ダンサー・イン・ザ・ダークのレビュー・感想・評価
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素晴らしく辛い映画…
4Kデジタルリマスター版を映画館で鑑賞。
公開から20年以上経っても全く色褪せていないのは、ドキュメンタリーっぽい画質とカメラワークのせい?
残酷なほどまでに救われないストーリーとその中に少しの希望が垣間見えるミュージカルシーンのコントラストが素晴らしく、最初こそ違和感を感じたものの、見終わるときには、それを欲している自分がいました。
こんな映画は見たことないし、後にも先にも出てこないでしょう。
まさに映画史に名を残す大傑作。
久しぶりに見終えた後、呆然となりましたが、この後味もなかなかのものです。
この機会にぜひ映画館で、とお薦めしたいものの、日本公開はこれがラストらしい…
デートムービーではないので、一人で見ることをお薦めします。
約束を守るセルマ 無垢
ブレヒトのお芝居の裏返しなんだと思った。ブレヒトは、観客が感情移入してカタルシスを得てすっきりして劇場を後にすることを阻止すべくいろんなことした。狂言回し役を入れたり、劇中で色々説明したり。そうして社会のことを考えろと、観客に脅しのようにメッセージを送った。この映画は悲しく辛い現実の中のセルマ、そして切ない思いでいっぱいになってしまった観客を音楽で歌でダンスでミュージカルで精一杯、逃避させてくれる、安心させてくれる。こっちにおいで、音があるよ、みんなが一緒にダンスしてくれるよ、大丈夫だよ、と。ビョークの歌声、表情、笑顔、全てが素晴らしかった。カトリーヌ・ドヌーヴ良かった!「シェルブールの雨傘」のリベンジだろうか。心強くて励まされた。胸が張り裂けそうにもなるけれどいい映画。公開時の2000年には絶対に見ることができなかった。今はもう見ることができるし、見ることができてよかった。亡き父を想って。
あんまり適切ではないこと、すみません:
アメリカでは60年代でも絞首刑がおこなわれ親しい人含めて居ることができたんでしょうか。エジソンの関係もあって60年代以前からアメリカでは電気だと思っていました。州によって異なるのでしょうか。いずれにしても辛いです。っていうか日本にはまだ死刑があって絞首刑なんですよね。
トラウマ映画の代表格。
二度と観ないし、人にも勧めたくない。
救われなさすぎてホント誰得?な映画。
やたら評価いいけど本当にみんな"良い"と思ったの??
この作品がきっかけで、ハッピーエンドのものしか観たくなくなった。
可哀想だけど、こういう人いるよね
良い人なんだけど、天然というかKYというか、強者の意見にひたすら翻弄され続け、相当な理不尽を強いられているのに怒りを表に出さず、自分が折れることに終始している、皆んなのサンドバッグになりがちな人間。そんな可哀想な人、学校や職場にいませんでしたか?
その人が主役の映画です。
妄想癖の病気映画
主人公のビョーキ含めて全登場人物の行動に整合性が全く無い。
ビョーキの行動は自爆の連続で同情の余地なし。
周りの人間はキレイごとは言うけれど、ビョーキの生死がかかった状況にも銭を用意する発想もない。
ラストシーンも刺激的であるだけで、何のメッセージ性も無い。
不快なだけ。
なんか自己陶酔しがちな意識高い系の方々は喜びそうな映画だけど。
頭の中でなら誰だって救われる
極当たり前のことですが、頭の中での空想なら誰だってヒーローで誰だって幸せになれます。ですが、それを実現できる人はいますか?いませんよね。
そもそもの話、頭の中で考えたことを実行にうつせる人は空想しません。その前に具体的な解決策と行動を描いて実行しちゃうので。そういうものです。
この映画の主人公がなぜなにもしないのか?しないのではなく、出来ないのです。そういう人は多いでしょう。私も時おりそういう状況になってもどかしく、そして後悔し無力感に苛まれます。
反論すべきならしろ、嫌なら嫌と言え、逃げたいなら逃げろ、実に一方向的なアドバイスです。なぜしないのか、なぜ出来ないのか、そういう人たちはどういう感情でいるのか。それを改めて考えさせられる映画です。
鬱映画だが個人的には最高の映画
感情移入というよりももっと上の次元に感じた。思えば最近の映画はどのようにハッピーエンドで終わらせるかという感じがある。映画館に映画を見にくる人たちは音や映像美を楽しみに来ており、胸糞悪くなるバッドエンドは求めていないのだ。この映画は興行収入を高くする目的で作られたわけではない。見た人に何かを感じさせる映画だということはこの賛否両論のレビューが物語っていると思う。
ただ個人的には国内の暗いニュースから目を背け、すぐ失敗した人をけなすようなワイドショー的番組にチャンネルを切り替えてしまう人や、誰かを誹謗中傷することにとりつかれた一部のsns中毒者にはこの思い内容は耐えられないのかなと思った。(誰かを責めるつもりはありません)
泣きじゃくった
もう20年前になるだろうか。一人で夜にこの映画をビデオで見ていて、泣きじゃくった記憶がある。横隔膜が自然に痙攣して、あんな鳴き方は、子供の時以来だった。
暗い、見ていて苦しい映画だったが、一生ものの傷跡のように、記憶に残りつづける映画である。
音楽がいい
線路のシーンと工場のミュージカルシーンが好き
美しくない美しさが素晴らしいと思う。
劇が終わるように閉まるカーテンと上へ上がるカメラの演出が印象的
胸糞映画と言われているけれどそうは思わず。
ただ、好きな映画だ!といえる作品かと言われたらそうではない。2度は見れない辛い映画。
ビョークの声
どんな状況でも「仕送りしてる」と言う所にイラッ!
死にたいと言いながら金を盗み自ら殺される隣の親父にイラッ!
イラッ!がちょくちょく出てきましたが、面会室で「息子に言ってないよな?精神的な不安は病状を悪化させるんだから!」って言ってて(あぁそういえばこれずっと言ってたなぁ)と気づきました。
息子の為に誰にも言わなかったんだなとそこでやっと納得。
気になるところはあったけど、俳優さんもカメラワークも素敵でした。
妄想でミュージカルに入るシーンはさすがビョーク!声かっこよすぎて鳥肌でした。
胸糞というかイライラ映画
別に胸糞映画ではないと思う。
主人公の思いもわかるし、意志の強さとか決意の強さとかも分かる。
しかし、やっぱり違う方法があるというか、もう少し違う考え方もあると思ってしまう。
1番イライラしたのはミュージカルで現実逃避するところ。
「いやいや、現実見ろよ、そんなことしてても現実は変わらねーよ」って思う。
ビョーク恐ろしや
絶望のミュージカル。ビョーク恐ろしすぎ。あのカウントダウンは忘れない。ラストシーンの音、カメラワーク、心臓にギリリと爪痕を残す。最高か最悪か、賛否は分かれるだろう、しかしこの作品を観て何も感じない人とは私は友達になれない。ちょっと長いけどね。
不安な瞳をみることに興味があるのか。
救いのない映画と聞いていたので、覚悟を決めて観た。ところどころにミュージカルが入ってるのが意外だった。主演のビョークは西洋人には珍しく黒髪、茶色い目、小柄で東洋人のような風貌。
一人息子をもつシングルマザーで、盲目になっていく障碍をもちながらも必死で働いているが。。保安官になけなしの貯金を盗まれ、抵抗した挙句の事件から罪に問われて、最後は処刑されてしまうという。。
このストーリー展開が救われない。監督は何を描きたかったのか、とことん、必死でもがきながらも生きている人間そのものを描きたかったのだろうか。この監督は、不安な瞳をみることに興味があるのだろうか。
切なくて、心に刺してくる映画
ビョークの表情と母の子に対する強い表情。そしてミュージカルパートでの表情、それが代わる代わる変わるシーンが、どうしようもなく切なく、また心を締め付ける。やるせない映画だったが、だからこその映画でもある。
"救い"という言葉を知らない鬱くしく残酷なリアル
噂には聞いていたどうりの鬱ぐあい。常に考えられる最悪な結末へ進んでいく。最初はドキュメンタリー風な映像や切れ味の鋭い編集などに違和感を覚えたが1つ目のミュージカルシーンがきてから納得。ちゃんと意味がある撮影方法と編集でした。
身近な音でリズムをとるというのは視力の悪い自分には痛いほど分かる。視力が悪いと遠い物などはぼやけて見えるだけであとは想像と直感だけがたより。しかしその想像と直感が案外当たる。もしこれが失明した人物だったら?おそらく勘は恐ろしいくらいに鋭いだろう。工場で「目をつぶってもできる」みたいなセリフはすごく響く。視力の悪い人は結構隠そうとしたり強がる傾向があるからだ。それを踏まえてのミュージカルシーン。本来ならハッピー!なシーンなのに何故か泣けてしまう。これは目の不自由な人をリアルに描いているのもあるし、なんと言ってもビョークの歌声に酔いしびれるからだと思う。
ラース・フォン・トリアーは「とにかく過激!」というイメージが強くて敬遠していたけど見直した。他の作品も観てみたい。
鬱で有名だけど是非観て欲しい作品。
ミュージカルが苦手な自分でも今作は心にグサリと刺さりました。
生涯トップ5には入る傑作です!
それにしてもミュージカルシーンの後に決まって鬱展開があるのには生気を吸い取られる…
理不尽だなぁと
友人にコロナの自粛期間中に絶対見ない方がいいと言われたのと、Netflixで5/5までだったため、急いで鑑賞
ミュージカルの良さは私には全くわかりません。
ですが、それを通して彼女の素敵な妄想が伝わってきます。
友人に鬱になると言われていたのですが、私の場合はむしろ、警官に理不尽なことで有罪判決を言い渡され、主人公がなすがままにされてたことに対して少し苛立ちを覚えました。
もちろん主人公は、自分の息子のことのみを想ってそういう行動をしているわけですが…
とにかく、私にとっては主人公が一生懸命に働いて得たお金を、自分の都合の良いようにして彼女の人生をどん底に突き落としたことに対して、非常に腹が立ちました。
こんな理不尽…あってたまるか……
My Favorte Movie
いやぁ、これはいい!最初はミュージカルなんかじゃなくて、ドキュメンタリー風ドラマかと思いました。最初の30分は「どうしようもなく暗い映画だな~」と、途中で見るのを止めようかとも感じたんですけど、夜勤の工場でいきなりミュージカルになったもんだから、胸が躍る想いで没頭してしまいました。
カメラワークにも注目してたのですが、ハンディーカメラと固定カメラを使い分けてますね。それが感情移入を誘うのだけれど、ミュージカルシーンは意外ときちんと撮ってあり、驚かされます。60年代の移民問題を若干の風刺として扱っていたり、障害者の問題提起としても取られがちですが、そんなことは些細なことのような気がする。純粋な心を持った女性とミュージカルへの夢想癖を持った女性を描いただけの映画だと思います。
子供のために「母」を取るか、「目」を取るかで議論しているレビューサイトもありましたが、そんな議論自体が不思議でしょうがない。「目」に決まってますよ(きっぱり)。それが信念であり、彼女の生きがいだったのですからね。犯した間違いは可哀想でしょうがなかったけど、工場をクビになった時点でそれは結果オーライになったと思います。この先、息子のために収入の無い生活を続けるなんて、考えただけでも恐ろしい。
ラスト近くでは、『サウンド・オブ・ミュージック』の「my favorite thing」が全てを象徴していました。また、最後から2番目の歌ってところにも・・・だから、最後のシーンは想像つきました(笑)
オールタイム・ベストの20位以内くらい。
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