劇場公開日 2008年3月7日

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「アナソフィア・ラブが年齢をジャンプするとこうなるのか」ジャンパー kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0アナソフィア・ラブが年齢をジャンプするとこうなるのか

2019年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 サミュエル・L・ジャクソンの髪型はウケを狙ってるとしか思えない映画と、そうでない映画に分かれるように思う。基本的にはスキンヘッドか短髪なんだろうけど、アフロが似合う『パルプフィクション』や、もっともインパクトがあった長髪の『アンブレイカブル』や『ジャッキー・ブラウン』のイメージが残ってしまい、彼の出演作を観る前にはいつもワクワクさせられる。そして、今回は白く染めた短髪。ちょっと怖い感じです。

 超能力の中でもテレポーテーションだけを扱った作品は珍しいので、かなり期待はしていました。フタを開けてみると・・・あれれ、少年時代のパートが面白かっただけに大人になってからは全く面白くない。これじゃ単に自由を手に入れた超能力者の道楽三昧を描いただけのマスターベーション映画だ。

 アクションはまぁ面白いけど、最近のCG技術で何でも出来ちゃうという先入観があるため、「あら、これだけ?」と拍子抜けしてしまいました。ローマ、エジプト、東京と、自由に飛び回るのは観ている者も瞬時に旅行できるような錯覚に陥って楽しいことは楽しい。だけど、『007』シリーズのように世界各国を飛び回るような映画もあることだし、それを縮めただけの旅行映画のような気もします。

 一番辛いのは、主人公が犯罪者なんだし、昔からパラディンとジャンパーの抗争があったとしても感情移入などできないこと。魔女狩りのように迫害された人々とは本質が異なるってところもストーリーの弱点なのでしょう。また、5歳のときに生き別れとなった母親(ダイアン・レイン)にしても説明不足のためかインパクトが薄い。

 日本にもジャンプしてくるんなら伴淳三郎の映像でも流せばいいのに・・・あ、それはアジャパー

kossy