ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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観客の良識をひっくり返す“祝祭”ホラー、全編に漂う嫌な感じがたまらない
R15+指定の一部ショッキングな描写と、全体的に嫌な感じが漂う、好きな人にはたまらない1作。民俗学を研究する男女5人が僻地のコミューンで行われる“祝祭”に参加するためフィールドワークするなかで徐々に奇妙な出来事が起きていき……と、これ以上はぜひ作品を見ていただきたいです。男女が車でコミューンに向かうところをカメラが上下反転させて映していくカットが印象的で、観客も自らの常識や良識をひっくり返される気分を味わうことができます。
意外なフック(惹きつけ)を見逃さず映画の本質へ
アメリカに住む少女ダニーは不幸の真っ只中にいる。恋人のクリスチャンとの関係は微妙に破綻しているし、愛する家族はある日突然、この世を去ってしまうのだから。そこで、ダニーはスウェーデンからの交換留学生、ペレの提案により、クリスチャンや仲間たちとペレの故郷、ホルガを訪れることになる。
さて、すでにスリーパーヒットとなっている本作は、ホラーかラブストーリーかエロ映画か、実態を隠したまま若い女性を中心にさらなる数字の上積みを続けている。そこで、ネタバレを回避しつつ、筆者が思う映画の根幹について解説してみたい。できれば、観賞後にお読みになることをお勧めする。全ては冒頭のダニーの状況に起因している。ホルガを訪れたダニーはそこで行われる"夏至祭"の女王に選出されるのだが、それは予め計画されていたことが、冒頭の数分を見れば分かる。これがまず1つ。そして、残酷でえげつない儀式が行われるホルガは、ダニーにとって辛い記憶しかない故郷のアメリカよりも、むしろ悪夢だったという皮肉。これが2つめ。こっちも地獄、あっちも地獄という追い詰められた状況は、「ヘレディタリー/継承」でアレックス・ウルフが演じた主人公と同じだ。監督のアリ・アスターは重要なテーマの一つとして、"家族とは決して逃れられないもの"という要素を挙げているが、それを証明するシーンが夏至祭のシーンで一瞬だけ登場するので、見逃すべきではない。結論から言うと、本作は前作と同じ家族をテーマにした恐怖映画ではあるけれど、意外なフック(惹きつけ)が用意されている分、頭脳的な楽しみは倍増しているような気がする。
期待値を上げ過ぎてしまったか…
ご多分に漏れず、アリ・アスター監督のデビュー作「ヘレディタリー 継承」の衝撃が忘れられない。ミリー・シャピロが演じた娘の得も言われぬ不気味さ、トニ・コレットが演じた母の終盤の強烈な変貌ぶりなど、並みのホラーを寄せ付けない圧倒的なインパクトとオリジナリティがあった。当然、今作も大いに期待していた。
「ミッドサマー」の大筋は、ニコラス・ケイジ主演でリメイクも作られた「ウィッカーマン」などに代表される、人里離れたコミュニティに入り込んでしまった主人公(たち)が、その地特有の文化や価値観(カルト宗教、食人の習慣など)によってひどい目に遭うという類型をたどる。よって前作のような斬新さを期待しすぎると、肩透かしを食ってしまう。楽園のようなビジュアル、ヒロインを待つ結末などは確かにひねってあるものの、前作のトラウマ級の独創性には到達していない。比較しなければ、十分に良くできたホラーだとは思うが。
尻は押さんでいい
観客の全オトコが叫んだであろうひとこと。
メンヘラ妹の暴走で両親まで失い、自分もメンヘラ真っ盛りの主人公ダニーが、彼氏で若干ダニーのメンヘラぶりに辟易としているクリスチャンとその仲間が計画しているスウェーデン旅行に無理くり同行、メンタル弱っている時に無理やり行くものだから行く前も飛行機の中でも、序盤からもうガタガタ。
クリスチャンの友人たちも表向きは歓迎しているものの、彼らの裏目的のスウェーデンのフリーなんちゃらを満喫するプランがダニーの動向で頓挫気味に。
その中で、皆を招待したスウェーデン人のペレだけはダニーにとても優しく接した。時々地雷を踏みつつも。
そして到着した翌日から、滞在予定のスウェーデンの片田舎、ホルガ村で行われる夏至祭が始まる。それは、クリスチャンやダニーが想像すらできなかった壮絶な儀式で幕を開ける。
序盤はとにかくクリスチャン並みにダニーのメンヘラっぷりに悩まされる。自分で無理やり前に進んでは地雷を踏んで号泣の繰り返し。もうちょっと無理のない選択はできんもんかとイライラする。
クリスチャンもその友人もなかなか曲者ばかりで、ダニーに対して優しい(優柔不断?)だけど行動の端々で狡さと薄情さがにじみ出るクリスチャン、絶対隠し事している優しくて信用できないペレ、この中では唯一まともか?と思わせてやっぱりゲスいジョシュ、もう煩悩しかない感じのウォーロックくん(名前忘れた)。登場人物で感情移入できる人が皆無なのが良いのか悪いのか。
ホルガに入ってからは、夏至祭を疑似体験。なんかすごく意味ありげで、実は気持ち悪って感情を植え付けるだけかと思われる儀式の数々。
お祭り初日でいきなりエンジン全開のビッグイベント(ここは観てのお楽しみ)、その他イベントも盛りだくさん。マッシュ伊藤でお馴染みマジックマッシュ祭り、みんなで静かに青空レストラン、ホルガ版ナートゥ・ナートゥ、スタンドアップ神輿、尻押しワッショイ、ビンゴ大会など。
恐らく両方観た方は似た感じだなーと思われる映画があるけど、そちらが宗教観が強めにあるのに対してこちらは生命に対する考え方、生きることと死ぬことの意味、価値観を強めに描いてる。言いたいことは分からんでもない。ただ人間だけが自然に逆らって生き、死んでいくのはどうなんやろなと。これは自然を運命に置き換えてもいいかも。
最後の笑顔も含めて、結局誰に自分の感情を重ねていいのかが最後まで掴み切れなかった。
大変不安定で気持ちの悪い世界観を、抜けるような青空と素晴らしい自然の中でやってます、というのが売りの映画かと。若干似すぎてしまったかなぁ。
祝祭ブラックコメディホラー?(グロ)
大学生グループがフィールドワークのために訪れた村が、実は訪問者を取り込んだり生贄にするカルト村だった。
と、ストーリーは割とシンプルなのですが。
ドラッグ使用、老人の投身自殺、セックスの儀式、炎の儀式…なんか、奇習を詰め合わせて「ね、不気味でしょう?」って監督に言われてる感じがします
アッテストゥパンの崖は北欧の民間伝承としてあるんですね。Wikipediaありました。
セックスの儀式は、ダ・ヴィンチ・コード?とかでもでてきた秘密儀式みたいだし、炎の儀式はアイヌのイヨマンテですか?
気持ち悪い儀式を詰め合わせて、底抜けに明るい画面と独特の音楽でお化粧した作品
ちょっと変なもの、悪趣味なものを見たい、というときにお腹いっぱいにしてくれるかも(?)
アリ・アスター監督様‼️
これも評価が難しい作品ですね‼️アリ・アスター監督はサスペンス・ホラーの作家として実力はあると思う‼️サスペンスやショック描写、ストーリー展開も踏まえて作品としては素晴らしいと思います‼️しかし描写そのものやその後味、キャラたちのビジュアルも含めて、どうも私の肌に合わない‼️一回鑑賞すれば充分‼️絶対に二回目は観ないと思います‼️この「ミッドサマー」も、高い崖の上から信者の方がダイブするシーン‼️それもご丁寧に二回‼️一回目は足からで二回目は顔から‼️その描写‼️あーもうトラウマ、絶対観ない‼️
よくいる
泣いてる人を見て一緒に悲しむとかよくありますよね インターネットだと活動者が悲しんでるとファンも悲しみますよね 共感や共鳴って極々当たり前に行われている でも傍から見たら面白いですよねー何やってんねん、って 私はこれからそういう感受性の高い人を見つけたらミッドサマーだ!と心の中で思ってしまうようになるんだな…
あ、映画の感想ですがあやしい雰囲気も音楽も良かったです。女王以外みんな死ぬんだろうなーと思ってたら案の定みんな死にました、ありがとう お疲れ様です。
この年のベストワンなのに!
コロナ禍で映画館が閉鎖されていた時で、埼玉県から長野県の映画館まで行って観に行きました。
その甲斐あって、とっても不快で嫌なホラー映画。この年のベストワン映画にしました。ホラー映画で初めてのベストワンです。
主人公のヒロインにとってはハッピーエンド。でも観客にとっては最悪の結末。こんな映画初めてです。
それなのにここでの★2.9って何なん?
アリ・アスター監督はただモノではありません。
怖いもの見たさで
ホラー苦手なので
見るの迷いましたが
やっと鑑賞。
カラフルで綺麗です。
クリスチャン、煮え切らない男だけどそんな悪い奴には見えなかった
それよりダニーのほうがなんか嫌
熊の死体に入るって…
そゆこと?すごいかわいいじゃん!
美しい画面とカルトの恐怖は新鮮。だけれど…
◯作品全体
アリ・アスターの前作『ヘレディタリー』は家族に降りかかる災厄が描かれていたが、本作は主人公・ダニーたち「お客さん」と同じ視点でカルト集団の奇妙な儀式を見学するような立ち位置で、奇妙さにスポットを当てる時間が長い。確かに宗教的な儀式の異質さは独特な動きの間と、その間が作る緊張感が肝心だったりするから演出としては間違っていないと思うのだけど、予想通り気持ち悪い儀式を予想通り主人公たちの命を狙う最終目標のための前座として映されてる感じがした。
その気持ち悪さが好奇心となって見ている間はカルトホラーとハイキーな画面のギャップに惹きつけられるんだけど、セックスシーンとかダニーと一緒に絶叫するところとかは、ちょっとその方向性がギャグっぽくて、『ヘレディタリー』の終盤みたいに没入感が抜けてしまった。
ダニーの物語としては、冒頭で家族を失う冬の景色があって、最終的にホルガ村で新たな家族を見つける夏の景色で終わるストーリーがある。クリスチャンという家族候補を切り捨てて迎えるラストは新たな始まりでもあるけど、本当の家族やクリスチャンと決別する終わりの物語でもある。ここら辺の構成はすっきりしているけれど、本作の本質はカルトホラーなので「宗教オチエンド」みたいな感想しか浮かんでこなかったのが正直なところだ。
カラッと晴れたようなハイキーの画面と白色の装束が、カルト集団の闇を包み隠す。画面から滲む狂気は今まで見たことのないホラーで最初は没頭できたが、主人公たちの命を狙うカルト集団の奇妙な儀式やスプラッターの描写は少し古典的。個人的にこのアンバランスさが作品の魅力とは感じられなかった。
◯カメラワークとか
・村に入るまでは凝ったレイアウトが多かった。ダニーが仲間にスウェーデン行きを告げるシーン、入室したダニーをテレビ画面の反射で映してるのが面白かった。疎外感というか、男友達からしたら望まない来客が来たという描写。
村に入るシーンではカメラが縦に一回転。車が天を走っている。一般社会の常識とは異なるカルト世界への入り口。
◯その他
・セックスシーンの中途半端なギャグっぷりはなんだかなあって感じだ。お母さんぽいのが歌で介入してきたり、クリスチャンのお尻押したり、妨害行為をしてくるの嫌すぎる。『ヘレディタリー』の天井に張り付くお母さんみたいな、ギャグへ急ハンドルきるのやめてほしい。
・ミートパイに毛が入ってたところ、死んじゃった二人の人肉ミートパイなんだと思ったけど違った。
・完全なる個人的好みだけど、生贄のために狙われるみたいなホラーはもうお腹いっぱいだなあと思ってしまう。そこに至る過程は作品ごとに多種多様なんだけど、結局それかってなってしまう。カルト集団によって良いように扱われるその後のダニーをラストにした方が、生かされたまま殺されてる感じがして怖くないですか?
変わった作品ではあったが、絶賛するほどではない
今話題のアリ・アスター監督&A24映画ということもあり、遅ればせながらアマプラで観ました。最初の飛び降りのシーンはショッキングで期待できそうな予感でしたが、結局はちょっと期待外れかな。でも、ず~っとあのカルトの嫌な感じが増してきて、早く逃げたら!って思ったので、まあよかったかなと思いました。(主役の女優も魅力的でしたし)ところでA24って最近注目度高いけど、TALK TO MEもそうだったが、意外と期待外れですね。
やりたいことはわかるが・・・
過去に見た映画の中でも最悪と言っていいほど私には合いませんでした。
怒りすら覚えるほど嫌いでした・・・
個人的には0.5点にしたいですが、
何を描きたいのかは伝わってくるのと映画としての完成度は高いので+1加点・・・。
村全体で部外の人間を笑顔で騙し、贄とすることに同情や逡巡の念が全く見られない。
外にでて普通の社会に混じって生活してきてた人もいるのに?
その人が一番に裏切るの・・・?
そういう"人間"の恐ろしさも描きたかったんだろうけど、
人間ってそんな単純なものと思いたくない・・・
最後の
「彼氏が苦しんでるーかわいそー私も同感して泣いちゃうー
でも笑みがこぼれでちゃうー」
も、この映画が訴えたい胸糞悪さを底意地悪く突きつけられているようで・・・
あと陰毛パラパラジュースはもう生理的に気持ち悪くて無理でした
コメディー?
あんなに楽園みたいな場所なのにずっと不穏。あんな楽園みたいな場所なのにずっと気持ち悪い。序盤の飛び降りでいきなりグロMAX。そして、終盤の熊。入るのか、入るのか?入ったー。あんまり異常なもの見ると笑いが込み上げてくるのは何故なんでしょうかね?もう、何回も爆笑しました。特にあの集落の人間達の共感の仕方。快も不快も皆んなで共有。いやー気持ちの悪い映画でした。笑
映像が綺麗
最後いつの間にかダニーが花に埋もれてて笑っちゃった
なんかクリスって性欲強そう
あと、知り合った人の故郷が遥かに離れた場所でも海外の人ってサクッとついてくイメージあるんだけど、その財力と行動力は一体どこからきてるのやら
コッチはパスポートの更新がひと月を切ってもなお動いてないほど怠惰だというのに…
huluではR15でモザイク処理済、Netflixだと18+でモザ...
huluではR15でモザイク処理済、Netflixだと18+でモザイク無し。
ちなみに字幕の大きさはhuluのほうが大きくて見やすい。
演出が斬新な箇所は、ホルガ村へ車で向かう時のカメラアングル。天地が逆になる。
60分毎に衝撃的なシーンがある。
倫理的なショックを受けた。
全578件中、1~20件目を表示