ブリグズビー・ベアのレビュー・感想・評価
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面白かった!
物語の基本的な構造やテーマは「ルーム」とよく似ていると思う。
赤ん坊の頃から25年間、本当の両親だと思ってた二人との生活が突然終焉を迎え、彼が本来いるべき世界を受け入れるまでの物語。
映画序盤、偽の父親がジェームズに言った言葉が、そのまま後半のジェームズの行動に繋がっていく展開は上手いし、その偽の父親役にスター・ウォーズのルーク役、マーク・ハミルをキャスティングしたところも素晴らしい。
ジェームズの周囲の人間が、みんないい人過ぎてリアリティーがないと思う人もいるかもだけど、この作品ではリアリティーに重きは置いてなくて、寓話的というか大人のおとぎ話的な作品だから、これで正解だと思う。
熊に魅了されていく優しき人々。
「ブリグズビー・ベア」字幕版 Googleストアで鑑賞。
*概要*
赤ん坊の頃に誘拐され、偽の両親のもとで彼らが制作した教育番組「ブリグズビー・ベア」だけを見て育った主人公が、初めて外の世界に出たことから巻き起こる騒動を描いたドラマ。
*主演*
カイル・ムーニー
*感想*
主人公が長年に渡って何者かによって、監禁されて、ずっと外の世界を知らないといえば、ブリー・ラーソン主演の映画「ルーム」を思い出します。
この映画は一味違って、悪い夫婦がまだ赤ん坊だったジェームスを誘拐して、監禁され、外の世界を知らず、ずっと「ブリグズビー・ベア」という番組を見て育ちました。
彼のツールは、テレビ、インターネットのチャットですが、夫婦が逮捕された後、「ブリグズビー・ベア」とチャットは、夫婦が作り上げた偽りだったことがわかります。
外の世界に出たジェームスは、本物の両親の元へ戻ることになるのですが、彼は今まで誘拐されて外の世界のことは知らず、頭の中にあるのは、「ブリグズビー・ベア」だけ。なので、両親がジェームスに真っ当な人生を歩む為に色んな事を勧めてもジェームスは興味がなく、興味があるのは、「ブリグズビー・ベア」のみ。
周りからは、変人扱いされて居心地が悪い感じだったけど、「ブリグズビー・ベア」の映画を撮ると決意してからは、次第に仲間が増えて、周りの人達が「ブリグズビー・ベア」を徐々に魅了され、ジェームスに対しても印象が良くなっていく部分が素晴らしい。(^^)
ニセ夫婦を演じた夫のマーク・ハミルは、なかなかエッジが効いててたし、元々演劇部だった刑事、親友、妹、本当の両親みんな優しかった。嫌な奴が一人もいないっていう所も大きく評価したいですね。(^^)
見終わった後、ほっこりしてとても感動しました。
久しぶりに良い映画に巡り合いました!\(^^)/
失われた時を求めて
冒頭、子ども向け番組に夢中のオタク青年とその両親の生活から描かれるのだけど 早速不穏極まりないです…
もっとヘンテコでギャグっぽいノリを想像していたので、開始15分以内で早々に訪れる仮初めの平和の崩壊に唖然。
それからは…個人的には非常に胸が痛い描写が続きました。
特に「両親」の気持ちを想像したり、主人公への腫れ物を触るような接し方を観るたびに、もう勘弁してくれ〜!といたたまれなくなりました。
でも、中盤から物語は青春モノに舵を切り直して 実に爽やかに進んでいきます。
主人公が自分の人生を取り戻すためにとった行動は、人によっては理解しがたい事かもしれませんが 私は彼にとってはあれがベストだったのだと感じました。
ラスト手前のガレージのシーンはここ数年観た映画の中でも特に静かな、でも激しく感情が動くクライマックス。
ご都合主義的な展開と言えなくもないのに、完全に感情移入していたので 思わず落涙😭
映画や小説、漫画など フィクションの世界によく親しんでいる人にこそ勧めたい作品です。
虚構が現実を救う、それこそがこの世界に存在する唯一のファンタジーなのかもしれません。
終わり方が少しだけ物足りなくて4,5。
でもあのラストで良かったと思います…
余談ですが、マーク・ハミルがメタ感のある複雑な役をやっていて、とてもマッチしています!この人やっぱり好きだなぁ❤️
どうしても「ルーム」と比べてしまう。「ルーム」と比べると相当恵まれ...
どうしても「ルーム」と比べてしまう。「ルーム」と比べると相当恵まれてる。
全員いい奴で前向き笑
案外スカッとする。
物語って偉大だなー
・主人公の順応性と物分かりのよさはそれまでの環境が悪くなかったこと...
・主人公の順応性と物分かりのよさはそれまでの環境が悪くなかったことを表してるのでは
・みんないい人〜
・作中作のオリジナル番組をもっと観たいぞ!
想像以上になかなか良い話です。
誘拐で監禁されていた話だからもっと暗いかと思ったらハートフルコメディでほっこりしました。
ブリグズビーベアの世界にみんなが夢中になるのが不思議ですが、彼が周りの人達に愛されていくのを観ていて微笑ましく、あったかい気持ちになりました。
包含
社会から隔絶され異分子にならざる得なかった個人が社会と対話をしながら、一方では人を惹きつけ、一方では拒絶される。シザーハンズでは主人公は孤立する展開になるが、ここでは、社会が歩み寄って彼を迎え入れる。時代的なメッセージ性を感じる。
クライマックスに向けて、この社会との和解とトイストーリーに似た子供から大人への脱皮展開が重なって押し寄せてくる。涙腺が決壊する。
少し都合が良すぎる話かもしれないが、カウンセラー、実の父、実の妹からの視点を交えて、安直なファンタジーになることは防いでいる。よくできた脚本。新しい才能。今後のカイルムーニーの動向が気になるところ。
説得力
ベアー愛が強すぎるが故の行動には笑えたが、それ以前の、なぜ誘拐されたのか、監禁生活の意味などが全く描かれていなかったので、モヤモヤしたままスタートして終わってしまった。
セラピスト?はつくものの、助け出されてから「本当の」家族と生活するまでがあっという間なのはアメリカ的なのか。「普通の生活」に慣れるまでのリハビリもなくて。
失われた時間を取り戻そうとする家族愛の映画として観ればいいのかも。
私は愛されていました、を証明する。
誰が何をどう創ろうとも受け手の心に優しく残ったなら、それは「真実」になるんだと感じた。
その「真実」を伝えたくて受け手がまた何かを創るとしたら。
大事なことはきっと社会的な立場や権威ではなく、
いかに伝えるための「真実」がそこにあるか、なのだと思った。
つまり最初の家族は残せるほど、本当に主人公を愛していたんだなあと。
同時にこれは、空っぽな商業主義に対する皮肉や批判も含んでいるのではなかろうかとも振り返れるし、本当の親だろうと我が子の中にブリグズビーを残せているのだろうか、とも考えられる。
ともあれ号泣する人、続出の劇場内。癒されたい人は見るべしとお勧めしたい。
案外
レビュー評価が高い作品なので期待しましたが案外。両親が突然逮捕されたり話の展開が飛び過ぎて話についていけず。残念ながら共感出来る内容では無く途中もウトウトzzz…時間も長く感じた。
2018-176
世界は君を待ってるんだぜ!(笑)
好きなものさえあれば、世界は君を待っている!
突き詰めればそう言う映画でした。
自分が信じていた世界が、全て嘘っぱちだったとしても
本当に好きなものさえあれば
そこを突破口に「世界は君を待っているんだぜ!」
だから、本当に好きなものを何か一つ見つけようぜ!
色々細かい突っ込みどころはあるけど
主人公ジェームズを演じる
カイル・ムーニージェームスのナチュラルながらも
真実味のある演技に引き込まれる。
ぴったりの脚本だったね〜〜
難しい世の中だから、自分の「好き」のために
努力する姿勢は無くしたくないね〜〜
@もう一度観るなら?
「ネット配信で〜〜気楽に見てしまったので
深く深く、もう一度見直したい〜〜」
刺さったー!
ザックリ過ぎで脚本の細部が脱落した字幕。主人公を賞賛する人々を聴衆として面前に並べるラスト。難点は、それくらいで。後は素晴らしかった!
子供向けトラ劇場なら知ってるし、クマ劇場もありそうなもんだが、彼らはおそらく、自慰行為の制限の進言、なんてこたぁしないだろう。君の人生丸抱え、な熊劇場の教えは、こういう人間に育って欲しいと言う、偽親の期待に他ならず、人として間違っていることを教えたりしていないのだろう。ジェームスは、至ってまともだ。いや、むしろ純粋で可愛くさえある。
吹いたり、泣いたり、笑ったり、心配したり。切なくなったり、嬉しくなったり、滲みてみたり。ほっとした、にんまりした、寂しくなった、はしゃいでみた!描かれる感情の変化のスピード感が、ジェームズの成長の早さと感受性の豊かさを実感させてくれるから、共感も深くなる。
家族総出でクマ劇場。そのクマは偽親にも繋がっている。人を繋ぐのは愛だと言うベタなメッセージは、クマの形をして、いつもジェームズのココロの中にある。
グッズ欲しい‼︎
Tシャツはあったけど
小物でブリグズビーグッズが欲しい〜
なんと
誘拐されてたなんて
びっくりしました‼︎
しかも
偽パパがビデオ製作(笑)
なんかサラっとしてましたが
スゴイ内容ですよね
ブリグズビー全巻見たい‼︎
物語にもう一捻り欲しかった。
良作、ではあるのだが物語にもう一捻りが欲しかった一本。
似たような設定の作品が多く、その中で独自色が出ていなかったのが勿体ない作品。
反グローバリズムとして読み解いてみる
確かにこの映画でも、タチの悪い人が登場せず、善意に溢れた人たちの中で、誤解や思い込みに基づくすれ違いを解決しながら絆を深めていくという、デジャヴのような構成がみられるわけですが、その背景には何があるのか?
ひとつの解として『グローバル化疲れ』があるような気がします。
この映画に登場する街や住民は、グローバル経済の中で敗者となった場所(現時点でのデトロイトのような)や人たちではなく、たぶんリストラの波も比較的穏やかで、中産階級が暮らしやすいところだと思います。当然ここに住む黒人家庭も貧困に苦しんでるケースや差別的扱いを受けることも少ない。街全体が経済的に安定し治安も良ければ、そこにわざわざ異文化や格差を持ち込み、複雑で煩わしい課題を抱える必要は無い。そのようなグローバリズムに晒されていない経済的背景・価値観で、ある程度画一的なムラ社会の方が、ジェームス君を温かく見守り支える精神的余裕も生まれる。
実母に、世界はもっと広い、というセリフがあったけれど、軽くスルーしたのは、わざわざ世界を相手にしたらコスト競争に追われ、夢を追うどころか、現実的な妥協をせざるを得なくなる、ということへの答えなのではないか。
ジェームス君にとって、わざわざハリウッド(国際社会)で勝負せず、ローカル社会(あの事件と何があったかを身近なこととして知る人たち)でしか通用しない作品を作ることの方がはるかに自己実現出来たうえに幸せだったのですから。
多様性を受け入れ、磨き合うことで生まれる進歩や新たな価値観の創造はもちろん大事なことですが、人間はみんながみんな勝ち残れるわけではないので、国際競争とは無縁のローカルな社会で、ローカルに生きることも選択できる世の中の方が全体的に平穏な気がします。
グローバルな人材になれ、と若い人たちを急き立てるばかりでなく、ローカルなままでも幸せになれる社会を作ろう、ということがもっと叫ばれてもいいんじゃないか、と思います。
脱線しますが、和食だってグローバル化し過ぎるとマグロやウナギの高騰化や品不足に見舞われるし、日本と一部の外国でなければ食べられないというローカルなものの方が良かったかもしれないですね(マグロやウナギがどう思うかはわかりませんが)。
想像の檻
隔離されていたことによる「常識」という檻に囚われない想像力が人々の心を揺るがす。
クリエイティブな立場の者たちへのエールのような作品。
彼に訪れる嵐のような環境の変化と青春は、かけがいのない糧となるだろう。
それぞれのキャラにも可愛いげがあり、いつのまにか誰もの心にブリグズビー・ベアが宿る。
心が渇いたときに潤いを与えてくれるだろう。
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