劇場公開日 2022年1月7日

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決戦は日曜日のレビュー・感想・評価

全109件中、1~20件目を表示

3.5宮沢りえだから成立した難役 坂下雄一郎監督は着実に進化

2022年1月7日
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鑑賞方法:試写会

「神奈川芸術大学映像学科研究室」(2013)が業界内で評判を呼んだ新鋭・坂下雄一郎監督が、5年の準備期間を要し、満を持して製作した意欲作。政治業界とは言わないだろうが、政治の世界について深く取材しており、だからこそ滑稽なほど可笑しなシーンが幾つも登場する。
事なかれ主義の議員秘書と空回りしてばかりの新人候補という設定も秀逸。窪田正孝と宮沢りえというキャスティングが、役を成立させているということも言及しておかねばならない。
父親の地盤を引き継いで出馬することになった有美に扮した宮沢は、さすがしか言いようがないほどに役へ寄り添い、何も知らない新人候補と同化することに成功している。
それに振り回される窪田の顔芸も安定感たっぷり。多分に盛り込まれている選挙あるあるを軽快に笑い飛ばしながらの鑑賞法が正解ではないだろうか。

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大塚史貴

3.5負けるように戦う政界コメディ

2024年3月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

選挙に臨む政治の世界を風刺を交えて描いたコメディで面白かったです。何か新しい事をしようと試みても、すでに出来上がっている力に押し流されて何も変わらないと言う事なのでしょうか。政治の事など何も分からない代議士の娘を宮沢りえさん上手に演じてましたね。前半と後半のキャラの変化も良かったと思います。秘書役の窪田正孝くんも相手次第で巧みに変わる秘書の悲哀を表現していて面白かったです。地方議員らも含めて党の思惑や後援会の意向など面倒な事がたくさん。少しぐらい自分の意にそぐわなくてもそれに乗っかって動いていた方が余程楽なんでしょうね。変えようとしても変わらない世界。でも変えようとしなければ絶対に変わらない世界。やっぱり政治の世界は分からないや。秘書の同僚役の内田慈さんの存在がアクセントになっていておかしかったです

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たつのこ

3.0☆☆☆★ 原作読了済み。 最近はSNSを始め、テレビ等での政治に関...

2024年3月21日
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☆☆☆★

原作読了済み。

最近はSNSを始め、テレビ等での政治に関する情報番組を(コロナ禍と言うのもあるかも知れない)それなりには見ている方だとは思う。
映画でも最近に観た『香川1区』等、考えさせられる作品も多い。
そんな折に読んだ原作がこれ。
読みながら「なんだか薄っぺらいなあ〜!」と思わずにはいられなかった。
何しろ、世間知らずのお嬢様が世襲政治家として選挙に立ち、ワガママし放題で勝手な振る舞いをする…ってお話。
結末はドタバタした挙句に最後に通知書が届く…って内容でした。

映画本編の冒頭場面は、いつかニュース等で当時盛んに報道され、その後に炎上した某大臣(だったっけ?)をパロったかの様な描写から。
この描写は映画オリジナルだった。
ほぼ原作通りには進んで行くのだけれど。ところどころで、この冒頭の場面の様に映画オリジナルの描写がちょこちょこっと挿入されていた。

例えば、選挙事務所内での小さな部屋で交わされる会話でありお金にまつわるやり取り。
有美が抗議に来た団体に向かってコンビニで買った商品を渡す場面等。
小さな部屋での描写は原作には無いし、抗議者には事務所へ入れてコーヒーをご馳走し、その際には500円を徴収する(選挙資金規制法に引っかかるので)

映画だと、世襲政治を利用して割と順調に選挙を戦って行く様に見えるが。この辺りは原作だと有美のワガママ振りに周りが振り回されて混乱する様子が映画よりもかなり強い。
赤いブレザーを常に着ているので《赤い闘士》と呼ばれ。選挙カーを赤に塗り♬サンタが町にやってくる♬を鳴り響かせるのだが…それらの要素を一切捨てたのは何故だったのだろう?
何か問題が有ったのだろうか。

選挙中に知った父親の真実。

ここからの展開は大体原作通りではありましたが。映画の方が、より【右翼系愛国者】に何故だか気に入られてしまう様子が色濃く出ていたと思う。
でも原作には無かった、北の将軍様の御乱心をストーリーに組み込んで、更なる【愛国心】や【国難】を強調するのは。観ていて「嗚呼!成る程!」…と思いつつも、これは(安倍政権時代から続く【長期的な右翼化傾向】に対する)アンチテーゼなのか?それとも単なる右寄りが正しい…と言っているのか?が、全然分からなくなって来た。

観終わって考え込んでしまったのは。この作品を一体どの辺りの年齢層であり、どの様な人を対象として製作しているの?が段々と分からなくなって来てしまったから。

事務所内でのやり取りであり雰囲気がとても良い。窪田・内田・小市・音尾のアンサンブルはとても素晴らしかった。
映画本編の内容は今ひとつと言った感じではあったものの、癖のある脇役達の演技を楽しみながら観るのも一興かと思う。

窪田演じる秘書役の谷村。
宮沢りえ演じる有美。
原作が常に《谷村が有美に、、、》《谷村と有美は、、、》と書かれていて。その都度に読みながら【谷村有美】を思い出してしまい。一体全体、原作者はどんだけ【谷村有美】が好きなんだよ!…と。

2022年1月10日 MOV IX亀有/スクリーン3

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松井の天井直撃ホームラン

3.5うさんくさい政治の世界

2024年3月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

窪田正孝扮する衆議院議員秘書谷村勉は、代議士が倒れて引退し宮沢りえ扮する娘の有美が立つ事になったので支える事にした。

うさんくさい政治の世界。泣き真似したり乱暴したりしてちょっと足りない候補でも持ち上げなければならないもんね。いくら先の修業のためとはいえ滅私奉公型で文句も言えず我慢するばかり。秘書は代議士が落選したら 無職になるからね。笑っちゃうコメディだったね。

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重

3.5窪田正孝と宮沢りえが初共演し、ことなかれ主義の議員秘書と熱意が空回...

2024年1月30日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

窪田正孝と宮沢りえが初共演し、ことなかれ主義の議員秘書と熱意が空回りしてばかりの新人候補者による選挙活動の行方をシニカルに描いた社会派コメディ。

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てかる

3.0コメディとしてはあり。

2023年12月7日
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鑑賞方法:VOD

単純

赤楚衛二さんが出ているので観てみたが出演と言えるほどではないレベル。ほとんどが宮沢りえさんと窪田さんで成り立っている。深みが感じられないし他の出演者の良さを引き出していない。

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こまゆ

3.0リモコンとコーヒー

2023年12月1日
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鑑賞方法:VOD

単純

この比喩からしてくだらなかったが、与党をどうにかして馬鹿にしたい気持ちが前面に出た話。確かに二世議員のアホさ加減は糾弾すべきだ。が、地盤看板を引き継ぐのは自民が個人で野党が団体なだけの違いであって、同じようなものだ。そして隣国人差別をありがたがるバカな保守層のシーンや自民がヤバくなった時に飛ばされるミサイルなど、野党支持者が面白がるツボを出した後、だから当選するオチまで実にくだらなかった。
どうせやるなら野党の方が関西生コン問題だったり、Colabo問題だったり、都合の悪い話は一切報道しないマスゴミだったりを描いた方が面白かったのでは?まあ、それをやったら一番困るのは監督本人かw伊丹監督みたいにダイブさせられちゃうもんね?

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シャムシュローシェ

4.5もっとこういうの観たいんだよ

2023年11月24日
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鑑賞方法:VOD

そこそこ政治にも興味があるのでこの作品はメチャクチャ面白かった。笑えた。
洋画、特にアメリカ映画だと政治系のコメディはそこそこある。しかし邦画だと極端に少なくなるので、貴重さという意味でも満足できるものだった。
なんで邦画だと政治系映画がないかというと、観る側に興味がないからだ。
いくつかのレビューを読むと、日本の政治はヤバいとか政治家はヤバいとか書かれているけれど、政治系の作品で最終的に笑われているのは、ヤバい政治家を当選させちまう有権者なんだ。私たちだ。一種の自虐だ。それも分からないくらい政治に興味がないから作品が作られない。
本当に憂うべきは政治や政治家のヤバさなんかじゃなく政治に興味のない人たちだ。
選挙とはクソの中からましなクソを選ぶものだとチャーチルは言った。悲しいことに大体合ってると思う。
そのましなクソさえ選ぼうとしないから酷いクソが当選しちまうんだよ。

二世議員を演じた宮沢りえは良かったね。コメディだから演技はわざとらしくていいんだけど、後半の役が演技し始めるところのわざとらしさは最高に笑えた。
間が外れてポンコツ感が溢れてるところがいい。コメディエンヌとして才能あるんじゃないか。シリアスじゃない宮沢りえをもっと見たいかもと思った。

落選したいはずが当選してしまった二世議員。
そこが笑いのピーク(そんな人を当選させてしまう自虐)だから当選するだろうと思っていたけれど、結果として議員になってしまったのだから彼女たちが考える理想の政治の実現に小さな一歩を踏み出せたといえるんじゃないか。
ちょっとだけいい感じに皮肉を込めて着地させたところもうまい脚本だなと思う。
実際は何も出来ないだろうが、希望は残った。みたいな。当選した当人たちはガックリしてたけどね。

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つとみ

3.0ドタバタ選挙コメディ

2023年10月8日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

単純

2世議員の出馬のドタバタを描いた作品です。
序盤はバカっぷりに楽しめましたが、後半は何をしたいのかも分からず退屈しました。
秘書さんってあれが実情なら、誰もやりたくない仕事にみえますよね。
罵倒され、自分らの責任にされ可哀想に感じました。

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たけお

3.0思うようには行かないものだ

2023年9月18日
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なかなか世の中思うようには行かない。
じゃあ、受け入れて、思うように変えていくしかないか。

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上みちる

3.0普通に楽しめる

2023年8月14日
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作者の意図はともかく、あくまでコメディとして、楽しめる映画。宮沢りえでなければ成り立たなかった。

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Ichiro.Y

2.5選挙モノはね「離婚しようよ」を見た後にはちょっと、、。

2023年7月7日
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これはこれ あれはあれ、なんだけれども 9話もあるあっちの選挙戦とか見ちゃうと 面白味が足りないと思ってしまう。
世襲という点も同じで 後継がボンクラで そのうちその後継に肩入れしていくのも同じ。

窪田正孝は 悪くなかったんだけれど
赤楚衛二って こんなに下手だったか、、、。

後半 話の流れがガラッと変わるポイントが
ちょっと弱いなあと思ってしまった。

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asica

3.5ジレンマ

2023年7月2日
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システムの維持が優先されるのは、それが多数に劇的な変化をもたらさないためであり、それを多数が実は支持しているからだという視点は面白かった。分をわきまえて、罪を被る秘書とテキパキと見送る他の秘書達。シュールであるが、描き方は切れている。非常識な個人よりもシステムの非常識が超えていることを示す屋上でのやりとり。主演の2人の演技が素晴らしい。
仕舞いをつけるのは確かに大変かも知れぬが、正しさにベクトルを向けるより、博士の異常な愛情的な締めでよかったようにも思える。その前に、ヘイトに釣られる民衆を描く為にヘイトをするのはよろしくないし、偽りの音声を作ることも、周囲を貶める為に騙すのも、全く正しさを感じられなかったところ。

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Kj

3.5窪田正孝

2023年6月18日
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楽しい

も宮沢りえも良かった。
テンポ良く政治あるあるや裏側を扱ったテーマが興味深かった。
続きが見てみたい。

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かーな

3.0リアルなのかな

2023年6月12日
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刑事になった同級生が(踊る大捜査線の)湾岸署のようすを「じっさい署内ってあんな感じなんだよ」と言ったのを覚えています。

カリカチュアとはいえ、つくりものの映像作品がじっさいの仕事現場のようすを、当たらずとも遠からずなリアリティで描いてしまうことがある──と思います。

この映画、決戦は日曜日は、おそらく本当の選挙や事務所のようすもこんな感じなのだろう──と思わせました。

候補者と後援会と事務所が一蓮托生であることや、かれらが失策をどのように糊塗するのかがわかります。
選挙に勝つため、なんども虚偽を塗り固めていくうちに、真実や常識などなくなってしまうことでしょう。そうやって平気で嘘がつける図太い「政治的人間」ができていくプロセスもわかりました。

ただし一方で有権者(わたし)もたいがいだと思います。
選挙は人気投票であり、いろいろとわかって投票している人は少ないと思います。

候補者が掲げる政策を把握して投票するのではなく、なんとなくまじめそうだったり、あたまよさげだったり、いけてそうな感じだったり、周囲の評判やインターネットミーム、あるいは“面白そうだから”などなどの、他愛ない動機で投票するのだと思います。

それゆえ黒歴史に封をして思いっきりいい人に見せようとする候補者の策に間違いはないでしょう。妙計も奇策もなく、ひたすらニコニコ笑って握手しまくれ──という話です。

握手したら投票してくれるかもしれません。えてしてそんなものかもしれません。生稲晃子や中条きよしがどんな政治家を目指しているのか知ったうえで投票した人がいたでしょうか?
有権者もたいがいです。

有権者は何をするのかわからない人に投票し、候補者は当選したら何をするのかわかっていないなら、お互い様です。しかるに選挙とはあるていど無理筋なものだと思います。もともと無理筋なものなら、俯瞰したとき狂騒的に見えてしまうのは仕方がありません。

が、政治家はなって(当選して)からだと思います。問題がわからないと問題意識も生じません。

この映画はすったもんだをへて政治家として立身する二世議員川島ゆみ(宮沢りえ)を描いています。
コメディではありますが、政治家ってあんがいこんなドタバタ劇から生まれるのかもしれない──と思わせる説得力がありました。

演出はあっさり。構図も決めずサクサクと早撮り感があります。ですが嫌味なく見やすかったです。嫌味とはアートっぽさとか、おもしろいことやってるでしょの承認欲などです。日本映画っぽい感じがなくてたすかりました。

キャストでもっとも印象的なのは小市慢太郎でした。ニマ笑いするとばりばりキャラ立ちします。とても上手でした。

また宮沢りえがいつも赤系の超高そうな服を着ていて、ときにそれが「だれがこんな赤を着るんだ?」というような鮮烈な赤でした。西麻布のレストランで見かけたマダム──という印象で、地方政治家ならもっと下々に寄せた服装をするべきでしょう。非現実的な外観でしたが、本作の見どころの一つでした。ショートヘアと衣装がキマり、エレガントな宮沢りえを見る映画──にもなっていたと思います。
この映画では堅さがありましたが宮沢りえがもっと思いきってあほな演技をするなら続編がいける気がしました。

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津次郎

5.0世襲議員の全て

2023年6月11日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

寝られる

職業政治家。世襲議員の裏側といったところでしょうか。
お仲間さんと政治を使って金儲けを企む輩。
今だけ、金だけ、自分等だけの裏側がよく描かれてる。

お仲間さん優先の売国棄民政策もこんな議員によって作られてるということもやく解る。

内容はともかく、宮沢りえファンなので高評価つけた。

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ウィリー

2.0もっとコミカルで面白いのかと・・・

2023年6月1日
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鑑賞方法:VOD

自宅レイトショーNetflix『決戦は日曜日』

公開されてたの知りませんでしが、ネトフリの新作に出てたので深夜鑑賞

キャストも演技派揃いで期待しましたが・・・途中離脱

草彅くんの議員秘書のドラマの方が、さぁどうなる⁉︎って感じで面白かったかな(^◇^;)

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eigatama41

4.0キャラが立ってて良かった

2023年5月30日
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コメディとしては十分
最後まで面白くみれました

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あさ

3.0壊れたコーヒーメーカーはどっち?

2023年5月27日
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2023
44本目

作品としては、非常に分かりやすい政治コメディ。
時間もちょうどいい感じ。

何が起きても、想定内なのか全く動じない。
さらにはニヤケる始末。…だが、
それこそが、政治世界の異常なのか。

宮沢りえさん演技もいい。

バカ発言?普通な発言?

どっちが異常なのか??

まあ、楽に観られる作品でした。

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M.T

3.0壊れても使い続けられるコーヒーメーカーのようなもの…それが政治システム

2023年4月27日
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鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
「これが一番いい選択なんです。理解できないかも知れませんが、こういうふうに政界に入るやり方もあるんです。」

一つの議席には、多くの利害関係がぶら下がってしまっているので、「候補としての適任者がいない」などという(つまらない?)理由で、前議員が維持していた票田をみすみす他の(対立)候補に渡すという選択肢は、あり得ないのでしょう。
それで、世に「世襲議員」というものがなくならない由縁だろうと思います。評論子は。
候補として担ぎ出される当の本人の能力や思惑のいかんに、関わらず。

しかし、谷村秘書(窪田正孝)のセリフにもある通り、どんな入り方で政界に入るにせよ、けっきょく数次の選挙を経て地盤(票田)を守って行けるか否かは本人(議員)の政治手腕のいかんに関わることも、また現実でしょう。
極端な話、最初はぎこちなく「かくかく」していた新米議員も、自身の政治手腕に磨きをかけるうちに、いつか大物政治家にならないとも限りません。
組織で動く評論子の仕事には定期の人事異動はつきものですが、「1年目は、前任者の仕事の後追い。2年目には前年にしてきた仕事の意味が初めて自分なりに理解でき、3年目にしてやっとこさ仕事に自分自身の創意工夫が出来るようになる」と、よく言われます。
政治家も、政界への入り方ではなく、入った政界で何をしたか(何ができたか)の方が、よっぽど重要なのかも知れません。

候補者本人が、当選をめざす運動ならぬ「落選をめざす運動」に切り替えても、結局は地盤の厚さで当選してしまうと言うのは何をかいわんやですが(投票する有権者も有権者?)。
たとえ、どぶのような悪臭を放っても、どぶの中に浸かっている当の本人たちは、まったく気づかないのでしょう。しかし、壊れていてもコーヒーらしきもの(コーヒーもどき)を抽出することはできるコーヒーメーカーのように、政治家らしきもの(政治家もどき)を輩出できるシステムなのであれば、それはそれで使い続けて行くことができるのでしょう。

そういう示唆もちゃんと含まれているとすれば、それはそれで、なかなかの佳作と言うべきなのかも知れません。本作は。

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talkie