ファイト・クラブのレビュー・感想・評価
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これがフィンチャーのユーモア
午前十時の映画祭11にて。
スタイリッシュにしてスリリングな、サスペンスコメディー。
そう、この映画はコメディーにほかならない。
3人のメインキャストがノリノリで演じている。
と言うより、一番乗っていたのは監督のデヴィッド・フィンチャーご自身ではないだろうか。
ビルの爆破シーンが衝撃的なので、後に起きた同時多発テロを予言した作品だと勘違いされたりしたが、反グローバリゼーションを含めて思想的な意図を勘ぐるのは野暮というもの。
暴力的な表現にどぎつさはあるし、石鹸の原材料なんて笑えたものではないが、超ブラックユーモアだと言えよう。
奇抜な原作小説を得て、フィンチャーはあらゆる実験的手法を用いて、嬉々として演出しているように感じる。
一切無駄がない凝りに凝った演出の細部は、何度も繰返し観賞してやっと気づけたりする巧妙さだ。(あ、サブリミナルは遊びかも)
これ以上は…「口外してはならない」ので。
とにかく、私はフィンチャー作品の中でこの映画がいちばん好きだ。
とてもよかった
前に『カナザワ映画祭』でスクリーンで見た時は寝てしまった。今回が初めてスクリーンでちゃんと見れた。何度見ても面白くて、激しく心を揺さぶられる。
エドワード・ノートンがなで肩のヒョロガリであるため、ネタ明かしをされてブラピであると言われてもカリスマ性が全然ないので結び付かない。いくら不眠症でもあんなにエネルギッシュに、ダブルワークなどできるだろうか。
アメリカなら、アマレスの経験者がごろごろいそうな印象があるのだけど、ファイトクラブには来ない。オタクの、運動や格闘技経験のない人が考えた感じの話だ。
廃墟に勝手に住んで野良犬のような暮らしをしてみたい。
暴力、グロは苦手ですが
よく出来た脚本、音楽、美術で、少し見られないシーンはあったものの、楽しめました。
最初の自助グループまわりが、後半に効いてました。
暴力によってしか、身体性、生きる本能を感じられなくなっていることへの痛烈な批判や怒りを感じました。相手に向かう暴力が自分に向かえば自傷、これも自らの身体性に救われるための症状のようです。
10数年ぶりの鑑賞。 真相を理解して見ると色々な伏線が仕込まれてい...
10数年ぶりの鑑賞。
真相を理解して見ると色々な伏線が仕込まれている事が分かって、違う楽しみ方が出来ますね。
ラストシーンが現実とも思えないし、全てが夢オチって含みも有るんでしょうね。
マーラが眺めのいい部屋のお嬢さんだったとは今回初めて気付きました!
しんどい笑
地下格闘技の設定とビジュアルが先行して話題になった作品だと思うけど、一方でトリック要素が強いサイコサスペンスということになるのかな。だから、最初観たときは、あれ、こんな感じなの?と意表を突かれ個人的にはハマらなかった映画。よくできてるのはわかるが凝り過ぎててしんどい笑
それを言うとセブンもそうだけど。。
だから、人生嫌になった普通のおっさんが夜な夜な集まってボクシングをする地下クラブ、だけで十分訴えてくるものはあっておもしろいのだが、そこから先の二重人格みたいなトリックが、あっそう、すごいね、てなる。別に冷めた見方してるわけではないのに、当時そうなったのはどこかテクニック論臭さを感じたから。
あらためて観ても変わらずだが、これは好みの話ということだろう。
ブラピかっこよすぎ
午前十時の映画祭11にて観賞。
心の問題を抱え不眠症に悩む青年ジャックはタイラーと名乗る男と知り合った。タイラーとジャックが殴り合いを始めると、そこには多くの見物人が集まり、自その後、タイラーは酒場の地下でファイト・クラブなる拳闘の秘密集会を仕切ることになった。たくさんの男たちがスリルを求めて集まるようになるが、やがてそのクラブはテロ集団へと変貌していく……。
ハチャメチャで凄い。あまりストーリーを追っかけなくても楽しめる。
マーラ、色っぽかった。
ブラピがかっこよすぎ。
組織的破壊活動
昨年、Mankを観てから、デビッド・フィンチャー作品への見方が変わってしまいました。ファイト・クラブは大好きな映画だったんですが、評価一変かも。
クラブのテロ行為は、自己破壊による開放の象徴。
ビル爆破は、人間社会全体へのオブジェクション。
だと、思ってたんですが。
より直接的な感情があったんですね。
少し、がっかりしながら眺めてましたが、そういう事を考えなければ、これは、やっぱり、傑作です。とっても。
絶賛の嵐…
そんな嵐をストップさせて申し訳ないが、あまりにも痛々しいシーンが多くて、ちょっと引いた。
ブラピはカッコいい。
ジャック演じるノートンもなんだかいい。
不眠症が、ファイトクラブによって改善?していくのはなんとなくわかる気もするが。
とはいえ、さすがフィンチャー作品。
そうくるか!?というエンディングにはびっくり。
もう一度観るとまた違うのかな。
でも、やっぱ共感できない。
だって痛いの嫌だ〜!
ダークでナイトメアな世界観
悪夢のような心理ドラマで、強烈な世界観が魅力的です。主人公の平凡な青年が正体不明の男と出会ったことで、世界が少しずつ異形のものに変化していく過程が、妙に生々しいです。こう言った悪夢世界は、同じデヴィッドでもクローネンバーグが得意そうだけど、フィンチャー独特の硬質で冷たい映像もいい感じです。しかしなによりもこの作品は、ブラッド・ピット、エドワード・ノートン二人のそれぞれのキャラを生かしたどハマり演技なくして成立しません。マッチョな魅力にあふれるブラピもさることながら、ノートンの内面的演技も鬼気迫ります。
村上春樹+ブルースリー=ビル爆
911直前のスマホはおろか携帯電話も出てこないタバコの吸い殻を所かまわずポイ捨てしてた時代から届いたタイムカプセル ジョーカーは出現したがタイラーダ―デンは現れなかった20年後の映画の敗北の巻き (だが戦いはまだ続く)
途中マーラとタイラーが関係を持ったように見えたシーンで主人公の質問...
途中マーラとタイラーが関係を持ったように見えたシーンで主人公の質問に対して激昂したマーラから勘づいてしまったが、それでも面白い。
結局二重人格ではあったものの、自分を美化した妄想にとりつかれ、取り返しのつかないことになる主人公を描いた作品。それでもあそこまでの求心力はその才能が元々あったとしか思えないが。
ただ、終わり方が少しやっつけ感があった。
ラストへの急展開から期待値が上がっていたのでそこだけ残念だが、それでも良い映画だった。
古びてない
実は初見。午前10時の映画祭にて。
フィンチャーの、『らしさ』が全開。
語り口も、演出も、オチも。
そして、ファイトシーンの迫力が今観てもスゴい。
プラピの肉体と存在感に、エドワード・ノートンの実在感、ヘレナ・ボナム・カーターの虚実の被膜みたいな印象が、映画を力強いものにしている。
20年以上前の作品ながらまったく古びてないね。
少なくとも、朝見る映画ではない。
雑音と気分が悪くなる場面が多く、休みの朝見るような映画ではない。まぁ、若いナルシストは見て楽しいのかなぁ。人に殴られて嬉しいなんて、Mなのかも。私にはそう言う資質は全く無い。だから、この映画理解できなかった。
結末もなんとなく分かってしまったし、驚きの様なものもない。と言うか、どんな結末だったけ。まじ、忘れた。寝てなかったけどね。雑音が眠気を吹き払ったのかなぉ。
こう言う映画は見ないように心がけているが、時たまやられてしまう。0点で良いのだが、見てしまった自分にも責任があるので、0.5にする。
Do not talk about fight club. 劇薬❗
「午前10時の映画祭」で鑑賞してきました。学生の頃にレンタルして観た事があるのですが、映画館のスクリーンで観るとまた違いますね。
正直この映画を説明するのってとても難しい気がします。どこを切り取ってもストーリーの一部分にしかならないというか。殴り会うファイトクラブの要素がメインかと言えばそれも違うような、タイラーの正体を探る事がメインかと言えばそこもちょっと違うような。それでも映画から伝わるパワーはとんでもない作品でした。これは1度観てくれとしか言い様がないです。
俳優陣は勿論ブラピは格好良かったですが、まぁ何と言ってもエドワード・ノートンでしょう。何かもうスゴい事になってます。個人的には上司の部屋で自分を殴るシーンが印象的でした。あれは観てて引き込まれましたね。ヒロインはヘレナ・ボナム=カーターだったんですね。ハリポタのイメージが強いのですが、けっこう色々と出ているんですね。あれ?ジャレット・レトもいる!
で、個人的にはあの最後の解釈って正直イマイチ良くわかってないんですよね。テロを成功はタイラーの目論見だったはずなのに、エドワード・ノートンも結局そっち派だったって事なのでしょうか?普通に爆発眺めてたし。最後も色々と解釈がありそうなのですが、やっぱりこれは一度観てもらうしかない作品ですね。
今観ても面白い
午前十時の映画祭で鑑賞
男同士が戦い肉体を傷めつけて生きている実感を感じるファイトクラブ結成からクラブの結束を強めてテロ行為にエスカレートしていく話はあっという間だった
ブラッドピッド演じるタイラーがカッコいい!音楽がダストブラザーズ!今聴いても素晴らしい
世界の秩序を崩壊させて解放させようとするラストは今観ても褪せない、デビッドフィンチャーやはりすごいなぁ
ガチンコファイトクラブ
約二十年振りに劇場で鑑賞
前半は記憶に残ってたが後半はオチ以外記憶が抜けてた
最近とんと見なくなったエドワード・ノートン、日本で言えば堺雅人っぽい
ブラピのカッコ良さ、ヘレナ・ボナム・カーターのイカれっぷり、いちいち最高!
当時「マトリックス」もヒットしたなとか色々感慨深い
【”虚無的な日々を送る冴えないサラリーマンが無自覚に脳内で創造したモノ。”デヴィッド・フィンチャーワールド炸裂作品。】
ー 原作未読。ー
◆感想
ー 今更ながらなので、端的に。
但し、今作は2度観ると面白さは倍加すると、個人的に思います。ー
・サブリミナル効果という言葉が、劇中で何度も使われる理由。
・現状の冴えないサラリーマン生活に屈託を覚えている”僕”(エドワード・ノートン)の固有名詞が出て来ない理由。そして、劇中彼のモノローグが延々と続く理由。
・移動途中の機内の”僕”の臨席に座った、石鹸販売の男タイラー(ブラッド・ピッド)が”僕”に、”世の中でフツーに使われているものから”爆弾”は作れる・・。”と言うシーン。
・鬱屈した生活を、”一対一の戦い”で、肉体を傷つけながら(自傷行為)、生きている意味を感じ取る男達の姿。
・マーラ(ヘレナ・ボーナム=カーター)と”僕”と、タイラーの関係性の描き方の妙。
<再後半になって、”僕”と、タイラーの関係性が明らかになって行くシーンの見せ方の巧妙さ。
デヴィッド・フィンチャーの作品の中では、最後半までは難解さが際立っているが、その後の展開と、”僕”が日々フラストレーションを抱えていた消費社会に対する、痛烈な皮肉を表したラストシーンの爽快さは、図抜けている作品である。>
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