劇場公開日 2016年1月8日 PROMOTION

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フランス組曲 : 特集

2016年1月4日更新

「未完のまま作者死去」「60年間原稿封印」「製作者の信念により映画化」
良作映画ファンに贈る──実力派キャストが織り成す「奇跡の映画」

マリリン 7日間の恋」のミシェル・ウィリアムズと「君と歩く世界」のマティアス・スーナールツ共演のラブ・ストーリー、「フランス組曲」が2016年1月8日に公開される。それはただの恋愛映画ではなく、かつてアウシュビッツで命を落とした女流作家の未完の遺稿を完成させた「奇跡の映画」だった。

M・ウィリアムズ、M・スーナールツ、K・スコット・トーマスら本格派俳優が集結!
M・ウィリアムズ、M・スーナールツ、K・スコット・トーマスら本格派俳優が集結!

■映画化に至るまでの数々の困難──今、すべてを乗り越え、本作が完成
 あなたは、70年以上の時を経て現れたこの「奇跡」を見たくありませんか?

1942年、アウシュビッツ収容所でひとりのユダヤ人女性が命を失った。彼女の名はイレーヌ・ネミロフスキー。当時、人気作家として活躍していたネミロフスキーが次回作として執筆中だった原稿が、本作の原作「フランス組曲」。未完だった物語が、映画として完成するまでにはどのような道のりがあったのか。その過程を振り返るとき、それは「奇跡」に他ならないと感じるはずだ。

出征した夫を待つリュシル
出征した夫を待つリュシル
街に来たドイツ人将校と出会う
街に来たドイツ人将校と出会う
彼は音楽を愛する元作曲家だった
彼は音楽を愛する元作曲家だった
許されないと知りながらも、音楽を通してひかれ合っていくふたりを描く珠玉の物語
許されないと知りながらも、音楽を通してひかれ合っていくふたりを描く珠玉の物語

流行作家として人気を集めていたイレーヌ・ネミロフスキー。第2次大戦中の1942年、彼女はユダヤ人であったために、悪名高きアウシュビッツ収容所に送られ、1カ月後に命を落としてしまう。続いて夫も捕えられ、同じ運命をたどるが、ネミロフスキーはふたりの愛娘に「どんな時も決して手放してはならない」とひとつのトランクを託していた。

映画のため、精巧に再現されたネミロフスキーの手稿。疎開生活の間も必死に執筆された
映画のため、精巧に再現されたネミロフスキーの手稿。疎開生活の間も必死に執筆された

残された娘たちは、ナチスから逃亡生活を続ける間も母の形見のトランクを大切に保管していたが、そこに入っているノートは母の日記であると思い込んでいた。辛い思い出に向き合うことを恐れ、悲しみとともに封印されていたそれは、実は日記ではなく、ネミロフスキーが執筆していた小説の原稿だった。疎開生活中に小さな文字で書き連ねられていた原稿は、全5部の内の2部分と当時の苦心がつづられた創作ノート。母の死から、実に60年が経っていた。

60年以上を経て出版された原作は、世界中で大きな反響を呼んだ
60年以上を経て出版された原作は、世界中で大きな反響を呼んだ

ドイツの支配で苦境に陥ったフランスを舞台に、そこで生きる人々の姿、そして禁断のロマンスが女性の視点で描かれる物語。娘たちは、母が残した原稿を出版することに決めた。04年に刊行された「フランス組曲」は、物語は未完ながらも、全世界で350万部を超えるベストセラーとなる。ネミロフスキーの真しな思いを伝える創作ノートと、何よりもそこに冷静かつ丁寧に描かれた人々の振る舞いや生きざまが、人々の胸を打ったのだ。

リュシルとブルーノ中尉の禁断の恋は、果たしてどのような結末を迎えるのか?
リュシルとブルーノ中尉の禁断の恋は、果たしてどのような結末を迎えるのか?

戦争当時をリアルタイムに経験し、女性作家ならではの視点で描かれた原作に、ソウル・ディブ監督ら映画製作者は大いに魅了され、映画化を決意する。だが、原作は「未完」。彼らは、原作第2部で描かれた夫を待つフランス人女性とドイツ人将校のロマンスを主軸に据え、ネミロフスキーの創作ノートを基に、物語を完成させることを選んだ。それは、女性作家が作品に込めようとした思いとプライドまでを映画に昇華するという崇高な使命──それが、映画「フランス組曲」なのだ。



■過酷な戦時下で必死に生き抜く「普通の人々たち」、そして「許されざる恋」
 識者たちも証言する
 「今この時代だからこそ見るべき、一人の女性の運命を変えた愛の物語」

第2次世界大戦下が舞台、しかもユダヤ人作家が原作者と聞くと、ナチスのホロコーストがどうしても浮かんでしまうが、本作が出色なのは、「ナチス」という言葉をひと言も使わず、非常事態を懸命に生き延びようとする「普通の人々」の姿をつぶさに描いている点だ。それは、「いつか戦争が終われば、歴史的な箇所のすべてが色あせる。1952年の読者も2025年の読者も同じように引きつけられる出来事や争点を、なるたけふんだんに盛り込まなければならない」というネミロフスキーの強い思いがあったから。時代を超える普遍的なテーマが描かれているからこそ、本作の物語は今の時代にも輝くのだ。

ドイツの支配下にあったフランスの田舎町を舞台に、市井の人々の生きざまが描かれる
ドイツの支配下にあったフランスの田舎町を舞台に、市井の人々の生きざまが描かれる

1940年6月、ドイツ占領下にあるフランスの田舎町。出征中の夫の帰りを待つ妻リュシル(ミシェル・ウィリアムズ)が厳格な義母(クリスティン・スコット・トーマス)と暮らしている屋敷に、ドイツ軍中尉ブルーノ(マティアス・スーナールツ)がやって来る。音楽を愛するリュシルと、元は作曲家だったブルーノは、許されない愛と知りながら徐々にひかれ合い、互いにかけがえのない存在となっていく……。

戦争を題材にしながらも、決して色あせない普遍的なテーマ込められている
戦争を題材にしながらも、決して色あせない普遍的なテーマ込められている

胸を焦がすような禁断の恋を描きつつ、しかしそれは、狭い世界に生きていた女性が、ひとりの自立した自由な個人へと開眼していく姿でもある。憎むべき敵が、突然自分たちの生活に入り込んできたらどう振る舞うべきなのか?ということも、登場人物たちの姿を通して問いかけられる。終盤には、ドイツ軍に追われる農夫をリュシルがかくまい、パリへの逃亡を手助けするというスリリングな展開も用意され、心通わせたリュシルとブルーノの行く末から目が離せなくなるのは間違いない。

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■ミシェル・ウィリアムズ、K・スコット・トーマス、マティアス・スーナールツ
 “良作映画ファン”なら分かる《本格実力派》が集結

アカデミー賞獲得作品など、数々の上質な作品に触れてきた映画ファンなら、出演陣にも目を奪われるに違いない。本作の完成度の高さ、見る者の胸を打つ感動の源のひとつは、本格派俳優たちの確かな演技力である。

リュシル役のM・ウィリアムズ
リュシル役のM・ウィリアムズ
ブルーノ役のM・スーナールツ
ブルーノ役のM・スーナールツ
義母に扮したK・S・トーマス
義母に扮したK・S・トーマス

厳格な家で夫を待つフランス人女性リュシル役には、「マリリン 7日間の恋」「ブルーバレンタイン」「ブロークバック・マウンテン」で3度のアカデミー賞ノミネートを誇るミシェル・ウィリアムズ。彼女と許されない恋に落ちるブルーノ中尉には、名匠ジャック・オーディアール監督の「君と歩く世界」の演技が絶賛され、セザール賞有望若手男優賞を獲得したマティアス・スーナールツが扮した。このふたりは、2014年にルイ・ヴィトンがホリデイシーズンに合わせて公開したキャンペーン「マイ・パーフェクト・ウィッシュリスト」にも登場。同キャンペーンは、数々のセレブが「自分がこの冬欲しい」同社製品を選んで紹介しているものだが、ウィリアムズ、スーナールツへの注目度の高さが分かるはずだ。なお、ウィリアムズは15年、スーナールツは14年の同ブランドの広告塔も務めている。

サム・ライリーも農夫役で出演
サム・ライリーも農夫役で出演
注目のドイツ俳優トム・シリング
注目のドイツ俳優トム・シリング
注目女優M・ロビーの出演も注目
注目女優M・ロビーの出演も注目

リュシルの厳格な義母役には、クリスティン・スコット・トーマス。アカデミー賞主演女優賞ノミネート作「イングリッシュ・ペイシェント」ほか、多くの作品で高い評価を受けてきた名女優が、人間ドラマに深みを与えている。さらには、「オン・ザ・ロード」「コントロール」の主演で鮮烈な魅力を放ったサム・ライリーも、終盤でスリリングな逃亡を展開する農夫役として出演。映画ファンの話題をさらった「ピエロがお前を嘲笑う」の主演俳優、トム・シリングの出演も見逃せない。また、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のマーゴット・ロビーも、トレードマークのブロンドを黒髪に染めて出演。海外版トレーラーも公開されたばかりの「ザ・レジェンド・オブ・ターザン(原題)」のヒロイン、ジェーン役や、DCコミック原作「スーサイド・スクワッド」も控える注目女優だ。

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