劇場公開日 2019年5月31日

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「究極のアンチ・ヒーロー」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0究極のアンチ・ヒーロー

2024年1月12日
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鑑賞方法:映画館

私はゴジラ初心者だ。はっきり言ってゴジラについては全くの素人さんである。
そんな私が観たこの「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」、めちゃめちゃ面白かったです。
だって、デカイ怪獣が地球上ところ狭しと乱闘騒ぎなんだよ?面白くないわけないでしょ!

何とかこの怪獣たちをコントロール出来ないかと右往左往する人間の小ささ。サイズだけじゃなく、存在感が小さい。
大自然の猛威に感じる無力さと通じるものがあると思ったね。
我々にとって虫や小動物がそうであるように、巨大な力の前で逃げ惑い、何とか生存しようと足掻くぐらいしか、人間には許されないのだ。

この作品の前にアニメ版「GODZILLA」を観ていた影響なのか、ギドラの悪役感が尋常じゃない。
「出やがったな、ギドラめ!」
まだ何もしてないのに、登場するだけでヴィラン扱い(あくまで個人の感想です)のギドラさん。ゴジラ最大のライバルとして、デカさも厳つさも文句なし。

対照的に何だかちょっと可愛い感じのモスラ。こっちも何かデカイ蛾なんだけど、羽毛たっぷりの羽がモフモフでゆるふわコーデ(あくまでも個人の見解です)。
現実にあのサイズの蛾と対面するのは嫌だけど、まぁギドラとかゴジラとか見ちゃうと?可愛い系かな?的なね。

一応ストーリーとしてゴジラたち巨大生物の生態やら出自やら歴史やら語られるんだけど、この映画で大事なのはデカイ怪獣がガチでぶつかり合うアクションなわけだ。
その中で、何となくゴジラさんは私たち人間の味方なのかな?って勝手に期待したり、応援したりするのが楽しい。ゴジラさんがどう思ってるのかは、この際関係ない。勝手に推します!

哲学的なゴジラが観たいならアニメ版3部作、ゴジラから生まれる人間ドラマが観たいなら「シン・ゴジラ」。
ゴジラ、ギドラ、ラドン、モスラの大暴れが観たいなら「キング・オブ・モンスターズ」!
棲み分けの期待にもバッチリ応えてくれる、さすがのゴジラさん!

咆哮にオリジナル音源が使われていたり、チャン・ツィーが双子設定だったり、肝心なところでかかる音楽がゴジラのテーマだったり、制作サイドのゴジラ愛を感じられる、楽しい映画でした。

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つとみ