グッド・ウィル・ハンティング 旅立ちのレビュー・感想・評価
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天才的な頭脳を持つ主人公。 誰もが羨む才能を彼は何とも思っていなか...
天才的な頭脳を持つ主人公。
誰もが羨む才能を彼は何とも思っていなかった。
なぜなら彼は、良き師がいて、良き友がいて、愛すべき人がいたから。
良い映画すぎるやん。
印象の残った台詞 「悲しみは忘れてた喜びの価値を思い出させる」
運命の出会い・・
名前だと知らなかったので狩りの話かと思ったがハートフルドラマだった。ストーリーは主人公ウィル・ハンティング(マット・デイモン)の孤児の時代の不遇を運命の神様が償うように善き人たちに巡り合わせ、愛情、友情、支援に恵まれて大人として自立してゆく様を描いている。
劇中でも話されているがウィルのような独学の天才青年(シュリニヴァーサ・ラマヌジャン)は実在し「奇蹟がくれた数式」(2016公開)という映画にもなっている。
驚きなのは初々しい青年像からはうかがえなかったがハーバード在学時代にマットが書いた脚本がきっかけとなり映画化、アカデミー賞までとった作品ということだろう、マットはIQ160と言われているから単なるアクションスターではないようだ、認識を改めました。劇中のセリフも光っている、名著の引用や心理分析のやり取りもアカデミック、NSAを嫌う理由もシニカルだ。
映画を観て昔お世話になった先生や先輩たちの顔が浮かんできた、出会いとは不思議なものですね。
あなたは、"誰かのなにか"か、"自分"か。
どんな人生を送ることが幸せなのか?
努力を重ね、素晴らしい賞をもらい、名誉を手にした人生
自分の人生を、愛する人に捧げる人生
稼ぎは少ないが、友人とバーで一生バカやってる人生
きっとどれも人によって"幸せ"な人生だ。どの時点で、どんな理由で、どんな選択をして、その先でどんな人生を歩むことになるか、ライフコースはそうやって人の数だけ分かれている。だから『"幸せ"な人生とはこういう人生だ!』なんて定義することはとてもできない。
ウィルの持つ数学の才能は、数学者として名を馳せたい者からすれば、喉から手が出るほど欲しいものだろう。彼らにとっては友人とクラブやバーでバカやってるウィルの人生なんて"クソ"で何も生産しない"無駄"なものかもしれない。
ところが、友人とバカやってるのが何より"楽しく"て"幸せ"なウィルにとって数学の才能はゴミも同然なんだろう。
この物語における主要人物のウィル、ランボー、マグワイアの3人は各々が自身の人生観を初めからしっかりと持っているが、その3人がぶつかり合い、お互いの人生観の内を明かすことで各々が"自分の人生"とは"別の人生"が、無数に存在していることに気づく。
ランボー博士は序盤、ウィルを数学者として成功させるために、彼のライフコースを決め、彼の人生を"乗っ取ろう"とするが、マグワイアに『彼の人生は君の人生ではない。』とひと蹴りされる。そんなマグワイアも人生をかけて愛した妻を病で失った悲しみから、彼自身の人生を見失ってしまっていた。つまり、マグワイアは"今は亡き妻の夫"として立ち止まり、"マグワイア"としての人生を見失っていたのだ。ウィルは、『もう誰も愛せないのか?進めないのか?素晴らしい人生哲学だな。』と、"自身の人生"を見失っているマグワイアを皮肉る。ウィルは孤児であり、養父からの虐待も経験して以来、"愛されている時、いつの日か捨てられる恐怖"を感じるようになっていた。そのため愛されても、"捨てられる前に自ら捨てる"ようになり、絶対に自分を見捨てない友人を必要以上に頼りにするようになっていた。そんなウィルに、彼の友人は『お前が40年経ってこの街で俺たちとまだこうやって働いていたら、お前のことをぶっ殺してやるからな。』と一言。
他人の人生を誰かが決めてしまえば、
自分は、他人が決めたライフコースに、ただ沿って生きるだけの奴隷に成り下がる。私はそれを"幸せ"だとは思わない。
人は皆、"誰かの何か"だが、それ以前に"自分"であり、"自分の人生"を生きており、"自分のライフコース"決定することができるのは、"自分"だ。
ただし"自分"として、"誰かの人生を決めること"や、"誰かに規定された人生を生きること"はできなくとも、
"誰かの人生を変えるきっかけを与えること"はできると私は考えている。結末として、ウィルもマグワイアもランボーも、誰も自分の人生を押し付けていない。きっかけを与え続け、各々が自ら決断を下す。
"人との出会い"というのは、そのきっかけを絶えず私達に与え続けているのではないだろうか。
本当の自分
幼少期のトラウマで心を閉ざした青年ウィル(マッドデイモン)と妻を亡くし孤独に生きていた精神科医ショーン(ロビンソン・ウィリアムズ)の心の交流を描いたヒューマンドラマ。
心がこんなに揺さぶられた映画は久しぶりでした。
【自分は愛されないのではないか】【嫌われるくらいなら、先に切り捨ててしまおうという】なんていう思いは誰しも抱いたことがあるのではないかと思います。
相手が大切であればあるほど、本当の自分をさらけ出すのが怖くなってしまう。
ウィルは数学の天才で、一流企業がこぞって欲しがる逸材だけど、それは物語を面白くするためのおまけみたいな要素で、本題は恐れず、本当の自分を大切な人にさらけ出せるかどうかだと感じました。
ウィルは本当は自分の才能を活かした事で何かがやってみたい。だから、清掃員の仕事でもわざわざ名門の学校を選んで仕事してたし、こっそり数学の難題を説いたりしていた。それをショーンに指摘されて、ウィルはハッとしたわけですが、親友チャッキー(ベンアフレック)も、多分そのことには気づいていたんですね。
きっと、ウィルは自分は愛されないのではと言う思いから、チャッキーにすら知らず知らずのうちに気を使っていたのではと思います。
だから、チャッキーの親友だから言うけどな、のシーンはとても感動的でした。
ウィルがこの街にずっといて、ずっと工事現場で働いていでもいいと言いますが、それが心からの本心ではない事をチャッキーは感じ取って、親友として背中を押したんですね。
もぬけの殻になったウィルの家に、迎えに来たチャッキーのあの表情は絶妙で。
一瞬涙ぐんだような、寂しさがぐっとこみ上げたけど、あいつやりやがったなっていう、男として親友として、大切な友が新しい場所に旅立っていったことに対しての嬉しさとかが混ざり合ったいい表情でした。
この作品の癒し系キャラ、モーガンの助手席への昇格もよかった笑笑
何回でも観たくなる傑作です。
嘘をついたウィル
ウィルが約束を破る。
ウィルが嘘をついて挨拶もなしに姿を消すのだ。
もぬけの殻のウィルの家の前でチャッキーは友達に裏切られた事、棄てられたこと、置いていかれたことを爆発的な喜びで表す。
「えっ、なんなのこれ !? !? !? 」
このシーンが、
この作品の、否、この脚本の最大の見せ場だ。
この着想を生んだ脚本共同執筆者のマッド・デーモン(ウィル)とベン・アフレック(チャッキー)。
ただただ彼らの若い感性に圧倒されて、猛烈に鳥肌が立った。
優しい世界
天才的な頭脳を持つ孤児の青年ウィルと妻に先立たれ孤独に暮らす心理学者ショーンの心の交流を描いた感動作。
作品の知名度の割には観たことなかったシリーズです笑。
当時無名だったというマットデイモンが親友のベンアフレックと共作で書き上げた脚本を基に映画化へ動き出したという2人の出世作にあたり、第70回アカデミー賞の助演男優賞を受賞したロビンウィリアムズの暖かい演技などで高い評価を受けている。
とにかく主人公ウィルの周りの人々が彼を暖かく支え、後押しする姿が印象的でとても良かった。
ウィルが全編通してやさぐれた態度で誰に対しても皮肉や暴行を働く手に負えない青年だったにも関わらず、彼の才能を見抜いたランボー教授は彼の為に不仲であった人物ショーンに連絡を取ったり、親友のチャッキーは彼の才能に嫉妬することなく、むしろその才能を無駄にしようとする彼の態度を叱責し、激励したりと誰一人としてウィルの邪魔をする人物が出てこず、ありえない設定に思わず涙してしまった。
特にプライベードでも仲の良いベンアフレック演じるチャッキーが終盤の工事現場で彼に投げかけたセリフとそのラストに彼を訪ねに自宅に来たチャッキーが無言で全てを悟り、片方の口角を上げてニヤリと笑う一連の流れが大好きだ。
最後にそれをコピペして終わる笑。
「20年たってお前がここに住んでたらーおれはお前をぶっ殺してやる
お前は自分を許せてもーおれは許せない
俺は50になって工事現場で働いててもいい
だがお前は宝くじの当たり券を持っててーそれを現金化する度胸がないんだ
お前以外のみんなはその券を欲しいと思ってる
それをムダにするなんておれは許せない
おれはこう思ってる
毎日お前を迎えに行きー酒を飲んでバカ話それも楽しい
だが一番のスリルはー車を降りてお前んちの玄関に行く10 秒間
ノックしてもお前は出て来ない
なんの挨拶もなくお前は消えてる
そうなればいい」
人生の旅立ちと決意と意志
どんな境遇で育てられようとも、どんな才能を持ち合わせていようとも、最後には自分自身の意志で決意し、すべてを受け入れる覚悟が必要だと伝えています。
この映画に勝るものに、未だ出逢えてません。
温かい
人に自分を曝け出すのが怖い主人公の
周囲にいるみんなは主人公のことが大好きで、真っ正面からぶつかってきてくれて、愛に溢れていて 温かい気持ちになった。
よく言われる 自分を愛せないと他人も愛せないの言葉の意味がわかった。
心の傷を克服するまで
子供のときに、旅行先で家族と見た記憶がある。ほとんどストーリーは覚えていなかった。
貧乏だが天才的頭脳を持つ主人公に憧れていたが、大学生になった今、天才もお金と時間が作り上げるものだという真実がわかってきたので、そこまで物語に入り込めなかった。
でも、幼児期の虐待による心の傷をウィルが克服するまで、自分の心の傷を晒しながら向き合うセラピストの姿にはやはり心打たれた。
傷付いた少年の再生物語
まぁ掃除してる男の子がいきなり数式を軽々解いてしまうってのはニヤニヤしてしまうが、そこまで勉強出来すぎると恐い(笑)
人の可能性を信じる教授の存在も素晴らしい。
どちらも片方が居なければ何も無いままだったはず。
上記のように感想書いたけど、地上波でほぼ24年ぶり位に観賞した。
当時結構な回数上映したのに、かなり内容を忘れてる事にショックを受けた。
そして年齢を経て見たら、自分の見方も変わっていた。
知識だけで卑屈な自分を覆い隠し、可能性から逃げているウィルに「ビビらんと一歩前へ出ろ!」とモヤモヤしたり
天才出現に自分の立場を危うくした教授たちの情けない姿に自分を重ねたり…
一緒にバカばかりやってた友人チャッキーがウィルの可能性を腐らせてる状況に悩んでいたり…。
世間は興味のない相手には冷酷だが、知ってしまい理解しようとしたら…もう手が離せなくなる感じ。
人間の繋がり方ってほんの少しのさじ加減で違ってくるんだろうな。
時代を経て観ても青春の名作と呼べる作品だと思う。
涙と叫びを全て受け止める人を見つかって良かった
「これはあなたのせいじゃない」
大人は幼い頃虐待を受けた子供たちによく掛ける言葉だ、しかし、そんな言葉を受け止めない自分が存在する。
だったら私が今まで受けたのはなんなんでしょう?
私はなにも悪くないのに、なんでこんな目に合わなきゃいけないの?
…
Good Bless Will、彼は心を導いてくれる先生、彼の涙と叫びを包んでくれる人を見つけたんだ。彼は貧富の差に気にせず、真心で接してくれる彼女を見つけたんだ。彼は楽さを追求するだけでなく、彼のために旅立ちをずっと望んでいた、そんな本物の友人に囲まれている。
Willは不幸だ、映画の中で描写の少ない少年時代の虐待はもちろんだが、何より、彼は天才だからです、彼は世界を立ち尽くしても見つからない天才です、フィルズ賞の受賞者は彼の前ではまるでゴリラのようにその智力の差は明らかだった。誰にも及ばない才能を持ち、彼を挑戦できる人は皆この世にいない、彼は永遠に孤独だ。
しかし、Willは幸運だとも言える、彼の持ってる才能、友情、愛情、人が嫉妬するほど美しいものでした。
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