ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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ニ度と見たくねぇ...
アマゾンプライムで鑑賞。
面白かったですね....うん。最高であると同時に最悪なんですよね。
序盤から2時間半ずっと気持ち悪かったですね。永遠とドロドロしていました。窓を開けて換気してくれ。序盤に限らずホルガ村のような開けた美しい場所にいても同じようにドロドロしていましたしね。
ラストも辛い。ハッピーエンドと感じるかバッドエンドと感じるかは人によって変わると思いますが私はバッドエンド派です。ダニーの気持ちにはなれませんでした。
高い芸術性とか民族文化的にとか人間の本質がとか
…この映画には、人徳の高い方々がいろいろ深イイ評論をなさってますが、
私はこの作品大嫌いです。
そもそも個人的に恐怖な映画、悲惨や不幸一辺倒な映画、不条理が主役の映画は、映像が美しかろうが演出が素晴らしかろうがテーマが崇高深遠だろうが基本的に苦手なので仕方がない。
それは… 私は辛い料理も好きでたまに食べますが、辛さの程度には限界があります。いくら人気でも某店の“北極超辛・唐辛子ピラミッド”みたいなのは受け付けたくありません。激辛ファンの方は「激烈な辛さのなかに旨味がある」とか言いますが私は全然そう思えない、ただひたすら辛いだけ… 恐怖や不幸・不条理の受容度が低い私には、怖がらせるのが主眼のホラー、スプラッタや不条理で人間の本質を伝える?本作のような映画は、ただの辛過ぎ料理に過ぎません。
その意味で、周りからは食わず嫌いと言われますが、「ダンサーインザダーク」も観たいと思ったことがありません。悲惨な環境設定というと「マイ・レフトフット」なども大変ですが、あちらは不屈の前向きさ・信じる力の話であり、尊敬する作品です。
肝心のミッドサマーの作品評をしていませんが、要はあまり思い出したくない、話したくない鑑賞経験ということですすみません。ストーリーや主題以外の映像的部分はまぁ… やっぱり気持ち悪くて適切に評価できません。
分かり合えない孤独と、分かち合う狂気
暗い世界から、明るい世界へ
村へ向かう道中、カメラが宙返りするところから、すべてが反転した世界に入ったことを視覚的に体感出来る。
主人公の経験した家族との断絶、恋人との不調和。
そんなものとは無縁の世界がホルガ村だ。
ホルガ村では一般的にタブーとされるものが、あからさまに共有される。
生理、セックス、老いと死、殺人、近親交配、動物の解体。いわゆる「子どもは見るな」というものを子どもの頃から叩き込んで教条としている村。まるで夜も暮れない白夜のように、すべてが白日の下に晒されている村。
愛するものから断絶され、孤独に怯える主人公は、そんな村に徐々に取り込まれていく。
現実社会では最も信頼する者とすら分かり合えないのに、村では誰もが共鳴するように全てを分け合っている。
終盤、薬で麻痺したクリスチャンの視点で「クリスチャン、動かないで。あなたはそこでただ目を開けてみていて」というシーンが面白かった。名前も意図したものだろうし、さながら観客に直接、席から立つなと押さえつける演出。これはキリスト教社会では特に強烈なメッセージ性を持つのだろう。村が大切に祀っている聖典が、ただの落書きにしか見えないのも宗教への皮肉に思えて笑えた。
普段、分かり合えない孤独に苛まれているので、まんまと村の魅力にハマり、愚鈍で無作法な男たちに苛立ち、全てを分かち合えることにカタルシスを覚えた。
おそらく主人公はもう村を離れないだろう。首謀者の友人と、この経験を最も共有できる間柄として結ばれるかもしれない。そして年老いて死の儀式の時、石の舞台に家族の幻影を見て、やっと楽になれると思いながら飛び込むのかもしれない。
でも、そこに人としての原型はない。人は分かり合えない影があるからこそ、その輪郭を形成している。最初からすべてを理解し合おうとすることが間違いで、決定的なすれ違いを感じたら、怒りを溜め込むより、諦めて離れる必要性がある。
ストーリーに真新しさは感じなかったが、映像のメッセージ性は強烈だった。
「イニシエーション」と「訣別」
70年代によく作られたカルト系B級ホラーの要素を持ちつつ、あくまでもポシティブな狂喜を描き通す、という斬新さも感じた。
もし古代儀式を現代に再現したら、もしかしたら同じようなものかもしれない。
生贄という、それ自体は神への捧げ物として祝福されたものであるはずだが、やはり生贄の儀式は見ている側にも心的苦痛を与える。悲鳴や奇声をあげてトランス状態に陥ることは、罪悪感や恐怖を軽減させる効果もあるのだろうと思う。
自然信仰の祭り=祀りを肌感覚で理解できる日本人には、村で行われていることがそれほど奇抜で滑稽には映らないのではないだろうか。
しかし他のレビューでも突っ込みが多かったが、90年に一度という設定の割には、村民が凄惨な儀式に慣れすぎていると思うし、そのサイクルにした必要性が全くわからない。
まあ現代で4.5年単位でこの祭りが行われていたら、流石にSNSなどでバレそうだとは思うが、せめて日本の式年遷宮ように20年周期ぐらいが妥当なのでは。
しかもペレのように、この祭りのために戻ってきた村人も少なくない様子。ということは、生贄を捧げることで村民の人口を一定に保つ必要性も全く感じない。村の中で近親相姦しなくても、いくらでも外部へ赴き、血を新しくすることはできる。
そういう地理的制約があいまいなままなので、カルト的コミューンからの脱出劇というスリリングさは弱い。
主役のダニーが彼氏への依存体質から脱却するというもう一つのストーリーが平行して描かれるが、彼女らの身に起こる倦怠期はカップルに起こりえる普通のことだよな…と思い返すと感情移入も今一つ。
口コミで日本の若い女性たちにヒット、と話題になったが、優柔不断で煮え切らない彼氏を最後の生贄にした主人公への共感と、「女王」という権力の甘い響きに自分の身を重ねたのかもしれない。
しかし私には、「だからなに?」という程度の感想しか持つことができなかった。
御伽噺とはそもそも狂っているもの
元々普通の人がバタバタ死ぬ映画は苦手なんだなと再認識。
正義も悪もなく、ただ純粋な人間の残酷性だけがある。
それを綺麗なお花や緑のある風景で装飾してパッケージにしてるけど、やってること狂ってるもんなぁ。
北欧古来本当にあった儀式っていうのもわかるしその分リアリティはあったからこそ、なんか笑えない部分があった。この作品をブラックコメディと称す人もいるけど。
登場人物を元々共感できないようなキャラクターにしてるらしいけど、まぁみんなどこにでもいる普通の大学生って感じで、私は全員特に不快感はなかったし、単純に巻き込まれたことが哀れだなと思った。
クリスチャンの態度はどうかと思うところもあるけど、あんまりダニーが可哀想だとも思わなかった。ダニーの境遇は悲劇的だけど、それとこれとは別で。
サイモンとコニーは可哀想すぎる…。
ダニーが最後、笑う部分。
ああ、まぁそうなるだろうなとは思う。壊れてしまったんだろう。これがハッピーエンドとは思わない。
しかしこれは美しい瞬間であるという感性もいまいちよくわからない。たたただ狂気だと思う。
グリム童話なんかも狂ってるから、やっぱりそういうことかな。
観てよかった、という話を聞いて
グロがあるのは承知で観ましたがやはり自分にはその場面は耐えがたかった…
カルトな世界をすごく上手く表現されているな、と感じました。
わけわからない理不尽なこともそこでは常識。
しかし、苦しまないわけではない。
白い衣装や花が綺麗で優しい世界のように見えるので
騙されてしまう。
いやー、恐ろしかった。しかし、すごかった…
後味が悪いから気晴らしを探してます。
丁寧と冗長は違う
ネットで話題になっていたから観た作品。
明るいホラー
楽園に見えてホラー
過度に寄り添ってくる理解者がいるというホラー
共同体が幸せを定義するというホラー
そういう試みの作品だというのはわかる。
しかし、そのテーマを表現するための手段が
・先の読める展開
・終始流されるだけの主人公たち
・150分間におけるイベントの乏しさ
・主人公(観客視点)側が常に余裕がない不快感
・映画の頼みとするところが、直球の不快表現
で、映画としては「浅いものを深いように見せる」映画になってしまっている。
正味90分でもやや長い程度の内容で、150分は退屈。
村に到着する37分目から映画を開始してよいし、村の異常さが決定的につきつけられる60分目も開始から15分以内でよい。
序盤の引きとして微妙な「妹と家族の死」は物語のフレーバーとしてしか機能していないので、シド流に言えばプロットポイント1ではなく、60分目でやっとプロットポイント1という脚本なのだ。
その後のシーンも映像表現にこだわっていると言えば聞こえはいいが、物語の行く先や主人公たちの決断が気になっている観客としては「もうこの映像のシーンはいい」「こういうやりとりはいい」と思えてしまい、監督の独りよがりに付き合わされている感じになる。
登場人物のカメラ目線の顔アップも多すぎて、くどい。作家性というより手癖になってしまった悪癖のレベル。
「共同体の怖さ」「村の因習の怖さ」などは、本邦ではいくらでも名作が存在し「初めての概念」にはならないものなので、感想として褒められるところが見つからない。
エンタメ体験の乏しい人たちが奇抜性を持ち上げたくなる、過大評価気味の凡作に思った。
合わなかった
スウェーデンに旅立つまでは、こういう人たちいるねで普通に見てましたが…
コミュニティに入ったところでわざとらしく地面にさしてある黄色い花々が気になり。
主要モチーフの豪勢なお花の数々、どこから持ってきてるの?というくらい周辺には見当たらない。
建物も、昔から連綿と続く孤立したコミュニティとは到底思えない、スタジオセットみたいに表だけの建物でしょ?と思うくらいペラペラ。
美しい映像とはあまり思えなかった。
この現実感のなさは狙ってかもしれないけど、妙に安っぽく見えて気になってしまい、没入できませんでした。
休憩時間になるとあの薄いセットで素に戻る俳優さんたちが思い浮かんでしまった。
そこでヒロイン彼氏のあの現場、狂気や恐怖よりもはや一周まわったギャグにしか思えなくて、ダメでした。
ヘレディタリーもあまり合わなかったけど、そういう点ではまだ現実味があった。
じゃあ見なきゃいいんだろうけど、この監督の映画はなぜか高評価なので、次回作も結局気になって見るような気がします。
不思議な体験
最後まで既視感に付き纏われるがどうしてもどこで見た景色か思い出せないまま終わる。衝撃的なシーンもあるが美しさとのどかさにその狂気は飲み込まれる。そして何かが弾ける。話題にはなったし映画としての完成度は高く終始破綻がないのでこの星数だが正直どこか物足りなさもついて回る。
人に言いにくいけど面白かった・・・
この作品を見て、久しぶりでエログロ・ナンセンスという言葉を思い出しました。
星新一さんのSFショート・ストーリーを思わせるような寓話的要素もあり、「サスペリア」がお好みの方にもオススメ出来そう。
エグさでは似たり寄ったりの「ヘレディタリー・継承」よりも面白かったです。
主人公のフローレンス・ピューは両親と妹を亡くした哀しみを癒せない中で、恋人に北欧への旅に誘われ、友人たちと参加することになる。
白夜の北欧の美しい夏祭りの中で繰り返される狂気じみた儀式は、どこかポール・デルヴォーの白いドレスと裸の女性たちの絵画を思わせて、清廉さと謎に満ちている。得体の知れない飲み物、奇妙なダンス、残酷な儀式の数々に思わず目を背けた場面もあったが、それでもラストまで見てしまうのは、フローレンス・ピューがいつしか村に馴染んで根を生やしそうな気配を感じさせたからかもしれない。家族や恋人を失った哀しみを癒し、受け入れてくれる場所はもしかしたらここなのでは・・・宗教の誘いってツボると恐ろしいなぁ。
おぞましい映画ではあったけど面白い女優だと再確認出来たし、これからも目が離せない存在になりそうです。
1年後も見たい
彼女の1年後、見たいです。
長い映画だけど全く飽きず、むしろずーっと観てたくなる不思議な映画。
あのあと彼女がどういう生涯送ったか気になるやん!!!
ああもっと先が見たい。
そんな気分にさせてくれる映画は珍しいというか、単に「続編が観たい」とはまた別の感情を抱かせてくれたので、監督才能あり。(上からな書き方ですが、面白い才能だなーと思ってるからです)
個人的にとても興味深い作品でしたが、多くの人には受け入れられないも...
個人的にとても興味深い作品でしたが、多くの人には受け入れられないものかと思います。すごいもん見せられた。。。
細かい内容とやかく言いませんが、ホラーやサスペンスにありがちな演出なくここまで恐怖感、不快感を感じさせられるのかと驚きます。小道具一つとっても全く隙のない作り込みが更に現実味を高め作品に没入させられました。
グロ注意作品
テーマはすごく好き
だけども期待値高すぎて残念な作品
終始ざわざわした気持ちになるので
不安感をもちつつラストまで観たい方にはおすすめ
主人公の内面描写、コミューンの形態、などがものすごく曖昧
曖昧故にしっくりこない
3点の映画だよ!監督も知らない人だよ!
で観ると2点はつけなかったかもしれない
邦画のB級映画好きの方は観てみてください
(音楽と映像を楽しめる)
美しい描写がストーリーの粗さを際立たせる
絵本の世界、緻密な装飾、フラワー、気候、非常に美しい描写は素晴らしかった。音楽、音響もいい。
反面で、ストーリーに入り込めず。異文化で片付けすぎ。卒論テーマのためにそこまでやらないでしょ。浅く薄いその主人公の元々の心の病、不安定さの描写だけでその結論に回収しないでほしい。
本来、拒否されるべき結末の意味
エンドロールが流れたとたん、半笑いで「えー!」と口走ってしまった。
奇妙な共同体の異常な風習を疑似体験。
ドラッグとショック体験で奪われる、正常な判断と感情の先にあるものは。
映像からカルト宗教や洗脳やらが連想されるが、
この狂気は何かに似ているなと探って、「戦争」という言葉を思い浮かべた。
初めはショックを受けるが、巻き込まれて何が何だか分からぬまま、必死に生き抜くうちに異常が異常でなくなって、むしろそのルールに馴染んでしまうという狂気。
いや、気付けば馴染むどころか率先して行動していたりするかも。
(ナチの党員などを思い浮かべる)
特にしれっと出て来る殺人グロ表現と、淡々とこなす人々の姿に戦争という名のもとに、
残虐な行為を残虐と思うことなく、むしろ正しいとすら考え行う人々の姿を重ねてしまった。
(考え過ぎかな)
疑似体験というわけで、映画によくある主人公の心の変化に沿うというよりも、
観客もまた共同体の訪問者となり、
自身の身をもってして、鑑賞前と鑑賞後の変化を体験するような本作。
だから、なんだか最後、納得してしまった人ほど、
あなたももう、あの共同体の一員。
奪われ、すり替えられたものがあるのでは、と思えてならなかったりする。
いやいや、それ、アブナイってばさ。
本来、これは拒否されるべき結末ですぞな、もし。
ちなみに、架空の共同体の物語とはいえ、ああも作り込んでしまったなら、
該当国の人からクレームが来ないのか少し、心配してしまった。
人間がもっとも忌避したいことをこれでもかと見せつける。そういう映画。
よくもここまで見たくないものを丹念に抽出して披露したものだ。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と種類は違えど比肩するほどの気分の悪さ。
ただ、ストーリー的には気になって最後まで観てしまう。 雰囲気も独特だし。
中身は「結局何もない」のだけれど、「興味の惹きつけ方」「他に類のない独特感」は凄いと思う。
とにかく明るい横溝正史
最近の若者は、ネタバレを調べてから映画を見ることが多いらしい。お金を払って観に行くからには、損をしたくないというのが言い分らしい。まあそれでも映画館に足を運ぶわけだから、まだイイのかもしれないがおじさんには良く分からない。
ネタバレして来場しているのかは分からないが、どうにも年齢層の低い女性客で埋め尽くされた「ミッドサマー」のレイトショー。印象に残ったのは、上映中のどのシーンと言ったものでなく、暗転明けた際の会場の空気である。若い女性らの悲鳴に近いざわつきが止まらない(ざまあみろ)。その喧騒は1階までのエレベーターでも続いていた(ざまあみろ)。
SNS界隈も騒がしているようだが、ここまで観た人間の感情を揺り動かしたら評価はともあれ大勝利だろう。
ショッキングなシーンは多いものの、何気に予定調和で進むストーリー。伝統や風習、文化という単語で片付けがちな、極一部の人間の常識がどれだけ怖いものかを突き付けてくる。ふと思う。描いているのは案外日本的だ。ホワイトを基調に青と黄色のIKEAカラーで美しく描かれてはいるが、彩度を下げ、明るさを抑えていくと横溝正史的な世界が見えてくる。
ほら、そんなシーンもあったじゃない。
足がさぁ、ほら。
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