ファースト・マンのレビュー・感想・評価
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ファースト・メン
2019-014@吉祥寺オデヲン
アポロ計画以前の宇宙船は、命を預けるにはあまりにも頼りなく、見るからに不安なものだった事がよくわかった。
予期しない事故も多い。批判も多くなる。分かってはいたつもりだけど初めて何かを成し遂げるということは想像もつかないほど大変なことなんだと改めて思い知る。
自分の夢だったものが、時間が経つにつれ他人の思いも乗っかってとても重たいものになっていく。それは多分、自分達の日常にもあることで大切なことではあるけど背負いすぎると、逆に潰れかねない。それをライアン・ゴズリングはとても繊細に表現していたように思えた。
彼だけでなく、奥さんも見事。
最近見た顔だなぁと思ったら、リスベットじゃないか。
蜘蛛の巣を払う女からの振り幅がありすぎて、さすがハリウッド女優さんだなと感服いたしました笑
遺物感
テーマ、ネタ、撮影方法など、なんとなく全体的に、良くも悪くも古臭さを感じる作品でした。
地球での映像はざらついた、ホームビデオのような感じに撮影し、宇宙での映像はくっきりとした、最新の機材で撮ることで、過去性と未来性を表現しているように感じました。が、どうにも単調で、集中力がつづきませんでした。
今作は、家族愛がテーマということで、主人公であるアームストロングの家庭でのやりとりが多くありましたが、とくに心に響くようなシーンはありませんでした。ただただ彼のドキュメンタリーを観ているようで、正直、退屈で、しばしば欠伸が漏れました。
NASAでの訓練の場面では、宇宙飛行士と同じ目線を体感してほしいような撮影の仕方で、画面が激しく動くため、緊迫感よりも、むしろ疲労感のほうが強く感じられました。それが狙いだったとしても、あまり好ましくは思えませんでした。
「セッション」、「ララランド」と、若くして成功をおさめてきたデイミアン監督ですが、今回は、個人的には、持ちあげられすぎてつまずいたかな、といった印象の残る作品でした。
せめて、シャマラン監督の二の舞にはならないよう、頑張ってほしい限りです。
Lunar Rhapsody
小さい頃、初めての月面第一歩がアームストロング船長というのは知識としては知っていた。あの有名な「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」の言葉は物心つく前での出来事なのでリアルタイムの感動は分らない。あくまでもテレビや本での話しだ。
今作はそんなニールの月面への冒険譚というべき世界の偉業を描いた内容である。であるのだが、肝心の主人公はあまり感情を表に出す性格ではない。であるので、その主人公を取り巻く人や物、そして情勢や出来事をドラマティックに演出させるというかなり変化球な構成になっている。物語的にはいわゆる“伝記”モノだから粗筋は周知の事実。その中であまり語られることのない細かい出来事が重要なのだが、実はストーリーのキモである、夭逝した娘さんのブレスレットの件は、未確認らしいとのこと。このことからも、主人公の実直さが透けてみえるのだが、しかし映画としての素材はかなり薄くなってしまう。
そこを埋める最大の演出は、主人公を通しての様々な飛行の追体験である。4DXの映画館ならばもっとそれがバーチャルに体験できるだろうが、通常の2Dでも申し分ない程、その臨場感や没入感が体験できた。とにかく息が苦しく感じるのだ。ジェミニ計画での制御不能の状態や、月への着陸、そもそもの冒頭の戦闘機のテスト飛行でも、とにかくまるで自分がニールに成ったかのような感覚がたかが映画館のシートに座っているだけなのに置き換えられてしまう演出方法や、特撮技術のレベルの高さには舌を巻く。決して俯瞰でモノを見させない、当事者意識を強く叩き込む作りなのである。
そして、全体的に覆う『死』というキーワードを激しく同時に静かに訴えかける構成も又、実際の出来事ではあるが、過剰に印象付けされていく。度重なる仲間の宇宙飛行士の事故死がもたらすギリギリのプレッシャーの中で、静かだが内面に強い炎を燃やしているイメージを常に表現させている監督や役者のハードワークに感心しきりである。
“月”という題材を常に意識づけるように、劇伴にテルミンを用いたり、美しい月の明かりを映し込ませたりといった具合に主人公の外堀を過剰に作り込むことに徹しているように思える今作、また新たなアプローチの作品であると、その可能性に評価を与えたい。
静かにそして激しく それをどうやって表現していくか、今作は一つの試金石であろう。
ラストのガラス越しの夫婦の邂逅は、しかし決して一筋縄でいかない、複雑でリアリティ溢れる演技であった。諸手を挙げて万歳が出来ない、これからの二人を暗示しているかのような、本当の姿がそこにある。
見上げてごらん夜の星を、月を。
Today, I watched the movie of First Man who landed on the moon 1969 Apollo 11.
That’s one small step for man , one giant leap for mankind. This movie was very impressive, too.
I found the next sentence in end roll.
Like this. This is based on the real story except some invented. I think Neil threw nothing to the moon. But threw bracelet. I thought that this was a movie of loss and healing.
On the way to back home , l saw the crescent. It was really moving.
宇宙船の中の圧迫感を感じられる
映像が凄い。
宇宙にかける人達のバイタリティが凄い。
自分が宇宙船に乗っているかのうような、訓練に参加しているかのような感覚になれるのが凄い。
…それだけかな。。
とても淡々としてるのと説明や心理描写も少ないので、何が行われてるのか、何の意図がある行動なのかがイマイチ分からない部分も多く、正直楽しめませんでした。
でも実話ということで、人類の偉大なる一歩を知れて良かったです。宇宙船の中の圧迫感や振動など、過酷な環境の片鱗を疑似体験できたのも新鮮でした。
ハエに驚く
35.デイミアン・チャゼル監督の音と映像にハマる。様々な死が過ぎていく中で、大きな感情の起伏を表さないライアン・ゴズリング。実在したアームストロング氏にピッタリだ。いつも通りのライアン・ゴズリングである。ラストシーンの二人の距離感が、その後、別の道を歩むことになる未来を暗示
いざ、"静かの海"へ
月探査計画を描くために人間がいるのではなく、
人間を描くために月探査計画がある映画でした。
そもそも伝記を基にした映画なので当たり前といえば当たり前だとは思いますが。
空気が無いため、音も存在しない宇宙空間。
その静かな宇宙の中の、「静かの海」と名付けられたその場所に、一人の寡黙な人間の、静かな悲しみと静かな孤独がありました。
万が一の事態のためにニクソン大統領が用意した追悼文の結びにはこうあります。
「すべての人々は、夜、月を見上げるたびに、そこに永遠に人がいることを想うだろう。」
この言葉は、幸運なことにアポロ11号の生還により実現しませんでしたが、一人の父親にとっては、まさしくこの言葉の通りになったのでした。
そして、もしかしたら、この映画を観終わったすべての人にとっても。
月のシーンのリアルさは?
この映画は何かと1968年4月にアメリカで公開された『2001年宇宙の旅』との月のシーンが気になる。どちらも実際の月面では無いから。
上記の映画の公開後、1年数ヶ月でアポロ11号の人類史上初の月着陸を果たすのだから。月面の明るさとかは、この『ファーストマン』の方がコントラストなどで良いものかも。
アポロ11号のドキュメンタリータッチだが、月までの到達・地球への帰還の流れは上映時間の制約で省略があるのは仕方ないかもしれない。
アームストロングが亡くなった娘のブレスレットを月に置いてきたのは実話なのだろうか?
ラストは何の会話もなく静かに終わるのだけど。
ZOZOの前澤に観させたい映画
ゼロ・グラビティ的な体感映画でした。それプラス、この映画は重厚な人間ドラマとなっていた。良い意味で観ててすごい疲れた。IMAXの大画面で観たからかもしれませんが・・・。
カメラが近い。そして揺れる揺れる。普通の会話のシーンでさえも揺れてる。ところどころピントが合わないし。手持ちカメラなのか?画面の色調も薄暗い。音楽も地味だ。なんか主人公の奥さんも神経質な人だし、あまり楽しそうじゃない。いやぁ・・・観てて疲れる。鬱々としてくる。
しかしながらクライマックス。
月の上のシーンは、カメラが揺れてない。クリア。そして無音。雑音も音楽もない。
ここだけゼロ・グラビティのような宇宙映画になる。
このシーンがとてつもなく気持ち良い。
なんというか・・・この「撮り方」の対比があるおかげで、主人公の鬱々とした日常と、ある意味そんな日常から逃避するための「宇宙への夢」とか「仕事に打ち込む」といった苦悩が、宇宙によって救われる姿がよく表現されていると思いました。
あとライアン・ゴズリングの芝居が良い。間の開け方とか、表情の作り方とか、芝居による緊張感もあった。
ニール・アームストロングは人類至上初めて月に立った人間。しかし彼は我々と何も変わらない、鬱々とした日常に苦悩する1人の人間であることに何も変わりはない。クソみたいな日常を送ってる俺と同じじゃんwww
宇宙に行くというのは、人間の努力と苦悩の結晶なのだということが良く分かりました。1億円ばら撒いちゃった、どこぞのIT社長に対して観せてやりたい。
なんだろう。感動はそこまでじゃない。
思っていたストーリーとは違ったな。と言うのが第一印象。
この手の映画は、とにかく成果を示してくるけれど、成果よりも生活にフォーカスしていて新鮮だった。
その分、万人が知っている偉業のシーンは何となく薄く、子供や妻の気持ちが表現されていた。
映像は凄かった。
各シーンで色々なカメラを使い分けたそうだから、映画への思い入れがすごく感じられた。
特に月面のシーンはリアルすぎた。Flickrで、リアルアポロの写真をあるだけ見れるけれど、感じたものは同じだった。
生活にフォーカスしていると言っても、そこまで山場がある訳でもないので、あまり印象には残らない。
1番リアルだったのはアポロ1号の炎上シーンだ。
アメリカがソ連と宇宙開発で競い、急ぐあまりの事故によって飛行士がどんどん亡くなっていく。
偉業にもっとフォーカスしていたほうが、そういったシーンは生きてくると思ったし、アポロの歴史書としても更にいいものになったのだろうが、それは一応技術者としての個人的なイメージなのかもしれない。
例えば戦争映画でも、並行して市民の生活もある訳で、宇宙飛行士と言えども家に帰れば父親なのだ。一般人と同じだ。そんな感想になってしまった。
宇宙飛行士個人に焦点を当てた興味深い作品
アポロ11号で、人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロングの半生を描いた作品。
『アポロ13』では、ジム・ラベルと言う宇宙飛行士にも焦点を当てつつ、アポロ13号そのものを描いた作品だったわけですが、この作品は、ニール・アームストロングその人を描いています。そういう意味では、宇宙開発計画については、ジェミニ計画からアポロ計画に至る過程が描かれていますが、あくまでもアームストロング中心。それら計画に従事していた時、アームストロングが何を考えていて、何を感じていたのかと言う事が描かれています。
彼は、比較的おとなしい人物であったため、最初に月面に降り立つ人間に選ばれたとも言われています。その辺りは、上手く描かれているのですが、その人物像は、彼がエンジニア体質であったと言う事もあるのかもしれません。
それと、この作品で初めて知ったのは、彼が第二子を亡くしていたと言う事。それも、彼が一層大人しくなり、いろいろと考えてしまう人物であることに拍車をかけたのかもしれません。
一つ興味深かったのは、「NASA(アメリカ)は、宇宙開発に際して死者が出ることに十分対処できるノウハウと、体制を持っている」と言う話を聞いたことがあります。アームストロングたちが、月面着陸に失敗し、地球に帰還できなくなることを想定した追悼文も準備されていたというのは有名な話です。ですが、興味深かったのは、そっちの話ではなく、エド他のアポロ1号のメンバーが事故で殉職してしまった事に関連するエピソード。エドの妻パットが呆然としているシーンをみると、全然、死者が出ることに対するノウハウも体制も、実は無かったんだなと思わざるを得ません。まぁ、その後、整えられていったと言う事なのかもしれませんが。
素人でも名前を知っている様な宇宙飛行士が、いっぱい出てきます。そう言う意味でも面白いです。ですが、宇宙開発計画を描いた作品で、ここまで一人の人物に焦点を当てた作品は、少ないと思います。なかなか深い映画でした。
個人的にはささらなかった
月面着陸した最初の男ニール・アームストロングを描いた映画。
月面着陸が成功することは史実なのでそこにいたる過程と葛藤が描かれるんだろうと思っていたが、予想以上に家族愛の物語だった。その家族の背景を説明する前半部分がやたらと長いのでかなり退屈。
アポロ11が発射してから月面着陸までは緊迫感があって見所もたくさんだが、結局最後はそれかよ!って心の中で突っ込んでしまった。本当のラストシーンも結構意外で、後日談的なエピソード入れないんだと驚いた。やはりアームストロング家にまつわる家族愛を描いた映画ということか。
それにしてはニールの心情は抑えめな表現。個人的には心が揺り動かされなかった。
月着陸は、TVで観てたなあ!
1969年7月 人類が月に到着。ウサギはいなかった。
翌年の万博には、アメリカ館で月の石観るために並びました。
ニールアームストロング船長のストーリーだ。
娘さんの難病に苦しみ、また男子が生まれる。
奥さんには、ドラゴンタツーの女のクレアフォイ
ザライトスタッフを思い出す。
映画は、時折重く、まぶたも重くなったが、ゴズリングの静かな演技に魅了される。僕は、静かな海と思ってたが、作品では、静かな基地って言ってたなあ!
月は眠気も誘う
これはまた硬派な?映画を撮って来たものだ。
アポロ11号の船長を主人公としながら、ほとんど語らせず、観客の想像に任せるというスタイル。そのために、映像は限りなくリアルに。DREAMWORKSの全精力を注ぎ込んだであろうCGは、全編ライブ放送を観ているかのようだった。
そしてまた、轟音以外はほぼ無音な宇宙空間描写。ツァラトゥストラが響く「2001年宇宙の旅」とは対極をなす宇宙映画となった。
税金を使うのは宇宙なのか福祉なのかという政治の世界と隣り合いながら、ひたすら命さえ賭けて宇宙に臨むための実験や訓練を繰り返しす人たちがいる。彼らにも家族があり、飛行士達を支えながらも、時にはたまらない不安が顔を覗かせる。
そういったことを、ただ淡々と描いていく。それらの結果として、もちろん主人公は人類で初めて月に降り立った人となるわけだが、そのシーンもあくまでクールに描かれる。
つまりこの映画は、月着陸のライブ映像なのだと思う。それを、背景を知った上で見るという贅沢を、現在においてなし得たもの。
ライブエイドを現時点で体感できる「ボヘミアンラプソディー」と重ね合わせて言えば、そういうことではないでしょうか。
舞台となっている「アームストロング船長、月に立つ」を、当時小学4年生で、TV放送を食い入るように見ていた宇宙ファンの自分も、ふと振り返ってしまう映画だった。
何度か睡魔に襲われたのは恥ずかしい限りです。
鑑賞中思ってたこと
デイミアン・チャゼル監督の作家性がビンビンに発出してるなーと。そこに気を取られてしまった。
アームストロング氏は本当に感情を表に出さない方だったんですってー。
アポロ計画はじめ歴史的なことよりも、この映画の製作に関する予備知識がないと楽しめないかもしれない。
従来の映画的演出に慣れきってしまっていると、退屈に感じてしまうかもしれない。自戒こめて。
視点
世界が目にしているもの(或いは見せられているもの)と、見えないもののギャップは大きい。それが時代を超えて語られるほどの偉業であればなおさらだ。
結果的にこのプロジェクトが成功することを知っている「映画の鑑賞者」が想像している(或いは見たがっている)ような作品ではないかもしれない。はっきり言って地味な映画である。
訓練中に起こる数々の苦難、宇宙船という狭くて逃げ場のない空間、また地球とは別世界である宇宙空間と月面、そして人の生と死。ただ、映画の肝はそこではなく、ニールとジャネット、そして子供たちというアームストロング一家の苦悩と愛の映画であり、見えないことにもドラマはあるのである。
ライアンの演技もさることながら、ジャネット(アームストロング夫人)役のクレア・フォイの表情豊かな演技が素晴らしい。
想像以上に重かった!
よくあるハリウッド映画のような、「ミッション達成!やったぜ、ヒュー!」みたいなのが全くと言っていいほど無い映画でした。
映画予告から重い映画だろうとは思っていましたが、まさかここまで重いとは…
スッキリ感は皆無ですが、面白い映画でした。
うちのカミさんは閉所恐怖症なので、絶対観たく無いって言ってましたが、彼女の判断は正しかったですね(*´꒳`*)
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