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"ジャンプ"の映像表現にのみ賭けた、その潔さが痛快
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  ヘイデン・クリステンセンとサミュエル・L・ジャクソンの激闘といえば、アナキン対メイス・ウィンドゥ。と見れば、ジェイミー・ベルはかなり変形されたオビ=ワンに見えてくる。ヘイデンがときおり見せる上目使いの邪悪さに、いやアナキンじゃないんだからとツッコんだりという続「スター・ウォーズ」な楽しみ方も可能な本作だが、それとは別にこの映画には映画館で体感するべき表現がある。

  それは"ジャンプ(特殊能力による瞬間移動)"で別の場所に出現する際の、視覚的かつ音響的表現。その出現の瞬間が、摩擦と重力を感じさせるところが新しい。これまで映画で描かれてきた瞬間移動のように、ただそこにポッカリと出現するのではなく、あるはずのない時空の隙間から得体の知れない引力のようなものによって絞り出される、そこには本来ものすごい抵抗と摩擦が生じている、そう感じさせる身体の微妙な振動と音と伴って、ジャンパーたちは出現するのだ。この瞬間の触感にも近い刺激は、映画館の大画面と大音響でなければ体感できない。この映画は、ストーリーでも登場人物の心理でもなく、この出現の瞬間の体感映像にのみ賭けている。その潔さが痛快だ。

(平沢薫)


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