劇場公開日 2021年4月9日

  • 予告編を見る

街の上でのレビュー・感想・評価

全160件中、1~20件目を表示

4.0下北沢らしい舞台やガジェットが楽しい男女の群像劇

2021年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

古着屋、古本屋、お洒落カフェ、自主映画撮影……若者のサブカルの街・下北沢らしい舞台やガジェットをふんだんに使いながら、1人の青年と4人の女性たちの群像劇が描かれます。恋愛要素もありますが、あっさり目な印象で、ふだん見落としがちなちょっとした心の変化や何気ない会話が丁寧にすくいとられています。長回しが多くて演劇っぽい雰囲気があり、終盤の17分ワンカットのシーンがとても心に残りました。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
五所光太郎(アニメハック編集部)

4.0人生のいたたまれない時間を肯定してくれる群像劇

2021年5月31日
PCから投稿

いたたまれなさ、みたいなものが素晴らしく映像に置き換わっている映画だと思う。生きてることはいたたまれない。もちろん楽しいことや喜びもあるけれど、それも含めていたたまれないものである、という感覚を信じている者として、そうですよね、生きてるってこういうことですよねというエピソードや感情や感傷が詰まっている。

確かどこかで今泉監督が『街の上で』と『サッドティー』の相似について語っていらしたと思うのだが、『サッドティー』の喜劇に振り切れるクライマックスともシンクロしながら、同時に叙情的で、ベタベタしてないのにロマンチックな仕上がりになっている。

あとまあ女性のキャラクターたちの魅力的なこと。ひとりひとりが主人公で一本の映画ができてもいいくらいなのに、惜しげもなく群像劇の中に放り込まれており、『あみこ』の春原愛良がチラリと出てくるくだりも含め脇にいたるまで捨てキャラなし。映画の贅沢とは、製作費だけのことではないのだなあと、当たり前のことを改めて考えさせられた。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
村山章

5.0“下北沢の精”のような4人のヒロイン

2021年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

幸せ

本作の評論を当サイトに寄稿したので、ここでは補完的な論点を中心に書いてみたい。「登場人物の職場や属性に音楽、文学、映画、ファッションといった要素を振り分け、彼らの日常を追うことでサブカルの街・下北沢の魅力をさりげなく多面的に紹介する仕掛け」と書いたが、古川琴音が演じる古書店員、萩原みのり扮する自主映画監督、中田青渚による衣装係は、サブカル的属性が分かりやすく託された精霊のような存在として機能しているとも言えそうだ。穂志もえかが演じる雪だけは何をしている人か明示されないが、分類できない混沌とした魅力、純粋な愛として、やはり“下北沢の精”と解釈できよう。

サブカルの精霊たちに愛される(または好意を寄せられるか、少なくとも関心を寄せられる)青は、Tシャツにコットンパンツという自然体の格好が似合う、まさに下北沢を体現する存在だ。よそ行き感のジャケットが浮いてしまうのも、若者の街なら当然か。人が出会いや別れを通じて少しずつ成長するように、街もその景観を変えながら成熟してゆく。

英題は「Over the Town」となっている。地に足がつく"on"ではなく、浮遊する感じの"over"がこの映画にぴったりだ。街を回遊する青と、どこか生き方を模索しているような女性4人。

下北沢映画祭からの依頼がきっかけで、シモキタを舞台に製作された本作。典型的なご当地映画とは趣を異にするが、絶妙な手法で街の魅力を伝えている。

コメントする (0件)
共感した! 30件)
高森 郁哉

4.0人気がある作品と知っていたがスルーしてた作品

2024年4月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

内容は全く知らなかったがついに鑑賞。
緩やかに話が進むが、ハマるポイントが幾つかあって、思わず声に出してテレビに突っ込みを叫ぶシーンがあってドハマり。
鑑賞後に下北沢での撮影理由や秘話を調べて更に楽しくなった。
1年後か2年後にまた観よう。
最後の30分間は秀逸なコメディー。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ナイン・わんわん

4.0全部良かったです

2024年1月2日
iPhoneアプリから投稿

この映画だとずっと受けの芝居しか許されていない若葉竜也さん、それなのにめちゃくちゃ上手くて、すごいです!!!!!!!!!ほんとに荒川くんは今日も下北沢で暮らしてると思わせてくれるほどでした。突拍子もないことの起こらない作品で結構長いのに、ずっと面白かったです。出てくる人全員、魅力的だった。すぐもう一回見ようと思うほどです。
一瞬の成田さんのカッコ悪く恋するイケメン俳優っぽさも、最高にスパイシーでした。
あとは、女優陣。素晴らしすぎて泣いちゃいます…イハちゃんとわたしも友達になりたい。
生きてるし、そこに感情があるし、ここは下北沢。な、ずっと夕方から夜にかけての空みたいな何も決められない空気感、と、真っ昼間に陽に顔を晒しながら恋をする若者の空気を久しぶりに拝みました。
ほんとに最高でした。今泉監督の作品これまであまり観てきてないので、ちゃんと追おうと思います。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Shihommatsu

5.0今泉力哉節

2023年10月9日
iPhoneアプリから投稿

今泉力哉節炸裂の作品。
映画館で何回も観て、何回も笑った。

今泉監督は、監督としての能力もあるけど、何より脚本家としての能力は抜群だと思う。
独特のセリフ回しと、即興性ある長回しで、コメディー演劇の要素が強い。
今泉力哉テイストというか、作品を観て、ああこれは今泉力哉だな、と分かる数少ない演出家。

とにかく笑える作品。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
デビット・ボーイ

2.5青いシャツ!青いリュック!

2023年10月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

青くんの青いシャツと青いリュックが気になって!
着替えるんかい!一緒だから!色々あっても最後は収まる所に収まったのかな?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
binn

4.0これは素晴らしい

2023年8月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

普通の精神状態なら恋愛映画なんて見ないが
Netflixだし、今泉力哉で評判も良いし
何となく見てみたら、とてつもなく良かった。

全員、良い。

古本屋の人(古川琴音)が特に良いが
古川琴音は、メタモルフォーゼもすごく良かった。
それに加えて、カフェで魚喃キリコを開いてる人の声が頭に残ったが
誰だかは分からなかった。
めちゃくちゃ知りたい。

ただ、何か下北沢の空気感が良いとかの評価を観たが
この映画の良さは非リアリティだと思う。
こんな奴は一人もリアルに存在しない。
もし存在するなら、自分自身が恵まれてなさ過ぎて
もう映画を観る事が出来ない。
映画は、非リアリティで全然良くて、リアルだとするなら
そのすべての登場人物より劣っている自分が映画を観れなくなってしまう。
それは、とても困る事なので
こんなリアルが存在しないように、こんな幸せな事柄は
宇宙の外側で行われているから許せる。
そんな風に映画を楽しんでいきたいので
普段は、SFかゾンビかアクションしか見ないんだと
再確認することができた。

この映画も、舞台は下北沢で撮影されてはいるが
月よりも3倍くらい離れた光の屈折の多い場所である事を願うばかりです。

次は、「愛がなんだ」的なのを見るつもりなので
どうか、異次元もしくはマルチバースの話であってください。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
Nov

3.0やがて心落ち着く・・

2023年6月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

頭悪そうで、どうも好きになれない、主人公。
なのに、どういう事か
エンドロールが上がる頃には、映像の醸し出す心地よい空気に・・まったりするのは、なぜか⁉️アダム

コメントする (0件)
共感した! 1件)
too-ku-o

5.0街にちりばめられたイベントたち

2023年6月6日
iPhoneアプリから投稿

イースターエッグが至る所に散りばめられたような、MOTHER2みたいな作品だった。というか現実の「街」も自分のスタンス次第でそうなる可能性を持っているんだろう。実際自分にも青くんほどとは言わないまでも似たような時期もあったなあと懐かしくなった。
全体の空気感は観終わった後街に出て知らない人とランダムにエンカウントしてみたくなる様な素敵な感じだったんだけど、場面場面は終始クスクス笑えるしょーもなさ満載で、それまでのフリを一気に回収するクライマックス(?)の畳み掛けっぷりにはめちゃくちゃ笑った。
あそこは何度も見たい。

変なところでものの見方がスーパーフラットな青くんみたいなキャラクターが持つ主人公性はとても現代的だなと思った。その他の登場人物たちも、色んな「人間味」を持ったとても魅力的なキャラクター達で、現実の自分の身の回りの人達にも興味がわいて掘り下げたくなる様な気持ちにさせてくれる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
omoro

3.5あるあるとプチ・ハプニングが終始いい塩梅。

2023年3月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

会話のテンポと間が芝居とは思えないほどにリアルで自然体。そして、つい吹き出してしまうコミカルさ。元カノとマスター、友達になったばかりの女性と元彼氏との遭遇が、「ありえないんですけどー」ばりに、サイコーにウケる。

この世界観って、海外ではどこまで通じるんだろうか。少なくてもアジアではウケてほしい、かも。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。

4.0丁度いい人

2023年2月22日
スマートフォンから投稿

最後まで、何も自分の意思で決めなかった主人公。でもなんだかんだ、色々な人から必要とされている。彼は、人と人との微妙な隙間を埋めるのに丁度いい人なんだろう。嫌味とかではなく、本当に丁度いいって意味で。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
よもぎ

3.5なんとオシャレな─

2022年12月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

淡々と、別に面白くもないお話がずーっと続いていくんですが、その日常よくあるような出来事が幾重にも重なることにより、不思議なおもしろさを生み出しているような印象で、つまらん!と思いつつも笑ってしまうような、地味でありつつも大いに楽しませてくれた映画でした。
それにしても、ロケーションをはじめ、出てくる人もみんなオシャレで、会話とか設定もなんかもイカした感じで、ちょっとずるいなーなんて思ったり・・・
なかなかいい作品でした。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
SH

5.0下北沢を舞台とした素晴らしい恋愛映画

2022年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この映画は下北沢を舞台とした素晴らしい恋愛映画です。

主役の若葉竜也さんは「えっ」という声がとても素晴らしいです。また、古川琴音さんの声も趣があって素晴らしかったです。
私自身の話で恐縮ですが、昨年3月まで杉並区に住んでおり、下北沢は時折、訪問していました。懐かしく思い出しながら観させていただきました。
素晴らしい映画を作成した監督及び俳優さん、そして関係者のみなさまに深く感謝いたします。ありがとうございました。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
のりあき

3.5若葉竜也が別人みたい

2022年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

長回しが多いなというのが第一印象

下北を舞台にそこで暮らす古着屋の店員が主人公
普通に生活する中で登場する女性たち

台風家族で若葉竜也さんを知って
若葉竜也って何色にでもなれるんだね
それが一番びっくりしたというか
衝撃でした
窓辺にてでもそうだけど
台風の時とありえないぐらい別人

街の上では狭い世界のピンポイントのラブストーリー

ヒロインの女の子のかわいさと
友情出演の成田凌さんのカッコ良さね
友情出演という割にはまーまー重要な役所で長く出てました

好きって人それぞれなのは前提として
なんなんだろうって思う
居心地の良さが1番なのは自分らしくいれるから?
一旦他の人に行って大切な人に気づいた的な?
どきどきすることと相性の良さは比例しないのかな

映画に誰を対象とした映画って言ってしまうのも
あれなんだけど...私は少し若い子たち向けに感じた

最後の二人の笑顔がステキやったな

この二人の俳優さんが窓辺にてではまた違った役所で出てて
それもまた一味違う面白さが増し増しです

コメントする (0件)
共感した! 2件)
らら

3.5深夜に最後まで観るのがベスト!

2022年11月6日
iPhoneアプリから投稿

賞味期限切れのケーキを誰かと食べるくらいの勇気から始めてみる事がちゃんとした成長の一歩

コメントする (0件)
共感した! 2件)
餃子!!

4.0下北沢という劇場のような街

2022年9月18日
iPhoneアプリから投稿

ライブやお芝居でよく行く街、
もう僕は年をとってしまいましたが、こんな時代があったかなぁ?と、ない思い出に浸れました
なんかとても心がチクチク気持ち良かったです

コメントする (0件)
共感した! 2件)
Kotapon

4.5とても豊かな映画だと思いました。

2022年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

所謂一流企業のビジネスマン・・・といった生活には多分さらさら興味はなく、将来の経済的保証などは考えることもなく、好きな古本や、好きな音楽やに囲まれて、生活する主人公。
一見高踏遊民・世捨て人風に見えますが、実は全くそうではなくて、古本・古着屋・芝居・自主映画制作・・そんな文化の息づく下北沢という独特の空間に棲息し交差する男女との関係が複雑に入り組んでいて、見ていて全く飽きることがありません。そしてそこでかわされる会話に潜む、微妙な感情の動きのすくい取られたかたの見事さと豊かさといったらどうでしょうか!
別れ話から始まったお話が、紆余曲折を経て最後そうくるかという点も含め、なんかすべてが愛おしくなってしまうお話ばかりではありました。

新宿シネマカリテで確かロングラン上映され、名画座系の映画館でもかかっていたので、見たかったのですが、なかなか機会があわず、先日DVDで鑑賞しました。 劇場で見たかったです。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
pen

3.0下北沢の青

2022年7月30日
PCから投稿

静かで淡々とした青さんの日常に4人の女性が現れて…
個性強めな女性陣の言動に青さんの繊細さや真面目さが振り回されっぱなしでクスッと笑いが止まりません。
何気ない会話に出る気まずさや安心感に共感しつつ、そこから滲み出る彼の優しさや気遣いが心地良かったです。

コメントする 4件)
共感した! 4件)
セロファン

4.5飲み物

2022年5月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

カット少なめ、BGM少なめで何気ない日常を映し出す。何気なくても、下北沢という街の上ではそれぞれのストーリーがある。
シュールな笑いを誘う大好きなシーンがたくさん。冒頭の古着屋で、男女の喧嘩に巻き込まれるシーンから映画の雰囲気に引き込まれる。それにしても、あの猫がたくさんの服は告白に向かないのでは。

人間模様を徹底的に描き出す今泉節。
特に会話とともに添えられた、レモンサワー、日本酒、お茶などの飲み物が良い味を出す。現実でも沈黙や間を埋めるために飲み物に口をつけがち。そういったところからも、登場人物の気まずさなどが伝わってくる。

映画全体で実はそんなに月日が経っていないこともすごい。普段日常は速くすぎるけど、本当はこんなに濃密なのかも。いや、それよりも、期間が長い短いというのは1番意味のない時間の概念だとしたら、そんなことはどうでも良くなってくる。

イハとタナベが青に恋をしているようで、これからも一悶着ありそうな予感。イハ役の人が可愛い。関西弁が良い。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ABCD