ちょっと思い出しただけのレビュー・感想・評価
全317件中、61~80件目を表示
現在から過去への伏線
現在から過去へ少しずつ遡っていくストーリーは同じく伊藤沙莉主演の『ボクたちはみんな大人になれなかった』を思いださせる。恋愛の結末が分かっている切なさは、『花束みたいな恋をした』と似たようなものを感じる。
この映画は、一年ずつ同じ日を遡っているから、それ以外の日は想像するしかない。どちらかが実際に別れを切り出す場面とか、初めてデートに行く場面とか。見ている側がいろいろ考えられるのが良い。
最初に時間が遡っている事を説明するのが難しいけど、それをコロナによる生活様式の変化で表現していて新しい。オリンピックによりタクシーの形状が変わったのもしっかり表現されてる。
大きな出来事ではなく、ただ何気ない日常や会話が描かれる。
その会話の何気ないひと言がストーリーを作り出す。
終盤、今のシーンに戻った2人それぞれの表情からは恋愛の儚さではなく、何かポジティブなものを感じざるを得ない。きっと人生は、昔そんなこともあったけなー、
と思い出すことの連続なのかもしれない。
あらすじ必読
Amazonプライムでタイトだけ見てなんの気なしに視聴開始。
いまいちこの映画のシステムというか、話の流れが掴めず…。
ストーリー半分過ぎて一旦止めた際にあらすじを読み、ようやく理解。
面白そうだったので二周目見ました。
あらすじ読まない、見ない人って結構いると思うけど、不親切な気がしました。
二度とは戻れないけど
伊藤沙莉と池松壮亮の演技が良すぎて、というかリアルでしかなかった。
すごく良かったんだけど、
きっとこの二人だから余計に良かった。
二度と戻れないけど、きっと一生忘れられない、
『なんでもないあの頃』
が、痛いくらい胸をえぐってくるので、途中から涙がとまらなかった。
一人で観れてよかったな。
また何年か経って、いまより、より大人になったときにみてみたい。
そして、人生は進む
池松壮亮演じる主人公の誕生日の一日を6年にわたってふり返る。現在地は、コロナ禍の中、照明技師として修行中の日常。それから時間を遡ってストーリーが進む。怪我をしてダンサーを辞めたこと、そして彼女(伊藤沙莉)と別れたこと。彼女との楽しい日々のこと。出会った頃のこと。説明のシーンはないが、別れた理由も、惹かれ合った理由も二人の会話や表情から十分に理解できる。そして最後のシーンでまた現在地に戻る。お互い、偶然に相手のことを見かけるけれども感情が乱されることは、もうない。色々あって今の自分が確かにここにあるという納得感がある。彼女の方は何と結婚して子どもが生まれていた!池松壮亮役の主人公は家も生活スタイルも友人関係も変えることはなく前に進んでいる。二人とも「ちょっと思い出しただけ」。観ている私の方は動揺して切ない気持ちになった。
そうかそうか、うん。そうかそうか。
絶対見たいと思ってたけど、こんなに早く配信で見れるなんて嬉しい。
すっごいわかるよ。うんうん。ちょっと思い出しただけなんだよなぁ。青春?真っ只中の、あの時の彼にたまたま出逢ったら。自分はどうするだろう。やっぱりこっそりいなくなるかな。それにしても屋敷か‥笑
自分の人生もちょっと思い出しただけ
2時間しっかり見入ってしまいました。余韻がすごい。
葉と照生が楽しそうにしている姿がキラキラしていればしているほど、結末を知っている観客は胸が苦しくなります。特にタクシーでの口論から一年前に遡って幸せそうな二人を見ていたら涙が出てきました。ただそこから遡って出会いに近づくにつれて逆に微笑ましくみれるという不思議な体験をしました。おそらく自分の中であの頃は仲良くやれていたのに、という後ろ向きな見方から素敵な時間だったんだな、という前向きな見方に変わったからだと思います。
お酒が飲める年齢になって恋愛をした事がある方ならこの登場人物たちに自分の思い出を重ねる瞬間があるはず。それくらい伊藤沙莉さんと池松壮亮さんのリアルな演技が素晴らしかったです。
洋画大好き人間ですが、こういう素敵な邦画を同じ感性で受け取れるのは幸せだなーと感じます。
チョッと眠くなる
高い評価が付いてる作品と言うことで、好奇心で見てみたが感情移入は全くできなかった‼️。色々と映画に於けるテクニカルな部分は確かに見て取れるが、どうも演出も演技も過剰。会話で引っ張る演出を🎥恋は光で見せつけられたが、本当に対局。画面は暗くテンポは鈍い。それも含めて解釈してるムキもあるが、稚拙だ。舞台劇のシーンとかに至っては🎥グレイテスト・ショーマンを見たあとだけにお遊戯にしか見えなかった。誕生日を起点に物語が逆回転するのも、なにか小賢しさしか感じない❗二人の心のうつろいも笑いばっかりでなんだこれって見てる方は興ざめである。良い意味で自主映画っぽいと言う評価はあるが、この作品は悪い意味でその傾向がある。良かったのは國村準のみ。
邦画のスタイル
個人評価:3.8
人は色んな事を忘れながら生きていくけれど、なかにはどうしても忘れられない記憶や、過去の出来事がある。村上春樹はそれを絶望や人の死によって描いていくが、邦画という枠組みでは、青春や夢追い人というカタチで切り取る事が多く、そういった作品はとても好感が持てる。
本作も主演の2人がとても良い演技で、物語に入り込めるが、同時に他作にも同じ様なキャラクターが多くあり、特筆すべきポイントはなかった。しかしながら良作ではあった。
ちょっとどころではない
大好きなクリープハイプが主題歌という事もあり、観に行った作品。
初めて見た時は時系列が掴めなくて少し混乱すると思うけど、まあ分かってくるのでそこは問題ナシ。
主演の池松壮亮と伊藤沙莉のコンビがとてもしっくりきて、暖かい作品でした。繊細過ぎるテルオと積極的な葉ちゃんがすれ違うシーンが本当に心にきてしまい、泣いた。アドリブか??と思わせるくらい自然な演技と映像のトーンがすごく自分好みで、何よりクリープハイプの曲が3つ全部フルで聴けた事も感動。途中高岡早紀が出てきたところも、ナイトオンザアースへの愛を感じて良かった。
最終的に別れてすぐ葉ちゃんが結婚して子供産んでたシーンはこれ現実でもよくあるよなあと思ったし、ケーキ買ってるあたりテルオとの思い出は本当に素敵なよき思い出だったんだなあとなんだかジーンと来てしまいました。
自分の恋愛経験からも思うものがありすぎて共感の嵐だった事も星五つの内訳かなーと思ったので、恋愛経験乏しい人はあまり共感できないかも。
とにかくキャスティングが最高、何度も見てしまう暖かい映画だった(もうすでに4回観た)。今年観た中でも1番かな、また観ます。
失うからこそ、得るもの
名作。こんな自然に仕上がるなんて。
あざとい味付けより、素材のよいものが集まれば、そうなるのでしょうか?秘訣はわかりませんが、僥倖です。
ただ黙って観て、じーんとして、沁みわたるのを感じるだけでいい。いちいち、解説や推測するのもヤボに感じてしまう。
それでもヤボを承知で言えば、この二人は「ちょっと思い出しただけ」ではない。逆です。きっと一生、忘れられない。ことあるごとに思い出すだろう。痛みとともに。でもうんと時間が経てば、優しさとともに。
さりげない、でも代わりのきかない大切なものと、出会って、育てて、失って。でも人生、次の章に進むためにまた大切なものを求めて、生きていく。
それは、俗に言う「勝ち組」にならないと得られない特権、ではない。人間なら誰もが、その種を持っている。種を蒔けるか。育てられるか。愛を。幸せを。「特別じゃない」感を、沙莉さんと池松さんが、絶妙に醸し出しています。
育ってきてもうすぐ収穫の時と思って喜んでいたら、うっかり枯らしてしまう。そんなつもりなかったのに。人生には、一晩の台風や地震みたいな試練が必ずやってきて、試される。
取り返しがつかない、とか思ってしまえば、結果に後悔し執着する。絶望感に、心折れる。
だから、(ちょっと思い出しただけ)と自分にも言い聞かせる。それは痛みをごまかすためだったり、自分で悲しみの重さをディスカウントしているのかもしれません。それとも、悟りか?
いずれにせよ、一歩前に進むために。
本当は、すごく大切なものを失った。
そんなこと、わかっている。
でも、どうしようもない。
相手も大事、でも自分も大切。
その折り合いのつけ方。
世界はすべて、それを繰り返す。
自然にうまくいく時もあれば、どうにも噛み合わなくなってしまう時もある。大きく失敗すれば、戦争にすらなる。
この二人は、大戦争になる前に、終息させられる二人でした。
何事にもタイミングというか、ちょうどいい刻(とき)があり、それが縁を作り、縁を終わらせる。
映画は人生の教科書。と、レジェンド・淀川長治氏が仰っていました。恋愛は、一つの国と一つの国とが同盟を探るみたいなものですね。相手に合わせれば、しばらくは上手くいくけれど、やがて互いの質・望みが白日のもとにさらされる時が来る。摩擦となるズレは点のようでもあり、世界観のような全体でもある。
自分と相手、違う国同士だったんだとお互いが知る。
理解しようと対話を続けるしかない。言葉と言葉以外で。
もうこれ以上は無理と思えば、糸をほどく。
無理に手に入れようと結んだまま引っ張っても、逆に糸は切れてしまう。
お互い幸せになるために、手放すしかない。
だから幸せな人生というジグソーパズルは、誰のも、どこかしらピースが欠けているもの、なのかもしれません。
ちょっと思い出す。失ったピースを。
失いたくて失った訳じゃないけれど、失ったからこそ、思いを馳せるようになる。失ったピースがあった場所に、代わりに思いが芽吹く。
こんな思いのことも、愛と呼ぶのでしょうね。
タイトルが、素晴らしくいい土台になっています。
脚本も、監督が書かれたのですね。役者の皆さんや音楽、それ以外も全ての要素が結晶化されて、天衣無縫の一本になりました。
これって失恋映画?
結局、3回観てしまいました。
1回目に観終わって、この映画は6年間の失恋を振り返る映画・・・
と、思ったのです。
でもなんか釈然としなくてもう一度初めから観ました。
いやぁー、失恋じゃなかったです。
『気がつけばママになっていた』
と、クリープハイプがラストの歌詞で歌ってるし、テルオさんが、
赤ちゃんを抱っこ紐で胸に抱えて、
ヨウちゃんを迎えてました。
またまた釈然としなくて、3度目を途中まで観ました。
テルオさん(池松亮介)の2021年7月26日の誕生日から6年間の誕生日の一日から、
ヨウさんとテルオさんの恋の日々を振り返る映画なのです。
テルオさんは3年前に大怪我をしてダンサーの道を諦めて、今は照明係をしています。
そして年月を振り返って、ヨウとテルオの愛の日々。
最後には出会いが・・・
その翌年には、愛の告白が・・・
そのまた翌年には、愛のすれ違いから、別れが・・・有ります。
3度も観たのは、恋の復活(復縁)が、ちっとも見えて来ないからです。
いったい、どこで愛を取り戻したのだろう?
どこで『気がつけばママになってたの?』
お部屋が足りないよ!!
もうひとつ、部屋なくては!!
赤ちゃんを、何処に隠してたの??
ジグソーパズルの1000ピース。
最後のピースをカチッとはめたたみたいだけど、
赤ちゃんの気配がなさ過ぎるよ!!
前提が、「ナイトオンザプラネット」だったはずでしょ!!!
ウィノダ・ライダーはママじゃない!!
ちょっと嘘臭い!!
ラストにちょっと難点あり。
でも、騙されて、振り回されて、
面白かったです。
あれっ!!
DVD2枚組コレクターズ・エディションの方の、
ジャケット写真、見てよ!!
ネタバレバレだよ!!
分かりづらく、そして、基本無音の映画
夫婦で観ました
演技が非常に良かったです。最高でした。
ただあまりにも構成が分かり辛かったです。
なぜ年号があるカレンダーではなく、時計で表現したのかが分かりません。
誕生日に限定していましたが、そのために何故足を怪我したのか、などの情報が薄く気になってしまいました。
あと基本的に音楽がなかったですが、もっとあっても良いと思いました。タクシーのシーンで「恋愛映画ならここでいい音楽が流れる」的なセリフがありましたが、この映画では音楽なしでした。監督のこだわりとも感じましたが、個人的にはもったいないと感じました。バーも無音でしたが、現実世界の方が音楽に溢れてますね。
演技がとても良かったので、非常にもったいなかったです。
ただ、ニューヨークのツッコミの方は、ちょっとそのまんまのキャラで出てましたね。ちょっと異物感ありました。
ちょっと思い出したなあ…
現在があって、
過去に縋り付いて、
なんだか少し申し訳ない気持ちになった。
過去って美化されがち。
そんな夢物語ってほど、キラキラしてたわけでもないのに
現状と比べられるのって
過去だけだから、仕方ないけど、
今は今で美しくしなくちゃいけないよなぁ…
って思った。
これは、予告なしで見た方が良い。
意味ありげな日付、時刻。
小さくなっていくねこ
マスクやオリンピック
この映画の説明をして下さいって
言われて「ちょっと思い出しただけ」という映画です。と答えたらジャームッシュの話とかできるでしょとお叱りを受けました。以上!
ちょっと思い出してく
この映画の時間軸は現実とは異なる。
でもだからこそ、過去がいかに今に繋がっているのか分かるようになる。
私もたまにちょっと思い出す人がいる。その人のことを思い出すきっかけになる映画だった。
音楽と主演の演技が丁度良くマッチしていて、気がついたら自分も東京のあの場所にいる感覚だった。
この映画はきっとまたちょっと思い出すだろう。
全317件中、61~80件目を表示