マイ・エレメントのレビュー・感想・評価
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良くも悪くも、フードコートのような作品
「ディズニー」という概念を想像する時、人は何を想像するだろうか。
多様性?夢?自由?
色々あるし、昨今では上記を含むポリコレエンタメの代名詞として、ディスられがちなのが現状だと思う。
ただ本作が決定的に違うのは、その押し付け度合いだ。
テーマとしていかにもディズニーなものを含んではいるが、決してそれを押し付けてこない。何が大事かはキャラそれぞれが選択しており、どちらが悪い等の表現もない。
その中で、じんわり心情変化していく、穏やかなカタルシスが訪れる。説教じみてない絶妙な脚本に天晴。
ここ数年公開されてきた中で一番ユートピアに近い作品だと思う。
思想や文化が統率されていないのに、心地良い。
真に居心地のいいものとは、こういうものを言うんだと思う。
嘘くさくなく、過激な「ようこそ」のない真のディズニー理想郷に行きたい時、いつでもそこで待っていてくれる、まるでフードコートのような作品だった。
予告編どおり、期待を裏切らない作品
相変わらず様々なテーマを折り込みつつ、しかも説教臭くなく、エンタメ&感動作に落とし込むのが上手いな、ディズニーは。
本作でも「エレメント」の違いは、人種、宗教、国籍のメタファーだろう。
違う者同士の恋愛というか「わかり合う」ことの大切さをメインテーマにしつつ、サブテーマとして、
子供(女性)の(親の指示ではなく)「自己決定」、親子愛、(軽く)温暖化にも触れる。
てっきり、浸水の元凶というか「犯人」がいて、それを2人が協力して探す物語かと思った。
(ズートピアみたいだな)
でも違った。そうした場合、「犯人を捕まえて解決」という「わかり易さ」と引き換えに、テーマが薄くなってしまっただろう。
(浸水=温暖化、の意図もあるだろう。「犯人」がいると、温暖化が薄れちゃうし)
そうならず、あくまで2人の関係、親子関係に焦点を絞ったのは、なかなかの割り切りの良さ。
それにしても、ピクサー作品としては、今までになくラブストーリー色が強い作品でそれは意外だったな。キスシーンなんて過去無かったのでは?
あと、2人が手を合わせるシーンなんて、映画史に残る「ラブシーン」になると思う。
最近ダメダメなピクサーで久々のヒット
最近のピクサーは何を観てもダメでしたが、これはすごい良かった。
まず画の綺麗さにびっくりする。
ダムの水流なんて実写じゃん。
あと脚本の良さ。
久々に泣けた。
何を言おうとしてるのか。
人種とか?
散々予告を見たが、インサイドヘッドみたいなものかと映画館には行かなかった。が、大スクリーンで観ても良かったかも。ディズニープラスで観ても感動したから。
後悔に重点を置いた多角的視点で楽しい物語。
内容は、イマジネーションあふれるディズニーピクサーの『もしも…だったらの世界』をエレメント(4元素)で表現した世界の話。
印象的な台詞は『チャンスはそうは来ない。来た時に後悔しない事が大切だ!』色々な場面で語られる言葉には、込められた其々の物語や背景が見え其れでも選択は自分でするものだという思いが感じれました。『自分は何処まで行っても🔥なの!それは変えようが無い!』との主人公エンバーの台詞にも強い憤りと寂寥感が感じれ良かったです。
印象的な立場では、其々の要素が新たに移り住んできた順番が街作りに生かされた全景が面白かったです。そしてその街に住む💦や🔥の家庭に招かれ家族が同じ様な嫌悪感を微妙に表現する場面が感情的に分かるなぁっと印象に残りました。
印象的な情景は、街並みも素晴らしいエフェクトですが、🔥や💦の照り返しや光の透過技術の素晴らしさには映画館の大画面で観ても遜色ない素晴らしい緻密さで作品に対する真摯な姿勢を感じて、この作品に関わるクリエーターの自叙伝の様な熱い想いが伝わります。
パンフレットの出来も良く一番印象に残った言葉は、この物語は私達の国🇺🇸の縮図です。『私達の大多数は何処か別の場所からやって来ました。此処へ辿り着くまでに彼等の家族が経験したエモーショナル(感情的)な物語が沢山あるのです』そう感じてみると物凄く複雑な思いがある事を疑似体験します。
自分的には、エンバー🔥の父親が五体投地をする場面と父親🔥が娘の為に新天地へ旅立ちに際し命を賭けてまで守り抜いた土地を出て行こうとする祖父🔥の認めたくとも納得のいかない歯痒い気持ちをエンバー(娘)との別れで理解するシーンが好きです。其々の年代や世代に刺さる表現は流石です。。しかし未学生児童には難しすぎるかもと感じました。
表現が上手いと感じた映画
現代にもある問題を上手くエレメントの相性で表現しているが、その影響や描写に感心した映画でした。声優が俳優さんだったのですが、キャラにしっかりと声が乗っていて素晴らしかったですね。
何故これが日本で作れない?
見る前はどうせポリコレをメタファーにした説教臭い映画だろって思ってたけど、予想に反して面白い良作だった。確かに人種、貧富の差等のメッセージは内包しつつも説教臭い部分は無く、むしろ昨今のディズニーへのポリコレ批判を面白がるような印象を受けた。日本の3D作品とはまるで違う、非人間的なキャラを限りなく人間臭く見せる細かな描写が素晴らしい。同時上映のカールじいさんの短編もそうだが、四角いキューブ顔なのに人間のお爺さんをリアル過ぎるくらい表現していて、犬は本当に犬を観察しまくったのがうかがえるほどかわいい。エレメントキャラも漫画的な面白さを兼ね備えながら、庶民と富裕層の違いをビジュアル的に丁寧にリアルに表現していて、ラセター時代に宮崎駿から受け継がれた遺伝子を垣間見る事ができました。今の日本では予算かけてもこんな味のあるCGアニメは作れないでしょうね。ストーリーはどちらかというとラ・ラ・ランドをコミカルに子供も楽しめるようアニメ化した印象。良くも悪くもアメリカ映画のテンプレ。個人的にはカーズ、リメンバー・ミー、カールじいさん、トイ・ストーリーの次かな。
やたらと健気な水男
火のエレメントの家族を移民に見立てた話。キャラや描写からゾロアスター教徒のイメージかと思ったら、具体的にどこか特定の国や民族、人種のメタファーというわけではなさそう。拝火教じゃさすがにマイノリティすぎか。テーマには旧弊な家父長制度からの女性の自立についても描かれている。
話を盛り上げるための展開にはやや無理クリ感があるのだが、それぞれのエレメントの特性を活かしたアイデアはうまいし、テクスチャー表現には相変わらずうならさられた。
ジャパニメーションはそれはそれでいいけど、海外のアニメ表現の豊かさ・独自性は別次元にあると思う。無知を承知で言えば、日本で明らかなオリジナリティがあったのは高畑勲ぐらい。やはり軋轢覚悟の上で移民を受け入れるぐらいでないと、多様性って生じないんだろうか。
中学生の子供が号泣した映画
始まりは、田舎から都会に出て仕事しながら生活する火のエレメントの家族のシーンはちょっとズートピアを思い出しました。火のエレメントだけ熱いから差別されたり…
我が子は中学生でありますが、恋愛とか差別とか貧富の差、など、いろいろなことを知り始めて多感な時期でもあるためか、この映画の終わりに、すごく号泣したと言っていました。
水の主人公が、いい人!優しすぎ!と絶賛していました。よく泣くし…
火のエレメントは感情的で怒りっぽい…でもエンバーのガラス陶芸が素晴らしかった!
私は、水中に潜っているシーンが美しくて、とても好きです。そして子供と共に最後の方なんか自分も親子で泣いてました。
泣けたので心が、ちょっと浄化されたと思います。良い映画でした。
もっと様々なエレメント・シティの表情を見たい、と思わせてくれる一作
本作に登場する火と水、土や風といったエレメントは、明らかに多民族社会における民族的な区分の仮象となっていて、そのため火の女の子エンバー(リア・ルイス)と水の青年ウェイド(マムドゥ・アチー)の出会いと交流は、常に異民族間接触の様相を帯びています。
出会うはずのないもの同士が織りなす、いわゆるボーイミーツガール物語は、「ロミオとジュリエット」から枚挙にいとまがありませんが、ウェイドは涙もろいが好青年で、彼の家族、というか水のエレメントたちは全般的に善良であるため、エレメント同士の対立軸はどこにあるの?とも思えてきます。
しかし実際のところ、エレメント・シティでは水のエレメントが主流派(マジョリティ)であって、彼らが意識するしないに関係なく、条件の良い生活環境や資源は、水のエレメント達の独占状態となっているのです。そして火のエレメントは水によって劣悪な生活を余儀なくされている少数派(マイノリティ)であるため、彼らは自分たちの苦境を意識しようともしない水のエレメント達に強い反発心を抱いています。
その民族的な対立意識をどう乗り越えていくかが本作の重大なテーマとなっているのですが、その結末はお約束通りになりそうなところ、エンバーとその父が交わすあるやり取りで、非常に印象深いものとなっています。
エレメント・シティの構造を視覚的にとてもわかりやすく見せてくれた本作ですが、時間の都合もあったのか、土や風のエレメント達があまり前面に出てこなかったのは少し残念。しかしエレメント・シティを舞台にしたら、いくらでも続編やスピンオフが作れそうな予感!
恋愛映画というよりも子供たちが楽しめる映画になっておりました!
ディズニーピクサー最新作の映画では恋愛映画というテーマにした子供にも楽しめる笑いと家族と恋人の物語になっておりました!
主人公のエンバーとウェイドが水の世界と火の世界に暮らす人々からそれぞれ想いを描くかけがえのない出会いと思いが自信の過去と向き合うことにもなるし
お互いに好きなのに距離が近くならないというのも凄く自分でも理解できるし好きな人がすぐ目の前にいるのに自分ではうまく伝えられないというのもすごくわかってしまいました
それでも火の世界と水の世界が互いに共通させるために努力する場面もありますが
時に面白いツッコミもありながら
笑いの展開と涙の展開もあり
僕個人としてはとても大好きな作品でもありました!
まず詳しく説明すると主人公のエンバーが火の世界として住む一人の少女でもあり家族とともに店を引き継ぐために日々努力をする子でもありました!
そんな家族と幸せな生活の中で水の世界に住むウェイドと出会います
ウェイドは泣き虫でもあり真面目もありお転婆でもありますが
エンバーと出会ってから互いに好きになる存在でもあります
ですが。
それは家族にも知られたくない秘密と
自分の内なる思いが
二人の距離を近くまで来ます
最後に待ち受ける二人の運命がどうなるのか映画館でお楽しみに下さい
吹き替えでは豪華キャストが集結しました!エンバーの声を川口春奈が努めております!川口春奈にとって初声優でもあり初めての吹き替えでもありました!
ウェイドの声がキスマイの玉森裕太です!玉森裕太は以前にも吹き替えをやっていたので今回が久しぶりの吹き替えになりました!
二人とも初ディズニー映画で吹き替え挑戦してるのとオーディションで合格してるのもあります!
そして追加キャストにMEGUMIとサンドウィッチの一人も吹き替え挑戦してました!
それぐらい吹き替えで見るのが一番の楽しみでもありました!
吹き替えでしか聞けないSuperflyの主題歌には一番のいい曲でもあり歌詞に込めた思いがたくさんあったのも最高だと感じました!
特に歌詞の中であなたがいてわたしになる幸せの何かがめっちゃ歌詞として思いが伝わるぐらいに素敵な意味でもありました!
それから少しずつ大人になっても見つめあったという歌詞も好きな歌詞です!
それぐらいにこの曲が非常に合ってました!
まだ映画館でもやっておりますので時間がありましたら是非共見てください!
そして吹き替えと字幕どちらでも見たい方は
両方で見るのもおすすめです!
それぐらいにこの作品が非常に大好きな作品です!
是非とも最後までよろしくお願いいたします。!
キャラはデフォルメされているが悩みは人間っぽい
水の表現などはさすがピクサー。テーマもベタだが外さない感じ
キャラクターがもっとポップかと思いきや親の家業を継ぐ継がない問題など意外と人間臭さがあるのが面白いような現実的すぎるような。
ウェイドがとにかくいい奴すぎるので全体的にはさわやか。
逆にエンバーは感情をコントロールできてなさ過ぎてなんとなく好感が持てない。
川口春奈もちょっと微妙。
またエレメントと言っても木と風がおいてけぼりなのが残念。
カールおじさんの内容は子供に理解できるのか?という疑問あり。ややしんどいのでは。
ウェイドのやさしさ
あんな大きな愛で包みこんでくれる全肯定恋人がほしいです!!
とかいう戯言はおいといて、、
とてつもなくよかったです。
予告だけで勝手に洪水から街を助けるぞ!っていうアドベンチャー的なものかなって思ってたんですけど、そうじゃなかった。。大きな愛についてのお話でした。
ウェイド、ほんとに優しい。あったかい。
家族も全員あったかかった。エンバーよかったね。
まだまだ書きたいけど、とりあえずこれだけ。
4エレメント
テンポも良くて間伸び感もなく見れた。
エレメントと見立てて人種や環境、格差の垣根を超えた関係性を考えさせてくれる作品でした。
僕自身が火のエレメントだから🔥❤️🔥感情の出し方がそっくりで、それを受け止めて認めてくれる、相性が悪いと言われている水のエレメント💦💧に感謝したいですね。
美麗な映像と普遍的なドラマ
火、水、土、風の4元素を擬人化したアイディアが大変ユニークである。個人的には同じピクサー製作のアニメ「インサイドヘッド」を連想した。「インサイトヘッド」も人間の喜怒哀楽の感情を擬人化したアニメだったが、一般的にビジュアル化するのが難しいこうした抽象物を見事に視覚化した所に現在のピクサーの底力を見てしまう。
今回は燃え盛る炎や透明な水の表現が際立っていた。「モンスターズ・インク」の毛並みの表現に感嘆したのも遠い昔。ついに技術はここまで来たかと驚かされる。
また、エレメントたちが暮らすエレメント・シティの緻密な造形も素晴らしかった。ユーモアを凝らしたアイディアがふんだんに盛り込まれており、何度観ても楽しめる映像ではないかと思う。
一方で、エレメント・シティにはエレメント間の経済格差や差別意識がシビアに存在する。これも現在のアメリカ社会の鏡像として捉えれば実に興味深く受け止められる。ここ最近のディズニーは多様性というテーマを一つの潮流としているが、今回もそのあたりのことがしっかりと作品内で唱えられている。
物語もそつなく構成されており安定感がある。種族という障害を乗り越えて育まれるエンバーとウェイドのメロドラマ。父の呪縛に捕らわれるエンバーの自律。本作はこの両輪で構成されているが、最後まで手堅く作られていたように思う。
ただ、余りにも収まりのいい展開が続くため、クライマックスにかけて先が読めてしまうのは少々残念であった。
思うに、火と水を中心にしたドラマ作りが、若干展開を狭めてしまったような印象を受ける。他のエレメントをもっと絡めることで、更にスケール感のあるドラマにできたのではないだろうか。特に、土の存在感の薄さは勿体なく感じられた。せっかく水をせき止める砂袋のクダリがあったのだから、そこで活かせれば…と惜しまれる。
尚、個人的に最も強く印象に残ったシーンは、エンバーが幼い頃に見れなかったビビステリアの花を見に行くシーンだった。火のエレメントであるエンバーが水中深くに眠る花をどうやって見るのだろう?と思っていたら、その手があったかと膝を打った次第である。ここは美しい映像も見応えがあったし、その後の二人の触れ合いにも感動させられた。
また、ラストの一発逆転のアイディアも見事だと思った。物語を痛快に締めくくっている。
監督、原案は韓国系移民のピーター・ソーンという人である。「カールじいさんの空飛ぶ家」の同時上映だった短編アニメ「晴れときどきくもり」で監督デビューした人である。その繋がりなのか、今回は「カールじいさん~」の短編アニメが同時上映としてついている。
ソーン監督は今回の物語には移民一家に生まれた自身の少年時代が反映されていると語っており、本作にかける思いも並々ならぬものがあったのではないだろうか。
音楽は、数々のピクサーアニメを始め多くの映画音楽を手掛けてきたベテラン、トーマス・ニューマン。今回は全体的にインドっぽい曲調だったのが面白かった。後で知ったが実際にシタールなどのインドの楽器が使用されているということである。これまでのニューマンの作風とはまったく違う音作りがユニークだった。
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