌ・ドヌーブは流石の存在感ですし、看守の女性も救いです。
個人的に過去一番気が滅入った映画はミリオンダラーベイビーです。
【”人生は不条理に満ちている。それでも、彼女は想像の中で踊る。息子の眼が治る事を信じつつ・・。そして、魂魄とともに、息子と過ごす事を信じつつ・・。ビョークの表現者としての凄さを再認識した作品である。】
ー ビョークは、シュガー・キューブス時代から聴いているが、今作は敢えての未鑑賞だった。
(彼女独自の音楽で、十二分に満足していた・・。)
だが、今回4Kレストアリマスター版で劇場上映すると知り、急遽、鑑賞。
そして、ビョークの表現者としての凄さを再認識した作品である。>
◆感想<Caution ! 内容にやや触れています。>
・ビョーク演じるセルマと共に、プレス工場で働くキャシー(カトリーヌ・ドヌーブ)、セルマに恋心を持つジェフを始めとする仲間達は、皆、遺伝で目の悪い彼女に優しい。
それは、きっと、彼女が女手一つで、同じく目が悪い息子ジーンのために、頑張って働く姿と、彼女の人柄に惹かれていたからであろうと推察。
・そんな彼女に、思いがけない偶発的な事件が降りかかるが、彼女は運命を受け入れる事で、息子の手術が上手く行くかのように、不条理な運命を受け入れる・・。
失明した彼女の言葉
”もう、見るモノは何もない・・。”
・絞首台への107歩を、2ステップで女性看守と歩くシーンは、観ていてキツイ。
が、彼女はそんな中でも、想像の中で、あの独特の美声で歌を歌う。
”愛するジーン。私は独りぼっちじゃない・・。”
<不条理極まりない物語であるが、セルマの息子ジーンを想う気持ちと、セルマの友人達の姿
ー 特に、ラスト、セルマの元に駆け寄り、ジーンの手術が成功したとキャシーが伝えるシーン ー には、グッと来てしまった作品。
そして、随所で流れるビョークの歌声に合わせたミュージカルシーンと、彼女のダンスする姿、歌声に痺れた作品でもある。>
音楽やミュージカルが現実逃避になって生き続けられている人間はこの世に自分を含めてたくさんいる。それをわかっていながら、こんな残酷な映画を作る監督が私は大キライだ
1960年代のアメリカの田舎町が舞台のデンマーク映画。
2056ドルは1960年代だと、まだ1ドル360円として、72万円ぐらい。当時の消費者物価指数を勘案すると、4倍として、現在の価値は300万円近く。医療費は全額自己負担のアメリカ。日本みたいに特定難病指定疾患で行政が全額負担してくれるわけでもない。難しい眼の手術費としてはまずまず妥当な額なのかなと。弁護士費用はよくわからないけどやはり妥当な気がする。
大家で警察官のビルは嫁さんの浪費癖が原因で家を担保に銀行から借金している設定。セルマにそれをこぼすシーンがあったけど、ジーンの眼の手術費用のために節約して、低下した視力で危険な工場で働いていることに比べると【秘密の重さ】が全然釣り合わない。そんな約束をしてしまい、裏切られても、頑なに秘密にする約束を守ろうとするセルマの人に言われたことをそのまま受け取ってしまう馬鹿正直さはある種の発達障害があるように思える。それにつけこむ輩も彼女の半生のなかでたくさんいたに違いない。セルマの人生は苦行の連続。だから、セルマは妄想の世界で明るい夢を見る。音楽とタップダンスが唯一の拠り所。
警官のくせにセルマの大事なお金を奪っておいて、セルマから関係を迫られたとか、セルマがお金を盗ったとか、行き当たりばったりに嘘をつき、セルマをおとしいれ、挙げ句の果ては死にたいから拳銃でオレを撃ってくれといいながらも、お金はしっかり抱いて離さない。目が見えないセルマが発砲しても当たらないと思って、甘くみたんだろう。猿芝居。あまりにもメンへラ。
幼稚園かお前は❗
だから、必死なセルマに貸金庫の重たい鉄製のケースで顔をぐしゃぐしゃにされるんだよ。
貸金庫のケースは普通は家に持って帰らないものだけど。
ビルは警官でパトカーを公私混同して使う奴で、いけすかなかった。嫌な予感がもろに的中。
しかし一番腹が立つのは、こんなアラの目立つシーンを作る一方で、絞首刑の場面は実に細かい、いい仕事をしてくる監督。
怖ぇーよ。お前が一番ダークなんたよ。ふざけんな❗と腹が立つのだ。
牛乳瓶の底のようなメガネをかけたセルマはイノセントそのもの。
ほかの共演者(子供を除く)と比べて、ビヨークは東洋人のようで、低身長で、幼児体型で、童顔。小学生の息子の母親役だが、周りの大人からは子供扱いされているような感じをどうしても受けてしまう。セルマは当て書か。ずるいよなぁ。チェコからの移民の設定。チェコでは息子の眼の手術ができないという理由で、アメリカにきた。彼女のチェコでの過去は推察するしかない。
なぜ、尊敬するチェコのタップダンサーのオールドリッチノヴィの名前でジーンの手術代金を病院にお金を預けたのか?実の父親の名前は完全に抹消したいような辛い過去があったのか?
ジーンが失明しない明るい未来にとってセルマが選んだ名前がノヴィならば、ジーンが手術によって生まれ変わることを何よりも望んでいたことを彼女が希求していたのだろう。彼女の妄想と簡単に片付けてしまいたくはない。
節約してお金を貯めている理由はチェコにいる父親に仕送りをしているからだと周りには説明し、真実を隠している。遺伝病であることをまだ子供のジーンには隠したい気持ちはよくわかる。キャシー(カトリーヌ・ドヌーブ)は眼科受診に付き合っているので、セルマの目が相当悪いのは知っている。セルマの唯一の楽しみは地域の劇団でのミュージカル劇の練習。しばしば仕事中にミュージカルの妄想に耽ってしまう。様々な工程の機械が出すリズミカルな音に触発されるように。工場の同僚たちはみなセルマに親切で、なかでもトラックで通って来ているジェフはトラックで送ってあげると熱心に誘ってくる。セルマに気があることがバレバレ😅「結婚するなら相手はジョンだけど私は結婚しないの」と、きっぱりと断るセルマ。実際、恋をしている暇もなく、息子が一番大事なセルマに隙はない。セルマを気遣い、いつもサポートしてくれるキャシー。劇団のメンバー(看板女優)でもある。キャシーはジョンに「セルマはあんたに絶対ホの字だ」とフォローする。ナイス👍アシスト。みんなに守られて暮らしているセルマ。
ジェフとの鉄橋の幻想シーンで歌われる「見たいものはみんな見たから、悔いはないの。」
セルマの無垢な純粋な心。欲を出したら限りがない。セルマの爪の垢を煎じて飲ませてやりたい奴がこの世の中には多すぎる。
前澤 ! お前はアブク銭で宇宙に行って本当に満足か?
今日のお昼は剛力彩芽ちゃんを思ってランチパックにしたオイラ。
セルマは闇の中で踊っているのではない。とっても明るい場所で輝きながら踊っているのだよ。それが妄想のなかであっても。
遺伝する病気と知りながら、それでも私は産んでみたかった。赤ちゃんをこの手に抱きたかったから。
ピュアーマインド。
これほど、純真無垢でイノセントなセルマを責めることは私には到底できない。
誰でも自分の子供には財産を少しでも多く残してやりたいと思って働いている。そして、迷惑かけたくないと思って悪徳老人ホームに入ったり、アホらしい保険に入ったりする。
当たり前。
セルマが自分の心に耳を澄ませて決めたことは精一杯の選択。
ジーンへの無言のメッセージ。ジーンがどう受け取ろうがセルマの思いは真っ直ぐなのだ。わかってくれなくてもいい。無償の愛。
音楽やミュージカルが現実逃避になって生き続けられている人間はこの世に自分を含めてたくさんいる。それをわかっていながら、こんな残酷な映画を作る監督が私は大キライだ。
噂に違わず、重量級でした
とんでもない鬱映画だとは聞いていたが、最後の劇場ロードショーということだったので、勇気を振り絞って足を運んだ。噂に違わぬ作品で、撃沈。1週間分のエネルギーがなくなった気がします。これからもう一本鑑賞するんだけど、どうしよう。
とにかくラストだよね、まさかアレを最後まで見せるとは思わなかった。息が止まった。この衝撃を受けるからこそ、観客は重い余韻の中で命について真剣に考えることになる。
でも一回で十分です。2回目なんて考えられません。
障害者とミュージカルに対する冒涜
悪趣味としか言いようが無い。そもそも、脚本が壊れている。
話の主旨は、『主人公可愛そう』で済まされる訳ではないはずだ。また、カメラワークもゆらゆら揺れて酔いそう。逆にミュージカル部分はカメラは固定されているが、細かくカット割りされて、ダンスの良さが見えてこない。主人公の生歌がそれ程でもなく、メロディーも誰にでも受ける様では無い。
目が見えるから、そんな目に私は会わないからと、何もストレスが無い人が見て、自分の幸せを確かめる映画なんだろうなと思った。要はバンジージャンプする様な感じだと思う。でも、目の不自由な人がこんな目にあったらどうする。もっとも、こんな天然ボケでは、障害持ったら、生きていくのがやっとだろう。普通の障害者はもっと狡猾に生きるだろうし、力強く困難を乗り越えるはずだ。
ネタバレになるかもしれないが、警察に電話する時、お金入れないとかからないのかなぁ?アメリカの電話は。
兎に角、最悪の気分ですね。ぼくは。マイナス10点だ。それでも、この前見たロシアのB級スプラッター映画よりはマシかなぁ。
2000年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️✨
ダンサー・イン・ザ・ダーク…
ダンサー・イン・ザ・ダーク…
ダンサー・イン・ザ・ダーク…
嗚呼、ダンサー・イン・ザ・ダーク…
嗚咽をこらえ、目を真っ赤に腫らしながら出て来る言葉は、こんな馬鹿な感想だけ…
それぐらいの衝撃度というか、心を揺さぶられました…。
この作品が発する、あるいは、この作品から感じ取れるメッセージは様々だろうけど、そのどれもが胸に響いた…(もうラストは、絶句でした)。
そして…
セルマの遺伝すると分かっていながら子を産んだその気持ち…「自分の手で赤ん坊を抱きたかったから」…もうここからラストまで涙腺崩壊でした(笑)
この作品を今の今まで見逃してましたが、今回劇場で観ることが出来て、本当に良かった!
正直、今年公開された新作映画が全て吹っ飛ぶぐらいの作品でした…(あくまで個人の意見…笑)
日本で劇場公開されるのは今回が最後との事…もし未見でしたら、ぜひ劇場で!
超オススメ!!!笑
*ちなみに、復刻パンフレットは1200円とちょっとお高めですが、LPレコードサイズで情報量は多めです。
絶賛されるのは分かるが、イラついた
息子の目を治すことと、隣人との約束を守ること。
この2つのために、命を差し出す主人公の姿。
たしかに、健気で切ない物語に見える。
鬱展開だ、名作だと話題に事欠かない本作ですが。
前半のドキュメンタリー風カット割が眠気を誘うのと、本筋が粗ありすぎなのと、情動を煽ることに全振りしている脚本とに、イラついて仕方なかったです。
私には、鬱の隣人の自殺願望につき合わされ、殺人犯に仕立て上げられ、実質隣人に殺されたのは悲劇…というよりはご都合な設定としか思えない。
弱者がより弱者を虐げ搾取する話ともとれるし、愚直で頭の悪い主人公が自滅した話ともとれる。
理不尽には理不尽、またはしっかりとした法の力で返すべきであろう。
主人公のお金であることを立証することができるはず。
「現金とっぱらいだと税金を逃れられる=お金の流れが不透明になるほど、1960年代のアメリカの田舎で、移民やホワイトトラッシュたちが勤めるエリアの税務署てやつは無能だったのだろうか?」などと考えてしまう。
自己犠牲が美しいという宗教観があるのだとしたら絶賛されるのかもしれないが、警察も法廷も税務署も無能な時代があったって話にしか思えず。
これは愛なのか?
息子のことを一心に考える母親。
命と引き換えに、費用の工面を考える一途な想い。
でも、「なぜ、子どもを生んだの?」
その答えは、あまりに自分勝手じゃないか?
不思議な世界観のミュージカルと呼んでもよいものかどうか。
そのなかで、カトリーヌ・ドヌーブの演技が光りを放ってました。ゴージャスな役でなくても、その存在感とオーラは凄い。
救いようがないお話といえば
これ。
以前観て、曲はすごくいいんだけど、内容がもう…と。
とにかくひどい。ひどい。ひどいのだ。なんてことを!の連続で。
一度は観るべし。でも、二回観たいとは思わなかったな。
そして視力が衰えた今、ますます観るのが辛くなったかも〜?!
リバイバルなんだ。
もういつ観たのかさえ覚えてないけど、そんなに大昔ではなかったんだ…
素晴らしく辛い映画…
4Kデジタルリマスター版を映画館で鑑賞。
公開から20年以上経っても全く色褪せていないのは、ドキュメンタリーっぽい画質とカメラワークのせい?
残酷なほどまでに救われないストーリーとその中に少しの希望が垣間見えるミュージカルシーンのコントラストが素晴らしく、最初こそ違和感を感じたものの、見終わるときには、それを欲している自分がいました。
こんな映画は見たことないし、後にも先にも出てこないでしょう。
まさに映画史に名を残す大傑作。
久しぶりに見終えた後、呆然となりましたが、この後味もなかなかのものです。
この機会にぜひ映画館で、とお薦めしたいものの、日本公開はこれがラストらしい…
デートムービーではないので、一人で見ることをお薦めします。
約束を守るセルマ 無垢
ブレヒトのお芝居の裏返しなんだと思った。ブレヒトは、観客が感情移入してカタルシスを得てすっきりして劇場を後にすることを阻止すべくいろんなことした。狂言回し役を入れたり、劇中で色々説明したり。そうして社会のことを考えろと、観客に脅しのようにメッセージを送った。この映画は悲しく辛い現実の中のセルマ、そして切ない思いでいっぱいになってしまった観客を音楽で歌でダンスでミュージカルで精一杯、逃避させてくれる、安心させてくれる。こっちにおいで、音があるよ、みんなが一緒にダンスしてくれるよ、大丈夫だよ、と。ビョークの歌声、表情、笑顔、全てが素晴らしかった。カトリーヌ・ドヌーヴ良かった!「シェルブールの雨傘」のリベンジだろうか。心強くて励まされた。胸が張り裂けそうにもなるけれどいい映画。公開時の2000年には絶対に見ることができなかった。今はもう見ることができるし、見ることができてよかった。亡き父を想って。
あんまり適切ではないこと、すみません:
アメリカでは60年代でも絞首刑がおこなわれ親しい人含めて居ることができたんでしょうか。エジソンの関係もあって60年代以前からアメリカでは電気だと思っていました。州によって異なるのでしょうか。いずれにしても辛いです。っていうか日本にはまだ死刑があって絞首刑なんですよね。
好きか嫌いか分からない作品。でもすごい。
(作品全体)
奇人トリアー監督の作品としては2作目の鑑賞。最初にみた「ドッグヴィル」よりは覚悟ができていたため衝撃が薄かったが、普通の映画として軽い気持ちでみてはいけない。レビューは賛否両論あるけど、そもそも万人受けを狙っている作品ではないのでそこも含めて監督の狙い通りという感じがしたした。むしろ、監督は「胸くそな鬱映画だ!」という反応を喜んでいそう。ビョークはこの作品で監督にセクハラを受けていたと告白している。それも含めてこの監督は、撮る過程でも作品の中でも人の感情を弄んでいるようで好きになれない。ただこの映画は間違いなく類稀な才能の産物。みて良かったような悪かったような…間違いなく印象には残る作品。
(映画の中身について)
機材を置かずに撮る独特の手法が生み出すドキュメント感によって、自分もそこにいるかのよう気持ちになった。ミュージカルの演出は、観客をハラハラさせ、登場人物をどんどん追い詰めるため生かされている。ストーリーの構成や次第に追い詰められる登場人物の表現、盲目になっていく主人公を演じるビョークの超人的な演技や歌声が素晴らしかった。特に、終盤で主人公が「赤ちゃんを抱いてみたかった」と言う場面が妙に印象に残っている。母親の自己犠牲的な堅実な生き方を終始見せつつ、結局子どもは親のエゴで生まれるのだという皮肉を見せられて、感情をどう処理していいか分からなくなる。最後のカウントダウンと最後から2番目の曲は思わず涙した。
トラウマ映画の代表格。
二度と観ないし、人にも勧めたくない。
救われなさすぎてホント誰得?な映画。
やたら評価いいけど本当にみんな"良い"と思ったの??
この作品がきっかけで、ハッピーエンドのものしか観たくなくなった。
可哀想だけど、こういう人いるよね
良い人なんだけど、天然というかKYというか、強者の意見にひたすら翻弄され続け、相当な理不尽を強いられているのに怒りを表に出さず、自分が折れることに終始している、皆んなのサンドバッグになりがちな人間。そんな可哀想な人、学校や職場にいませんでしたか?
その人が主役の映画です。
全161件中、41~60件目を表示