波紋のレビュー・感想・評価
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高齢化社会が抱える問題点をえぐる
テーマやアクターは良かったと思います。しかしながら心に響くものはなくそれでどうしますか?という感じ。人によって感じ方や受取方が異なるので答えを出せないテーマには違いありませんが。
新興宗教のエグさが後味をさらに悪くするとともに晴天の日中に雨を仕込んで撮影するラストには興醒めでした。最後の締めくくりぐらい雨を待つ余裕がないようでは良い作品には到底届きません。
61
もっと厳しい設定が!
庶民生活のトラブルを表現した内容で面白かったが、まだまだこの家族より厳しい家庭は多いと思う。年金不足で生活が激しい老人達の横暴な要求も良く表現されていた。
しかしもっと激しめで、面白くに表現が出来ると思う。
ラストの雨の中での展開は明らかに天気雨の中での撮影であり、違和感があった。
もう少しオモシロおかしい内容で捻った内容で仕上げて欲しかった。
切磋琢磨より(オレ!)
荻上直子監督・脚本を手がけ、
震災、老人介護、新興宗教、障害者差別といった
現代社会が抱える問題に次々と翻弄される更年期主婦の姿を描いた人間ドラマ。
それは主婦だけではなく、
各世代が遭遇する社会問題であり、
独り身となった女性が回避できるのは信仰だっかも知れない。
しかぁし、
本当に解決できるのは恨みを晴らしたり、
信仰に没頭するのでもなく、
流れた水は、
水に流し、
波紋が出ない枯山水となるまで寛容し、
水を出さなくなったら、
本当の自由を(オレ!)
とっても嬉しい作品でした。
^^
須藤依子は「緑命会」という新興宗教を信仰し、祈りと勉強会に励みながら心穏やかな日々を過ごしていた。
そんなある日、
十数年前に失踪した夫・修が突然帰ってくる。
自分の父の介護を依子に押しつけたままいなくなった修は、がんになったので治療費を援助してほしいという。
さらに息子・拓哉は障害のある恋人を結婚相手として連れ帰り、
パート先では理不尽な客に罵倒されるなど、自分ではどうしようもない苦難が次々と依子に降りかかる。
湧きあがってくる黒い感情を、宗教にすがることで必死に押さえつけようとする依子だったが……。
^_^
本当に冒頭の「拍手」を聞き逃すな。
前作の「川っぺりムコリッタ」を『仏法説話のような…居心地の悪さ』と評したが、本作は主人公が新興宗教にドはまりしているという真向からの宗教への逃避設定。荻上監督の作品たちは、精神が紙やすりでサクサクと削られ、治り難いヒリヒリする赤剥けに、ハッカを舐めた口でフウフウと息を吹きかけられているような、「嫌痛」をもたらす。
本作も、そんな「すべての登場人物には現実では関わりたくない」という気分にさせられる。まあ癖になる嫌痛ではあるが。
もっと修羅場があっても良かったのでは?
静かな水面のように平穏な生活を望んでいた主人公が、更年期障害に苦しみながら、夫や、息子や、パート先の客や、隣家の猫によってストレスを溜めていく様子は、観ているこっちも息苦しくなる。
主人公を救うことになるのが、それまで頼ってきた水にまつわる宗教や枯山水の庭ではなく、職場の清掃員のおばさんのアドバイスであるというのは面白い。
波風を立てることを恐れて我慢するのではなく、やりたいようにやるのが一番だというのは、その通りだと納得させられた。
当事者同士が、感情を露わにして言いたいことを言い合う様子を、水面上の波紋と重ね合わせるイメージ描写も、分かりやすくて効果的である。
ただ、夫に復讐するはずが、結局は高額な薬代を払ってやったり、聴覚障害を持つ年上の女性と息子との結婚の件も、本音と建前の折り合いをつけないまま、なんとなく丸く納めてしまったりで、どこか不完全燃焼な感じが残る。
夫が亡くなった後に、雨の中でフラメンコを踊る主人公の姿は、確かに解放感に溢れているのだが、その一方で、「夫を許したのではなかったのか?」とか「夫が死ぬことですべてが解決したのか?」といった疑問も残る。
何よりも、まったく伏線がないままでのいきなりのフラメンコには、唐突感を禁じ得なかった。
もっと爆発させて、平場で生きづらさを抱えて生活する等身大の女性たちに解放感をもたらし、新たな一歩を促す象徴的映像とすべきでした。
楽しい絶望、明るい虚無。矛盾しているが、そんなふうに呼ぶしかない。荻上直子監督の新作は、「かもめ食堂」などのこれまでの作品とは印象が違う。強烈なブラックユーモア。どす黒い恐怖。それらが混然一体となり、ひたひたと、静かに押し寄せてきます。グロテスクで奇怪なスリラーであり、コメディーでした。
物語は東日本大震災から始まります。水道水汚染の風評が立ち、ペットボトルの水を求めてスーパーに殺到する人々。寝たきりの義父をひとりで介護させられている依子(筒井真理子)は、ひそかに義父の食事に水道水を使います。
ひとり息子、拓哉(磯村勇斗)はいかにも頼りなさそう。造花を植えたような綺麗な庭を造り、水を撒いていた夫の修(光石研)は何も言わずに姿を消すのです。
あれから11年。かつて義父は死去し、夫失踪の家から舅の葬式を出し、依子はスーパーでレジのバイトを始めて、1人で穏やかに暮らしていました。
ある日、そこに突然、11年前に父親の介護を依子に押しつけたまま失踪した修が帰って来るのです。彼が見たのは、自分が花壇を作っていた庭が、石と砂の枯山水様式の庭に変わっていた姿です。また部屋の至る所に得体の知れぬ水が入った瓶が並んでいたのです。そしてリビングには立派な祭壇。
「親爺に線香を上げたい」と言うと「半年も前のことよ」と依子。「拓哉は?」「九州で就職したわ」。夫婦の会話は噛み合いません。
がんになって高額な治療費が必要な修が、「実は癌で」と切り出せば「え、ご飯食べる?」。それでも、昔と同じ味のらっきょうが食卓に出てくるのです。
しかし、遺産相続が目当ての夫の帰宅と知るや、ますます冷たくなる妻の態度。家庭という内側は、とっくに崩壊してしまっていたのでした。それでも外側の“家”には、執着しているふたりでした。
失踪の理由もろくに話さず無神経に振る舞う修に、依子は殺意を抱きます。さらに、遠方で就職して家を出た息子の拓哉(磯村勇斗)が、聴覚障害を持ち、六つも年上である恋人を結婚相手だと連れてきます。これには依子は差別感情を抑えられませんでした。加えて更年期障害にも悩まされます。追い打ちをかけられるようにパート先では癇癪持ちの客(柄本明)に期限が切れているから半額にしろ!と大声で怒鳴られることに。
いらつくと依子は、修が見た得体の知れぬ「特別な水」を飲み、頭にスプレーして落ち着こうとするのです。
夫が家を出てから依子が心のよりどころとしたのは宗教でした。彼女は“緑命会”という新興宗教にのめり込んでいたのです。そこで勧められるままに、特別な力があるという水のボトルを家中に置いていたのです。そして、毎朝、庭に波紋を描いて心を紛らわそうとしていたのです。
専業主婦の彼女は、更年期の不安定な心と汗ばむ体。倦怠期の人妻の押し殺した感情は波紋のように拡がり、理解不可能な女の沈黙に、男とすれば逃げ出したくなる怖さをかんじてしまいます。
依子とすれば、新興宗教にすがったあげく、過分の寄付もし、世間体を憚り、さりげなく振る舞うのが、精一杯でした。指導者からの夫を赦しましょうという言葉にも素直に従おうとするのです。さらには信者と共に集まって、珍妙な歌を歌い踊ります。張り付いたような笑顔で心の奥底にある悪意を隠そうとするのです。でもやがて追い詰められ、隠しきれなくなるのでした。その姿は実に滑稽ですが、同時に狂気をはらんで恐ろしかったです。
自分ではどうにも出来ない辛苦が降りかかる。依子は湧き起こる黒い感情を、宗教にすがり、必死に理性で押さえつけようとする。全てを押し殺した依子の感情が爆発する時、映画は絶望からエンタテインメントへと昇華するのです。
そんな生々しくゆがんだ日常が、水のイメージを連ねてスタイリッシュに描かれます。枯山水の庭、プール、コップの水、そして依子が幻視するシュルレアリスム絵画のような波紋の広がる湖…。音楽の代わりに時折、フラメンコのパルマ(手拍子)がパンパンと鳴り響きます。依子が庭に描く枯山水の美しい波紋は、何度も何度も乱されることに。
夫に義父と共に置き去りにされた依子を、被害者として描かないところがいいでしょう。時に意地悪く、そして実は自己中心的。夫や息子の婚約者ら周囲の人物と合わせ、一筋縄でいかない人間の心の内に分け入る手つきが鮮やかです。
一方で、放射能汚染。ひとりで担う「ワンオペ」介護と家族の確執。旧統一教会問題を思わせる新興宗教。カスタマーハラスメント。障害者差別。震災から様々な問題が波紋のように広がり、依子をほんろうします。それらは誰もが多少なりとも共有する現実の問題でもあるのです。でも詰め込みすぎて、いささか窮屈な感もしました。
ラストシーンで、依子は抑えていた感情を爆発させる。心が壊れてしまったのか、解放されたのか。青空なのに雨が降りしきる不思議な光景には、低予算映画のそれを連想し違和感を感じました。奇妙に晴れ晴れとした依子の表情によく似合ってはいましたが(^^ゞ
中途半端にも思えたのです。もっと、高らかに響かせよといいたいです。
依子にとって「以前の色とりどりの造花の庭」も、「黒白の様式美にとらわれた枯山水の庭」も、どちらも気取った生活に過ぎなかったのです。そのどちらも打ち捨てて、切り替えの場面で、聞こえてくるフラメンコの足拍子を踏みならし、人生の道をひとり進む決心をするのがこのシーンの真骨頂といえます。
ならばこそ、もっと平場で生きづらさを抱えて生活する等身大の女性たちに解放感をもたらし、新たな一歩を促す象徴的映像とすべきでした。それをこの女の特殊な事情に狭めてしまうのは、いかにも残念です。監督自身女であることが息苦しいと告白するのであれば、その絶望も自嘲も振り切って、激しく爆発する力に転換できなかったのでしょうか。そうすれば、「波紋」は、更に大きな渦となり、女たちへのエールとなったことでしょう。
最後に信仰を持つ立場から評価しても、もどかしい結果になってしまいました。荻上監督は前作の『川っぺりムコリッタ』では明かに強いあの世への関心を示しました。しかし、それは宗教の世界にどっぷりつかそうとするのでなく、まるでウィンドゥショッピングを楽しむかのように、店先からのぞき込むようなスタンスだったのです。
今回取り入れたなんか変な新興宗教団体の描き方も、そんなに批判的な視点ではなく、どことなく、外部からのぞき見ているかのような描写でした。そして本作の核心となっている「許せざる夫への赦し」という宗教的なテーマも、ただ怒りをフラメンコダンスで解消するだけでは不十分です。なぜイエスさまは汝の敵を愛せよの告げたのか。なぜお釈迦さま慈悲を説かれたのか。「自他は一体」であるという魂の本質まで突き詰めてこそ、赦し合うことが腑に落ちてくるのです。
荻上監督がそんな人生の真理の門を叩こうとしているスタンスは理解できます。ムコリッタを越え、刹那を越えて、次はどんな監督なりに悟った境地を見せてくれるのか楽しみにしています。
枯山水
ちょっとおもしろみに欠けてた
予告からすると、もう少し鋭く切り込んだ印象を
受けたけど、そうでもなかったのよね……。
筒井真理子、木野花、キムラ緑子、江口のりこ、岩下紙、柄本明、光石研などなど、
邦画界を代表する面々が揃っていたのだけど、
何だかな
木野花はめちゃくちゃ良かったし、
光石研、うますぎてびびった。
柄本明はもうさ、もうああいう人やん、凄すぎるよ。
ラストシーンも好きだったのだけど、
どうも展開に欠ける感じがあった
一石を投じる仕上がり❗️
「彼らが本気で編むときは、」が大好きな作品なので、荻上監督の新作を見ない訳にはいかない。日曜のレイトショー観客は自分1人独占😂照明が付いてから気付いた。笑いを堪えて損したな。シリアスな作品かと思いきや、所々笑えるシーンが多くて意外だった。
震災の原発事故を伝えるTVのニュースに始まり、放射能汚染の風評。ミネラルウォーターの買い占め。そんな不安な状況の中突然旦那が失踪。介護の必要な義父を残して。これだけ聞くと妻の依子(筒井真理子)はかなり可哀想な人で終わるのだが、ここからがかなりシュールで笑えて少し悲しくて、ラストにスカッとする作品でした。シーンの変わり目のカスタネットの軽快なリズム。波紋の上で相手と対峙するシーンが印象的だ。死んだ旦那の棺桶が落ちて大笑いする依子。異様なまでに執着していた枯山水の庭を最後にフラメンコで踏み潰す依子。彼女は色々な波紋から解放されたのか?依子の複雑な感情を筒井真理子さんが見事な顔芸?で表現していて素晴らしかったです。ダメ親父をやらしたら光石研はトップクラスだな。スーパーのおばちゃんやらしたら木野花さんもトップクラスだな。しかし映画見に行くと大体、柄本明出てるな。地味〜なのに忘れられない作品になりそうです。
緑命水はただのお水?
…波紋
一滴が水面に落ちたとき
周りに輪の様に波打つ模様
思い通りにならない人生
ストレスを抱え
そのストレスも抱えきれずに
宗教にハマり心のより処としている
宗教は
滑稽さもあり異様さも感じる
今さら帰ってきた夫(役立たずの)
の腹立たしさ
息子が何も言わずに
彼女(聾唖者)と結婚すること
何もかも面白くない
本音は…どこ
本音を語るとき
波紋の上に立って
夫や息子そして彼女に
思っていることをブチ切れた様に
・・・話す
依子のストレス解消?
夫が亡くなり息子から
母さん
"昔フラメンコやってたよね"
と言われ
雨の降るなかフラメンコを踊る依子は
…イキイキと力強く踊る顔と
大笑いする顔が
…印象的
キャストの皆さんの
役どころがオモシロい
生き物亀やカマキリがでてくるが
カマキリの揶揄のくだりは
生きものはメスが強い!
最後の夫のことば
"俺はもういいかな"
そんな感じで終わる
依子は・・・カマキリ
クレイジーな脚本についていけず…
「新興宗教」というワードだけ聞いて面白そうだったので鑑賞。
起承転結の大きな「転」がなく、ずっと平行線でぬるっとして話が進んでいく。まるでコンテンポラリーな演劇を見ているかのよう。
夫の食事中のくちゃくちゃ音とか、主人公が枯山水の手入れをする時の砂の音など日常のちょっとした不快な音を演出するのが上手いなぁって思いました。劇中のとある音がラストシーンの伏線になっていたりね。
結局、緑命会に費やしたお金はいくらだったんだろう?水買って貯金が無いのかと思いきや治療費も出せたわけだし…
スーパーのクレーム爺さんは半額にせざるを得ない事情があるかもしれないから仕方ないって感じで終わったけど、いやいや許しちゃダメでしょう。その人をOKしたら真似する人が出て収拾つかなくなりますよって思いながら見てました。
夫が新興宗教の勉強会に連れていかれて、祈りの踊り?をさせられてる時の光石さんめっちゃ可愛かったです(笑)手で丸つくるところをハート作ってたところが特に。
あと磯村勇斗さんの演技も良かった。昨年は「PLAN 75」や「異動辞令は音楽隊」にも出演され大活躍ですね。少し影のある役が似合います。この映画では彼女を連れてきてイチャイチャしてるシーンがほっこりします。手話してる姿も素敵です。
最後のフラメンコ踊る場面もよかったです。喪服と赤がとても映えていました。
見終わって「脚本頭おかしいな」って思いました。もちろんいい意味で。ストーリーは特に面白くはなかったのですが、嫌いではないです。
緑命水売ってほしいwそしてムロ探し!
5月上映作品で1番観たかった本作!荻上直子監督、脚本。筒井真理子さん、光石研さん!!もうこれだけで高まる期待!
近年はジャンルレスな作品で意見が割れる事もある監督ですが、本作も然り。震災、介護、新興宗教、障がい差別、ご近所付き合い、更年期、親ガチャ、職場環境と幅広い題材を取り扱っているように見えますがそれは、私達の「日常」特別な事ではないのです。悩みのウエイトを占める割合は誰しもが違いますが、ない人はいない。みんなどうにか折り合いを付けて生きている。
依子(筒井さん:役名まで考えられているね)は夫の修(光石さん)の失踪→義父の介護看取りを経て宗教へのめり込んでいく。日常の小さな波紋がぶつかり合い徐々に広がっていく。頼るものを必要としている依子は自立するのか?出来ないのか?が見所かな。
緑子さん演じる宗教のリーダー的存在のうわっぺらのうっすーい発言に比べて木野花さん演じる清掃のおばちゃんの言い放つ的を得た正論が痛快!でも依子の心は緑命会で満たされていて届かない。もどかしい!そんなおばちゃんにも闇があり。。病院での何気ない会話からの仏壇のシーン!泣くってば!!( ; ; )
物語は静かに、それこそ波紋が広がっていくように流れていきますが、出演者が全てにおいて良い味出してて濃いです!江口さん、紙ちゃん。もう怖くて笑う!玉ちゃん!猫来てるからw!最近よく会うね、息子の拓哉役で磯村君!変な爺さん役で柄本さん!又いるw!良いですね!そんな中で目が離せなかった彼女役の珠美を演じた津田絵里奈さん!!素晴らしかったです!!!小柄でちょいダサめってのが又憎らしさ倍増でw あの舌っ足らずな話し方で「おかあたん」「たくちゃん」ってもう、キーーーΣ(-᷅_-᷄๑)!ってなるなる!普通彼氏の母親と2人だけで出かけるなんて絶対嫌なのに笑顔で行きたいですぅ〜って。腹座ってんなと思った上をいったあの場面!おおおー!
依子さんの反撃で少しシュンとしてたけどw ただ(敢えてこう書きますが。。)障がい者が健常者と同じ様な重さで皮肉めいた事を言う時、もっともっと嫌味な言葉で着色しないと同等にならない感じ。わかりますか?文才なくて伝わらないかもですが、やっぱり障害者=可哀想って感情って植え付けられてるんだな〜って。まさか障がい者からあんなトゲを刺されるなんて想定外。って思いませんでしたか??すごいシーンでした。今後注目です!(津田さんは二児のママさんなんですって!綺麗なママで羨ましいなぁ〜)
そして時折挟まれた手拍子の意味。長回しのラストシーン。こう繋がるのね。絶望にのみ込まれるな、前に進もう!解き放たれた依子さんの解放感が見事に表現されたラストでした。正に「絶望を、笑え」
筒井真理子さん「よこがお」超えの代表作になりますね♪こういう邦画がもっと売れればいいのに!緑命水とか売店で売ってさ。みんな出先で持ち歩いてさ。ブラックで楽しいじゃん。そんな日常って良いのにな。とりあえず40代以上の人は全員観て欲しい!
現代劇の様は、普遍的かも。
全編を通じて、ブラックユーモアの様に感じた。笑えるところは沢山あるけど、悲しく虚しいばかりだ。
信仰の集いとプールの友人との場と夫婦の場。3つのシーンがとても対比的で、主人公はプールの時間が、本当に生き生きとしている。
その姿が本当に素直に見える。
あゝつまり
人間の業ってのは恐ろしい程に美しい笑みを浮かべて、身の周りに広がるのだな。ってのが感想。
こうあるべきだ。なんていう常識人が出てきて、都合よく困難を解決して、ハッピーエンドになんてしてくれない映画です。
誰一人そんな人は出てきませんので。
ずっとニヤニヤして楽しんで下さい。
シリアス?いやいやコメディ???…⭐︎
荻上直子監督の作品ということでの鑑賞。
「川っぺりムコリッタ」が、自分のテイストではなかったので あまり期待せずに観たが、
今作はとても面白かった。
筒井真理子演じる須藤依子のもとから、三石研の夫が震災の放射能怖さに失踪するという冒頭。
ちょっと唐突ではあるがその後何年かで夫がガンを患い、また突然の帰宅。
その間に依子は、「緑命会」という新興宗教にハマる…まさにハマるという感じで勉強会と称する
集まりで月並みに水とか水晶玉とか買わされている。
その勉強会に集まる面々が、江口のりこ、平岩紙はじめ信者が皆んな同じ目をしているのが、
真実味を帯びていて、怖いような笑えるような…
お祈りの踊り(?)も思わず苦笑してしまうが、それもありそう。
実際、自分もその手の宗教の勧誘を受けたことが何度もあるが本当に皆んな不気味なくらい
幸せそうな悟ったような表情をして声をかけていくる。
途中、何度も歌舞伎の幕間に響く拍子木のような音が場面ごとに鳴り響くがいったいなんだろう?
と思いながら観ていたら、夫が亡くなって、息子役の磯村勇人が葬式に参列後 帰る際に
筒井真理子に「また、昔習っていたフラメンコでもやったら…」という一言でその音が
フラメンコで使うカスタネットの音だったんだとわかる。
ラストシーン、雨の中 カスタネットの音とともにフラメンコを喪服(着物の)で踊る筒井が
素晴らしい。
全てを突き抜けたような爽快感が漂う。
とにかく、これという主役になる役者がいないような感じなのに、出演者が全員上手い。
磯村勇人の彼女役が本当の聾唖者というのも納得。
映画に出ずっぱりの柄本明、安定の木野花、キムラ緑子。
ムロツヨシは、鑑賞中はわからず 後からググってみました。
皮肉を笑う
更年期、老いを感じるお年頃。
何かに縋りたくなる時もある。
章転換でリズミカルな奏でる手拍子が、
最後のお見事な「あれ」に繋がるのは
素晴らしい。
柄本明へのあの返し方は
「スカッとジャパン」並みでした。
緑子さんで緑水…(笑)?
文章は苦手なのですが興奮していますので初めて書きます。
You TubeのCMで予告編を一部拝見したときから観たいと思っていた邦画でした。
波紋…。
はじめから最後まで共感ばかり。あるあるある…。
更年期障害は自分はまだなんですが(きっとあれはホットフラッシュ?)、細部まで理解できたつもりです(宗教…、その中での炊き出し、消費期限切れのお水配りでさえ“徳積み”だと洗脳されている感覚)。
冒頭の水道水を使ってのお粥…。
レジのパートでいつものクレーム客。
カマキリ…(うちの父、その虫だいっきらいです笑)。
同僚の、清掃員なのにゴミ屋敷…。
…でも、彼女の存在は大事で息抜きでしたね…。
お部屋掃除したことは徳を積んでいると思いました。
緑水会という新興宗教のお水……、人間…生物はお水が大事ですからそこからの洗脳云々… あるある。
一人息子の彼女、、に酷いこと言ったり…。
そして息子は母親をよくわかっているなぁ、と…。
(それにしても…よく夫をあんなに支えていて偉いと思いましたね!黙ってご飯つくったり…歯ブラシの件はあったとしても)
“切磋琢磨いたしましょう”………。言われなくてもみんなしてるワ!!て思いながら…
石庭、枯山水はとても素敵でした。
ラストシーンの情熱的なフラメンコ!
とてもカッコ良かったです!!
私はフラダンスしか経験がないのですが、ママ友がフラといえばそれら両方を習っているのでステップは生で見たことありましたから、感動しました。そして笑いましたよ!
傘が赤だったので色もシンドラーのリストじゃないけれど赤と黒の対比ですね。
喪服って緋色をあの色に染め、作成するので(私も未だ袖を通してはおりませんが持っているので存じております)、踊っている最中に肌襦袢が赤くなった!?と思いますが私は全く違和感なかったです。
場面展開でフラの手拍子…でしたね。
女性の監督さん。だからか…納得。
とても面白かったですよ!
世の男性たちがこれを見てなにか悔い改めたらな…なんて思ったりします(笑)!!
今帰ってきてYou Tubeで舞台挨拶などをTVから拝見しております。。見ながら書いています。
乱文失礼いたしました。
明日からまた頑張ります。
絶望!!楽しも。
【訂正】
正しくは…
緑命水で、緑命会でした。
誠に失礼いたしました。6/19
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