劇場公開日 2018年11月2日

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「特異なキャラだが、魅力的」ヴェノム 悶さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5特異なキャラだが、魅力的

2022年9月8日
PCから投稿

(以下のレビューは、2018年に劇場鑑賞した直後に執筆したもの。続編のLet There Be Carnage〔レット・ゼア・ビー・カーネイジ〕を鑑賞し、レビューを投稿するにあたり、先に第1作の感想を投稿しておきます)

映画館で予告編を観た当初は、マーベル・コミックのキャラにこんな変わったものがあったのか、と興味深く感じました。当然、実写化は初めてかと思っていたら、既に、サム・ライミ監督の「スパイダーマン3」(2007年)に登場していたのですね。そういえば、うろ覚えですが、スパイダーマンがブラック化してしまうお話だったような…。

本作品は、このスパイダーマン作品と直接のつながりはないようなので、そちらを鑑賞していなくても、全く問題はないように作られています。

ヴェノムは、シンビオートと呼ばれる黒い液状の生物で、物語の冒頭、宇宙船がある天体から持ち帰ったという設定です。この生物は、ライフ財団という組織に持ち込まれ、人体実験が行われます。どうやら、シンビオートは、地球上では、生物に寄生しないと生きていけない様子。そこへ、かつて記者としてライフ財団の取材をしたこともある、エディ・ブロックが再び、財団へ乗り込んでいくのだが、そこで、このシンビオートに寄生されてしまいます。

寄生されていても、見かけ上は、いままでの姿と変わらないのですが、しばしば謎の声が聞こえるようになり、何かに寄生されていると、エディは気づきます。そして、実験対象が、エディに寄生したことに気づいた財団が、エディを捕らえようと迫ると、危機を感じたヴェノムが表面上に現れ、黒々とした姿に変身、驚くべきパワーで、敵に立ち向かっていきます。

宣伝では、「最も凶悪」とされているので、怖ろしい存在として描かれるのか思いましたが、あまり恐怖感はありませんでした。むしろ、財団に人間であるエディと共に立ち向かおうという設定からか、どこか、キモカワイイ感じさえしてしまいます。

ただ、最終的にヴェノムが戦う相手が、確かに強いのは分かるのですが、あまり個性的ではなく、その部分が、ちょっと残念な気がしました。

しかし、キャラとして、気に入ってしまったので、続編が作られるなら、必ず鑑賞することになるでしょう。

悶