ゴジラ キング・オブ・モンスターズのレビュー・感想・評価
全763件中、1~20件目を表示
モンスターバース、3作目にして大化け!来年のvs. Kongも超楽しみ
モンスターバース1作目「GODZILLA ゴジラ」は、エメリッヒ版「GODZILLA」よりオリジナルへの敬愛を感じさせたが、今一つ盛り上がれなかった。敵怪獣ムートーをデザイン的にも設定的にも好きになれなったのが一因。「キングコング 髑髏島の巨神」もまあ悪くないな、という程度の感慨だった。
だがどうだ、マイケル・ドハティ監督、自身も長編のメガホンは3本目で、しかも過去2本はホラー作品らしいが、ほとばしるほどのゴジラ愛!ゴジラを54年版の本家により近づけ、伊福部昭のテーマ曲も劇中とエンドロールで流れて胸アツ。そしてキングギドラ、モスラ、ラドンのそろい踏み!過去のゴジラ映画を観ていない人は「三大怪獣 地球最大の決戦」「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」の2本だけでも予習しておくといい。本作鑑賞後に元ネタをチェック、もありだ。来年の4作目、キングコングとの対決も期待度が上がった!!
前作(ギャレゴジ)と真逆の大放出サービス!
前作は「怪獣が現れた世界」にいろんな隠喩が込められていたが、今回は敢えて真逆に針を振り切り、怪獣対策チーム「モナーク」+四大怪獣が大騒ぎするお祭り的な展開に。いささか哲学性が減じたことは残念だが、開幕早々怪獣が登場するだけでなく、怪獣バトルがもたらすしっちゃかめっちゃかな混乱を存分に楽しめる。
ただ、前作を踏襲していないというわけではなく、ギャレス本人が自ら明かすまで誰も気づかなったであろう「銃を撃った奴は死ぬ」の法則がチラリと出てきたり、芹沢の物語を膨らませていたりするのは好印象。方向性は違えど随所に東宝シリーズへのオマージュも仕込まれていて、「ああ、大好きなヤツが作ったな!」と感じられるのも共通している。
割り切りの良さが災いして、ちょっと明快になりすぎたという印象もあるのだが、それも次作に繋げるための交通整理だと思って『ゴジラVSコング』を待ちわびようと思います。
今までのアメリカ版と打って変わって
今までのアメリカ版のゴジラと違って面白いですね~
芹沢博士が死ぬ必要あった?
無人機で良くない?
とか
モスラの神秘性が薄いなぁ~
とか
キングギドラのピロピロピロ音がないやん!
とか
ゴジラに他の怪獣が頭を垂れるシーンとか
色々あるけどちゃんと怪獣プロレスしてたしテンポも悪くない
シン・ゴジラやゴジラ‐1.0のような初代リメイク(オマージュ)ではなく
アメリカらしくエンタメ怪獣プロレス物だったのも良かったですな👍
さすが?
シンゴジラを見た直後に見た。シンゴジラとはまた全然違って、ジュラシックパークを見たときのような興奮を感じた。ストーリーも十分楽しめて、なおかつゴジラや他の巨大生物がしっかり生き物として描かれていて良かった。渡辺謙も良かったけれど、母娘の演技も良く、個人的には娘役のミリー・ボビー・ブラウンは好きな俳優なので、感情移入もしやすかった。これで最新のゴジラを見る気になってきた!?
大風呂敷を広げて破壊された世界
総合:60点 ( ストーリー:50点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:85点|音楽:65点 )
怪獣大集合ということだったが、実質的にはゴジラ・キングキドラ・モスラ・ラドンの4体のみで、他は世界中で暴れたというだけのその他大勢扱い。そしてそのせいで世界は壊滅的な打撃を受けてしまい、いったい何億人の人が死んで文明が致命的な損害を受けたことだろうか。アメリカは近代は戦場になることもなかったが、作品中では放射能汚染を含む壊滅的な損害を受けてしまい、作品を鑑賞したアメリカ人はそれをどう受け止めただろうか。
ここまで大きな話にしないと成立しないものでもないだろうに、実際に破壊された世界の映像などほぼ無かったのに、どうしてこんな大風呂敷を広げてしまったのだろうか。キングギドラは世界の怪獣を目覚めさせて地球を破壊しようとするのに、目覚めさせたラドンと意味もなく同士討ちで戦い始めるし、サンフランシスコを破壊した人類の敵のゴジラは人類の味方になるし、軍事兵器の使用法は非現実的だし、色々と変な設定と話だった。怪獣たちの戦いに絡む科学者の家族の話は面倒だった。そしてここでも中国がやたらと登場して、中国におもねるのも目につく。
見どころとしてはやはりハリウッドの素晴らしい映像技術で暴れまわる日本製の怪獣たちで、ここはやはり日本の技術では敵わない。ゴジラの主題曲がアメリカで編曲されて流れたのも良かった。
(テレビ録画/ノーカット版)
日本初怪獣がハリウッドで大暴れはかなり嬉しかったが、ストーリーは好きになれなかった。
マイケル・ドハティ 監督による2019年製作(132分/G)のアメリカ映画。原題:Godzilla: King of the Monsters、配給:東宝、劇場公開日:2019年5月31日。
ゴジラだけでなく、日本オリジナルのモスラ、ラドン、キングギドラがハリウッド映画で活躍するのは少し胸熱の気持ちも覚えた。彼らの造形が米国の特殊撮影技術により、よりリアルに迫力があったのも嬉しかった。ただ、ゴジラがキングギドラの首を喰いちぎる映像はかなり違和感を感じ、肉食文化製造品を改めて感じさせた。
お話の方は違和感が満点。主人公はカイル・チャンドラーということなのだが、キャラクター設定が曖昧で今一つで、ゴジラ信者というシンプルな渡辺謙にくわれていた印象。娘役のミリー・ボビー・ブラウンをヒロインにしたいと思えたが、可愛いが凛々しさには欠けていて少々物足りず。
そして、科学者で妻役のベラ・ファーミガは、地球環境を浄化させるために悪の組織と通じて、多少の人間の犠牲はやむを得ないとし怪獣たちを目ざめさせる役で、ムリヤリ感とつまらなさで、ビックリ。ドハティ監督は、理屈抜きでリケジョや女性環境論者が大嫌いなのかと疑ってしまった。最後、娘の可愛いさからか突如に母親的行動取るのも、取って付けた風でいただけなかった。
一方、美しく造形されたモスラのゴジラ愛といざという時の強さは、強く印象付けられた。ただ、ゴジラの造形はゴツすぎて知性が見えずあまり好きにはなれなかった。
監督マイケル・ドハティ、製作メアリー・ペアレント 、アレックス・ガルシア 、トーマス・タル ジョン・ジャシュニ、 ブライアン・ロジャース、製作総指揮ザック・シールズ、 バリー・H・ウォルドマン、 松岡宏泰、 大田圭二 、ダン・リン、 ロイ・リー、 坂野義光、 奥平謙二、原案マックス・ボレンスタイン 、マイケル・ドハティ 、ザック・シールズ、脚本マイケル・ドハティ、ザック・シールズ、撮影ローレンス・シャー、美術スコット・チャンブリス、衣装ルイーズ・ミンゲンバック、編集ロジャー・バートン 、リチャード・ピアソン、音楽ベアー・マクレアリー、視覚効果監修ギョーム・ロシェロン。
出演
カイル・チャンドラーマーク・ラッセル、ベラ・ファーミガエマ・ラッセル、ミリー・ボビー・ブラウンマディソン・ラッセル、ブラッドリー・ウィットフォードリック・スタントン、サリー・ホーキンスヴィヴィアン・グラハム、チャールズ・ダンスアラン・ジョナ、トーマス・ミドルディッチサム・コールマン、アイシャ・ハインズ、オシェア・ジャクソン・Jr.、デビッド・ストラザーンウィリアム・ステンツ、渡辺謙芹沢猪四郎、チャン・ツィイーアイリーン・チェン/リン。
究極のアンチ・ヒーロー
私はゴジラ初心者だ。はっきり言ってゴジラについては全くの素人さんである。
そんな私が観たこの「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」、めちゃめちゃ面白かったです。
だって、デカイ怪獣が地球上ところ狭しと乱闘騒ぎなんだよ?面白くないわけないでしょ!
何とかこの怪獣たちをコントロール出来ないかと右往左往する人間の小ささ。サイズだけじゃなく、存在感が小さい。
大自然の猛威に感じる無力さと通じるものがあると思ったね。
我々にとって虫や小動物がそうであるように、巨大な力の前で逃げ惑い、何とか生存しようと足掻くぐらいしか、人間には許されないのだ。
この作品の前にアニメ版「GODZILLA」を観ていた影響なのか、ギドラの悪役感が尋常じゃない。
「出やがったな、ギドラめ!」
まだ何もしてないのに、登場するだけでヴィラン扱い(あくまで個人の感想です)のギドラさん。ゴジラ最大のライバルとして、デカさも厳つさも文句なし。
対照的に何だかちょっと可愛い感じのモスラ。こっちも何かデカイ蛾なんだけど、羽毛たっぷりの羽がモフモフでゆるふわコーデ(あくまでも個人の見解です)。
現実にあのサイズの蛾と対面するのは嫌だけど、まぁギドラとかゴジラとか見ちゃうと?可愛い系かな?的なね。
一応ストーリーとしてゴジラたち巨大生物の生態やら出自やら歴史やら語られるんだけど、この映画で大事なのはデカイ怪獣がガチでぶつかり合うアクションなわけだ。
その中で、何となくゴジラさんは私たち人間の味方なのかな?って勝手に期待したり、応援したりするのが楽しい。ゴジラさんがどう思ってるのかは、この際関係ない。勝手に推します!
哲学的なゴジラが観たいならアニメ版3部作、ゴジラから生まれる人間ドラマが観たいなら「シン・ゴジラ」。
ゴジラ、ギドラ、ラドン、モスラの大暴れが観たいなら「キング・オブ・モンスターズ」!
棲み分けの期待にもバッチリ応えてくれる、さすがのゴジラさん!
咆哮にオリジナル音源が使われていたり、チャン・ツィーが双子設定だったり、肝心なところでかかる音楽がゴジラのテーマだったり、制作サイドのゴジラ愛を感じられる、楽しい映画でした。
映像が本当に凄いんだよなあ
人間ドラマが酷いんだけど 映像や音楽で高揚感を出すのでに上手く成功してるから ドラマの酷さを超越して楽しめましたよ!
神々しい映像を作り出してるって部分で言うと300に近いくらい神映像だと思います。
監督が日本の能や相撲をベースに カッコイイを追求しただけあって変なテンションになりました!
モスラのシーンで泣きそうになって草
モンスターバースの賛否が詰まった作品
◯怪獣王ゴジラ
ゴジラが怪獣王に戻るまでの物語。
ラストシーンは神話のよう。
◯溢れる怪獣愛
ゴジラファンのドハティ監督。
東宝ゴジラオマージュ多数。
◯冴え渡る巨大怪獣の表現
キングギドラが羽を広げた際の
スケール感がヤバい。
◯偽りの王キングギドラ
正直今までのギドラの中で一番輝いている。
素晴らしい悪役。
空中からの突き落とし。
発電所を使ったエネルギーチャージ。
首の再生、オキデスへの耐性。
東宝映画で無かった要素多数。
◯モスラ
尖った前足や蜂のような針など、
東宝版よりも攻撃性がある。
研究者の中で小美人オマージュあり。
幼虫はエイリアン的な造形。
◯前前作とは違う家族の物語
サンフランシスコの悲劇のよって、
崩壊してしまった家族の物語。
ゴジラ(2014)のブロデイ一家との対比。
△いろんな要素を詰め込みすぎ。
そのせいで尺がたりなくなり、
掘り下げや描写不足や部分あり。
△ラドン
ごますりクソバード
△オリジナル怪獣多数
ヘビモス、スキュラなどオリジナル怪獣多数出現。
尺不足のせいで活躍は一瞬。
△モナークvs環境活動家(人類の愚かさ)
無謀な怪獣管理をするモナーク。
現実世界でも話題の身勝手な環境活動家。
どっちもどっちな印象。
△バーニングゴジラ(強化形態)
単なる強化形態として登場。
×オキシジェンデストロイヤー
米軍の新兵器という扱いで軽々しく使用
結局ゴジラすら倒せず
キングギドラ
キングギドラは好き。デザインが好き。で、そのギドラがアメリカさんの技術でクネクネ動く。まあ、動く。合わせてゴジラやラドンやモスラも大暴れ。自分勝手な妄想に取り憑かれた女に操られた巨大生物によって、世界中で大騒ぎ。迫力は凄い。さすがハリウッド。
何が悪いとかってでもないけど、私には響かなかったなぁ。と。
ハリウッドのゴジラ怪獣映画の究極形も、世界公開を意識した制作と内容に残る不満
ゴジラにモスラ、ラドン、そしてキングギドラが登場する怪獣映画の理想形に期待したが、良くも悪くも派手なハリウッド映画に転化したゴジラ映画。特殊撮影の圧倒的迫力は素晴らしい。ラドンとキングギドラは想像以上の造形と存在感があったが、モスラの扱いと造形に不満が残る。それと中国資本の影響か、南洋発祥のモスラが何故か中国に変更され、チャン・ツィイーが出演している。日本からは渡辺謙が古生物学者でゴジラ第一作へのリスペクトの役柄を務めるも、必然性が弱い。日本のゴジラとは言え、あくまでアメリカによるリブート作品なのだから、その想いからケチをつけるのは大人気ないのを充分承知するが、単純に楽しめなかったのも事実。
王の覚醒。
原題
Godzilla: King of the Monsters
感想
モンスターヴァースの3作目。
ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラ。
世界の終焉がはじまる。
人智を超えた圧倒的な脅威との対峙。
彼らが現れた時、我々はどう立ち向かうのか。
前作よりも見応えがあり、大怪獣バトルは派手で迫力がありました!
たくさんの大怪獣が見れて満足でした。
ゴジラは相変わらずカッコ可愛いです笑
モンスター・ゼロ、キングギドラは悪魔すぎて凶暴でした笑
ラドンは突風や戦闘機との闘いはかっこよかったです!
怪獣女王モスラはただただ美しかったです!
ゴジラもモスラもテーマ曲があってよかったです!
最終決戦でキングギドラが一瞬生き残ったような演出はびっくりしました笑
チャン・ツィイーの双子写真は吹きました笑
渡辺謙は特攻隊員でしたね、日本人だからか?笑
前作でも登場していたグレアム博士もギドラに捕食されました笑
エマの思想がただただヤバすぎでした、こんな母親はモンスターです笑
エンドロール後のアラン・ジョナのギドラの生首を買うのは今後の伏線になっていくのでしょうか?
※さらば・・・友よ
“For Serizawa”
第一作で核兵器の使用を頑なに拒んでいたDr. Serizawa。しかし今作はそれを自ら起爆する。
この描写に対して否定的な意見が多数あった今作。
一方自分は監督なりの日本という国に対するリスペクトの気持ちを感じた。
芹沢博士の父の形見である時計が広島への原爆投下を思い浮かばせる。
かつてアメリカは人間同士の争いに核兵器を用いた。
しかし今作はその被害者である日本人が核兵器を起爆する。その目的が他種との共生を目指すものであったというところが興味深い。日本人が使用するから意味があったシーンでもあったと思うし、歴史と精神的な進歩を感じる。
そして、芹沢博士が残した人類と他種生物(ゴジラ)との絆、そして中国人研究者の放った“For Serizawa”の言葉と共に最後の戦いが始まる。
この”For Serizawa”のセリフ、“For Japan”に聞こえたのは自分だけだろうか。またこれをアメリカ人でない人が発していることにも意味があった気がする。
ゴジラを使って日本へのリスペクトと、人類一丸となることへのメッセージも感じ取れた。
キング・オブ・モンスターペアレント。 下手な人間ドラマは要らない、ラドンも「そうだ そうだ」と言っています。
怪獣大進撃映画「モンスター・ヴァース」シリーズの第3作にして、ハリウッド版『ゴジラ』シリーズの第2作。
ゴジラvsムートーから5年。彼らの戦い以降、世界中で巨大生物(タイタン)が発見されることとなり、その管理は秘密組織「モナーク」によって執り行われていた。
モナークの科学者エマ・ラッセル博士は「オルカ」という装置を開発。これによりタイタンをコントロールすることが可能となったのだが、とあるタイタンとの接触中に環境テロリスト集団が襲来。エマとオルカ、そしてエマの娘マディソンがテロリストに拐われてしまう…。
○キャスト
ヴィヴィアン・グレアム…サリー・ホーキンス。
芹沢猪四郎…渡辺謙。
新たなキャストとして、オルカを開発したモナークの古生物学者、エマ・ラッセル博士を演じるのは『エスター』『死霊館』シリーズのベラ・ファーミガ。
エマの娘、マディソン・ラッセルを演じるのはテレビドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のミリー・ボビー・ブラウン。
いやぁ、驚きましたー。
まさかゴジラ映画で、一番のモンスターは毒親だという物語を描くとは思ってもみなかった…💦
マジでエマとかいう怪獣気狂いオバさんはなんだったんだ…。
本作の雛形となっているのは本多猪四郎/円谷英二のゴールデンコンビが手がけた怪獣映画『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964)。
ゴジラ、キングギドラ、モスラ、ラドンという座組はこの映画をそのまま踏襲しています。
ちなみにこの「三大怪獣」とはゴジラ、モスラ、ラドンのことを指しており、彼らはそれぞれ単独で映画の主役を張っていた存在。つまり、この『三大怪獣』はマーベルやDCよりも遥かに早く、シェアード・ユニバースという概念を映画に取り込んでいた訳ですね〜。東宝すご〜い👏
昭和ゴジラが雛形ではありますが、映画の内容は「平成VSシリーズ期」のゴジラそのもの。ゴジラと敵対怪獣の激しいバトル、そしてそれにいっちょかみしてくる人間たち。いやこれ昔めちゃくちゃ観てたやつやん!
基地の中なんかのセットもめちゃくちゃ平成ゴジラっぽい。本作のキャストをマーク・ラッセル=高嶋政宏/アラン・ジョナ=高嶋政伸/エマ・ラッセル=沢口靖子/アイリーン・チェン=長澤まさみ/軍人のおばさん=釈由美子/モナークの偉い人=中尾彬/海軍の偉い人=ドン・フライにすればもう完璧に平成ゴジラになりますね。うん、こっちのキャストで見てみたい!😂
まさかのバーニングゴジラ化は平成世代には嬉しいオマージュ。展開的には平成『ガメラ』シリーズやテレビゲーム「ファイナルファンタジーⅦ」を想起させるなど、ハリウッド映画なのにも拘らずニッポンのサブカルが大きく花開いた90年代の臭いがぷんぷん漂ってくる非常に奇妙な作品でした。
平成ゴジラシリーズっぽい映画ではありますが、映像のレベルは当然ながら段違い。超美麗でハイクオリティなCG怪獣たちが、地獄のような大破壊を繰り広げてくれます。景気が良い!
怪獣たちのキャラクター性も上手く表現出来ており、特にキングギドラが可愛らしい😊
「三ツ首って大変なのよ…。左右の奴らと意思疎通が上手くいかなくってさ…🌀」なんて愚痴ってそうな、真ん中の首のやれやれ感が良い味を出してます。
あと今回はやはり音楽。ついにあの!あのゴジラのテーマがハリウッド版でも流れたのです!やはりこれが無ければゴジラじゃない。
いやもうほんと惚れ惚れするほど素晴らしい楽曲ですよねこれ。伊福部昭さん、本当にあなたは天才だっ!!
さらに!ゴジラだけではなくあのモスラ〜やモスラ〜なモスラのテーマ曲まで!うーん、やっぱりモスラのテーマは良い…。古関裕而さんの作曲も見事!
ゴジラのテーマとモスラのテーマ、それぞれがちゃんと流れるんだから、それだけでもうグッと親指を立てるしかないでしょうっ!👍
怪獣バトルが大迫力だったので、それだけで合格ラインは十分にクリアしている。…んだけど、裏を返せば怪獣バトルしか見どころがない。予想はしていたが、やはり人間ドラマパートが死ぬほどかったるい。
モナークサイドのあれこれも、環境テロリストサイドのあれこれも、どっちも1ミリも興味ないんすよ。どうせ怪獣が暴れてめちゃくちゃになるんだし。
怪獣たちのユニークさに比べ、人間側のキャラクターの書き割り感は半端ではないし、とにかく扱いが雑。マイケル・ドハティ監督、多分人間に全く興味ないんだと思う。
サリー・ホーキンスが死ぬところなんてあれ何!?世界中の俳優賞を取りまくってる名優をあの扱いって、本人は納得してたのかしらん?
オキシジェンデストロイヤーのムダ撃ちももったいなかったよなぁ…。あのせいで”敵も味方も全員バカ”みたいになっちゃったし。
54年版ゴジラをオマージュした芹沢博士特攻大作戦も、まぁ確かに「おっ!そう来たか!」とは思ったんだけどさ。昼寝の最中に鼻先で核爆弾撃ち込まれたら、例えそれがエネルギーになるとしてもゴジラさんブチギレるんじゃね?感動的なシーンのはずなのになんか展開がバカっぽいんですよね…。
放射能の扱い方もなんかねぇ…。ゴジラの放射線量ってヤバいんでしょう?それならもうマーク博士も娘ちゃんも軍人さんたちも、ボストンにいた人たちは皆めちゃくちゃ被爆してんじゃない?
核の恐ろしさのメタファーとしてのゴジラ、その初代が持っていたスピリットを疎かにして欲しくはなかった。
まぁ怪獣がいっぱい出て来て楽しかったんだけど、映画の完成度としては前作『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)の方が圧倒的に上。人間の扱い方に雲泥の差があったように思う。
怪獣バトルと逃げ惑う人々。下手な人間ドラマを全て省き、この2点のみをじっくりと描いてくれればそれだけでかなりの良作になったはずなのに、いやはやなんとも勿体ない。
怪獣パートと人間パートを別々の監督に撮らせるとか、なんかそういう手立てを考えていかないと怪獣映画の傑作を作るのは難しいのかも…😓
最後に一言。まさかカタカナが古代文明文字に由来したものだったとは…。本作一番の驚きはそこだったかも知れません…。
怪獣たちの迫力が凄い
特にキングギドラのカッコよさはほれぼれする。
そんな怪獣たちの見せ場を、ばか夫婦(こんな言葉は使いたくないが、適切な言葉が見つからないのでご容赦を)に寸断されてストレスが半端ない。この二人の言動にさんざん耐えて漸く迎えたクライマックスだけに、このストレスと落胆はとても大きかった。
また、芹沢のあの死なせ方を、初代へのリスペクトと呼んで良いのだろうか。芹沢猪四郎というの名前を与えられた彼に、核弾頭を起爆させたことに私はひどくショックを受けた。
何だかんだ言ったが、結局のところ怪獣映画として もやっとするものを吹き飛ばす成分が少なかった、というのが率直な感想だ。
人間邪魔
この監督、ホント日本のゴジラ作品リスペクトしてんだなってのが良く分かる映画。ゴジラ観て育った世代としては、登場音楽から怪獣の造形までほぼ完璧に再現されてて全てが鳥肌物ですな。やっぱり最強のライバル怪獣と言えばキングギドラ!北村龍平が最後に監督したファイナルウォーズ時に登場した時のギドラも全身鳥肌立ったが、こちらのギドラも負けてない。叫び声や飛行シーンも鳥肌。その他怪獣、ラドンやモスラもホント鳥肌。オールスターってのも頷ける面子で、もっと入り乱れてドンパチも見たかったな。
正直、ストーリー的に雑魚怪獣徐々に倒しつつラストにギドラ登場→ゴジラ負ける→核撃ち込んで復活→大爆発で倒す、の方が好みだったが、まぁアメリカ映画としては合格でしょう。往年のゴジラファンも楽しめる最高のモンスター映画でした。不満と言えば、人間が最後まで邪魔で余計なヒューマンストーリーは要らなかったけどね
世界にゴジラが怪獣界のキングと知らしめた!
ゴジラは幼少時代に大好きだった映画で亡き父と映画館で鑑賞してました。それも「ゴジラVSキングギドラ」が大好きでした。
約30年の歳月がたち、またこの子供の頃の興奮を大画面大迫力で楽しめるなんて、なんて幸せで素晴らしいことしょう!四大怪獣、ゴジラ、キングギドラ、モスラ、ラドンが大暴れですよ!
アレンジは加わってますが、ちゃんと音楽も昔の映画音楽をベースにしてくれており、再び「モスラ~ヤ、モスラ~」って口ずさむことができるとは!
流石ハリウッドのゴジラでした。怪獣同士の戦いは大迫力。キングギドラが仁王立ちで羽を広げ稲妻がほとばしる姿は圧巻です!対してゴジラも負けてなく、放射能たっぷり満タン状態(さらに暴発気味)になったゴジラの姿と吠える力の凄まじさは、ただただ観ていて迫力に圧倒されました。2大怪獣の迫力に対して、モスラは綺麗な輝きと美しさに圧倒させられるという。
怪獣だけでなく、本作は人間ドラマもちゃんと描かれており(ママは許せないけどちゃっかり最後持って行っちゃうのが納得いかなかった)、家族愛やゴジラ愛!?なんかも良く描かれて入れ、渡辺謙が結構渋い役で名脇役な感じでしたね。
ハリウッドがゴジラ作ったらこんなになるんだって、実力をまざまざと見せつけられた感じです。でも、ちゃんと日本のゴジラへのリスペクトも要所要所に感じられ、ゴジラ好きの人たちが作ったんだなと思える作品です。
ゴジラ信仰
MonsterVerseとしては第3作品目。
この日をずっーーーと待ってました!
映画館にてギャレゴジを6回、
シン・ゴジラを15回
、アニゴジ3部作を各章2回ずつ
鑑賞する位のゴジラファンです!
改めて思うのは前作のギャレス・エドワーズ監督に引き続き、監督に恵まれてる事。
予告にてクロード・ドビュッシー「月の光」やブライス・ミラー編曲「虹の彼方に」、トゥーランドット「誰も寝てはならぬ」等の格調の高いオペラやクラシックを使用したり、
怪獣達をタイタン(巨神)と呼称したり、
インタビューで「この世界において我々こそ外来種。怪獣達が神なのだ(意訳)」と発言したり、
特に印象にあるのが、とある記者の質問への返答。
記者『結局、ゴジラは善いヤツ?悪いヤツ?』
監督『君は人間の道義を神に求めるのかい?』
正にゴジラを神として認識しているからこその姿勢にゴジラファンとして感謝しかありません。
思い返してみればゴジラに怪獣王の称号を与え、
英語名にGODを刻んだのもアメリカ人だった。
実は日本人よりも彼等の方がゴジラを崇拝していたのではないかと思いました。
さて本編の話ですが・・・本当に素晴らしい!
いずれの怪獣もリスペクトを込めてリファインされており、
怪獣達のキャラクター性がしっかり描かれているのも素晴らしいです!
怪獣の戦いは格好良いし、美しい。
だからこの映画はモンスター・オペラなんだ・・・と仰っていたように荘厳な神話のような映画でした。
熱狂的なゴジラファンなので
良かった点ばかりしか書かない事をお許し下さい。
☆人間ドラマ
怪獣シーンを減らさない適度の尺で安心しました。
ギャレゴジは軍人、シンゴジは怪獣対策に奔走する政治家・自衛隊を中心に据えていたので飽きる事は無かったのですが、やっぱり怪獣バトルを見たいのが本心。
とは言え、芹沢博士達科学者チームの物語は良かったと思います。
ラッセル家の家族問題もゴジラに纏わる話で怪獣そっちのけになりませんでしたし。
特に日本人として芹沢博士の想いと行動に胸が熱くなりました。
これにて渡辺謙さんはゴジラから卒業ですが、
最期の台詞が初代のアレで泣きました。
お疲れ様でした!
☆音楽
全編に渡り伊福部昭先生が手掛けたスコアへのオマージュが満載で痺れました。
担当をしたベアー・マクレアリーにも感謝です。
ゴジラのテーマは勿論、モスラの歌までアレンジするとは・・・
ギドラのBGMも正にラスボスと感じさせてくれる禍々しいものでした。
しかもコーラスにちゃんと日本人を起用してくれる粋な計らい。
☆ラドン
監督がゴジラに次いで大好きと公言していただけあってラドン愛が伝わって来ました。
これは厳密にはファイヤーラドンですね。
予告にもあったバレルロールしながら戦闘機・ミサイルを撃墜させて行くシーンなんて格好良すぎて堪らない!
☆モスラ
そのデザインが初公開された時、違和感を覚えたのは事実ですが、アップであの馴染み深い可愛らしい顔を拝めた時に安堵しました。
女性的でエレガントな女神と称しただけに実に神秘的です。
ラドンとの空中戦は圧巻!
☆キングギドラ
今回の怪獣の中で一番神々しく感じました。
ギドラと十字架のカットが、過去作品にあったギドラと鳥居のカットのオマージュだったりと細かい!
ゴジラ同様に体内放射的な全方位攻撃も備え、とんでもない強さに。
生体電流(正確には体の表面に電気を流して空気中の水分を蒸発させて嵐を発生させる)により、ただ其処に居るだけで街を破壊していく様は、
正にラスボスに相応しい魔王!
全方位引力光線、ラドンと空中戦、ゴジラの熱線回避からのカウンター引力光線、超自己再生・・・
設定的にはデスギドラやカイザーギドラ、アニゴジ版ギドラと言ったギドラ種の方が強いのでしょうが、
映像で描かれている分、今回のギドラが歴代最強と思えてしまう!
☆ゴジラ
ギャレゴジを基に初代の背鰭を付け加え、
前作の熱線とは比べ物にならない威力だったりと
他の怪獣と同じく監督の愛を強く感じました!
ゴジラが建造物を破壊しながら突き進むシーンで高速なのに重量感もある所が堪らない!
スピーディーと重量感は両立出来ると怪獣ファンに再認識させてくれた重要な場面なのでは?
ゴジラ復活の際にゴジラのテーマと共に
海より現れて天へ熱線を放つ“王の号令”は紛れもなく怪獣王!
☆オキシジェン・デストロイヤー
公開前からファンの間で様々な考察がされた初代ゴジラを殺した兵器の存在。
ゴジラシリーズに於いて唯一、ゴジラを抹殺出来た兵器。
これを海中に居るゴジラに向けて放つ・・・
まさかデストロイア誕生のフラグか?!
☆核兵器
ゴジラを救う為に核兵器が使われた点は賛否分かれると思います。
特に被爆者の父を持つ芹沢博士に使わせた意味は、かなり大きい。
しかし私は肯定です。
65年前、ゴジラを目覚めさせた兵器が
65年後、ゴジラを復活させた・・・
人類の科学・文明へのアンチテーゼを掲げるゴジラ作品に於いて、この選択は重要。
核兵器は人類史に於いて最も罪深い。
しかしそれを使うのは人間。
核に限らず、あらゆる技術を兵器としてではなく平和の為に使える事を祈ります。
☆バーニングゴジラ
もう公開前から分かっていても、やっぱりこのサプライズは胸が高鳴りました!
バーニングゴジラになってからの無敵状態にテンション爆上がりでした!
☆残されたギドラの頭部
これ完全にメカキングギドラのフラグじゃないですか!
今から妄想が止まりません!
☆エンドロール
ゴジラのテーマと共に中島春雄さんの写真が・・・
何回、ありがとうございます!と言えばいいんですか?!
ここで1つだけ映画とは無関係ですが、
悪かった点を。
☆東宝の問題点
東宝のゴジラ宣伝部メンバーは編成し直した方が宜しいかと。
邦画の悪い部分でシンゴジに無理やり家族愛・恋愛要素を入れようとしたり
アニゴジの制作にゴジラへの熱意が無い監督を加えたり、
更に「怪獣プロレスは無しで」と注文をして「アニメならではの可能性」を狭め、台無しにしたり・・・
前者は庵野監督&樋口監督が突っぱねたから良かったのですが、
後者は東宝の指示通りにした結果が実に残念な結果に・・・
勿論、私は怪獣を観念的に描いたアニゴジは好きですし、あの会話劇も嫌いじゃないです。
ノベライズの怪獣黙示録やプロジェクト・メカゴジラなんて何十回も読み直しました。
それでもあそこまで怪獣バトルを排さなくても良かったのでは?
また日本版主題歌に[ALEXANDROS]起用するのも今の邦画業界らしいですね。
私も[ALEXANDROS]は好きですし、主題歌の「Pray」も普通に格好良いと思います。
ですが字幕版エンドロールは、ゴジラのテーマやモスラの歌を流して締めくくって居るんですよ?
それなのに本家日本が売り出したいアーティストの主題歌を流してどうするんですか?
今の東宝はゴジラをどうしたいのでしょうか?
かつてのように迷走しているようで不安です。
これまで素晴らしいミニチュア特撮で私達ゴジラファンを魅了してくれたのだから
きっとまた素晴らしい日本製ゴジラを世に送り出してくれる事を祈ってます。
最後となりましたが、本当に幸せな時間でした。
鑑賞中に何回、泣いたか覚えてません。
人間ドラマにて人の生き死にだけが泣ける要素じゃないんです。
怪獣達にだってドラマがあり、怪獣達の生き様に心打たれる時もあるのです。
こんな素晴らしい怪獣ドラマを生み出してくれた
マイケル・ドハティ監督を始めとする
スタッフ・キャストの皆様に
心の底からありがとうと伝えたいです。
これは紛れもなくゴジラ映画です!
何故、ゴジラは怪獣王と呼ばれるのか?
その疑問に答えてくれた作品です。
これからも日米で多くのゴジラ作品が、
生まれて来るのを楽しみにしてます!
最後に私事なのですが
映画館で知り合った70歳は過ぎているであろうお婆ちゃんとゴジラ談話で盛り上がりました。
何と幼少時に初代ゴジラを映画館で観たとか!
昨日まで熱中症でダウンしていて今日も本調子ではないとの事ですが、どうしても初日で観たい為に来たそうです。
本当に素晴らしいゴジラ愛です!
ゴジラは人と人を繋げる存在なのだと改めて思いました。
科学者魂
渡辺謙の芹澤もベラ・ファーミガのエマも自分の思いを貫いた。その科学者の信念に敬服。ただ、オキシジェン・デストロイヤーが芹澤の最終兵器でなかったのが残念。伊福部テーマも入れてくれたり、初作のオマージュを入れつつ、ここは違うんだなあ。
それにしてもアメリカ映画になってしまうと、リスクと市民が近すぎる。どうして危険だとわかっていて、人々はあそこまで怪獣たちに近いのか全くの疑問。ありえない国民性なのか、こういう形でしか危険とか緊張感が表現できないのか。何が不満かというと、そもそもゴジラは放射能を浴びていて生れ、放射能を発しているはず。こういう目に見えないリスクをこの作品は完全無視している。だから市民も近い。この点、「シン・ゴジラ」は初作に忠実かな。
一方、怪獣たちの不気味さとか危険な美しさとか、拍手。特に、赤く燃えさかるラドンの翼は美しかった。九州の炭鉱シーンのラドンと比べると100倍美しい。モスラはそもそも美しいので限界あったか? 怪獣たちの集う姿は、小学生時分を思い出す。それだけでワクワクする世代。堪えられない再現でした。
なつかしい記憶、当時の小学館にあった学年別誌は時期的に怪獣映画ゴジラとガメラが最前面に掲載。我が家では両方はなくて自分が選ぶ。ゴジラは怖そうとガメラを選ぶが、大映の併映作品「大魔神」がもっと怖くて夜寝られなかったなあ。
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