パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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アカデミー賞?
この手の話は過去にも使われていてサスペンス・ホラー映画の常套句的だと思うのですが…なんで今更アカデミー賞なんでしょう?オチもありきたりというか、まぁいずれはそうなるでしょ、て感じの展開なのでサプライズ感もそんなに感じませんでした。
韓国映画でよくあるコミカルな演技や汚れ感を出す演出なども相変わらず大袈裟で、ソン・ガンホさんはグエムルの時と同じ演技で新鮮味が全くなかったです。
話のテンポやカメラワークなどは見やすく作られていてよかったと思うのですが…もう一度見たいとは思わないですね。
貧すれば鈍する
貧しければ善良であっても人は罪を犯してしまう場合があるという悲哀を感じた作品。 豊かさを夢見る青年と諦念感を持った中年との対比や更に憐れな人たちがいるという構造は、日本社会にも通じるものがある。
25年程度前、大学近くの駅のホームで帰りの駄賃を貸してほしいと寸借詐欺じみた行為を繰り返す身なりの汚い老婆に出会いましたが、その時に感じた憐れさを思い出しました。
ギャグ表現抜きのこち亀
ポン・ジュノ監督が凄腕であることはこれまでの作品を知っていれば言うまでもない。しかし設定への細かいこだわりの割に脚本は結構粗があって、整合性がとれなかったり風呂敷広げたまま上手く着地出来ないこともあるタイプという印象が拭えない。今回もそう感じた。
今回の映画はやや引いたような画が多く、客観的・構造的に事の成り行きを眺めるようなつくりになっている。
コロコロとジャンルを変えながらジェットコースターのように話が進んでいく作りで、誰でもどこかは面白く感じるだろうという手数勝負な映画。破綻しやすいジャンルとジャンルの繋ぎ目、色々な要素の混ぜ方が自然で、監督の器用さ、技術力が光っています。
内容的には社会派映画みたいな評もあるが、そんな映画ではない。作品を貫く対比構図を象徴する装置として貧富格差を利用しているだけだ。
この映画に格差社会や新自由主義への批判なんて言葉が並ぶことに驚きを隠せない。これには監督も大統領も笑いが止まらないだろう。
基本的にはこち亀的な、どうしようもない連中が濡れ手で粟を狙って大成功→大失敗への転落モノ。こち亀と同じく度を越した強欲と、似た者同士で蹴落とし合う事で失敗する。
問題はこち亀はギャグだがこの映画はギャグではないという点。ギャグみたいな流れで繰り広げられるバイオレンスやエロが生々しく痛々しい。これをある種のスキャンダラスなリアリティ演出と捉えるか、下品と捉えるかは評価が分かれるところ。
個人的には如何にも韓国映画的だと理解しつつ、やっぱりくどく感じるのでマイナス評価。
貧乏娘はパンツ生脱ぎ、母は尻揉み、家政婦はゴム、金持ち長女は甘えたキス、奥様はネットリお触り。出て来る女性全員に性的な描写挿れるのも、最後にみんなで殺し合いするのも醒めるポイントで「よくやるね。でもこれ必要あるかな?」というツッコミと冷ややかな笑いが出てしまう。
象徴的な台詞や映し方、宙ぶらりんのメッセージでずっと深味を演出するが、私にはそれが噛んだ瞬間パッと味がするけどすぐに無くなる安いガムのようにしか思えない。それに噛み続けてみようと思わせるモチベーションも湧かない。
映画の技術的な巧さを重視する人は高評価になる映画だと思います。それは確かに素晴らしいです。しかしストーリーの一貫性や重みを重視する人にとっては低評価だと思います。
んー
見終わった後になーんか嫌な気持ちが残る作品。だって、誰も悪くないんですもん。
どうせなら、一家まるごとどんどん乗っとる感じの痛快コメディにでもして頂きたかった。見事な詐欺能力でのし上がって欲しかった。
環境が与える影響が怖くなった
初めから最後まで怖かったです。現実では、この映画のようにはならないとしても、環境によって、心の奥深くに恐ろしい火種ができるような気がしました。考えさせられる映画ではありましたが、嫌な気分になるものだったので、残念ながら私には響かない映画でした。
リスペクト!
同じく格差社会への問題提起ということで
日本なら『万引き家族』、韓国なら本作って感じで見られた。
本作で特に素晴らしいと思ったのは、
映像には写せない「臭い」を重要なファクターとして設定したところ。
日本人である自分には実感として分からないんだけど、
たまに東京に行くと感じる地下鉄の臭いとか、雑踏の臭いってあるよなと。
メタファーとか視覚効果とか素晴らしい点も多々あり
すごく完成度の高い作品だっていうのは納得だった。
ただ同時に感じてしまうのは、そんなに賞を総ナメするほどか?っていう。
いや素晴らしい作品には違いないんだけど、
ちょっと褒めすぎかなと感じちゃったかな。
全体的にざっくりな…
現実にはあり得ない展開とわかっていながら妙な感覚でハラハラさせられる。
後半から時間の経過具合がよくわからなくなるが、それを無視しても急な展開すぎてのめり込める人とそうでない人とに別れる印象。
あまり類を見ない種類の作品ではあるが、何かが伝わってくるかというと自分の場合は特には何も伝わってはこなかった。
前半ぐらいまでは少し良かった。
貧乏な一家が、知恵でハイソな一家に取り入っていくあたりは面白かったけど、秘密の地下にもうひと家族いたとか、取ってつけたような展開をし始めてから、徐々に興醒めしてきて、おばさんを階段から叩き落としたり、包丁で人をぶっ刺したり、石で頭を叩き割ったり、グロくて、汚くて、見るに耐えかねるメチャクチャな世界のオンパレード。前半のリアリティも、格差社会への提言も何も無い。後半からは、撮影の勢いだけの悪趣味映画と化した。この映画が世界に認められたアジア映画と言うなら、黒澤や小津は泣くな。
韓国大したもの
ソンガンホ扮するキムギテク一家は半地下の家に住んでいて、Wi-Fiすら人のおすそ分けで生きて来た。無職の息子ギウの友人から女の子の家庭教師の仕事が来た。ただし大学生と偽っておく必要があった。ギウは、初めて家庭教師の家に行ったらかなりのお金持ちの家だった。ギウは、すっかり気に入られて奥様に上手いことを言って姉を弟のアートセラピーと家庭教師として送り込んだ。すると今度は姉が車に下着を仕込んで父親を運転手として送り込んだ。さらには家政婦を追い出し母親まで送り込んだ。金持ちの家で4人も仕事にありつくなんてかなりの高等テクニックだね。しかし、それぞれそれなりのスキルが無いと続かないだろうが、大したものだよね。劇場でも観たけど、アカデミー賞作品賞まで取って韓国大したものだ。でもこういう映画がもてはやされると詐欺等犯罪が推奨される事になってしまうかもね。
そんなに深くないのかな
見終わった直後の感想は「…で何が言いたいの?(笑)」。ドタバタしていただけだったような気がする。お金持ちだからといって性格が悪くて嫌なやつという事もなく、普通。貧しいけど心が清いこともなく、ずる賢くて、まんま醜い。かくれんぼからの、更に汚い夫婦の登場、エッチなシーン、トイレから溢れる汚水、最後のハチャメチャのさし合いなど、ある意味アクション映画。一つ一つはたいした事ではない。世界観、見せ方、テンポが良くてアカデミー賞なのかなぁ。話題作なので、この映画についてどの様な感想や評価があるのかを調べるのは楽しい。
これが受賞作ってやつなの?
イメージは胸糞悪い、演出は衝撃的、字幕だから役者のうまさはわからないかな。
一番衝撃的なのは半地下の父が豪邸の父を殺しちゃうとこかな、そこから伝わったことといえば「下にいる人ほど劣等感が強いということ」。
感想、受賞作ってこんなもんか、ブラックコメディとして星3です、
貧困層の武力革命
資本家からの肉体的屈辱は耐えられるが精神的屈辱には耐えきれなかった長い年月搾取され続けてきた男の無計画の突発的テロ。
結果は半地下ではなく地下に潜伏しても、なお地上に残るものに影響力を与え続ける存在になる。
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