ヴェノムのレビュー・感想・評価
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ヴィランというよりダークヒーロー
元々は、スパイダーマンシリーズのヴィランだが、この映画はヴィランを映画化したというより、ダークヒーローとして作り直している。お茶目な性格で憎めないやつになっており、ジャーナリストのエディをなんだかんだで助けてくれる存在だ。しかも、エディとヴェノムの軽妙なやり取りは、『リーサル・ウェポン』のような軽妙なバディものを連想させる。恐ろしい外見とは裏腹に、好感度の高いキャラに仕立てられているのだが、これはこれでありかなという気もする。ソニーは、これを皮切りにユニバース展開をしかけるようで、好感度高いキャラの方が引っぱれると考えているのだと思う。
この映画では、凶悪なのはヴェノムよりも、自分を正義だと信じて疑わない人間だ。ライフ財団のトップは人類の未来のために非道な実験を行っている。彼自身はあれが正義であるわけだ。行き過ぎた正義を止めるダークヒーローという構図の物語に、正義への疑念があっていい。ヴェノムが主役ならそういう構造の物語のほうがたしかに面白くなると思う。
まさかの能天気なバディもの。
正直、ヒーロー物にはどこか息抜きであって欲しいという気持ちがあるが、『ヴェノム』という映画の軽さは意外であり、不意打ちでもあった。てっきりダークヒーロー≒悪役を主人公にしたピカレスク映画になるのだと思い込んでいたからだ。
ところが本作は、徹頭徹尾ノリが軽い。ストーリーは粗雑だし、描写が足りてないと感じることも多い。しかし、それでよし、と思わせられたのは、トム・ハーディーの愛嬌と、ヴェノムの憎めなさのおかげ。ヒーロー物は、物語的な深みよりも、キャラクターを愛せるかが大切であり、トム・ハーディとヴェノムのコンビっぷりには他では得られない奇妙な魅力が宿っていた。
こういうものは続けてナンボだと思うので、今後も愉快な珍エピソードを積み重ねて行って欲しいものである。
このハーディ=ヴェノムを迷わず支持したい!!
得体の知れない地球外生命体に取り憑かれ、七転八倒しながら体内の外部者と戦いつつ、やがて新たなる自分の在り方を手に入れようとする孤高のジャーナリスト。妻に愛想を尽かされ、うらぶれた主人公の心の荒廃をトム・ハーディが人間臭く演じて、過去のマーベルヒーローのイメージを一掃してくれる。この配役を思いついたキャスティング・ディレクターも、ハーディ自身も狙って挑んだに違いない役作りは、大げさでなく革新的だと思う。特に、悪と同化していくキャラ設定が、ハーディの正義感とはほど遠い個性によって未知の領域へと踏み入れていくクライマックスの興奮は格別だ。アメリカの批評サイトでは否定的なレビューを多く見かけるが、筆者はこのハーディ=ヴェノムを迷わず支持したい!!
友情というほどでもないかもしれないが、協力しあって目的を成し遂げる...
友情というほどでもないかもしれないが、協力しあって目的を成し遂げる良い話。
怖い顔だが、ホラー映画の要素は全く無い。
劣等感がテーマ。
アクションシーンが迫力があり、大画面での視聴が向いている作品。
インド系とか中華系とかヒラヒラとか
つまらないわけではなく、そこそこ楽しめたのだが、何となくイマイチだったのは、ストーリーが薄味だったせいだと思う。
近年ではコミックの映画化でもキャラクターに深みがありストーリーも複雑化している中で、90年代に逆行したような、主人公が悪役をブッ飛ばすだけという単純さ。悪役はまだしも主人公にさえ掘り下げがなく、どのような人物なのかさっぱりわからない。
これでは、ストーリー以外のところでインパクトを残してくれないといけないが、肝心のアクションやCGもちょっとイマイチで、もう少し何とかならなかったのかと思ってしまう。
少し辛口だが星2つにする。
良かった点は、ヴェノムの設定などから想像していたよりもコミカルな場面が多く、思いのほか笑えたところかな。
あとは、ミシェル・ウィリアムズが女子高生みたいなミニスカートをヒラヒラさせて頑張っていたのが気になって集中力を削がれたことを指摘したい。
どんな理由で気になったのか自分でもわからないし、これが加点ポイントなのか減点ポイントなのかすらわからないけど、確認のためにもう一回観てもいいかなという気持ちにはなった。
書きながら思い出していたら面白かったような錯覚を起こしたが、こんなオッサンホイホイみたいなヒラヒラに惑わされてはいけない。いくらPG12作品でもそれはダメだ。
若い女優がヒラヒラさせていても何てことはなく普通で面白くもないが、ミシェル・ウィリアムズは若手というにはちょっと厳しい年齢で、その彼女がヒラヒラさせているというのは、何かもうヒラヒラのことしか書いてないけど、これがハリウッドの多様化の波が成せるヒラヒラなのかもしれないなと感心してしまうのだ。
75点
映画評価:75点
こりゃ、面白い!
導入から最期まで楽しめるし、
内容も解りやすい。
それでいて、
登場人物も中々良い。
何よりヴェノムが可愛い。
このタッグは推せますね(笑)
最初は正直、主人公を好きになれず、
不安でしたが…何だかんだ今は好きです。
ビギンズものとしての完成度も、
大満足なのではないでしょうか?
今後の展開も楽しみです。
【2023.9.3観賞】
こいつは面白かった。エイリアンと人間の共生。なぜかどんどんヒーロー...
こいつは面白かった。エイリアンと人間の共生。なぜかどんどんヒーロー化していくのがいい。オートバイアクションなど見どころも多い。
これは続編が楽しみだ。
良いヤツなんだけど食いしん坊過ぎる
ポスターやジャケットの先入観で後回しになってた本作、思っていた以上に面白かった。
鬼を纏う某漫画が人気なように、この手の話は面白い。映画としての完成度もCGもさすがのMarvelで申し分ない出来だ。
特異なキャラだが、魅力的
(以下のレビューは、2018年に劇場鑑賞した直後に執筆したもの。続編のLet There Be Carnage〔レット・ゼア・ビー・カーネイジ〕を鑑賞し、レビューを投稿するにあたり、先に第1作の感想を投稿しておきます)
映画館で予告編を観た当初は、マーベル・コミックのキャラにこんな変わったものがあったのか、と興味深く感じました。当然、実写化は初めてかと思っていたら、既に、サム・ライミ監督の「スパイダーマン3」(2007年)に登場していたのですね。そういえば、うろ覚えですが、スパイダーマンがブラック化してしまうお話だったような…。
本作品は、このスパイダーマン作品と直接のつながりはないようなので、そちらを鑑賞していなくても、全く問題はないように作られています。
ヴェノムは、シンビオートと呼ばれる黒い液状の生物で、物語の冒頭、宇宙船がある天体から持ち帰ったという設定です。この生物は、ライフ財団という組織に持ち込まれ、人体実験が行われます。どうやら、シンビオートは、地球上では、生物に寄生しないと生きていけない様子。そこへ、かつて記者としてライフ財団の取材をしたこともある、エディ・ブロックが再び、財団へ乗り込んでいくのだが、そこで、このシンビオートに寄生されてしまいます。
寄生されていても、見かけ上は、いままでの姿と変わらないのですが、しばしば謎の声が聞こえるようになり、何かに寄生されていると、エディは気づきます。そして、実験対象が、エディに寄生したことに気づいた財団が、エディを捕らえようと迫ると、危機を感じたヴェノムが表面上に現れ、黒々とした姿に変身、驚くべきパワーで、敵に立ち向かっていきます。
宣伝では、「最も凶悪」とされているので、怖ろしい存在として描かれるのか思いましたが、あまり恐怖感はありませんでした。むしろ、財団に人間であるエディと共に立ち向かおうという設定からか、どこか、キモカワイイ感じさえしてしまいます。
ただ、最終的にヴェノムが戦う相手が、確かに強いのは分かるのですが、あまり個性的ではなく、その部分が、ちょっと残念な気がしました。
しかし、キャラとして、気に入ってしまったので、続編が作られるなら、必ず鑑賞することになるでしょう。
スパイダーマンに登場した悪役。 悪いやつだったけど、いいやつになっ...
スパイダーマンに登場した悪役。
悪いやつだったけど、いいやつになっていくという異色もの。
人間とやり取りして共存していくというところがおもしろい。
宇宙開発と非人道的な人体実験
トムハーディ扮するジャーナリストエディブロックはライフ財団の取材に訪れたが攻撃的取材でクビになった。ライフ財団では地球外生命体を人体実験していた。研究者から救助要請もあったためエディはライフ財団に乗り込んだ。
宇宙開発と非人道的な人体実験。狂気の世界に巻き込まれたエディ。寄生するなんてね。
演出は文句無しの楽しさ。だが、脚本はもう一捻り欲しかった。
ヴェノム2を前に再鑑賞。最初に観たのは飛行機の中だったので、改めて家で落ち着いて観た感想。
悪役のイメージが強めのトム・ハーディがコミカルにダメ男を演じているのが楽しい。そこに"バディ"の様にヴェノムが絡んでの掛け合いが、緩い漫才の様で心地良い。
利害の一致、ある種の友情。だが、イマイチストーリーの薄さが気になってしまう。MARVELの中でも少し異質な軽さ。せっかくのミシェル・ウィリアムズも少し浮いていた感がある。
そんな軽さの中に1人でガチなリズ・アーメッドが好演。『ナイトクローラー』『ゴールデン・リバー』など素晴らしい演技だったが、今回も頭脳明晰でサイコな役がとにかく似合う。
ストーリーとしては至極普通な展開で、分かりやす過ぎる伏線。『スパイダーマン』の延長線でとりあえず抑えておくくらいか。
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