万引き家族のレビュー・感想・評価
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人物描写が好き
本当の家族じゃないのに家族として共同生活する人達。劣悪で、秩序も、道徳も欠如している。個々の登場人物が抱えている悲しみや闇が、細かくセットされていて、何気ない日常会話の中に、上手く散りばめられていて面白い。
家族って何だろうって考える。
とても考えさせられる映画
捉え方はたくさんあるでしょう
でも、そういう映画はいい映画だなと思います。
ラスト20分とかはもう本当に涙が止まらなくて
正解がわからなくて
きっと正解なんてなくて
しばらく椅子から立てなくて
というか立ち上がりたくなくて
言葉が発せなくて
なんていっていいかわからなくて
いろんな意見があるように
自分の中にもいろんな意見があって
受け入れ難いものや肯定してあげたいもの
そんな葛藤と向き合って
自分の中に答えを出すのが難しくて
悲しくなって
これが社会の問題なんだなと思えて泣けてきて。
つまり
肯定的な意見と
反対的な意見が
どちらも出て
社会問題の議論の場になるから
いい映画だったなと思うんです。
理解できない!ありえない!
と、そんな簡単に片付けて
この映画のメッセージを見逃さないで欲しい
メッセージはひとつではないと思うし
もしかしたら、矛盾してるかもしれない。
すべての意見(立場の人)に
寄り添える柔軟な心と行動力を持っていたい
これぞ是枝作品!
虐待や貧困など重いテーマではありますが、これぞ是枝作品という独特な空気感と心理描写に深みがあります。
俳優人・女優人・子役の皆さんの演技の巧さが圧巻で、これも是枝監督の演出技量の高さなんでしょうね。
とてもいい映画でした。
演技に見えない!!!
両親と一緒に映画館で観ました
一言「気まず過ぎーーーー!!!」
結構過激なシーンがあって焦りました(笑)
映画見終わっての感想とかは特にって感じかなあ
賞を獲った映画だったからどんなものか期待して行ったけど、んん〜〜私にはあんまりわからなかったです
ただみなさん演技が凄い!!演技じゃない!!
その人が実際に生きてるような...そんな感じ!!
追悼鑑賞
一切の説明をなくして
リアルだけを見せつける
持って生まれた人の心を
良い悪いではなく…
樹木希林の訃報が飛び込んだ翌朝の「めざましテレビ」で
港南台シネマでまだやってる、と報じていた祝日の朝(敬老の日)
こりゃ満席になるかな?と夫を送り出し早々出かける決断をする
よい追悼鑑賞になりました・・・
安藤サクラはポスト樹木希林になるかな?
この映画は安藤サクラだった、それが本当によかって感動
「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」であたしの目をくぎ付けにした半眼女優
そして「サイタマノラッパー2」で力業を見た、それからは追いかけてるよ!サクラ
徐々に明かされていく。
ふと『理由』とか『きみはいい子』を思い出す。
外側から常識的に見たら、池脇さんたち刑事の目線と同じになるのだろうが…。
家族それぞれの物語も映画1本作れそうな重さをはらんでいるのが垣間見えるが、クドクド説明しないところがいい。
松岡さんが目立たないくらい周りがすごい。
駄菓子屋のおじいちゃん
是枝監督の作品は辛くなるのが分かっているので、覚悟して観にいくようにしています。今回も人間の本性を抉り出しています。そしてエンディングが辛かった。
でも毎回ちょっとした救いがあります。今回は駄菓子屋のおじいちゃんでした。
久しぶりに樹木希林さんの汚いババアを観れて嬉しかった。そして安藤サクラに圧倒されました。虐待を受けている女の子の女優さんが素晴らしいです。
いい。
素晴らしい。
しかし、私はこの映画を見た数日後、
Netflixにて「二重生活」「紀子の食卓」
を見まして。
私の家族観は、もう、
メチャメチャになりました。笑
(普通の家族がやっぱいいよ!涙目)
皆さんも、ぜひ。
ある意味、お勧めします。
(同じ体験を誰かに味合わせたい。。。笑)
「三度目の殺人」が恋しい。
2018年のカンヌ映画祭パルムドール受賞、さらには樹木希林死去という、いろいろな要因があって、本作を素直に観られない自分がいた。
是枝裕和監督が描いてきた家族の肖像は「誰も知らない」でひとつの頂点を見た気がしている。それ以降の「花よりもなほ」以外の作品は同工異曲ではないか。
「三度目の殺人」で新境地を見せたのに、と忸怩たる思いをいだいてもいる。
カンヌで、ケイト・ブランシェットをはじめとする審査員たちは、本作のどこが引っかかったのだろうか。日本で是枝裕和作品に親しんでいる者からしたら、本作は格別なものだったのか。
疑問ばかりが浮かんでくる。
池脇千鶴、高良健吾の圧倒的な違和感は映画にスパイスを利かせていてよかった。
是枝裕和の次作はカトリーヌ・ドヌーブ、ジュリエット・ビノシュ主演という。是枝裕和はどこへ行ってしまうのだろうか。
捨てた絆で紡いだ絆
かれこれ4か月前に鑑賞し、今更のレビューになってしまったけれどどうかひとつ。
単なる“感動作”とは決して呼べない、深くて重い映画だった。
レビュー内容もかなり長め重めなので、読みたくない人は読み飛ばしてください。
様々な要素が絡む映画なのでどこから書いたものかと途方に暮れたが――
まずは映画レビューとしてシンプルに、各キャラクターについて綴ろうと思う。
…
安藤サクラ演じる〝お母さん”・信代。
どれだけ優しくても、最後まで〝お母さん”と呼んでもらえなかった彼女。
「何なんだろうね」と自問するように何度も呟き続ける場面は胸が苦しかった。
本当の親以上に親身になってくれる人がいても、
心のどこかで血の絆を求めてしまうのは本能なのだろうか。
愛してくれない親でも、顔すら知らない親でも、初めの初めは自分を
そのお腹の中でしっかり包んで守ってくれていたはずで、その頃の
温かさと安らぎをどうしても人は忘れられないのかもしれない。
決して〝お母さん”にはなれないと悟った彼女が祥太に向けた、
明るいけれどどこか他人行儀な笑顔が悲しかった。
リリー・フランキー演じる〝お父さん”・治。
彼は一家の長と呼ぶにはずいぶんと情けないし、
そもそも子どもに万引きを教える時点でアウトだし、
自分可愛さに子どもを見捨てて逃げ出そうとしたりもする。
それでも憎めないのは、ふつうなら躊躇してしまうような時でも、
赤の他人に救いの手を差し伸べることができる人だからである。
誰よりも優しいけど、その優しさの責任をとれない弱い人。
城桧吏くん演じる祥太と、佐々木みゆちゃん演じるリン。
2人の自然な演技が素晴らしい。(是枝監督作品の子役の演技には毎度舌を巻く)
特に、妹ができたのをきっかけに自分たちの“稼業”に疑問を抱き始める祥太。
自分のせいで駄菓子屋が潰れてしまったのではと怯える場面をはじめ、
彼の迷いや戸惑いがしっかり表情から伝わってきた。
松岡茉優演じる亜紀。
彼女と〝4番さん”との関係が寓話的過ぎると感じてしまったのが
自分の中での本作における一番の不満点ではあるのだが、
家族の中でも大人びて見えた亜紀が、幼児帰りしたような声で冷たくなった祖母を
揺らす場面は未だに忘れ難い。泣き叫ぶよりもずっと彼女の悲しみが伝わってきた。
ああいった仕事をしていた彼女にとって、祖母の隣は、
無邪気な子どもに戻れる大切な場所だったんだと思う。
祖母を演じた樹木希林。
いつもおどけているように見えたり、嘘を並べて小銭を稼いだりするけれど、
「あたしはあんたを選んだんだよぉ」と、時々冗談のように本音のようなことを呟く。
海辺で“家族”を眺める彼女の、あの満ち足りたような表情――。
…
主人公たちはみな、家族や世間から“捨てられた”、
あるいはそう感じて生きてきた人々だった。
人間誰しも親は選べないし、育つ環境も、才能も、性格も選べない。
そうして世の中との折り合いがつかず爪弾きにされたとしても、
人はどうにか生きようとする。時にはモラルをかなぐり捨ててでも。
無論、万引きで店を潰されたり、置引きで大事な金を失ったりして人生を
狂わされる人もいるわけなので、そういった犯罪は断じて肯定できない。
だが肯定できないことと、それが現実に存在することは別だ。
捨てられたものでも生きていかねばならない。
信代が吐き捨てるように語った言葉。
「拾ったんです。捨てた人ってのは他にいるんじゃないですか?」
…
彼女たちがリンや祥太や亜紀を“拾った”のは何故だったのだろう。
映画の刑事が言う通り、お金の為というのも理由だったと思う。
だけど、それが一番の理由では無かったとも思う。
それはきっと、ただただ単純に、
ひとりぼっちでいるその子が可哀想に思えたから。
そして一緒なら、自分もひとりぼっちでいなくて済むから。
捨てられたものを拾い集めて、拙い手で繋ぎ合わせてできたのは、
不格好で脆いし、所詮は偽物だけれども、
ずっと夢見ていた、温かい家族。
…
映画を観たほんの数日後だったと記憶しているが、
親から虐待を受けて亡くなった5歳の少女のニュースを聞いた。
本作の最後のシーンが脳裏に蘇ったのは言うまでもない。
どんなにむごい仕打ちを受けようと、幼い子にとって親は親でしかない。
助けも逃げ道もなく、乞う必要も無い許しを乞い続けた彼女を思うと涙が出る。
政府の偉い人たちが言うには、景気は上昇傾向なんだそうだが、どうなんだろうか。
物質的にも、精神的にも、この国はどんどん貧しい方向に向かって行っている気がする。
貧しいから心が荒むのか、心が荒むから貧しいのか。鶏が先か卵が先かは分からないが、
ただ分かるのは、怒ったり苛立ったりするのは物凄く疲れる。他人も、自分も。
みんなで怒っているよりは、みんなで笑っているほうが良い。それなら、
せめてもう少しだけ、自分以外の人に優しくできる自分になれないものか。
夢見た家族のようにとまではいかなくても、せめてもう少しだけ。
<2018.06.02鑑賞>
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余談:
樹木希林が亡くなった。
本作はこれまでの是枝監督作品以上にたくさんの方が
鑑賞・レビューされていたし、考察も随分為されていたと思うので、
もう別に自分はレビューを書かなくてもいいかな、と思っていた。
けれど、彼女の訃報を聞いて気が変わった。きちんと記録を残さねばと。
どの作品でも、年老いた小さなあなたが映像の中に佇むだけで、
どうして映画に生命力が漲るのだろうと、いつも不思議に思っていた。
『海よりもまだ深く』で、階段の上から手を振り微笑むあなたを覚えている。
『わが母の記』で、暗闇から真っ直ぐこちらを見つめるあなたを覚えている。
たとえ亡くなっても俳優は映画の中で生き続ける、だなんて
気休めを口にしてみても、おどけたような、達観したような、
あの飄々とした言葉の数々があなたの口からもう紡がれない
というのは、とてもとても寂しいです。
長い間お疲れ様でした。ありがとう。ゆっくりお休みください。
家族とは
血が繋がっていることだけが家族なのか。家族とは何かを考えさせられた。
一家一人ひとりが抱えた事情が重たく深刻な内容で表現しがたい気持ちになる。
実感が湧かないし身近にはないことだから難しい問題だけど、実際こういう生活をしている人がいる現実は受けとめなければいけないと思った。
私と同い年くらいの女の子が自分の体を売りにしてお金を稼いだり、小さい子供が大人から万引きのやり方を教わったり、”こうしなければ生きていけない”というのを目の当たりにした。
「万引きはいけない」、「夜の仕事は世間体からして良くない」と思っていたが、そう思えたのは自分が幸せだからで、他人事に考えていたのに気づいた。
終わり方がハッピーエンドとは言えない感じで、バラバラになった一家それぞれの今後の行方が気になる。子供たちが笑って過ごせる日は来るのか、大人たちは罪と過去を背負って前に進めるのか心配だ。結末がはっきりしないだけに、なんともいえない感情で、後味は微妙。
映画ですので、最高でした。
少し恥ずかしい程のみっともない大人と、拾われた子供達のお話。
常識的には完全アウトな家族。
子供が万引きするシーンは胸が痛む。
以上は現実的な意見。
ただし、映画ですので。
二時間緊張感もあり、何より役者さんの演技が素晴らしかった。子役も生き生きと子供らしくそこに居て、素晴らしかった。
特に安藤サクラさんは凄い。
松岡茉優ちゃんも体当たり演技で一皮剥けた感じがした。
監督の意図がしっかりと感じられる映画が好きなので、私はとても好きな映画です。
あの家族が、今も何処かで恥ずかしいほどたくましく存在している様な気がしてならない。
その後をあれこれと想像してしまいます。
いろいろ考えさせられました
こんなギリギリの生活をしている家庭もあるんだ…と思うと、お金を払って映画館で映画を観ている自分は恵まれているんだなと感じました。
犯罪はもちろんいけないことだけど、同情というか、とても複雑な気持ちになりました…
演技もみなさんすごくよかったです
もし自分で子供を産んだら、もう一度観たいです
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