劇場公開日 2022年7月1日

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リコリス・ピザのレビュー・感想・評価

全165件中、141~160件目を表示

4.0とても良い映画

2022年7月3日
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鑑賞方法:映画館

君たちは、何をそんなにはしゃいでいるの?笑

*もぅ一回ぐらい観れば、ハマるかも?笑

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stoneage

4.0創造したかったのは「空気」のようなものだと思う。

2022年7月2日
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やっぱり初日にわくわくして映画館に行ってしまう唯一無二の監督にして、完全なる同世代監督、ポールトーマスアンダーソン。音楽的、文学的嗜好が強いけど、同世代のくっだらない風俗・通俗のものを扱うほうがやっぱり面白い。
誰も選び得ない過去の配役像の残らない若い主演ふたりを使って自らの青春時代を描き出す、、つってもまあ金がかかってる。過去を描くったってこんな時代の空気感や黄昏時を狙って掴み取れるもんなんでしょうか。いわゆる「街角」の再現度は恐るべし。公開がひと段落したら「ワンスアポンアタイムインハリウッド」と並べて観たい。比べたらこちらがどんな時間帯や空気感を狙っているかがよくわかる。あと「あの頃ペニーレインと」も見たくなったな。

まあそんな技術力を駆使して描かれるたわいもない青春。と、言っても子役が年上の女を好きになって、で、ウォーターベッドを一緒に売る、ってのはやはりキャッチーではないし、土地柄の芸能人ネタも決して大きく振りかぶってない。ご近所のあやしい、チャーミングな人々、って感じのスパイスの中で展開される「くっつくまでの話」。やっぱり狙いは「あの時の空気」なんだと思う。そんなものを人工的に作り上げてしまった。〜からのエンドクレジットの美しさ、チャーミングさは見事。
感心・感動作ではないけど、圧倒的な技術力で底上げされたこの世界はとても凡庸とは言えない。

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ONI

4.0何度も何度もすれ違って焦ったい

2022年7月2日
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将来の目標も無く働くアラナと高校生のゲイリー。
何でもない(なかなか風変わり)二人の出来事を切り取っている。
歳だ、意義のある仕事だなんだとマウント取ったり、何度も何度もすれ違って焦ったい。

二人の喜び、素直になれない二人の葛藤を走ることで表現しているのかな、とにかく走るシーンが印象的、なんだか眩しいなぁ、羨ましいなぁと思った。

ゲイリー15歳はさすがにおっさんじゃないかと思った。

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いたかわ

3.5【”年の差恋愛、我慢比べ。恋の鞘当て。”P・T・A監督作品は、いつでも高い評価を得るんだけれど、この作品はどうだろう・・、と思ってしまった作品。】

2022年7月2日
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鑑賞方法:映画館

単純

幸せ

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NOBU

3.0商売にアグレッシブな15歳と成長しきれない25歳の恋のさや当て

2022年7月2日
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 リコリスといえば、ハリボーの渦巻きお菓子やサルミアッキなど、癖の強い味の黒い菓子を連想する。リコリスのピザとは……と思ったら、映画の舞台であるサンフェルナンド・ヴァレーにあったレコード店の名前だそうだ。リコリスの黒、ピザの円盤型、LICORICE PIZZAの頭文字で、LPレコードのことを指す。物語には、ピザもレコード店も出てこない。
アンダーソン監督の中での、物語の場所と時代をあらわすアイコンなのだろう。

 恋愛感情の芽吹きはじめの、幼い駆け引きにむずむずする楽しさがある映画だ。ただし、70年代のアメリカローカルのアイコンがたくさん出てくるので、知識がないと楽しさが半減するタイプの作品だとも感じた。アンダーソン監督の見聞が織り込まれているそうで、この時代や地域、それに根付いたカルチャーに親しみのある層にはすごく刺さるのだろうと思う。私は知識がない方なので、ゲイリーとアラナの突飛な行動にただただ振り回された。
 ゲイリーは高校のイヤーブックのための写真撮影の場で10歳年上のアラナをナンパする。ウォーターベッドの販売を始めるが、店で知り合った女の子にも手を出す。車の運転もするし、オイルショックでベッドの商売が厳しくなったらピンボール店を始める。
 いや、15歳でそんなにガツガツ商売するんだ?なんでそこでフロントガラス破壊すんの?(直後の展開は笑ったけど)当時のハリウッドの子役ってあんな感じなの?と面食らった。
 それに対してアラナは、年齢の割に幼い印象がある。10歳差と聞いて、お姉さんの手のひらで少年が転がされる話を連想したが(ポスターの影響もあります)、不器用な恋のさや当てをする姿は、まるでゲイリーと同年代だ。撮影現場ではメイクをしないことがルールだったそうで(登場人物が物語の中でメイクをするという設定の場面のみ、俳優が自分でメイクをしたそうだ)、余計に幼く見えた。
 ふたりのやり取りのテンポのよさは楽しい。レトロなファッションがかわいい。ショーン・ペンとブラッドリー・クーパーが拝めたのもよかった。でもやっぱり、一見脈絡のない展開は、こまごま詰め込まれているであろう小ネタや時代背景、当時を表すアイテムなどを知っていてこそ初めて生きてくるのだろうという気がする。
 そのニッチさがアンダーソン監督の作風ではあるが、好みが分かれる映画の典型という気がした。というか、日本に住んでいてこの内容にピンとくると言えたとしたらよほどの何か(賞賛でも揶揄でもない)。それくらいのローカル映画。
 深く考えず、ひとつひとつのシチュエーションを刹那的に楽しむが吉。

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ニコ

2.5エピソード感のつなぎがピザみたいに切れてる。あっ、そういう意味?

2022年7月2日
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2022年劇場鑑賞151本目。
27歳いや、25歳の女性が15歳の少年に恋される話。
これだけ聞くと純木な中学生が淡い恋をする話に感じますが、この子、なんか只者じゃない。
最初俳優という話で、まぁそういってもモブみたいな、あっぱれさんま大先生の子供たちみたいな感じなんですが(舞台なんでちょっと違いますけど)急に商売始めたりヒロインのプロデュースしたり、喧嘩したり仲直りしたり、まあとにかくアグレッシブなのはいいんですが、急に展開が変わってそれに対する説明がないのです。軽いのはありますけど、心情までは描いていないとか。なのでキャラクターが今何をしているのかは分かるのですが感情移入はできなくて、しかもこういう映画にしては長尺なので後半結構退屈でした。
後タイトルの意味が全くわからなくて調べたらアメリカの昔のレコード店の名前らしいです。それ何かこの映画に関係ありました?

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ガゾーサ

2.0私には理解出来ない映画だった。

2022年7月2日
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予告編を見て、高校生同士の恋愛映画と思っていたら、少年と年上の女性との恋愛を描いた映画であった。女性は25歳と言っていたが、高校生でもとおるぐらい若く見えてしまう。

正直なところ、何を言いたいのが私には理解出来なかった。時代設定が1970年代で、私と同世代である。もう、五十年前のことで、流れる音楽は当時流行した音楽だが、聞き覚えがない。アメリカと日本ではこんなにも違うのかと感じた。

15歳で起業するなんて、私には考えられない。また、この作品はテーマは何かわからない。青春の彷徨を描いたと思うが、ぼやけている気がする。まぁ、私が66歳の老人で感性が衰えた証拠かな。

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いなかびと

4.5ハイム一家、勢揃い

2022年7月2日
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興奮

難しい

萌える

大好きなポール・トーマス・アンダーソンの新作にコレまた大好きなショーン・ペンやトム・ウェイツが出演、映画監督でもあるサフディ兄弟の作品は全部好きだし、本作の公開前から気になっていたアラナ・ハイムのヴィジュアルに今では彼女の三姉妹によるバンドHAIMも好きになり、好きだけで言ったら完璧過ぎる完成度。

HAIMのメンバーでもある姉二人に父と母まで全員集合、勢いに任せてウォーターベッド売りの胡散臭いオヤジはディカプリオの実の父親が俳優デビュー、PTA作品常連のフィリップ・シーモア・ホフマンの息子でもある期待の新人クーパー・ホフマンに、PTAとハイム一家の関係性など本作は濃密なファミリー映画でもある。

ショーン・ペンとトム・ウェイツの絡みがファンには嬉しい贅沢な場面でもありながら、そんな二人にブラッドリー・クーパー含めた豪華俳優陣が物語に於ける重要性を担っていない、寧ろ必要の無い場面に思えてしまうが最高に美味い調味料としての効き目が抜群であるのは否めない面白さ。

主役の二人、アラナとゲイリーが走る場面の数々は印象的で最高潮にテンションを高めながら平静を装う気持ちが不安定で、その瞬間で終わってしまう関係性が恋愛にすら至らない劇的な演出描写ですら控えめに煽らない。

大人になり切れない幼さと背伸びしてもガキであるのは変わらない、そんな二人の成長が早ければズレが生じてしまう、青春の思い出としての儚さ、現実を突き付ける年の差から、子供のままで、大人になる為に、相思相愛に思えながらも相反する二人の関係性が清々しく。

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万年 東一

3.5懐古的な古きよきアメリカ

2022年7月2日
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ミツバチば~や

2.5音楽はいい!音楽は!

2022年7月2日
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ボーイ・ミーツ・ガールな青春映画では音楽がとても重要だと思う。10代のときからいろんな青春映画を観て魅了されてきたが、それは大事なシーンでかかる音楽にしびれてしまったからだといっても過言ではない。
そういう意味で本作はとてもいい。70年代の音楽がたくさんかかって、しかもどれも素晴らしい。この時代になると知らない曲も結構あるけど、それもまたよかった。サントラが聴きたくなるやつ。
でも個人的にはハマらなかった。ゲイリーとアラナの2人の恋する感じがあまり感じられなかったからかも。恋愛ものとしては2人がクズよりなことが問題。不良っぽい感じであればまだ受け入れやすかったかもしれないけど。悪いことだったとしても、何かを成し遂げようとする姿に高揚するシーンがなかった。時代背景の問題なのか?
そもそもアラナがイケてる女設定にもかなりの違和感を覚えた。みんなが惹かれるようないい女か?と思ってしまうとこの手の映画は成り立たない。

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kenshuchu

5.0タイトルなし

2022年7月2日
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ほんとにぶっちぎりで面白かった。マグノリアに出てた彼も懐かしかった。あの時代のキレてる感じと、監督のキレとの重なり。今とは違う牧歌的な空気感があるけど、それでも今に通じる狂気もあり。最後になって、これは友情の物語ではなく、愛だったのかと知る。
様々な暴力シーン(クレイジーなキレシーン)が出てくるのだけれど、彼女がそれを背負わされたドライブシーンが好き。
男って馬鹿だと改めて思う。それでもそんな男の子が彼女は好きなんだし、大人の政治をやる男がゲイも認められない情けない人だと知って反転していくところ、ラストに向かう疾走感はいい。
登場人物がほぼキレてて、役者がみんなすごくいい。
ショーン・ペンとブラッドリー・クーパーのシーンは、ペンも年取ったなあと思ったけど、意外にペンはシリアスな役が多いので、キレててもここまでおかしいのはなかなかファンとしては嬉しい。このお祭り騒ぎには観客もキレてるから、こういう大スターの時代だったんだと思う。今なら、すぐにSNSに出て、場を共有しないでシーンを見る観客があれこれ言うんだろうなあ。場がそこにいないと共有できない時代が懐かしい。
 そしてホフマンの息子、クーパーがいい。ホフマンの笑顔、特にザ・マスターのそれは素晴らしいのだけど、どこか解離的な要素があるのに対し、息子は、排除に近いくらい現実が見えてない役なのだけれど(この意味では繊細に現実を見ていなから見ぬふりしている父と真逆)、足に地がついてる感がある。

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えみり

5.0同じ日に観た『わたしは最悪。』とよく似ていることにビックリ。主人公が醸す等身大の存在感が愛おしくてしょうがない、どこまでも甘酸っぱい青春ドラマ

2022年7月2日
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舞台はLAのサンフェルナンド・バレー、映画館で上映している作品が『007 死ぬのは奴らだ』と『メカニック』なので1973年頃と半世紀前の話ですが、さっき観たばかりのノルウェー映画『わたしは最悪。』と物凄くよく似た話なのでビックリ。主人公のアラナは撮影助手。子役のオーディションの手伝いをしているところを15歳の生意気な子役俳優ギャリーにナンパされたのがきっかけで仲良くなるが、子役としてはとっくに旬を過ぎてしまいとっとと俳優稼業に見切りをつけて次々と色んな商売を始めるギャリーにアラナもどんどん巻き込まれて・・・という話なので『ファントム・スレッド』とはある意味真逆。見た目はデカいのに中身が全然子供のギャリーが鬱陶しいけど放っておけないアラナがいじらしくてしょうがないです。チョイチョイぶち込まれるユダヤ教ネタ、日本語ネタやちょっとした下ネタ等がとにかく楽しいですが、最高に楽しかったのはショーン・ペンとブラッドリー・クーパーのキレ芸。『初体験 リッジモント・ハイ』以来のハシャギっぷりを披露するショーン・ペンにビックリしましたが、より印象的なのはブラッドリー・クーパー。実在の映画プロデューサーであるジョン・ピーターズが繰り広げる奇行を嬉々として演じる姿は『ブギーナイツ』で麻薬王ラハッドを演じたアルフレッド・モリーナと同じくらい壮観です。

母のようにも姉のようにも恋人のようにも見えるアラナを演じているアラナ・ハイムがとにかくキュート。女優然として完璧な美貌ではなくすぐそばにいるかのような等身大の存在感が途方もなく愛おしいです。アラナの姉妹がアラナによく似ているのに驚きましたが、エンドロールでアラナの家族は全員彼女の実際の家族が演じていることを知って納得。そして三姉妹がサンフェルナンド・バレー出身のバンド、ハイムとして活躍中であることに驚きました。

何かと旧作との繋がりが気になりますが、やっぱりギャリーを演じているのが『ブギーナイツ』や『マグノリア』での名演が未だに鮮烈なフィリップ・シーモア・ホフマンの息子、クーパー・ホフマンであることにジンときました。そしてさらにグッとくるのがエンドロールです。

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よね

3.5長かった

2022年7月2日
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ちょっと長く感じた。

ゲイとか1970年代とかわからないことが多かったけど、ハッピーエンドはよかった。

友達の延長で恋人になること、長くいるとお互い飽きて離れてしまうこと、共感できることが多かった。

全体的には面白かったです。

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とね

3.0タイトルなし

2022年7月2日
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主演が和田光沙っぽい。なんなら、和田光沙でリメイクして欲しい。もっと演技もいいんじゃないかな。PTAもこういう青春思い出し映画を撮るのね。これに比べると、ベルファストの方がちゃんと評価されて当然かな。15歳って一番思い詰めていたような気がする。その当時、25歳の女性をどう思ってたか思い出せない。でも、中学生で大学生と付き合ってる女の子は居たな。それだともっときっつい感じの映画になっちゃうかな。

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タカシ

3.0とっちゃん坊やの恋の行方

2022年7月2日
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 生意気なとっちゃん坊やの恋の行方に興味が湧かないんだよねこれが。しかも、ゲイリー君、成長しないのよ。成長しないで、おいたをしまくっているガキにはお仕置きが必要なんだけど、そういうテイストでもないし、なんかストレスがたまる。

 ショーン・ペンやブラッドリー・クーパーとの絡み自体は面白い。2人とも死ぬほど、はしゃいでいるんだけど、やりすぎですべってる。

 自分にとっては味がしない青春物語でございました。

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bion

2.5不思議な設定の70年代の青春物

2022年7月1日
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「リコリス・ピザ」
久しぶりのポールトーマスアンダーソン監督作品。
主人公が15(16)歳で図体は大人にしか見えないのに子役の役だったり商売に長けていたり、と不思議な感じで25(28?)歳のヒロインと変にくっついたり離れたりの話でなんか2人の考えがよくわからんつかみどころない話だったかなあ‥
ショーンペンがデニーロそっくりだったり、ブラッドリークーパーが変なキレキャラだったのはよかった。

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サート

4.0自己実現と歳の差な恋のゆくえ

2022年7月1日
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向こう(西欧/西海岸)の自由で開放的空気やラフさを考えると、どれほど意識的か分からないけど、魅力的なアラナという女性キャラクターの思いがけず性を感じさせる描き方によって観客にもまたゲイリーと同じようなヤキモキしたピュアな気持ちを感じさせる(ex.胸)。そして、"成功"している大人ほど思いの儘に支離滅裂/滅茶苦茶でブッ飛んでいて(ex.ショーン・ペン、ブラッドリー・クーパー)、だから"旅路"の果てに真っ直ぐな想いを抱えながら、それをある社会的理由/事柄から隠さないといけない人/"大人"に出会い、その人から「思いやりがある」と言われてハッと気づく本当に大切なもの。成功の尺度は一概に測れないし、ぼくたちは大人ぶってもまだまだ青く居られるのだ、と --- 好きな人と、好きな人のために走れるなんて最高じゃないか!!

現代屈指の名匠ポール・トーマス・アンダーソン(以下PTA)とハイムの(MVだけでなく今回は家族総出か!) --- そして言わずもがな70年代との蜜月関係/相性の良さ(ex.『ブギーナイツ』『インヒアレント・ヴァイス』)。きっとPTAにとっての70年代とは僕にとっての90年代のように特別で描かずにはいられないものなのだろう。そして今回のそれはとりわけ真っ直ぐというか、記憶や思い出とともにこの監督の従来の作品とは違った風にピュアネスが見て取れた(ex.ウイングスの後に間髪入れずデヴィッド・ボウイなど遠慮なく名曲だらけな当時の楽曲たちが彩るサントラ)。そして他にも盟友・故フィリップ・シーモア・ホフマンの息子クーパー・ホフマンが主演を務め、音楽は『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』以降おなじみのジョニー・グリーンウッドと安定かつ最強盤石な布陣と新鮮フレッシュな空気、ブレイクスルーな面々。こんなにも恥ずかしげもなく斜に構えず、ノスタルジアいっぱいでまっすぐな青春映画も撮れたんだな(個人的に大好物なのですが)?ポール・トーマス・アンダーソン監督のフィルモグラフィーで一番好きな作品ではないけど、一番好きな作品のタイプ/ジャンル。
70s当時の音楽やファッション、ヘアスタイル、フィルムライクで特徴的なルックを実現する撮影(本当にフィルムかな)にタイトル文字情報含めた空気や雰囲気…あぁ、愛しい"あの頃"に思いを馳せる。最初から最高で、10代ティーンの甘酸っぱさが目いっぱい詰まっていた!そりゃ誰だって好きな人に、たかが映画のためなんかに脱いでほしくないし、脱ぐ必要なんかない。という意味で、本作途中まで女性の描き方なんかに少し疑問抱いていたけど取れた。背伸びしたり若返ったり"らしく"あるって大変だ。コーラ2杯、あとマティーニで。ジン?ウォッカ?ジン=ウォッカ。自分の知らない世界を知っていそうな年上の人にも惹かれる。彼らが片足を突っ込むのは、嘘だらけ、武勇伝だらけで、虚飾にまみれた常軌を逸するイカれた世界。ウォーターベッドの次はピンボール、商機はあちこちに転がっている。色々なビジネスに手を出しては右往左往いきあたりばったり、すれ違ってはぶつかって迷って走って…。ステキな作品でした。

P.S. あくまでそうした若者目線の作品だからだろうか、マーヤ・ルドルフ、ショーン・ペンやトム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、そしてベニー・サフディなど豪華キャストの豪華な使い方も印象的だった。

ロバート・ダウニー・シニアに捧ぐ(a prince)

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とぽとぽ

3.0ダラダラと長すぎる

2022年7月1日
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少年と年上の女性との、甘酸っぱい初体験モノなのかと思って観ていると、そうはならない。お互いに意識し合っているはずなのに、歳の差を気にしてなのか、プライドのせいなのか、なかなか恋愛には発展しない。
友達以上、恋人未満のまま、付かず離れずの関係がダラダラと続く二人の姿には、もどかしさを感じざるを得ないが、その一方で、若き起業家が奮闘する、青春お仕事ムービーとしては、それなりに楽しめる。
紆余曲折の末に、結局、ラブ・ストーリーとしての結末を迎えることになるのだが、そうであれば、もっと短く、シンプルな話にしても良かったのではないだろうか?特に、後半、これでエンディングかと思ったら、そこから、まだ話が続くという展開が、二度、三度あり、冗長さを感じてしまった。
いつまでたってもピザ屋の話にはならないし・・・

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tomato

3.0配役だけで十分面白い

2022年7月1日
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鑑賞方法:映画館

批判を承知で言わせていただくが、ビジュアル的に平均以下の主人公2人をあえて使うことで絶妙に70年代のリアルな青春を描いているという点では最高に面白かった。
だが、それだけにあまりに生々し過ぎて、くっついたり離れたりの心の機微のようなものに自分の感情が寄り添えず、逆に少し気持ち悪ささえ覚えてしまった。

モデルがいるらしいが、10代で様々なビジネスを成功させる子役上がりの少年というのもすんなり受け入れ難かったが、ニキビ面で歯並びが悪く太った頭でっかちの童貞役がハマり役過ぎて、逆に監督の悪意さえ感じるほどだった。

わし鼻で肌も汚くお世辞にも綺麗とは言えないこの女性に何故一目惚れするのか共感する事が難しいほどに微妙な感じだったが、確かに子供から見ると大人の魅力のようなものをうっすらと感じるのかも知れないと思わせるような雰囲気は持っており、キャスティングセンスはさすがという感じがあった。

ポール・トーマス・アンダーソンの作品はアメリカの(サブ)カルチャーや歴史への理解、また特定のエリアについてある程度のイメージを持っていないと楽しさが半減すると思っているので少し苦手な監督なのだが、本作も同じようにすごく広い意味での楽屋落ち映画ではあったが、決してワールドマーケット向けではないので理解に努力しながら見るべき映画なのかなとは思う。

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カツベン二郎

2.0イマイチでした

2022年7月1日
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寝られる

雰囲気はオールド感あって良かったが、変わった内容で話があまり面白くなかった。昔のアメリカの若者の軽い恋愛混ざりの物語でした。

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ノブ様