刑事ジョン・ブック 目撃者のレビュー・感想・評価
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H・フォード、P・ウィアー、J・シール、長いキャリアの最高作では
タイトルも、あらすじも刑事映画というジャンルに沿っているものの、映画の中身はむしろ文学的かつ詩的。物語の大半は、美しくのどかな農村を舞台に淡々と進んでいく。
粗野な世界で生きてきた刑事が、暴力を否定するアーミッシュの村に潜伏することで、交わることのないはずだったふたつの世界とそれぞれの価値観が、ほんの少し交錯する。しかしお手軽に融和にいたるわけではないのがこの作品の誠実さであり、ジャンルの衣をまといつつも、まったく違う志を持っていることが非常に頼もしい。
本作でハリウッド進出したピータ・ウィアー監督とともにオーストラリアからやってきた撮影監督ジョン・シールの仕事も素晴らしく、商業映画が芸術性を兼ね備える最良の一例だと思っている。
(ただ現実のアーミッシュを簡単に美化していいものでないことは、その後に発覚した諸事件やリサーチなどでわかってきた。興味はもっても鵜呑みにしない、はあらゆる映画に当てはまる鉄則だと思う)
「大草原の小さな家」の世界
テクノロジーに頼らない、開拓時代のような(もっと昔なのか)アーミッシュの世界。
家を建てるシーンが象徴する、助け合いの文化。
電話を引いてないとあったけど、今は…まさかスマホ??
今固定電話減ってるし。(笑)
とある事件をきっかけにアーミッシュの親子と知り合うジョン。
腐敗した世界に嫌気がさし、出家して(とは言わないか)美しいアーミッシュの母親と…なんて期待してしまったじゃないか。
視聴済みかと思っていたけど、結末を忘れていたので、観てなかったか?
40年くらい前の作品だが、内容に古さは感じない。
今も昔も汚職だらけである。
刑事ものというより・・
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トイレで殺人を目撃した子供の供述で、犯人が刑事と知る刑事のハリソン。
それを上司に報告したところ、まさかのソイツも共犯。
命の危険を感じ、ハリソンらはその子供の母親の故郷に身を隠す。
やがてそこにも犯人らが来るが、撃退成功。
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特に戦略もなく無為に日々を過ごしてたら、勝手に敵が来て自滅した感じ。
ハリソンと子供の母親のちょっとしたロマンスもあったりして、
何やねんそういう方向の話かよって感じ。
アーミッシュより愛をこめて
アーミッシュの母子は駅で殺人事件を目撃。担当刑事となったジョン・ブックは、事件の裏に警察上層部の陰謀を嗅ぎつける。目撃者である母子と共に命を狙われるハメになったジョン・ブックは、母子を連れアーミッシュの世界に身を隠す・・・インディ、ハン・ソロと並ぶハリソンの当たり役ジョン・ブック、「トップガン」の教官役より遥かに魅力的なレイチェル役ケリー・マクギリス、ピーター・ウィアー監督も抒情性を全編に漂わせた演出で最高傑作にしてると思います。納屋の中でジョンとレイチェルが "禁断" のダンスを踊るシーン、村人全員で納屋を立てるシーン、ジョンとレイチェルのラブシーンなど、ホントに素晴らしいシーンの連続で、またそれらに被さるモーリス・ジャールの音楽が映画を素晴らしく盛り上げてくれています。違う世界に住む男と女の別れを長い沈黙の中に描いたラストシーンも素晴らしいです。
ジョン・ブックのセリフ "レイチェル、君を抱いたら去れなくなる。または君が出ることに・・・"
んー、話はわかるけど、
前半まではおもしろくもあったけど、中盤からは田舎暮らしの描写が多くなって、事件のことより恋愛話の雰囲気にもなってその後のストーリー展開が不安にもなった(笑)
やはりくっつくだろうなあと思うとこでくっつき、意味不明なヌード?もあり、納屋を作ったり田舎の舞台がメインになり、ようやく終盤で悪い刑事が出てきて「ああ、そうだった、こんな話だった」と思い出すような。
どこがどういいもんなんだろう。
なもんで、個人的にはまったく響くようなかんじではなかったかなあ、と。
心に残るのは美しい生活風景
丁寧に隅々まで目の行き届いた作品でした。
サスペンスものでありながら、文化とは、生活とは、の視点が織り交ぜられ、観たあとに残るのは豊かな感情でした。
数々のショットの美しさも見事。
ハットすること多数。
ハリソン・フォード 若いです
サミュエルがもっと中心人物と思ったがそれよりもブックとレイチェルの関係がメインになっていく。
“アーミッシュ”と呼ばれる異文化の中で生活しながらお互いが思うようになるのだが・・・
都会から村に舞台が移ってからはなんとなく西部劇を見ている感じで
最後は誰かも書かれていたがシェーンを思い出された。
別れのシーンでブックが出ていくとき、車が動かないとか、途中まで行って車が止ったときにまた戻ってくるとか刑事を辞めて村に残るシーンを想像したがシェーンのように馬では無いが車で去っていった。
仕方ないと言えばそれまでだがハッピーエンドとは言えなかった。
サミュエルの活躍もレイチェルの美しさも勝てなかったと言うことか?
最初から都会にもどるつもりだったからこそ深い関係にはならずに自制が働いたと思う。モヤモヤ感が残った映画だった。
自分の思い描いたとおりに進まないと減点してしまいそうになる自分の器の小ささに恥ずかしい。
それにしてもあんなに静かな村で打ち合いがあって死人まで出たら何年も先まで語り継がれる出来事だったろう。
レイチェルとミッシェルの幸せを願うばかりだ。
住む世界
アーニッシュをよく知らなかったので、後で調べました。この人たちの生活や掟で当然なんだろうけど、結ばれぬ恋心と殺人事件とからめてストーリーは進み面白かった。
ラストの襲撃で、主人公=イングリッシュは立ち上がり闘いに勝つが、アーニッシュは不戦で敵を降参させた。相容れぬ生き方を分かりやすく描いたシーンだった。
素晴らしかった
高校生の時に見て、それから何度か見ている。なぜ童貞の高校生がシングルマザーとおじさん刑事の恋愛に心惹かれるのかと思ったのだが、アーミッシュがピュアだったせいかな。いけてない自分があそこから暖かく迎えてもらえそうと思ったのだろうか。
アーミッシュの納屋を舞台にした3対1の殺し合いが素晴らしい。派手なところは全然ないのにすごい緊張感でリアルで最高。また、そのうち見よう。
米国の中に残る中世農村の世界
総合:65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
犯罪映画としての主人公の捜査と戦いが出てくるのかと思いきや、むしろそこから逃れて近代文明から離れたアーミッシュの村で牧歌的な生活に触れることが話の多くを占める。
しかしせっかく冒頭で可愛らしさを見せた犯罪の証人でもある重要登場人物の少年は、村ではあまり存在感を示せず使い方がもったいない。アーミッシュの村での生活と刑事と母親との関係が主流になってくると、どうしても犯罪の話がおざなりにもなる。また同僚刑事が1人でどうなったのか、犯罪のその後の結末がどうなったのかも描写されない。その意味では何かと中途半端なところが多くなってしまった。
事が起こるまでが長い、しかし事件はなかなかの緊迫感。 アーミッシュ...
事が起こるまでが長い、しかし事件はなかなかの緊迫感。
アーミッシュが新鮮だ。こんな人達がいるんですね。非戦を謳うこと、仲間との協力は素晴らしい。一瞬、入信しようかと。しかし、「不浄に触れるな」は無理かと。不浄に触れても、染まらぬ強い心が大切なんだと私的には思う。やはり私は宗教には向いてない(笑)
結末がやや期待はずれ。殺人者達がヘボすぎる。ダニー・グローバーをもっと活躍させねば。子どもの可愛さも生かしきれてない気がする。恋敵役もしかり。そして主人公の友人とレイチェルの前夫が哀れすぎる。
若きハリソン・フォードとふくよかなケリー・マクギリスの○○が見どころか。
そうそう、致命的誤訳は大問題。「英国人に気をつけろ」簡単には訂正できないんですかね。それこそ英国人が哀れにすぎる。
社会派映画としても、サスペンス映画としても、恋愛映画としても最高。...
社会派映画としても、サスペンス映画としても、恋愛映画としても最高。さらに絵画的な構図で端正に切り取られたアーミッシュの村の風景や暮らしぶりの美しいこと。音楽もすばらしい。
本来相容れない社会に暮らす男と女が恋をする…というのは、古来から恋愛劇の格好の材料だ。この映画では、現代社会の泥沼に生きる刑事ジョン・ブック(ハリソン・フォード)と、文明を拒否する宗教の村に住む女性(ケリー・マクギリス)が恋をする。しかしその恋は、恥じらいと節度に満ち、爽やかでそしてせつない。
アーミッシュの村で一時暮らすことになったジョン・ブックが、建物の新築工事の手伝いにかり出される場面がある。新婚夫婦のための家を、村の男たちが総出で造るのである。女たちは、これまた総出でキルトを縫う。開拓時代には、アメリカではこうした情景が当たり前だったのだろう。かつては日本の村々でもそうだった。
かつて村が持っていた相互扶助のシステムは、文明の発達によって不要になった。人々は自由気ままに暮らせるようになったが、そのためにかえって社会が病んでしまったことを、この作品は、村の美しい風景とつつましい暮らしを描写することによって示唆しているようである。
最後に、ジョン・ブックを狙う悪党が村にやってきて銃撃戦が始まるのだが、スリルいっぱいで手に汗を握る。サスペンス映画としても一級品だと評する由縁である。
子どもがきっかけで、その母親と恋をし、悪党をやっつけたあと去っていく…というのは、なにやら『シェーン』を彷彿とさせる。ぜひ一度ごらんあれ。
懐かしさがかえって新しい
バリバリ刑事モノかと思いきや、意外と牧歌的なシーンもあってちょっぴりほっこりとした気分になれました。この作品で初めて「アーミッシュ」という方々を知りました。うん、勉強になります。
スピード感や演出など、昨今の映画にはあまり見ないような、緩やかで温かい、懐かしいようでいてかえって新しい感じがしました。サミュエル役の子がカワイイです♪
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