バッド・ジーニアス 危険な天才たちのレビュー・感想・評価
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けっこうシリアスな映画だった
痛快カンニング映画かと思って観た。どんなにとりしまろうと、そのスキをついてカンニングしまくる、みたいな爽快さを期待しすぎた。
実際の作品は、けっこうシリアスな映画だった。
金持ちと貧乏人では差があるんだよ。そう簡単にはひっくりかえせないんだよ。
いい奴だったのに、留学チャンスを奪われた結果、悪くなってしまうやつもいるし。
主人公が改心したらしいことが救いなのか?
・・・なんか主題が見えにくくて、フラストレーションが残った映画だった。結局、得をしたのは金持ちの子供たちだけだった。世の中、そういうものなのだ、という話なのか・・
主人公リンは、きれいではないけれど、その凛々しいたたずまいは魅力的だった。
個人的尺度:3.0は「損はしない」3.5以上は「見てよかった」。2.5以下は「なんらかの点でがっかり」
ずっとドキドキでした
タイの映画は初めてでしたがとっても面白かったです
前半はコミカルに、後半はとてもスリリングでずっとドキドキでした
冒頭のシーンが途中で「そういう事!!」っていうのも、スローモーションの使い方もうまい作り方だと思います
カンニングって悪い事なんだけど「バレないで〜」って応援したくなる主人公でした
それは主人公の「私たちは生まれながらの負け組なんだから」という言葉のせいなのか
格差社会から起きた出来事のように思います
もう1人の天才のバンクの今後も考えさせられますが、ラストのお父さんの言葉からの主人公の勇気の選択にホッとしました
上映館が少ないのが残念です
たくさんの方に観て頂きたい作品と思います
スリルある一本
前半はちょっと危険なカンニングアルバイト。それほど珍しくはない学園もの。しかし後半にはスパイ映画も驚きのスリルを味わえる。
正直、主人公リンの冒頭の天才エピソードにはそれほど感心しなかった。ちょっと金勘定がシビアな女子として少々手あかがついた表現だったように思う。しかし、カンニングアルバイトが始まってからは天才ぶりをいかんなく発揮していた。絶対にばれないような手口の意思伝達法を思いつき、それを実行する胆力。まさにあっぱれ。
そして、アルバイトが学校にばれてからもよい。彼女が尊敬していた父親から失望されるシーンには非常に心を痛めた。しかしそれでも危険なアルバイトはやめられなかった。顧客のために一世一代のカンニングを敢行するのだ。
ここからが痛快で、ワクワクして、手に汗握る大活劇の始まり!
拍手を送りたくなるパットの演説。着々と進むカンニング計画。伏線の回収、計画の危機。つかの間の休憩を経て、いざ本番へ。
本番からは息をつく暇もないほどに緊張しっぱなしだった。どうやってトラブルを回避するのか、どうやったら最後まで完遂できるのか。ずっとハラハラしながら見守っていた。
無事にカンニングが終わってからの、リンの心の変化も胸を打つものがあった。だから最後の最後で、これはやはり青春ものなのだなと感じた。
しかし、オチはあまり好きではない。どうせなら「帝一の國」のように野望に燃えたエンドにしてほしかった。ちょっと納得がいかない。
緊張感のある映画
日本語字幕があるとは言えども、オリジナルは英語なのかなと思っていたらタイ語でちょっと面喰いました。
皆さん書かれている通り、確かにオーシャンズを彷彿させる内容だったかな。ただ緊張感はこちらのほうが上かなと思います。効果音やBGMも良かったです。
。
青春クライムストーリー
タイの教育に関する現状を相当皮肉に風刺していました。
受験制度、寄付金の名の賄賂横行、貧富の格差。
そして、貧困家庭の子供が生き延びるには、頭脳しかないという現実。
おそらく、日本、中国、韓国、フィリピンなどのアジア圏では、このあたりの事情は共通しているのであろう。
私もすんなり作品世界に入ることができました。
そして、学生の青春物語ではなく、完全犯罪を目指すクライムストーリーでした。
学生版『オーシャンズ』シリーズみたいなノリともいえます。
ばれないようにカンニングを成功させるか。
これだけで二時間もつのか?
という疑念を吹き飛ばす、テンポのいい脚本、演出に唸りました。
ラストは切ないけれど、不正の正当化はいかん!という視点からいって、この終わり方しかないか、とも思いました。
綺麗にまとまっていて、好感度の高い仕上がりです。
ただただ面白かった
本当に純粋にただただ面白かった。
悪を行う主人公であるがその動機は「愛」であり、受け入れてしまう。
「罪」を犯した主人公が最後に下される「罰」がとても切なく、涙がこぼれた。
いまのところ、今年ナンバーワンかもしれない。
当初1館でしか上映していなかったというのは驚き。
もっともっと多くの人に観てほしい。
とんでもなく面白かった
本当は別の作品を観るつもりで映画館に行ったのに、上映中の他の作品のポスターを眺めていたら、なんとなく惹かれるものがあり、急遽予定変更。
たぶん初めて観るタイ映画。
本作を一言で言うなら、
バランスが良く、完成度が非常に高い。
大当たり。
まったく期待していなかったので、凄く得した気分。
実際に中国であった集団不正入試事件をモチーフにした作品で、高校生版オーシャンズ11などと言われているようだが、その表現は的確では無いと思うし、遥かにその上を行く作品だと断言しよう。
試験中のずっと続く緊張感と、そこで発生する予期せぬアクシデントは、観ているこちらまでハラハラさせられる。
パロディあり笑いあり、シリアスな場面ありと、緩急のつけ方が実に巧みで少しも飽きさせない。
心理描写もとても丁寧に表現されている。
貧富の差や階級格差が随所に見て取れるし、腐敗した教育制度の現状も見えてくる。
単なる娯楽映画ではなく、社会派映画と言えるだろう。
いやぁ、面白い映画を観させていただいた。
更生?できたのかしら?
賢いが故に、犯しちゃうこともあるよねー。
私は勉強をマジにやったことはないが、苦労もしなかったので、勉強しても出来ない!みたいな気持ちは分からないけど、金持ちバカ達はなーんの努力もしてないじゃーん!
でも結局今回のカンニングの告白で、一時は困ったことになるだろうけど、金の力でどうにかなるだろーなー、とか思って見てました。
実話だものね。リンと、バンクが努力が報われる人生を歩めるといいな、と思いました。
苦しくなる
自分は共通一次3年目という世代、科目は5教科7科目だったので、非常にタイトな試験。今でも受験の夢をみる。そんな自分には、あんな事は絶対にムリ。ただエンターティメントとして観ると非常に良い映画。多分、ハリウッド・リメイクになるでしょう。1バーツが何円なのかがわらなかったのが気になった。また、自分が10年前に呼吸器科専門医(マークシート)を受けた時には既に試験問題の順番がランダムだった。
逃げ出したくなる様な、息をのむ凄まじい緊迫感。 わずかな狂いから崩...
逃げ出したくなる様な、息をのむ凄まじい緊迫感。
わずかな狂いから崩れ落ちそうなギリギリの計画に、緊張の糸は張り詰め通しだった!
不正がたやすく成功する様な爽快な話では無かった為、終盤、スッキリとしている少女の顔立ちが更に清々しく感じられて、自分も気持ちが悔い改められる様だった。
緊迫感とチームワーク
実際にあった集団カンニング事件をもとにした映画。こういう事件のベースにあるのは格差社会ということがよくわかる映画だった。
貧しい家庭環境、リッチな友人家庭、天才たちのすごさ、そうした背景をきっちり描く脚本がよかった。配役も絶妙。中心となる女の子がそんなにかわいくないのもうまい。でも何よりも実際のカンニングシーンが素晴らしい。ハリウッドのスパイ映画やチーム犯罪映画に負けない緊迫感だった。
人にすすめたくなる映画だ。
タイの貧富の格差と受験戦争
タイ映画は先日観た「ポップ・アイ」が初めてだ。主役の中年男を演じていたタネート・ワラークンヌクロが本作品にも出演していて、何故か少しホッとした。懐の深い父親の役を好演している。
物語はチンピラが成り上がるヤクザ映画みたいで、小悪事を繰り返しながら徐々にエスカレートしていき、最終的に大団円となる。優秀な学生たちでも人生経験は不十分で、視野の狭さから安易で刹那的な選択をしてしまうが、そのアイデアとチャレンジ精神は瞠目に値する。
カンニングのシーンはスパイ映画の秘密作戦を彷彿とさせるほど緊迫感がある。ミッション・インポッシブルなどでお馴染みの作戦中のアクシデントも盛り込まれ、小悪党のはずの学生たちにいつしか感情移入してハラハラしてしまう。
品格を重視するという教育者の言葉とは裏腹に、タイでは学力偏重の実態があることが知れる。加えて貧富の格差もある。学生たちのカンニングの背景には、社会の歪んだ構造があるのだ。経済的に発展途上のタイでは、かつての日本の高度成長時代の受験戦争のようなことが起きており、タイの学生たちは厳しい競争にさらされている。
朱に交われば赤くなるというが、交わるだけでは赤くならない。一緒になって何かをしでかすことで赤くなるのだ。しかし悪い誘いは断るのが難しい。朱に染まらないでいるのは、染まるよりもずっと大きな勇気を必要とする。
片寄った価値観が交錯する映画だが、主人公の父親の寛容で落ち着いた人格が作品全体の精神的な受け皿となって、物語に安定感をもたらしている。エピローグもしっかりしていて、なかなかよくできた作品だと思う。
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