2017年 第89回 アカデミー賞特集(2017年) 全部門ノミネート・その他の賞

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映画.com 第89回アカデミー賞特集

2017年2月26日(現地時間)、前代未聞のトラブルがありつつも「ムーンライト」が作品賞を受賞。第89回アカデミー賞をまとめておさらい!

Nominate - 全部門ノミネート作品 -

助演男優賞

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1974年、米カリフォルニア州オークランド生まれ。本名はマハーシャラルハズバズ・アリ。ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・アーツで修士号を修得し、2000年代初頭からTVシリーズに多数出演。SFミステリー「4400 未知からの生還者」(04~07)やデビッド・フィンチャー監督の「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(08)などを経て、政治ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」(13~16)で演じたロビイストのレミー・ダントン役で注目が高まり、16年にはエミー賞ゲスト俳優賞にノミネートされた。アカデミー作品賞受賞作「ムーンライト」(16)では主人公のよき理解者となるドラッグディーラー役で助演男優賞のオスカーを受賞、イスラム教徒の俳優として初のオスカーを手にした。その他の出演作にNetflixオリジナルドラマ「ルーク・ケイジ」(16)や映画「ドリーム」(16)など。「グリーンブック」(18)で演じた黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリー役で、自身2度目となるアカデミー助演男優賞を受賞した。

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父は俳優のロイド・ブリッジス、母は女優のドロシー・ディーン・ブリッジス、兄も俳優という芸能一家の生まれ。子どもの頃から両親の出演作などに顔を出し、1970年に本格的な映画デビューを果たす。71年、「ラスト・ショー」でアカデミー助演男優賞に初ノミネートされ、クリント・イーストウッド主演の「サンダーボルト」(74)では相棒のライトフット役で再び同賞の候補に。その後も「キング・コング」(76)や「トロン」(82)といった当時のSFX大作から、ファンタジーコメディ「フィッシャー・キング」(91)、コーエン兄弟の「ビッグ・リボウスキ」(98)など幅広いジャンルで活躍する。主演作「クレイジー・ハート」(09)で5回目のノミネートにして初めてオスカーを獲得。コーエン兄弟の西部劇「トゥルー・グリッド」(10・主演)と、モダンウエスタン「最後の追跡」(16・助演)でもアカデミー賞ノミネートを果たした。その他の代表作に「スターマン 愛・宇宙はるか」(84)、「アイアンマン」(08)などがある。

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米ニューヨーク・ブルックリン出身。父は映画監督で脚本家ピーター・ヘッジズ。10歳のときに父の脚本・監督作「40オトコの恋愛事情」(07・日本劇場未公開)にエキストラ出演。ウェス・アンダーソン監督の「ムーンライズ・キングダム」(12)で本格的な俳優デビューを飾り、ジェイソン・ライトマン監督の「とらわれて夏」やテリー・ギリアム監督の「ゼロの未来」(ともに13)、アンダーソン監督の「グランド・ブダペスト・ホテル」(14)などに出演する。ケネス・ロナーガン監督の「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(16)でケイシー・アフレック演じる主人公の甥パトリックを演じて脚光を浴び、アカデミー助演男優賞にノミネート。在学中のノースカロライナ大学芸術学部を16年から休学し、マーティン・マクドナー監督の「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri(原題)」とグレタ・ガーウィグ監督・主演コメディ「Lady Bird(原題)」(ともに17年全米公開)に出演したほか、17年1月にはオフブロードウェイ劇「Yen(原題)」で初舞台を踏む。

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インド系の両親のもと、英ロンドンに生まれる。2007年、TVシリーズ「Skins(原題)」で俳優デビューし、ダニー・ボイル監督のオスカー受賞作「スラムドッグ$ミリオネア」(08)で、映画初出演にして主演を務める。共演者のフリーダ・ピントとは11~14年にかけて交際していた。以降、ジョン・マッデン監督の「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」シリーズ(11、15)や、ニール・ブロムカンプ監督の「チャッピー」(15)に出演し、TVシリーズ「ニュースルーム」(12~14)では主人公のブログ担当ニールを演じた。ヒューマンドラマ「LION ライオン 25年目のただいま」(16)では、アカデミー助演男優賞に初ノミネートされた。

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米ケンタッキー州レキシントンで生まれ育つ。シカゴで舞台役者としてキャリアをスタートさせ、劇団「ステッペン・ウルフ」などに所属する。1993年「恋はデジャ・ブ」でスクリーンデビューし、「バニラ・スカイ」(01)や「8 Mile」(02)、「バッドボーイズ2バッド」(03)などの話題作に出演する。「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」(08)でアカデミー助演男優賞に初ノミネートされた。ジェフ・ニコルズ監督作には欠かせない存在で、中でも「テイク・シェルター」(11)では異常気象に襲われる悪夢にとりつかれた主人公を怪演し高い評価を得た。DCコミック原作の「マン・オブ・スティール」で悪役ゾッド将軍役に起用され、続編「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」にも同役で出演。トム・フォード監督作「ノクターナル・アニマルズ」(16)で2度目のアカデミー助演男優賞候補になる。近年のその他出演作に、「シェイプ・オブ・ウォーター」「エジソンズ・ゲーム」(ともに17)、「ホース・ソルジャー」(18)、「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」(19)などがある。

助演女優賞

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米サウスカロライナ州生まれ、ロードアイランド州育ちのアフリカ系アメリカ人。子どもの頃から女優に憧れ、ロードアイランド大学とニューヨークのジュリアード学院で演技を学ぶ。演劇界でキャリアを積み上げ、「King Hedley II」(01)と「Fences」(10)でトニー賞の女優賞を受賞した。映画では、「大いなる相続」(96)以降、スティーブン・ソダーバーグ監督の「トラフィック」(00)や、デンゼル・ワシントンの監督デビュー作「きみの帰る場所 アントワン・フィッシャー」(02)に出演。「ダウト あるカトリック学校で」(08)でアカデミー助演女優賞、「ヘルプ 心がつなぐストーリー」(11)で同主演女優賞にノミネート。舞台「Fences」の共演者デンゼル・ワシントンが監督した映画「フェンス」(16)にも出演し、アカデミー助演女優賞を受賞する。Netflixオリジナル映画「マ・レイニーのブラックボトム」(21)で、再びアカデミー主演女優賞にノミネートされた。そのほか、DCコミックス映画「スーサイド・スクワッド」(16)、「ザ・スーサイド・スクワッド  “極”悪党、集結」(21)などに出演。TVシリーズへの出演も多く、リーガルサスペンス「殺人を無罪にする方法」(14~)では主人公の敏腕弁護士アナリーズを演じた。

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英ロンドン出身。11歳から子役として活動する。ケンブリッジ大学卒業後、ブリストル・オールド・ビック演劇学校でトレーニングを積む。02年にスクリーンデビューを果たし、ダニー・ボイル監督のゾンビ映画「28日後...」(02)などに出演。ブレット・ラトナー監督の「ダイヤモンド・イン・パラダイス」(04)でアメリカに進出し、マイケル・マン監督作「マイアミ・バイス」(06)にも参加する。大ヒットシリーズ「パイレーツ・オブ・カリビアン」の第2弾「デッドマンズ・チェスト」(06)と第3弾「ワールド・エンド」(07)では、物語の鍵を握るティア・ダルマ役、「007」シリーズ第23弾「スカイフォール」(12)と第24弾「スペクター」(15)ではマネーペニー役を演じた。ヒューマンドラマ「ムーンライト」(16)でアカデミー助演女優賞にノミネートされた。

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オーストラリア人の両親のもと、シドニーで育ち、幼い頃からバレエや演技に興味をもつ。舞台に立つようになり高校を退学して女優業に専念。1983年に映画デビューし、「デッド・カーム 戦慄の航海」(89)がアメリカでヒットしたのを機に「デイズ・オブ・サンダー」(90)でハリウッドデビュー。同作で共演したトム・クルーズと結婚し、スタンリー・キューブリック監督の遺作「アイズ・ワイド・シャット」(99)での夫婦共演も話題を呼んだが、01年に離婚した。その後、ミュージカル映画「ムーラン・ルージュ」(01)でアカデミー主演女優賞に初ノミネートされ、翌年の「めぐりあう時間たち」(02)で同賞に輝く。以降、ハリウッドを代表する女優として「コールド マウンテン」(03)や「オーストラリア」(08)などに主演し、「ラビット・ホール」(10・主演)と「LION ライオン 25年目のただいま」(16・助演)、「愛すべき夫妻の秘密」(21・主演)でアカデミー賞にノミネートされた。近年の映画出演作に、「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」(13)、「アクアマン」(18)、「スキャンダル」(19)など。プライベートでは、06年に歌手のキース・アーバンと再婚した。

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米アラバマ州モンゴメリー出身。大学卒業後、プロデューサー志望で映画業界に入るが、数本の作品にエキストラ出演した後に「評決のとき」(96)で女優デビュー。「7つの贈り物」(08)や「路上のソリスト」(09)といったドラマ作品に出演する。「評決のとき」の撮影現場で知り合ったテイト・テイラー監督の「ヘルプ 心がつなぐストーリー」(11)で、アカデミー助演女優賞を初ノミネートにして受賞。その後、NASAの女性職員の知られざる活躍を描いた「ドリーム」(16)、ギレルモ・デル・トロ監督のオスカー受賞作「シェイプ・オブ・ウォーター」(17)でも同賞の候補となった。その他の出演映画に「フルートベール駅で」「スノーピアサー」(ともに13)、「gifted ギフテッド」(17)、「ルース・エドガー」(19)など。製作総指揮を務めた「グリーンブック」(18)はアカデミー作品賞に輝いた。ディズニー&ピクサーの「2分の1の魔法」(20)などで、声の出演も務めている。

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1994年に映画デビューし、翌95年「スピーシーズ 種の起源」に出演。TVドラマ「ドーソンズ・クリーク」(98~03)で人気を博し、アン・リー監督の「ブロークバック・マウンテン」(05)でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、一躍有名になる。

以降、「脳内ニューヨーク」(08)や「シャッター アイランド」(10)などに出演し、演技派として着実にキャリアを積む。「ブルーバレンタイン」(10)、「マリリン 7日間の恋」(11)、スティーブン・スピルバーグ監督作「フェイブルマンズ」(22)の3作でアカデミー主演女優賞、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(16)で同助演女優賞にノミネートされた。13年には名作ミュージカル「キャバレー」でブロードウェイデビューも果たした。

プライベートでは、「ブロークバック・マウンテン」の夫婦役で共演したヒース・レジャーと交際し、05年に娘が誕生したが、レジャーが急逝する4カ月前の07年9月に破局していた。

Photo:Getty Images/ロイター/アフロ