劇場公開日 2021年12月10日

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「約束を守るセルマ  無垢」ダンサー・イン・ザ・ダーク talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0約束を守るセルマ  無垢

2021年12月10日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

ブレヒトのお芝居の裏返しなんだと思った。ブレヒトは、観客が感情移入してカタルシスを得てすっきりして劇場を後にすることを阻止すべくいろんなことした。狂言回し役を入れたり、劇中で色々説明したり。そうして社会のことを考えろと、観客に脅しのようにメッセージを送った。この映画は悲しく辛い現実の中のセルマ、そして切ない思いでいっぱいになってしまった観客を音楽で歌でダンスでミュージカルで精一杯、逃避させてくれる、安心させてくれる。こっちにおいで、音があるよ、みんなが一緒にダンスしてくれるよ、大丈夫だよ、と。ビョークの歌声、表情、笑顔、全てが素晴らしかった。カトリーヌ・ドヌーヴ良かった!「シェルブールの雨傘」のリベンジだろうか。心強くて励まされた。胸が張り裂けそうにもなるけれどいい映画。公開時の2000年には絶対に見ることができなかった。今はもう見ることができるし、見ることができてよかった。亡き父を想って。

あんまり適切ではないこと、すみません:
アメリカでは60年代でも絞首刑がおこなわれ親しい人含めて居ることができたんでしょうか。エジソンの関係もあって60年代以前からアメリカでは電気だと思っていました。州によって異なるのでしょうか。いずれにしても辛いです。っていうか日本にはまだ死刑があって絞首刑なんですよね。

talisman
NOBUさんのコメント
2021年12月19日

今晩は
 コメント有難うございます。
 今作の存在は勿論知っていたのですが、歌い手のビョークが好きなので、未鑑賞でした。(お金も無かった・・。)
 そしたら、フライヤーが出ていて??と思ったら、権利の関係で日本では最後の劇場公開との事で(ここら辺の柵は良く分からず)一昨日当方の住む県の大都会の駅前のシアターまで夜、わざわざ足を運びました。
 結論から言うと、哀しき物語ではありますが、”凄い作品ではないか!”という感想を持ちました。若きビョークの幼く見える顔が昔を思い出し、彼女が演じたセルマの決断に、思わず涙腺が・・。
 あのラストシーンは、キツイですが、セルマの想像の中での、ミュージカルシーンとビョークの声にヤラレマシタ。
 暗黒ミュージカルの傑作ではないかと思いましたね。(今日、地元で正統的ミュージカル「パリのアメリカ人」との対比も凄かったです。)では。

NOBU
満塁本塁打さんのコメント
2021年12月14日

ご意見ありがとうございます😊😭。心得ます。勉強になります。ありがとうございます😊😭。

満塁本塁打
満塁本塁打さんのコメント
2021年12月13日

いい映画だと思いますが、弱きものが、冤罪に近い形で処刑されるのは、動物愛護と同じで、神経が持ちません。世の中に理不尽はつきものですが、2度と見る気には絶対なりません。存在価値は十分ですが、あまりメジャーになっては困る作品ですね。今人的感想です。すみません。

満塁本塁打
きりんさんのコメント
2021年12月11日

talisman さんの文末の補足については、
「アメリカ死刑執行立ち会い」で検索すれば概要も経験者のレポートも読めます。
電気椅子、薬物注射、絞首刑、銃殺などあるようですね。
トム・ハンクスの「グリーンマイル」でも立ち会いシーンがありました。

死刑を裁判で求めた原告は、自分が求めた結果を自分の責任においても見届け可能というこのシステム。なかなかだと思います。

判決のあと“誰かがどこかでその人を始末してくれているのだろう”という他人任せは、本当は良くないのかもしれません。

きりん

きりん
きりんさんのコメント
2021年12月11日

talisman さん、コメントありがとうございました。
おちゃらけてしまった僕のレビューに“共感”を下さるとか、ホント申し訳なかったです。

talisman さんのレビューを読みながら、この映画をむかし劇場で観て以来、僕の内側で消化できずにいた気持ちを言葉にして教えて頂けて驚いています。

セルマの愛と勇気、そして命を引き換えに息子の幸福を選ぶあの決断に至ったプロセスを、傍らで支えていたドヌーブたちががっちりと受け止めて、(最後は乱れたけれどしょうがないよね)セルマの最後までをしっかり見届けるという「セルマへのリスペクト」を刑場での立ち会い人たちの正視から感じました。

歌い、踊り、ミュージカルのヒロインという夢に生き得たセルマだから、死をも突破する新しい世界を見ていたんだろうなぁ・・

亡くなった人はけっして残った人たちの中から失われてはいないと、確信させてもらえる映画でした。

きりん

きりん
kossyさんのコメント
2021年12月11日

満点評価をしているのになかなか再鑑賞に踏み切れない映画が俺にはいっぱいあります。多分、重苦しい作品ばかりだと思います・・・この作品もその一つ。
むちゃハッピーな気分のときに再鑑賞したいと思っているのですが・・・

kossy