ミッドサマー

劇場公開日:

ミッドサマー

解説

長編デビュー作「ヘレディタリー 継承」が高い評価を集めたアリ・アスター監督の第2作。不慮の事故により家族を失ったダニーは、大学で民俗学を研究する恋人や友人たち5人でスウェーデンを訪れた。彼らの目的は奥地の村で開催される「90年に一度の祝祭」への参加だった。太陽が沈むことがないその村は、美しい花々が咲き誇り、やさしい住人たちが陽気に歌い踊る、楽園としか形容できない幸福な場のように思えた。しかし、そんな幸せな雰囲気に満ちた村に不穏な空気が漂い始め、妄想やトラウマ、不安、そして恐怖により、ダニーの心は次第にかき乱されていく。ダニー役を「ファイティング・ファミリー」のフローレンス・ピューが演じるほか、「トランスフォーマー ロストエイジ」のジャック・レイナー、「パターソン」のウィリアム・ジャクソン・ハーパー、「レヴェナント 蘇えりし者」のウィル・ポールターらが顔をそろえる。

2019年製作/147分/R15+/アメリカ
原題:Midsommar
配給:ファントム・フィルム
劇場公開日:2020年2月21日

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映画レビュー

5.0観客の良識をひっくり返す“祝祭”ホラー、全編に漂う嫌な感じがたまらない

R15+指定の一部ショッキングな描写と、全体的に嫌な感じが漂う、好きな人にはたまらない1作。民俗学を研究する男女5人が僻地のコミューンで行われる“祝祭”に参加するためフィールドワークするなかで徐々に奇妙な出来事が起きていき……と、これ以上はぜひ作品を見ていただきたいです。男女が車でコミューンに向かうところをカメラが上下反転させて映していくカットが印象的で、観客も自らの常識や良識をひっくり返される気分を味わうことができます。

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五所光太郎(アニメハック編集部)

4.0意外なフック(惹きつけ)を見逃さず映画の本質へ

2020年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
ネタバレ! クリックして本文を読む
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清藤秀人

4.0期待値を上げ過ぎてしまったか…

2020年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

怖い

ご多分に漏れず、アリ・アスター監督のデビュー作「ヘレディタリー 継承」の衝撃が忘れられない。ミリー・シャピロが演じた娘の得も言われぬ不気味さ、トニ・コレットが演じた母の終盤の強烈な変貌ぶりなど、並みのホラーを寄せ付けない圧倒的なインパクトとオリジナリティがあった。当然、今作も大いに期待していた。

「ミッドサマー」の大筋は、ニコラス・ケイジ主演でリメイクも作られた「ウィッカーマン」などに代表される、人里離れたコミュニティに入り込んでしまった主人公(たち)が、その地特有の文化や価値観(カルト宗教、食人の習慣など)によってひどい目に遭うという類型をたどる。よって前作のような斬新さを期待しすぎると、肩透かしを食ってしまう。楽園のようなビジュアル、ヒロインを待つ結末などは確かにひねってあるものの、前作のトラウマ級の独創性には到達していない。比較しなければ、十分に良くできたホラーだとは思うが。

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高森 郁哉

3.0尻は押さんでいい

2024年3月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

観客の全オトコが叫んだであろうひとこと。

メンヘラ妹の暴走で両親まで失い、自分もメンヘラ真っ盛りの主人公ダニーが、彼氏で若干ダニーのメンヘラぶりに辟易としているクリスチャンとその仲間が計画しているスウェーデン旅行に無理くり同行、メンタル弱っている時に無理やり行くものだから行く前も飛行機の中でも、序盤からもうガタガタ。

クリスチャンの友人たちも表向きは歓迎しているものの、彼らの裏目的のスウェーデンのフリーなんちゃらを満喫するプランがダニーの動向で頓挫気味に。
その中で、皆を招待したスウェーデン人のペレだけはダニーにとても優しく接した。時々地雷を踏みつつも。

そして到着した翌日から、滞在予定のスウェーデンの片田舎、ホルガ村で行われる夏至祭が始まる。それは、クリスチャンやダニーが想像すらできなかった壮絶な儀式で幕を開ける。

序盤はとにかくクリスチャン並みにダニーのメンヘラっぷりに悩まされる。自分で無理やり前に進んでは地雷を踏んで号泣の繰り返し。もうちょっと無理のない選択はできんもんかとイライラする。

クリスチャンもその友人もなかなか曲者ばかりで、ダニーに対して優しい(優柔不断?)だけど行動の端々で狡さと薄情さがにじみ出るクリスチャン、絶対隠し事している優しくて信用できないペレ、この中では唯一まともか?と思わせてやっぱりゲスいジョシュ、もう煩悩しかない感じのウォーロックくん(名前忘れた)。登場人物で感情移入できる人が皆無なのが良いのか悪いのか。

ホルガに入ってからは、夏至祭を疑似体験。なんかすごく意味ありげで、実は気持ち悪って感情を植え付けるだけかと思われる儀式の数々。
お祭り初日でいきなりエンジン全開のビッグイベント(ここは観てのお楽しみ)、その他イベントも盛りだくさん。マッシュ伊藤でお馴染みマジックマッシュ祭り、みんなで静かに青空レストラン、ホルガ版ナートゥ・ナートゥ、スタンドアップ神輿、尻押しワッショイ、ビンゴ大会など。

恐らく両方観た方は似た感じだなーと思われる映画があるけど、そちらが宗教観が強めにあるのに対してこちらは生命に対する考え方、生きることと死ぬことの意味、価値観を強めに描いてる。言いたいことは分からんでもない。ただ人間だけが自然に逆らって生き、死んでいくのはどうなんやろなと。これは自然を運命に置き換えてもいいかも。

最後の笑顔も含めて、結局誰に自分の感情を重ねていいのかが最後まで掴み切れなかった。
大変不安定で気持ちの悪い世界観を、抜けるような青空と素晴らしい自然の中でやってます、というのが売りの映画かと。若干似すぎてしまったかなぁ。

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