オブリビオンのレビュー・感想・評価
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けっこう面白かった
この映画トムが畔の小屋を隠れ家のようにして、そこにはソーラーパネルがあって全く誰の干渉も受けずに気ままに暮らすことができる、そんなところに一番興味がひかれてしまう。人類がほぼ絶滅のような状況で恋人と二人きりのような環境ですら、そんな場所を設けずにはいられないとはあまりに切ない。そこで何をするかと言えばチェックシャツを着てヤンキースの野球帽を被って、レコード聴きながら昼寝。
ヴェガが色っぽいけどけっこう息の詰まるような、理想を押し付けてくるタイプなのに対して、ジュリアは素朴てチェックシャツを着たりするタイプ、ヴェガの方をさり気なくだけど悪く描くのは可哀想だと思った。ジュリアにも変なところがあるような表現があればよかった。本妻と愛人がいて、実は愛人が本妻だったと分かった時はびっくりした。
お話自体にそもそも無理があって、テッドが宇宙人にしては人類に近いテクノロジーで変だし、トムとヴェガのクローンを大量に生産する意味も分からない。辻褄合わせのご都合主義な感は否めない。もうちょっと上手に設定して欲しかった。
そういった気になる点はあるけど映像は気持ちがいいし、乗り物もよかった。けっこう面白かった。
エイリアン物のおかしなところを逆手にとっていて、やや良心的といえなくもないけど、やっぱりおかしい。
期待していたけれど、あまり面白くなかった。途中で寝そうになった。
モーガン・フリーマンが出ている映画はだいたい面白いけど、それも終わったかもしれない。
全体的に地味すぎる感じがする。
予告編を見るとすごいことになりそうだけど、まったくすごいことにならなかった。
派手でかっこいい敵は出てこないし、マシンも出てこない。
派手なアクションがあるかと思えば、特になくて、地味な追っかけっこがあるだけ。
一番地味なのは女優さん、主に出てくる二人とも可愛くない。
ここだけでも派手で可愛い人出してくれたら、もっとおもしろくなったと思う。
映像は地味なのが逆によくて、説得力があり、一瞬引き込まれそうになったけど、すぐ引き戻された。
以前エイリアンと人類が戦ったらしいけど、どういう戦いだったのかまったく見えてこない。
エイリアン物を見ているといつも思うのだけれど、いくら作り話とはいえ、個別の戦いならいざ知らず、戦争して人類が勝つわけないでしょう?
宇宙空間超えて軍隊送り込める程のすごい文明を持っているエイリアンに、人類が勝てるとはとても思えない。
この映画の場合、その辺を逆手にとっているところがあって、やや良心的といえなくもないけれど、やっぱり最終的には破綻しているような気がした。
何かHAL-9000のオマージュ
ドローンの赤い目は『2001年宇宙の旅』のHAL-9000の赤い目を彷彿する。
コンピューターの反乱でラストでの光景は、HAL-9000のロジックルームに侵入した事も彷彿。
全てのSFはキューブリックの革新的なSFの金字塔である『2001年宇宙の旅』に通じるみたい。
サリーは実存の人間では無く、機械が作り出した虚像ならば尚更。
人間の思考力に劣らない人工知能を作るのに辺り人間は嘘をつけるが、その嘘をコンピューターに入力するのは如何にも愚かで、逆に殺されるのではないか? それはHAL-9000の集大性みたいで。
もう1回観て確認したい!
トム・クルーズの映画って失敗作がないんですよね。ある程度のクオリティーを保っているんです。ブルース・ウィルスや、シュワちゃんは、たま~にやってしまうのですが、トム君は平均点実は高いんです。
今回も監督選び、成功してます。前作の『トロン:レガシー』同様スタイリッシュなSF映画になっています。
ストーリーに関しては、業界各紙で、既視感がどうとか、ストーリーが××の同じとか、いろいろ言われていますが、もっと暖かく見守ってください。
内容関しては、何も言えない(書けない)ので、良かった点を並べます。
ストーリー
・・・70年代にあったSF映画のテイストになってます。この時代は、暗い未来映画が盛んでした。(80年代に入ると、軽くなり明るい未来が描かれていました)そのテイストをしっかりビジュアルで魅せてくれます。
音楽
・・・BGMの入ってくるタイミングが絶妙です。そしてオープニング、エンディングの曲がクール!!
プロダクションデザイン
・・・こういったSF映画で最も大事な部分、各デザインですが、セット、乗物(なんか古いな言い方が・・・)、衣装、ロケセット、アイテムなど丁寧にセンス良く作られていますので、安心して観ていられました。
監督曰く、前作の暗黒の世界、夜の世界から一転、今回は昼間の世界のSFを作りたかったとの事。なので、このジャンルにありがちな3Dをあえてやめ(画面が暗くなってしまうため)、明るいビジュアルにこだわったようです。正解!
ネタバレになるので書けませんが、これ、トム・クルーズの容姿だから納得する部分があります。
どんでん返しもしっかりあるし、伏線の張り方もさりげないし、後半、急にメロドラマになってしまうこともなく、男女のドラマも、クサ過ぎず、バランスの取れたSF映画の王道路線な気がします。
観たあと、いろいろ語りたくなる映画です。そして、もう1回確認したくなる映画です。
盛り上げてよ~
アイデアには多少目新しさがあります。
映像もまあまあ。
若い美女より記憶の奥に残っている妻を選ぶということでカップルにもお勧め。
しか~し!
後半のストーリーのひどさと言ったらありません。
ターミネーターとして?造られたトムがレジスタンスとして活動する。
でも誰が何のためにこいつらを造ったのか?
そこに肝心のストーリーがあるのではないか?
地球を滅亡まで追いやった相手が全くの無抵抗で爆発一発で壊滅、スターウオーズのロボットのようにドローンが絶命。
ええ~!!
そりゃあ無いでしょ。
何かしらの抵抗があり多少の戦闘がありそれをくぐりぬけて瀕死のモーガンがトムに託す。
最後のドローンとの戦闘も全くなしではなく、中盤の戦闘シーンの半分でも良いから入れてほしかった。
オアシスとして登場する新居は良いです。
この辺のシーンは好きです。
カップルにもお勧め。
レコード類も私ら世代には懐かしいものですが設定が30年くらい違ってるが。
歳とったら田舎でのんびり暮らしたい。
但し、女性はそう思わないそうですね。
別のクローントムが現れる最後のオチも
クローンとはいえ他人(?)の造った子供を愛せるのか?
男は誰しも納得がいかない事でしょう。
後半は予算がなくなったのか?
時間切れか?
間延びした退屈な時間でした。
映像と若い美女、夫婦愛ただそれだけの映画です。
もう少し後味良い盛り上がる映画にしてほしかったです。
10年以上経って名作といわれるSF映画かも?
未来の設定でありながら、現代の地球環境や人間の尊厳などの問題に警鐘を鳴らすメッセージ性溢れる映画だと感じました。かといって、理屈っぽくなく、説教じみたセリフもなく、シンプルかつク一ルな展開で、美しい映像に引き込まれていきました。ラストシ一ンは、人類再生のため、倫理的に否定されるところと道徳的に肯定されるところが交錯して非常に考えさせられるシ一ンではありますが、爽やかで微笑ましい終わり方に気持ち良く映画館を出ることができました。最後のオチまでワンカットなりとも見逃せませんね。「2001年~」や「惑星ソソラリス」などのように、後でまた観たくなりました。
最初はチンプンカンプン…
エンディングになるほど盛り上がってモーガンが出るころでやっとストーリーが判るようになってます。
ちなみに忘れ去られるほど後にモーガンが出てきます。
だいたいトムの映画は未来志向で変わった乗り物が出て来る作品が多いと感じますがこれもその展開です…
チョイチョイ場違いなシーンが出てきたりしますが今までにない展開でした。
トムは二度死ぬ…
過大評価では?
映像は素晴らしい。
これは他の方も言っている通りですがただそれだけ。
映画ファンというよりは映画館で見たトレイラーが気になって
ちょうど映画の日で見てみたというだけですが…。
展開として、実は敵に捕らわれてクローン化させられた主人公が
コールドスリープから蘇った妻を相手に記憶を取り戻し
反乱に成功させ、大団円。
中盤からオチが見える話で、目新しさも驚きもありません。
評価される人が予告を見て、期待していたのは
こういう展開とオチなのでしょうか?
SFだからというならば在り来たりすぎるストーリーを
ただ美麗な映像でごまかしただけの作品としか思えませんでした。
ジョセフ・コジンスキー監督の描く未来世界は美しい!
ネイチャー系のドキュメンタリー映画の様に美しく広がる風景や、
まるで仮想空間の様な埃一つないステーションタワー、
SF好きの心をくすぐるバブルシップやドローンの描写やアクションシーン、
映像とマッチした迫力のあるサウンドなど、
「トロン:レガシー」のジョセフ・コジンスキー監督の描く未来世界は、
私の趣味にぴったり合致していてとても気持ちが良い!
ところが、なぜか心揺さぶられる感が足りない?!
観終わった後に、ジーンと心に残る余韻や、
この後に続くストーリーの予感などがあまり感じられなかったのだ。
ストーリー的には、いろいろとドラマは盛り込まれていたので、
監督による感情面での演出が淡白だったからなのだろうか?
非常に残念。
あと、ストーリー展開としては、
前半がちょっと長過ぎ!もう少しテンポが良くても良かっただろう。
ただ、アンドロイドという設定なのかと勝手に推測してしまったほど美形の
アンドレア・ライズボローを観ていれば飽きることはなかったが。
ジョセフ調炸裂
「トロンレガシー」の監督、待望の二作目です。トロンから結構経つのでもう映画とらないのかな?っと不安になりましたが、心配する必要はなかったみたいです。
トロンでも見せた神秘的な建物やクールなデザインに映像美は今作も健在です。そして清潔感MAXのトムクルーズさんや大人の色気を振りまくアンドレアさんや童顔でスタイル抜群なオルガさんも映り、もはや継ぎ目すらない(?)クールでスタイリッシュに洗礼されたシーンは圧巻です。
とは言え不満はないわけではないです。
ストーリーはSFらしい複雑な構造で驚かされる作りではありました。しかしある程度種明かしされた後半以降は驚きが薄くなり単調な展開になってしまったのは残念。
ラストも意外とあっさりしていたのも残念。まあ後味がいいので悪い気はしませんが。
あと空中戦などアクションもなかなかよかったのですが、よくよく考えたら「トロンレガシー」でやったものばかりだった気がします。360度回転できる機関銃なんかも。といってもそう感じたのは空中戦ぐらいでしたが。
いろいろ言いましたが、なんだかんだで大スクリーンで見るには十分すぎる世界観だったので満足です。クールでかっこいい、この映画はただそれだけでいい気がします。
終末世界の美しさ
あっちこっちの映画から良いとこ取りのSF要素をこれでもか!と抽出し、それを独自解釈に咀嚼し反芻して、全てのピースを破綻することなく巧みに組み上げて行ったであろう脚本と、これまた最高にエキサイティングな演出で以って一大エピックに仕上げた壮大なSF映画ですな。
ええ。最高に好きです、これ。
荒廃した世界に未来的に浮き出たビジュアルの建造物、ガジェット、コスチューム。曠野に清潔感伴う白の対比でより浮き立つというかね。
この異世界へと変わり果てた地球の景観を心ゆくまで堪能できるという、疑似的終末世界ツアー。
前半で存分に世界観提示をこちらに与えると、粛々と、でも確実に始まって行く、じんわりなのに衝撃展開を繰り広げるストーリーの進行具合。
緊迫感溢れる敵との攻防は、まるでゲームの映画的展開を敢えて取り込んだかの様で、ゲームからその演出を逆輸入してきた感じ。またそれが巧く作用してます。
この映画の監督、ジョセフ・コシンスキーは心の底からSFに傾倒してるんでしょうなぁ。
だって長編映画は『トロン:レガシー』とこの『オブリビオン』のまだたった二本なんでしょ?なんですかねこの大御所感。
吃驚しますよ。
いやあ、ガチのSF映画堪能するってのぁこういうことですよね。
良かった良かった。最高です。
あきません・・・
SFは大好きですが、、、難解というか、懲りすぎた内容が私にはあまりあいませんでした。
見終わった後はプロメテウス、トロンレガシーと同じように、映像はすごいけど、、、の気分になりました
ジャックがそんなに多く必要?
結局敵は何?(ターミネーターと同じ?)
2週間たったらジャックはどうなるの?
カプセルは自動で開くんだ、低温の液体入れなくてもいいのね
クローンって記憶が残るんだろうか
等々答えはあったかもしれないが、疑問が多く残ってしまいました。
映像はすごいし、好きな方は好きだと思いますが、単純明快なSFが好きなだけにちょっと残念でした。
原題の『Oblivion』の意味のとおりですね。
2077年。60年前にエイリアンの攻撃を受け、壊滅した地球。その地球上に残り、地球に残った装置類の監視・メンテナンスを行なっているジャック。ある時、墜落した宇宙船を発見し、生存者を保護したが、その生存者は自分の夢に出てくる人物であった。
地球が攻撃される2017年と言えば、もう間もなく。映画の設定では、有人宇宙探査が行われており、そのために、冬眠技術が採用されていますが、今現在の科学力から考えて、有人宇宙探査はあり得ますが、冬眠技術はまだ未開発(のはず)ですからね。ちょっと、実感が湧きません。とは言うものの、スーパーボールの行われたスタジアムとか、ペンタゴンとか、エンパイアステートビルとか、今の私達にも馴染みのある光景が荒れ果てて廃墟になった状態は、不思議な感じがしました。
劇中、所々、他のSF映画へのオマージュ?と思えるところがあったんですが、気のせいでしょうか?
○ドローンとバトルシップの狭い峡谷(ビルの摩天楼?)でのドッグファイト
→スター・ウォーズ?(エピソード1のデススターを攻撃するシーンを思わせます)
○地球を思わせる建物の廃墟を背景にしたシーン
→猿の惑星?(最初の猿の惑星で、テイラー(チャールトン・ヘストン)が自由の女神を発見して、地球だと気づくシーンを彷彿させます)
○爆薬を積んで最後の母船に戻ろうとするシーン
→インデペンデンス・デイ?(敵宇宙船を使って、デイヴィッドとヒラー大尉が敵母船に行くシーンに似てる?)
他にも他の映画に似たシーンが有るかもしれませんが、気になったのはこの辺りですかね。
最後の最後がなぁ。ちょっとなぁ。確かに、敵を倒して散ってしまいましたと言うだけでは、話に締りがないのかもしれませんが、とは言え、この結末はもっと締まらない気がします。って言うか、私はイマイチ。
作品全般としては、中々、面白い作品です。SFの映像もしっかり作りこまれていますしね。
原題の『Oblivion』とは、“完全に忘れている状態”“忘却、忘我、無意識状態”と言う意味。なるほどねと思いました。
興奮とツッコミ。
要所施設の防衛が甘い!
ヴィカ可哀想!
終盤が既視感!
洗練美に目を見張るメカニックの数々と、
機器類の進化でSFワールドを満喫。
無意識のうちにワクワク感で満たされる。
空中戦かっけー!
宇宙のシークエンスも息を呑む。
ただ、"『oblivion』 =忘却感"が中途半端な印象・・・。
クサい締めは嫌いでは無いが、
よくある"アレの反乱もの"にせず、
無節操な人類に対するアンチテーゼを追求して、
象徴的なワイエスの絵画を取っ掛かりに、
ホームを欲する人間のエンドレスバトルを際立たせてほしかった。
「トータル・リコール」の変形か?
題名がわからなくて、英和辞典で調べたら「忘却」という意味だった。悪くはないし、どんな結末になるのかおもしろく観たけど、やっぱり「トータル・リコール」や他のSF映画と似た部分があって、目新しさに欠けていた。CGに頼らず、アイスランドなどで実際にロケしたり、住居や乗り物も制作したらしい。デザインもクールで、ビジュアル面は最高級。また、今回もトム・クルーズはスタントマンを使わずにアクション・シーンをこなしたそうで、50歳になってもがんばっていた。これでストーリーがもっとオリジナリティだったら、よかったのにね。愛は忘れようにも忘れられない。男はロマンチストで、女はリアリスト。花のシーンでつくづく感じた。男が地球を愛していることも・・・ 私はロマンがわかる人間でありたいと思った。
忘却の砂の底から
『トロン・レガシー』のジョセフ・コシンスキー監督が、
トム・クルーズを主演に迎えて放つSFスリラー大作。
大スター・トムクル主演ということであまりムチャな
展開は無いかもと思っていたのだが、実はものすごく
挑戦的な内容だった点に驚き。
むちゃくちゃ楽しみながら鑑賞できた。
前作に引き続き映像と音楽のシンクロは見事なもので、
オープニングタイトルが出るまでの徐々に徐々に
盛り上がっていく感じや、あの壮麗なエンディング曲
なんて鳥肌立つほど良い! もうサントラ購入決定。
また、本作はアクション主体の映画ではないけど、
『トロン~』に比べてアクションのスケールも
見せ方もグレードアップ。
飛行艇とドローンの峡谷でのチェイスは面白かった!
球形の機体がくるくる回るたびに攻防が入れ替わる
トリッキーな空中戦!
そして壮大なスケールの映像美。
砂に埋もれ、荒廃した都市の風景は終末感に満ちている。
朝焼けに佇む倒壊したオベリスク。
頭だけ残されたエンパイアステートビル。
恐竜の骨のように佇む橋(ブルックリンブリッジ?)。
一方で、無菌室のように清潔で完璧なスカイタワーや
“テット”内部はそのひんやりとした様式美が良い。
そしてサスペンスフルな物語。
『エイリアンに勝利したと思われた世界は実は
エイリアンの征服する世界だった』というどんでん返し
こそなんとなく読めていたが、そこから先の展開には
ドギモを抜かれた。
謎が謎を呼ぶ物語の果てに、記憶とは何か、
自分とは何者かというテーマが浮上してくる。
上部の命令に背き続けた主人公ジャック。
何号目かも知れない彼だが、何号も前から彼は
自分が何者かに疑問を抱いていたのだろうか。
いずれにせよ、彼が本格的に己の記憶を疑い出したのは、
何十年ぶりに帰還したジュリアと出会ってからだ。
主人公をタワーから閉め出した、哀れなヴィカを思い返す。
彼女は嫉妬に狂ったというより、自分が何者なのかが
少しずつ曖昧になってゆく恐怖に脅えていたのかも。
自分が何者なのかを知らせる記憶。
オブリビオンとは『忘却』を意味する。
消去されずにしぶとく残った強い記憶。
忘却に打ち勝ったもの。
あなたは何者か。
あなたを特別な存在にしているのは
責務でも容姿でも遺伝子でもない。
あなたをあなた足らしめているのは
あなた自身の記憶に他ならない。
あなたが強く強く記憶に刻み込んできたもの自体が
今のあなたを形成する。
あなたは、あなたが大切に想ってきたものたちの
結合体なのだ。
この物語は、『記憶が未来への力をもたらす』
ということを語っていたのかも知れない。
うん、まあ、いつもながら深刻に考え過ぎだと思うが(笑)、
作り手が何を訴えようとしてるかは作り手しか
知り得ない訳だし、物語から何を感じ取るかなんて
受け取ったもん勝ちだよね(笑)。
設定や中盤以降の流れにアラを感じる部分もあるが、
この世界観がとにかく気に入っている。
どうもこの監督さんとは相性が良いらしいっす。
次回作も楽しみにしてます。
〈2013.5.31鑑賞〉
あらいやだ、
それなりに良くできたSF映画であることは確かであるが、10年ほど遅かったという印象。10年でも効かないかもしれないけれど、とにかく設定がありがちにつぐありがちなのがつらい。展開が読める=つまらなかった。というほど単純に考えはしないが,様々な真実が浮き彫りにされていくところを楽しむ映画なのに、こういうパターンかな。と思えばそうなるし、そうなりすぎる。これは僕に映画を観る目が有るというような話ではなくて、SF映画を多少観ていると、あの映画だとこうなったなあ。みたいな思い出がよみがえり、その瞬間映画内でもそのようになっていくかんじ。
過去のSFのびっくりポイントをそのまま拝借してきたような設定であり、その再構成の技術の高さは素晴らしいものの、継接ぎの映画に見えてしまう。いろいろと新しさがあるようで新鮮味が非常に薄いのが残念。それでもその構成力とシークエンスごとの面白さは十分にあり、こんなものかなと思ってたらラストで苦笑い。読めるっちゃ読めるけどそこまでする、今時?というラストです。
例えば戦闘機でドローン?と戦うシーンなんかジェダイの復讐からやってるし、荒涼とした未来の映画はまあいくらでもあります。その中にレコードがあってみたいなのも見たことあるし、主人公達の家なんかも目新しさにかけます。唯一良かったのはテーブルがPCというかタッチパネルになるところ。なぜ数万人のトム・クルーズ対米軍のシーンをちょっとでも入れなかったのでしょうか、勿体無い。やったところでマトリックスですが。
正直SFファンからしては物足りない映画でしょうし、デートムービーとしては女性には理解しにくい映画かも(話が難しいというよりは、SF慣れが要りそう)だし、高校生くらいの男の子が友達同士で見に行くような映画でしょうね。
けしてつまらなくは無いが、特筆すべき点があんまりない。
正統派SF
久しぶりに正統派のSFを観たという気分にさせてくれる。
観る前はさほど期待はしていなかったが、観てみると実に物語が練られていて驚かされた。調べるとハリウッドの一流脚本家が何人も参加している。
やはり映画は脚本だなと再認識させられた。それでも色々と突っ込みどころがあるのは、互いが一緒に書くのではなく、別々に書いた物をまとめたからだろう。
脚本の執筆スタイルは、かつての黒澤明のように才能のある者同士が打打発止の議論をしながら仕上げるのがベストなんだと思う。
それでもこの監督は映像美を作り上げる才能が素晴らしいので、脚本のアラを画面の力で押し切る能力がある。トロン:レガシィはトロンの20年後という縛りのある設定で色々と無理があったが、本作はそれもなく、本領が発揮されたようだ。この監督は今後要注目だと思う。
ストーリーはあえて書きませんが、かなりの傑作に仕上がっていますので、観て損はないと思いますよ。
地球滅亡と言う食傷気味な作品ばかりのハリウッドで、ちょっと趣が違っていて最高でしたよ!
こう言う映画はネタバレしてしまうと面白さが半減してしまうので、敢えて本作品に付いては、余りコメントをしない事にします。
そして、多くの映画ファンの方に、この映画を楽しんで貰いたいと映画を観終わった時に私は心から感じたとだけ、素直な気持ちを伝えておきましょう。
トムさまが来日した折、アクション+ロマンスもあって、見所てんこ盛りなので、2度は観て欲しいと意欲を語る程の自信作だそうだ。
私はこの映画を観終えて、帰宅してからその記事を読みましたが、なるほど映画を観終えた時に、「面白かったので、もう1度観る事にしよう!」と自然に思っていましたから、トムのその言葉が、直ぐに納得出来ました。
ジョセフ・コジンスキー監督の前作品は「トロン:レガシー」で、2011年のお正月第1弾の映画だったので、きっと多くの方が観られていると思いますし、その方々には記憶に新しいかも知れません。しかし、私は残念な事にJ・ブリッジスと言う渋くて巧い俳優が出ていたにも関わらず、見逃していました。予告編を観て、「この手の映画は観ないでおこう!」と決めた事を今でもハッキリと憶えています。それ故、今回の本作も、予告編では、余り意欲的にはなれませんでしたが、ヒーローを演じるのが、トムさまである以上は、映画ファンを失望させる程の大きなハズレは無いと見込んで、私にとっては、この初監督であるJ・コジンスキー監督の作品にチャレンジしてみたのです。
少なくとも、予告編に騙されてしまう作品ばかりが出揃う昨今の映画界の中で、この映画は、予告編で観た期待感を上回る作品でした。
トム・クルーズは、年々歳を重ねる毎に、スター俳優としての経験を活かして、ドンドンとプロ中のプロとして、素晴らしく成長を遂げているなと私は思います。しかし、彼が出ているから総ての点に関して手放しで良い出来ですとは決して言えない。満点と言う事では決してありません。前半は突っ込み処も満載です。
しかし、中盤からの転回を観ていると、「ほぅ~、そうきたか!」とちょっと予想外の展開が楽しめて、とても気に入ったのでした。
そして、今回のヒロインを演じているのも、オルガ・キュリレンコですから、それ程大きな作品に多数出演していないと言う点でも、新鮮味が有って良かった。
同じく、ヴィクトリア役のアンドレア・ライズボローも日本では「わたしを離さないで」他数本だけで、未だ未だ知名度が無い俳優を起用しているのも良かったと思う。
だが、その一方で、モーガン・フリーマンを初めとして、メリッサ・レオと言う名優をサリー役に起用している。彼女は「ザ・ファイター」では、主人公兄弟ボクサーのマネジャー兼、彼らの母親を見事に演じてアカデミー助演女優賞を受賞している。そしてこのサリーの、ラストのセリフが、これがまた面白いのだ。聖書の創世記を思わず思い出してしまうからだ。こうして歴史は繰り返されるのか?進化するのか?或いは退化しているのだろうか?と言う疑問が浮かぶ!やはりもう1度は確実に、私はこの映画を観る事にします!
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