ソーシャル・ネットワークのレビュー・感想・評価
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知的財産
自分が考えている事は、世界中のどこかでは全く同時に同じことを考えている人は大勢いるはずで、
でもそれを知的財産として所有したかったら
人より早く行動に移して実現化し、発表し公認させる必要があり、
やはりなんと言ってもスピード勝負になってくるわけで…、
でもそうすると、能率を上げるために人材というエネルギーが必要になり協力者が必要になってくる。
けれど、人のエネルギーってのは、化石エネルギーなんかとは違っておのおの心を持っているわけで
だから、その相手の心を無視して人に協力してもらおうとすると
スピードは加速するどころか、減速、場合によっては離散してしまうこともある…
(続きはブログに綴ってます…ブログはちょいネタバレありデス)
フェイスブックつて?
マークは本当に冴えない男の子。でも抜群にコンピュターに長けている。学生のうちからサイトを立ち上げて友達の協力や色々な人との関わりで急成長していく。裏切りや、ドラックなど訴訟を起こされたり。でも彼は一途にわが道を行く。本当にあった話で、チュニジアの政変もフェイスブックに関わりあると言う。二時間飽きさせない映画でした。良くも悪くもインターネッツトの時代だと痛感しました。
マークが書いたプログラムは彼の長大な失恋白書
19歳のマーク・ザッカーバーグは、思いついたことをすぐさま早口で喋りまくる。物事を論理的に解釈し組み立てる才に長け、負けず嫌いで相手の気持ちや考えに配慮なく論破していく。
コミュニティ・ツールFacebookは、そんなマークの幼稚さと常識のなさが作り上げた産物と言え、そもそも大儲けを狙ったわけではなく、別れを告げた彼女への腹いせが発端だ。
そんな何となく構築したプログラムが大金を動かし始める。特別な投資や設備なしで世界的な企業が誕生する現代の社会構造が浮き彫りになる。新しいビジネスモデルの誕生には常識に囚われない遊び心とアイデアが必要であり、彼の特化した才能がそこにマッチしたのだろう。
コンピュータもOSといったプラットフォームの覇権を争う時代から、完全にネット社会に移り、いままたネットは細い枝の先の小さな葉っぱが太い幹を支配する逆転構造の時代になった。Facebookやtwitterがその代表格だ。
この映画を観ていると、以前は考えられなかったビジネスモデルが、ひょんなことから細胞分裂でもするようにいとも簡単に誕生する。そして、儲けると分かれば大人たちが群がりはじめる。
そんなことはよそに、彼はただ彼女とよりを戻したかった、彼女と仲良くなりたかっただけというラストが切ない。彼の書いたプログラムは、人付き合いに不器用な青年の長大な失恋白書なのかもしれない。
ジェシー・アイゼンバーグが長い台詞を早口で喋る演技には、文字通り舌を巻く。
音楽がとなりのスクリーンに漏れるのではないかという音量のパブの中でも、台詞が際立つサウンド設計も見事。
何を求めて見るのかによる
個人的な感想として
ITが普及した時代でも人間の基本的欲望は変わらないということです。
映画の中でデビット・フィンチャー監督は人の欲するものを美化することなく描いていきます。
その対象が、名声であり、金であり、愛であり…。赤裸々に
ITで人々に支持される上での共通点として
クールさ、無料であること、早さ、があります。
主人公マーク・ザッカーバーグが所属する世界一の名門、ハーバード大学。
(当時の名称)「ザ・フェイスブック」はその名門所属の学生からしかメンバーを集めませんでした。
クールさを演出するためです。
また、無料で公開しておりながらバナーを貼り付けることなく、広告収入に頼らなかったのもクールなSNSというイメージ戦略に一役買いました。
(ミクシィの場合、会員が「東大生」だけということにはなりませんでしたが、あえて紹介制の「完全会員制」を導入していました。
紹介されないと入会できないというハードルがかえってクールなイメージを作り上げていたと思います)
ITに求められる早さに関しては「フェイスブック」では一悶着あり、SNSをリリースしてからマークはアイデアの盗用として訴訟されます。
この業界ではどんなに優秀なアイデアであってもそれは一秒で早くリリースした者にしか恩恵は得られないからです。
今や、超有名IT企業となった「グーグル」ですが、経営者トップ3人が三位一体となって成長していきました。
しかし、「フェイスブック」では創設メンバーのマークとエドゥアルドの2人に、IT界の大物、ショーンが加わることで運営体制の歯車が狂っていきます。
ショーンが介入してからの「フェイスブック」は圧倒的な資金と驚異的スピードでその登録者を増やしていきます。
一方で、マークとエドゥアルドの信頼関係に入ったヒビは大きくなっていき、どうなっていくのか…。
ここから先を知りたい人は劇場へ足をお運び下さい。
ちなみにこの映画のポスターですが、非常にシンプルです。
主人公マーク扮するジェシー・アイゼンバーグが登場しているだけでキャッチコピーに
天才
裏切り者
危ない奴
億万長者 とだけ書かれています。
個人的感想としては「天才である部分」と、「危ないやつとしての表現」がもう少しあってもいいと思いました。
あえてキャッチコピー風に書くなら、マークの印象は
正直者(自分自身に)
裏切り者(ハーバードでの同志にとって)
不器用(生き方)
(それでも)億万長者(になってしまった) といった感じでしょうか。
個人的には上にあげたことも理由の一つとして
5点中3.5点の評価にしました。
ちなみにあるサイトのレビューを見ると「ソーシャル・ネットワーク」を観た人の評価の平均点は80点より上くらいでした。
それでもありがちなアメリカ的なハッピーエンドで終わらせない部分にむしろ好感を持ちました。
映画「セブン」でも漂わせていたデビッド・フィンチャー監督特有の「後味の悪さ」(笑)がかえって観客に考えさせることになっていて良かったです。
私はIT界の抱えるスピード感や熱を感じたかったから、それに関しては満足を得ました。
タイトルにも挙げましたがドラマティックさや、知的興奮を求めて観にいくのなら正直あまり点数はあげられないような気がします。
いい映画でした。
主人公のマークは、アスペルガーっぽい感じで、会話もたいてい噛み合わない。しかし、天才。酔った勢いで簡単なsnsを作ってしまったり…。
青春映画としてはベタな演出が皆無なので、ボーっとしてるといつのまにか終わっている。そんな映画。
ナップスターの胡散臭い社長にマークがどんどん引っ張られる場面では、まるでアムウェイの勧誘に乗せられてる若者を見ているようで古傷が傷みました(>_<)
劇中にハーバードの大学生や、派閥、いじめ、パーティー、講義の様子などが描かれていて、興味深い。世間的にはエリートに違いないんだが、人間的にはその辺の若者と大差ない んだと納得。 ただ、日本の大学生よりタフでしっかりしてるけど。
最後にネタバレ。ラストにマークが、フェイスブックで振られた彼女の名前を検索にかけます。すると、元彼女のプロフィールが…。 マークは友達申請して、何回も何回も更新する。 返事が待ちきれずに。
snsという新時代のツールが、新しい孤独を生んでいるという仮説が浮かんだりもしました。
まあ、マーク・ザッカーバーグは孤独だけど資産はある。ワシは孤独で資産がない🎵
興味深くはあるが、うーん。
話の内容は嫌いじゃないし、自分も利用しているFacebookがどのように出来たのかを知るのは、とても興味深かった。
しかし、全てが良くも悪くもアメリカ人っぽい。
1. どうして今更、Facebookの不利になるような内容を映画で暴露するのか。
→多少汚いことしても、最終的に成功していれば、「しょうがない犠牲」くらいにしか取られないと予測しての映画。
2. 創始者のマークは頭はいいはずなのに、ナップスターのショーンの言いなりになっちゃう頭の弱さ、これも映画で言わない方がいいのでは?
→完璧な人間を演じると必ず反発をくらう。だから、天才だけど多少頭の弱い感じを引き出して、一般人ウケする、一般人が共感して感情移入しやすくなるキャラ設定。
3. 最近、時間を行ったり来たりさせる手法が流行ってるの???
→この映画に関してはこの手法じゃなくて、もっと天才の思いつく画期的な見せ方が無かったのかい???とか。
最終的にエドゥアルドを立ててるようにも見えたけど、これは誰の立場に立って作った映画なんだろう?
マークの立場なら、エドゥアルドをもっと悪役に描けばいいのに。
なんか、位置関係も不十分。
でも、あの若さでFacebookを作ったことは素晴らしい。
その経緯が見れたのは、面白かった。どんな内容であれ。
これからFacebookを開く度、この映画のモヤモヤ感は思い出すだろうけど。
きっとFacebookの良い宣伝になっただろうな。
結局、天才マークの戦略なんだろう、これも。と斜に構えて見てしまう、私ww
非常に「未熟」
非常に「未熟」。
青春モノの映画にしては、興奮しないし、長い台詞にしては、感心しないし、
もちろん社会へのSNSの危険性の警告なんてないし、
Perl使いの天才ってどーかなーって思うし、主人公の環境・背景・思考が描き方が不十分だし。。。
映画も、カメラワークも、題材も「未熟」。
あるいみ、悲しい映画。
「YOU DON'T GET TO 500 MILLION FRIENDS WITHOUT MAKING A FEW ENEMIES」を真に受けてフェイスブックを止めようかなって思うように作られているのなら或る意味成功だといえよう。
さてと、Facebook 止めておこう。
洪水のような台詞、能面のような主人公の描写で全然感情移入できませんでした。
本作のレビューが遅れたのも、評価に対して小地蔵の心の中に迷いがあったからです。演出は優れたモノとは思いますが、何しろけたたましく、洪水のようにしゃべりまくる登場人物の台詞の量に圧倒されました。人物の心情を風景が代弁するような情緒的なカットがほとんどありません。映画のいい悪いとは別に、個性的な演出に好みが分かれてしまう作品なのです。
もう一つ気になった点は、マーク・ザッカーバーグの心情がほとんど描かれていません。ドラマは、マークを取り巻く群像劇として展開します。そのため、誰に感情移入したらいいか分からなくなってしまいました。
それというのも、脚本を担当したソーキンは実際にマーク・ザッカーバーグに取材を申し込んだが断られたため、マークの心情については裏取りができていないからなのです。 また原作からして、著者であるベン・メズリックも、ザッカーバーグだけでなく当時を最もよく知る人物としてエドゥアルド・サヴェリンに取材を申し込んだが、双方ともに拒絶されたそうなのです。
こののような経緯により、完成した映画・書籍は、フェイスブック側の協力は得ずに作られており、マークを訴えたエドゥアルドの視点に偏っている部分が多く見受けられました。
だから、マークは「ぼくの人生はドラマチックじゃないよ」と自身を否定的に描いた映画を、事実に反するとして無視。試写にも姿を見せなかったそうです。(さすがに、全米公開後に映画館を借しきり、facebook社員全員と共に見たそうだが)
但し実在の人物だけに、観客の感情移入をあえて避けたとの評価もできます。周囲へ証言を積み上げていき、そこからまるでミステリーの犯人像に迫るかのようなシャーナリスティックな手法。それは、フェイスブック誕生という歴史的出来事を、ドキュメンタリー的に浮かび上がらせている側面も否定できません。
フィンチャー監督は客観性にこだわり、マークを演じた主演のアイゼンバーグに対し、一切感情を出すなと指示を出したそうです。いつも冷静沈着で、能面のような演技に徹していたのは、このためでした。(だからマークに感情移入するのは難しいですね。)
元々は、自らの失恋の腹いせとして、ハッキングし得た女子学生の身分証明写真をインターネット上に公開し、公開した女子学生の顔を比べて勝ち抜き投票させるゲームとして作ったことが、冒頭に描かれます。自らを世界最年少の億万長者に導くアイディアは、ナンパの発想から出てきたなんて、ユニークですね。
ただその後のフェイスブックを立ち上げ、爆発的に広がるさまは、台詞で語られるだけで、なんで広がったのかよく分かりませんでした。
また本作を分かりにくくしているのは、二つの時間軸で語られているからです。一つはフェイスブックのヒントを提供したウィンクルボス兄弟が、知的財産の盗用で訴えた裁判シーンと、もう一つは、裁判で係争される当該事項の当時のシーンが、交互に交叉していく構成なので、しばらく立って全体像を掴まないと分かりづらい展開となっています。
ドラマは、マークの成功を決して美談にしないところがポイントでしょう。人と付き合うのが苦手なマークは、ネットで手軽に友人が得られるシステムを開発し、5億人もの「友」手に入れることができました。しかし、巨万の富を手に入れたことが徒となって、フェイスブックの立ち上げに協力してくれた親友たちを、敵に回さざるを得なくなったとは何とも皮肉です。あの内容では、確かにマーク本人が異議ありと思うのは、仕方ないでしょう。マークを訴えたウィンクルボス兄弟にも、エドゥアルドにも問題はあったからです。但し、ラストのテロップで、彼らのその後も紹介され、少々救われた思いで見終わることができました。本作を批判する評論家は、マークのことを守銭奴のようにこき下ろします。しかしそれはヒジネス上の避けては通れない毀誉褒貶であって、戦い終わればマークにだって、闘った相手を尊ぶ騎士道精神はちゃんとあったのですね。
ところで双子のウィンクルボス兄弟は、ひとり二役で演じていたことをあとで知りびっくりしました。あまりに自然で、いわれてみないと絶対に気づけないでしょう。
追伸
実名登録が前提のフェイスブック。小地蔵は、バーチャルな存在だけど、わがリアルな分身のほうは、そろそろフェイスブックに実名を登録して、懐かしい旧友を捜してみようかと思います。
やっぱり、デビッド・フィンチャー!!!
あっという間の2時間でした。私は彼の作品は好きなんだと、再確認。
音楽の洪水に、近くにいたおじいさん辛そうでしたが...最近みょうに長い、これでもかに辟易してたので、観せてやるな方々!!!これくらいの尺にまとめて欲しいです。
興奮するか疲労するか><
フェイスブック 裏側のお話です。
成功するまでの道のりは、
それほど派手ではないのだけれど、
天才中の天才が何人か出てきてワイワイと(笑)やるので、
ドラマになってます☆☆
ただ、彼らのスピードで話が展開してしまうので、
ノッて楽しむか、くたびれてしまうかは、
評価のわかれるところかもしれません。。
ゴールデングローブ賞 おめでとうございますvv ^0^
Youre so fuckin special
予告編ではRadiohead「Creep」のカバーが印象的でした。
台詞の細かさに圧倒され、登場人物の演技に違和感がなかった。
夜の街、景色、どの映像も美しい。
コメディでもあり、サスペンスでもあり、
ドラマとして非常に良く出来た作品でした。
「あなたは性格の良い人を振る舞っているだけ」
この言葉を言われたら傷つくよ。
ジョンレノンが歌うビートルズの原曲「Baby Youre A Rich Man」が、
エンドロールで聴けたのは嬉しい。
フェイスブック創業者のプライバシーも公開、クールな映画
映画「ソーシャル・ネットワーク」(The Social Network)を有楽町マリオン9F(東京・有楽町)の丸の内ピカデリーで観た。世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」の誕生をめぐる人間ドラマ。
満席だった。映画の面白さもさることながら、今をときめくフェイスブックへの関心の高さも人気の秘密なのだろう。
映画のカタログに「YOU DON'T GET TO 500 MILLION FRIENDS WITHOUT MAKING A FEW ENEMIES」とあるが、この映画はまるで、ライバル企業がフェイスブックのネガティブキャンペーンをするために作った映画のようだった。映画冒頭の彼女との会話のシーンで、観客は、フェイスブック創業者の「頭はいいがくどい性格」に辟易する。
その後も、「こんな人があの、フェイスブックの創業者なのか?」「あのナップスター創業者がフェイスブックにこんなに関わっていたのか」と驚きの連続。
フェイスブックの急成長神話の裏側をエンターテインメントとして楽しめた。
プライバシーを公開するフェイスブックの創業者だからこそ、ここまで自分をオープンした映画を容認できたのかもしれない。
すべてがあってFacebookが生まれたんだね!
僕の場合は、マークのことを名前ぐらいしか知らなかったので
最後まで楽しくみれました。
ほんまエンジニアとして天才やったんすね~
マークは!(ハッキングとかかんなり興奮)
キャストもよかった~
マークはオタクっぽいし、ショーンはちょい悪でチャラっぽいし
エドゥアルドは一番普通っぽく視聴者に一番ちかいかも!
あんまりお金に執着してなさげな純粋なエンジニア
天才マークと、ビジネス家としてそれを利用したいのか単純に
サポートしたいのかわからないショーン
エドゥアルドはその2人の展開についていけなく嫉妬してしまう!?
いや~おもしろかった☆
ただ、IT関連じゃない人、今回一緒にみにいったひとも
そうなんすけど、あんまおもしろくないかもですわ。
Facebookやマークという人物に詳しい人もそうですが!
みんなに共感。余韻に残る人物像。
<1回目の鑑賞後のレビュー>
率直な感想は物足りない。話はfacebook立ち上げから100万人を突破し成功を納めた話や訴えられた話を中心に振り返りながら展開していく。
すごく主人公マークには共感もてたし、みんなの言い分も気持ちもよく描かれてたと思う。いい作品です。また観たいしDVDも買うでしょう。
ただ物足りないのは訴訟が復活の国だから最後はすべてお金で強制終了みたいなのが残念。その時やその後のシーンも観たかったな。盛り上がるだけ盛り上がり、最後で急に終わるなんて。
スッキリしないからまた観ようかな。と思わせるのは人物をしっかり描いていたからだろうな。
最後に友達承認を待つ姿が少し悲しかった。
<2回目観賞後のレビュー>
この物語には2つの時間軸が流れる。マークがfacebookを作り出し100万人越えするまでの半年間。訴訟されてる数日間。過去から現在に向かいながら時間軸が交差していく。
考えてみると半年間余りで西海岸のあのすごいオフィスでCEOになり、会員数100万人突破させることだけでも驚くべき事実だ。
その一方で友達や恋人を失い、ビジネスパートナーまでも失っていく孤独さ。その瞬間に手にした「CEO bitch」と書かれた名刺。失ったものと手にしたもの。すごく印象深く描かれている。
個人的にはニューヨークでピーターと出会ったシーンでマークが繰り返し、おっしゃる通り!とつぶやくシーンは唯一自分と同じ価値観の人物に出会えた瞬間だった。あまり感情を出さないマークにとって印象に残っている。
2回目見終わって、1回目よりもこの作品が好きになった。facebookをやってるやってないに限らず、facebookを知らなくても十分に楽しめる作品。12歳以上の制限はあるが、是非観てほしい1本です。
天才も人間
ハーバード大学に通うモテないオタクの天才くんが、
世界最大のSNS『Facebook』の創設者となって、得たモノ失ったモノは…?
実在も実在、まだまだ現役26歳の億万長者の姿を描いた、ほぼまっさらノンフィクションの作品。
たった7年前の、いち個人の事を映画にしちゃうなんてホットだわね〜!奥さん!
…とはいってみたものの、
主人公のマーク・ザッカーバーグなんて人を全く知らなければ、『Facebook』って?えへッ?
っていうくらい、何にも解らないオイラ。
ただでさえ、コンピューターやら経済やら全く疎いもんだから、
興味のある人の『ドップリ感』と比べたら、オイラはきっと20%くらいのもんだったろうな。
でもね、面白かったんだよね。
青春映画っていえるかな?そんな視点で。
自分の才能にこの上ない自信を持ちながら、それ以外には自信を持てない自分にも気付いている。
でもそれを認めたくないから、ますます自分の世界に没頭していく…
お金や名声を求めるワケではなく、
ただ、自分の才能をもっともっとカタチに表す事、
そうして生み出した物が認められて成長していく事だけに、
悦びを感じるようになっていく…
それを満たしてくれる、ビジネス相手のオトナ達との関わり…
そんな興奮の中、彼の胸の奥には何かどんよりとした虚しさが常にまとわりついていたんではないかな?
とか、
親友を傷付け裏切る結果になった事に対しても、申し訳なく思う気持ちはあっても、
自分の思いや考えをどう表現したらいいのか『正解』が出てこない、コンピューター相手なら完璧な『正解』を出せるのに…
決してそれを口にはしないけど、自分には『大事なものが欠けている』って感じ始めた、
けどやっぱり、自分の否を認められない弱さから、更に自分の才能で武装を固めていく…
彼の中にあった葛藤は?
脳みそとココロのどちらに、より重くのしかかってきたんだろう?
なんて考えてみたりしてね。
それでもって、主人公マークを演じたジェシー・アイゼンバーグって俳優さん!
これまでじっくり見たことがなくて、そのお陰で無駄にイメージがついていなかったからもあるんだろうけど、
ぴったしハマり役だと思いましたのコトよ!
理屈屋さんで傲慢でイケスカナイとこが目立ちはするが、
ホントの悪いヤツじゃない、純粋で不器用で、時に無邪気、
でもやっぱり何考えてるかよく解んなくて、どこか気味悪い…
どの表情を雰囲気をとっても、もうマークでしかなかったもん!
『演じてる』って感覚は一瞬も感じなかった…凄いと思った。
それと、原語のまま理解できないのをこんなに悔やんだ事がないという程の、ハイテンポな言葉の応酬も面白かった。
聞いているこっちが呼吸ができなくなるかと思ったわ。
会話劇…っていうの?お見事(まぁね、字幕読んでたオイラが言うのもナンですけど)!!
あと忘れちゃいけないのが、まぁ敵役にあたるのかな…イケメンマッチョの双子くん。
結構アタマ働かせながら画面に集中してる中、
この『正統派ハンサム顔』『秀才』『ボート部エース』『おウチ裕福』『紳士的』な双子が、
なかなかソフトで上品な笑いを所々ちりばめて下さって、これも素敵なアクセントでございましたわ。
ラストシーンの締め方が緩かったのも、
映画で一回完結させちゃってなくて、そのまま『今』の『現実』に繋がってるって感じで、オイラ好きだったな。
ドキドキハラハラどんでん返しがあるワケでも、ネタバレ厳禁ってワケでもないから、
もう1回観てみてもいいな〜と思った。
きっと、今回は見逃したり理解が追いけてなかった部分に気付いて、心でももっと感じられて、もっと楽しめそうな気がする!
マシンガントーク
マークのマシンガントークのスピードで全編が進む。
彼女に振られたことがきっかけで、フェイスブックのもとになるサイトをつくっちゃうわけだけど、
そもそも彼女は、マークのどこに惚れたんだろう?
映画の中のマークは、イヤな奴にしかみえないんだけど。
人を無視して自分の考えだけをマシンガントークで話し続ける。
彼女じゃなくてもそばにいるのがいやになると思う。
たしかにフェイスブックで成功を収めたかもしれないけど、
はたしてそれは、自分自身をふくめ、みんながハッピーになれることだったのか?
周りとの訴訟も金銭で和解しただけで、根本的な解決にはなっていないと思うし。
この先もマークにはさまざまな問題がふりかかってくると思うんだが・・・
Facebook非協力。どこまでが事実?
全世界で5億人ものユーザが登録しているFacebookの創業にまつわる物語。しかしながら、制作に際してFacebook側の協力は得られず、どこまでが事実で、どこからが創作なのかが不明である。
この手の物語には、仲間内での衝突が数多く繰り広げられるものですが、Facebookの場合も例外ではありません。映画では、Facebook着想の頃の映像で始まっていますが、物語の作りとしては、今から過去を回想すると言う作りになっています。しかしながら、現在のシーンよりは、回想のシーンがメインとして描かれており、創業から今までほぼ時系列に描いていると見ても良いと思います。
基本的に事実を描いているので、あっと驚くような出来事は少ないですが、Facebookの未来を決めたのはショーン・パーカーとの出会いでしょうね。パーカーというIT業界の先達がいたからこそFacebookがここまで大きくなったのは恐らく間違いないと思いますが、また、それが故に、結果としてザッカーバーグは、友人であったエドゥアルドを裏切るような事になってしまったんでしょうね。
ところで、Googleを抜いて世界一のアクセス数を誇り、世界的にはFacebook全盛ですが、日本ではイマイチ。その理由は、Facebookが実名を基本としており、匿名を好む日本人の特性には合わないと言われていますが、どうなんでしょうかね?
映画の話に戻ります。結果として、ザッカーバーグは、数多くの友人を失いながら、巨万の富を手に入れた様な描かれ方をしており、ちょっと悪人過ぎる描かれ方をしています。新しいものを創り上げていくときには、少なからず周囲との衝突はありますが、人間的魅力のない人物に付いて行く人は少ないと思います。先にも記したように、この物語を描くに際してFacebookの協力は得られていないので、どの位まで真実に迫っているかは不明ですので、話半分と思っていたほうが良いのでしょうね。
全米映画批評家協会賞を始め、様々な賞を受賞したり、ノミネートされていますが、私的には、正直、そこまでの作品には思えませんでした。頭が硬くなってしまったんでしょうか? まだまだ現在進行形の話であり、物語の深みが足りなく感じました。もう少ししてからでも、映画化は遅くなかったのではと思います。
自分の中で、安易な感情が浮かんでこない。
安易な感情が浮かんでこない。
感動した!傑作だ!素晴らしい!駄作だ!ツマラン!
どの感想も浮かんでこない。
圧倒的な言葉の洪水と、それに呼応(若しくは相反?)するスタイリッシュな映像の応酬。
ひたすら視覚聴覚触覚を嬲られ続けたみたいな。
目まぐるしい。
息継ぎができない。
箸休めも許されない。
気を緩めると場外に放り出される。
カークラッシュ、炎上、銃撃戦、絨毯爆撃…。どのアクションにも引けを取らない、むしろそれ以上に悠長な展開を許さない。
理論と罵声と賛辞と嫉妬と憤怒と欲望がひたすら駆け巡る。
気が付けば、幕が下りていた。
実際、筋書きだけを語ると、何てことはない話。
“ある天才青年”の成功の軌跡、彼を取り巻く人々・環境の、所謂「こういうことがありました」という至ってシンプルな内容。
それを、こんなスリリングにドラマチックに仕上げてしまうデヴィッド・フィンチャー…。
やっぱり、彼は凄かった。
では、これは惜しみのない賛辞?
うぅん…まだ、そこまで感情が追い付いてない。
疾走感溢れる傑作
世界最大のSNS FACEBOOK創業者マーク・ザッカーバーグの成功の裏表を描いた映画。
なのですが、単なるサクセスストーリーではなく、
オタクならではの欠陥、仲間の裏切り、周囲の嫉妬、成功したが故の金銭闘争などを織り交ぜながら、ネットメディアならではのスピード感を、会話の情報量、時代の栄枯盛衰、息もつかせぬ展開でスクリーンに表現した傑作。
成功物語は得てして後味悪いものも多いのですが、
本作に関してはラスト5分で表現される成功と引き換えに失った親友など人間味がそれを払拭しています。
The White Stripes、Super Furry Animals、The Beatles、John Lennonなど音楽が良いなーと思ってみていたら、
Nine Inch Nailsのトレントレズナーが音楽担当なんですね。
映画の疾走感が音楽と映像、編集によって絶妙に表現された傑作だと思います。
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