テルマ&ルイーズのレビュー・感想・評価
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思っていたのと全然違う!最後まであいた口がふさがらなかった。
最近、名作を観るようにしている。
アタリもあれば、ハズレもあり、今作は、予想を見事に裏切ってくれた点で、アタリだった。
テルマにも、ルイーズにも、はずみで人を殺すな、バカな男についていくな、物事をしっかり考えろ、と説教したいことは山ほどある。
でも、アメリカはこうなんだよなーと思わず笑ってしまう明るさがある。
特にタンクローリーをぶっ飛ばすシーンは、腹を抱えた。
ラストまで、終始明るく、清々しい。
けれど、彼女たちは、この旅で何がしたかったのだろう?
救いは、母親ではなかったこと。
人生を何度かやり直すことができるなら、1回くらいこういうのもいいかなと思った。
ハーヴェイ・カイテル渋い
束の間の休日を愉しむつもりが、逃走劇となってしまうロードムービー。
それぞれパートナーとのやり取りが対比されているのが、興味深い。
刹那主義と言ってしまえば簡単だが、そうならざるを得ない現実を観客に突き付ける。
音楽は巨匠ハンス・ジマーでハズレ無し
テルマ&ルイーズよ永遠に
大好きな作品ですが、ビデオでしか鑑賞したことがなく、今回4Kレストア版上映があったので念願叶ってスクリーンで再鑑賞することができました♡
本作を観て改めて実感したのが、男と関わっても本当にロクなことしかないということです。夫からはモラハラされ、飲み屋であった男からはレイプ未遂され、若い男にはお金を盗まれ、知らないトラック運転手からはセクハラ発言される。時代は少しはマシにはなったとはいえ、作中で描かれたハラスメントや犯罪被害を経験した女性も少なくないのではないでしょうか。
そんな環境にいたテルマとルイーズが旅をしたほんの数日間、二人は全く違う人間に生まれ変わりました。特にテルマですよね。彼女はモラハラ夫にビクビクしていた主婦から、実に勇ましい女性へと変わりました。表情が生き生きして積極的になりルイーズを引っ張ります。あの弱々しいテルマはどこにもいなくなりました。
そして、ふたりはやられた暴力は泣き寝入りせずにきちんとやり返します。男性社会から女性に対して水面下で発されるメッセージは、「おとなしく言いなりになれ」「男の性欲は本能だから受け入れろ」「全てを諦めろ」ですが、ふたりはそんなメッセージを受け取らずに行動します。
最終的に彼女達は男の管理下から抜け出し、そして全てを自分達で決めました。彼女達は自分で自分を解放し、笑顔で崖からジャンプをします。そこには一切の後悔も悲壮感もありません。なぜなら彼女達のジャンプは、《死》ではなく《自由》を象徴しているからです。このラストシーンは、作り手が全ての女性達に向けて自由を得ることや挑戦することを後押ししているようにも感じます。
誰にも邪魔されず誰にも意見されず誰にも管理されず、社会からの暴力には断固抗議して生きていきましょう。さあ、明日から何をやりますか?
開放&戦う女性の強さ&素晴らしさ=超カッコいい!
こんなに女性がカッコいいと感じる映画は希少だと思います。
テルマ&ルイーズの車に乗っているシーンは、ミュージシャンのMVなどでも模倣されているようですが、
それにも納得できるくらい、気持ちいいしかっこいい。
ビジュアルもかっこいいし、音楽もマッチしているんです。
時代背景として、まだまだアメリカで男尊女卑的な時代ですし、女性がいかに虐げられていたかが分かる演出の中、
ふたりが旅行をすると決め、車に乗ってからの開放感がまずは気持ちいいですし、
ある事件をきっかけに、どんどん開放されていくふたり、
特にジーナ・デイビス演じるテルマの変貌ぶりは目を疑うほどにハジけていて気持ちいいですね。
しこつくて下品なトレーラー運転手へのRevengeが実にかっこいい。胸がすく思いです。
トレーラーを爆破させるあたり、この振り切り方も気持ちいいんですよね。
ブラッド・ピット演じる小悪党も実に物語上、効いていますね。若かったです。ブラピ。でも何してもかっこいい。
そして衝撃のラストシーン。こんなぶっ飛んだ&気持ちのいいエンディングの映画も珍しいですし、
今ではなかなかお目にかかれない。
主人公ふたりの虚飾がどんどん剥がれ落ちていき、素の姿になっていく様も素晴らしいです&美しいです。
なんて素晴らしい作品なのだろう、ありがとうリドリー・スコット監督。
是非、たくさんの方に観ていただきたい&劇場で体感いただきたい素晴らしい作品です。
特に、女性にはオススメしたいです。
かわききった悲しみ
もやもやを抱えながら進む前半と、そこから様々なしがらみを捨て去り一気に加速する後半。爽快感もどんどん大きくなっていく。
テルマとルイーズは本当の自分を取り戻し自由になれたのだろうか?私には思考を放棄するところまで追い詰められてしまったように見えた。こうなると、例えメキシコに逃げられたとしても、強盗暮らししか道はなかっただろう。
最後、主人公二人が包囲する男性警官達に銃を向けられ逃げ場を失う。やがて、こんな社会に捕まりたくないとばかりに、青いサンダーバードで有史以来変わらぬグランドキャニオンの崖から飛び立つ二人。
爽快ではあるが、沙漠のように乾ききった悲しみを感じた。
どんどん解放されて自由になる二人のバカンス
なんてかっこいい映画!スーザン・サランドンほどウェイトレスとかハンバーガー屋の店員がさまになる俳優はいない!この映画の彼女は本当にスマートでハンサム!ルイーズ(サランドン)の家の中はとてもきれい、スーツケースのパッキングも上手、キッチンでコップをきれいに拭いて逆さに置く。キッチンの水気もしっかり拭き取っただろうし埃もない。ブルーのサンダーバードもサングラスも頭のスカーフも全て素敵。一方テルマの家のキッチンはゴチャゴチャ、物が多過ぎてテルマの頭の中もゴチャゴチャなのか荷物のパッキングも下手でやたら物を持って行く。なんでこの二人が親友なんだろうと思った。
二人の面白いところは、基本的に相手を責めないことだ。明らかに相手に非があっても罵ったりしない。とにかくまず相手を助ける。自称・大学生のブラピに偶然再会したとき、犬が嬉しくて口開けてハーハーする真似して彼を車に乗せたい旨をルイーズに伝えたテルマはとても可愛かった。自分で男を選んだ最初の経験だったに違いない。そしてテルマが生まれて初めて男性(ブラピだものね!)と素敵な経験をしたこともルイーズに伝える。ルイーズも一緒になって喜ぶ。この経験がテルマの頭脳がすばやく回転するきっかけになったと私は確信する!お金のことで大反省のテルマはブラピから習った通りのやり方で強盗して、次は警察官脅してルイーズを助けた。暗記力・行動力・決断力マックスの大転換ポイントだった。テルマはおつむが弱いのでなく、傲慢な夫や男社会の中で諦めと思考停止状態にさせらていただけだったんだ。
トラック野郎をコテンバンにしたのも痛快だった。今はそんな事ないと信じたいが、免許とりたての10代の頃、女友だちとドライブしてたら男のドライバーから嫌がらせされたことを思い出した。チンタラ走ってたトラック野郎、言葉も仕草も表情も全部アウトでした。大爆発程度で済んでよかったと思って欲しい。
ハーヴェイ・カイテル、この映画ではいい刑事さんでした。全部綿密に調べてテルマとルイーズの側にたっていた唯一の男性だった。彼とは昔からの友人みたいに話せて多分信頼もしていたルイーズだが、ここまで自由に親友と笑いながら解放感を味わった以上後戻りはしないと決心した。テルマとルイーズは颯爽と飛翔した。笑って泣けた。
自由を夢みて
知り合いにすすめられて、映画館で鑑賞してきた!
亭主関白な夫をおいて、楽しく気ままな2人旅!がアクシデント続きで思わぬ方向に…!?というポップな映画かと思いきや、全然そんなことなかった!!
安心して見ていられる時間が少なく、シリアスでスリリングなシーンが結構続く映画だったなという感想がまず浮かんだ!
2人が車とかホテルで言い争ってるシーンとか観て、自分の女友達との旅行を思い出して「あ〜ちょっと観てらんない!」とか思ったりもした。笑
あのレイプシーンなんかも結構女性あるあるじゃないのかなぁなんて思うのよね。ちょっと羽伸ばそうと思ったつもりが、もしくは男性慣れしてなくて浮き足立っていて火遊びしてみて、男性にレイプされそうになる…。
自分から飛び込みにいったほうが悪い…そんな言葉が聞こえてきそうだけど、それでもやっぱり『女性だから』と枕詞がつく事柄が多すぎて、全てを自己責任にしては絶対にいけないと、改めて思いましたわ。
ちょこちょこ軽口叩いてきたトラックもあるあるだと思う。本当に悪気があるのかと言われると、そうでもないとは思うのあの運ちゃんも。「あー、はいはい、で受け流せばいいって話」っていう人もいるかもしれないけど、でもそれって私たちが特に何もしてないのにバカにされたり、ナチュラルに下にみられたりするのを黙ってみてろってこと??って思う。
トラックに銃ぶっぱなしてバーーン!!!のシーンは超笑ったし痛快だった!
映画の筋として、女性が自由になってエンパワメントしていくというのはもちろんあるんだろうけど、一方で2人でどんどんと孤立して追い詰められていくのをみるのがしんどくて、長い長い現実逃避はちゃんと終わってしまうんだよというのをまざまざと見せつけられた気分になってしまいました😂
どういうオチがつくのかな〜とハラハラしながら観ていると…。儚く美しくでもなにか彼女達の使命を感じる、忘れられないラストでした。あのラストしかなかった、そう感じてしまうくらい好きなラストシーンでした。
清々しくて切ないラスト
テルマとルイーズ、親友を超えた関係
何かトラブルが起こるのは全部テルマが引き起こすのに、それを責めず助けるルイーズ
最初は頼りない表情が多かったテルマがどんどん明るくなるのと同時並行でルイーズと対等になっていくように思いました
解放感溢れるテルマの表情からは、あの窮屈な家の中にいるより犯罪者になってあのラストでもテルマにとっては幸せだったのかもと思ったけど、ルイーズはあのラストを選ばずにジミーと幸せになれてたかもと思ったり
でもどこまでもテルマと一緒を選ぶルイーズが好きにならずにいられませんでした
だからあのラストが爽快感さえある切なさなんだと思います
ハル刑事だけ良い人で、あとは出てくる男性がみんなクズ男
ブラッド・ピットはとってもイケメンさんだけど、とってもクズ男でした笑
どこまでも続くような地平線、ラストにピッタリなロケーションでした
大好きなリドリー・スコット監督作品、ホント観て良かったです
ラストは西部警察
有楽町の映画館へ「今日はこれを観よう」と軽い気持ちで行ったら、まさかの「満員」。
最終日の最終回に出直して、観れて良かったです。面白かった!
コメディタッチで嫌なヤツ(テルマの夫)がプリプリ怒りながら車に乗ろうとしてすってん転び!チャップリン映画みたいな転び方で笑ってしまった。
それに比べて、同じ家の前に迎えに来たルイーズのカッコいいこと!綺麗な色のThunderbirdに「おお!」と心の叫び。真っ赤な口紅と頭のスカーフが素敵でした。
テルマとルイーズは、困ったことがあってもグイグイ前へ進んでいくのね。ロードムービー特有の気怠さはない(追われる状況だからまったりとはしてられないけどね)。
そして気がつくと顔つきや服装が変わっていき、デッドホースポイントの景色を駆け抜けて行きましたね。
ラストあたりは、西部警察でした。
今を生きるわたしたちに
あまたあるリドリースコット作品の中でも
屈指の名作、傑作であろう。
もう30数年前の映画であるのに、この現代性、普遍性はなんなんだろう…
ジェンダー映画、女性への抑圧、そこからの悲劇的な解放、解放と素直によべるかどうかは個人によるだろうが…
ロードムービー、というジャンルコードの範疇におさまる映画ではない。
監督監修の4kレストア版上映。
映画館での大画面で初見。
ブルーレイで何度も観ているが、魂に突き刺さる映画とはこういう作品をいうのだろう。
女性版アメリカンニューシネマ、などと巷間よくいわれてきたが、カーリークーリのシナリオはそこを遥かに越境する。
制作は91年。
多様性ダイバーシティ、LGBTQ…ジェンダー、#metoo
などの言葉が新しくない今。
時代が作品に追いついた感はある。
物語は、2人の対照的なパーソナリティの女性のまさにロードムービーなのだが、そこにカーリーのシナリオは抑圧、を挟みこむ。
男性からの女性への抑圧そのものを。
レイプされそうになるテルマを、ルイーズが射殺するところから物語が動き出していく。
警察に追われる2人、過去に凄惨な暴力を受けたことを示唆するルイーズ、
道行きの中、テルマとルイーズの関係性も変化していく。
受動的なテルマ、能動的なルイーズが終盤にかけて変わっていく。
画面はアメリカの原風景ともいえる、岩、砂漠、ラストにグランドキャニオン…
随所に見られるリドリーらしいヴィジュアル
キャスト、スーザンサランドン、ジーナデイヴィス
ハーヴェイカイテル、マイケルマドセン…
そして若き日のブラッドピット
彼はこの作品から一気にスターダムにのし上がっていく。
刑事ハルを演じるHカイテル。警察の中で唯一彼女たちの心情を理解しようとする。演じるカイテル、渋い役どころ。
ラスト、さいこうのバカンス、ほんとうの自分になれた、と2人はくちづけを交わし刑事ハルが追う中、飛翔する。
伝説的なシーンで終わる。
悲壮感ばかりが強調される映画とは思わない。
特にラストなどは爽快感さえ感じる、といえばいいすぎだろうか。
抑圧された現世からの飛翔
画面はホワイトアウトしてエンドクレジットへ
沁みる映画だ。
彼女たちは今も生き続けている
旅を始め、どんどんタフになっていく二人が、本当にカッコよく素敵です。
彼女たちの「精神」が現在まで共感を呼んでいることこそが、二人の生き続けているという証ではないでしょうか。
見たままではないという映画の見方を知り、とても勉強になりました。
ハチャメチャさが満載
CSで録画視聴。
女性2人が日々の生活に飽きてドライブ
旅をするが、トラブルに巻き込まれ
ハチャメチャな事に。
とにかく女性2人のハチャメチャ旅が
あまりにも凄すぎる。
凄い作品だった。
マチズムに満ちた世界に銀の銃弾で風穴を開ける二人の姿が涙で霞む90年代屈指のヤケクソロードムービー
今年はなぜかヤケクソ映画の4Kリマスター上映が相次いでいて、『エグザイル 絆』、『ブレイキング・ニュース』、『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』に続いて4本目の鑑賞です。
本作を鑑賞した1991年といえば大学4年の年、時期的にはフレディ・マーキュリーの訃報を渋谷で『イニュエンドウ』を聴いてる最中に知らされた直前くらいだったかな。上映館は確か当時通い詰めていた新宿ミラノ座。当時も感動したつもりでしたが所詮は20代前半、本作が真正面からこじ開けた穴の大きさに全く気づいていなかったことに愕然としました。
まずテルマとルイーズが立ち寄るナイトクラブの名前が”Silver Bullet”、字幕でもきっちり“銀の銃弾”と説明されていてジンベースのカクテルの名前にもなっているそうですが元は狼男を倒す武器であり、転じて特効薬とか起死回生の秘策のような意味にもなっている単語。ここでルイーズが放つ一発の銃弾がマチズモに満ちた絶望的な世界をサンダーバードで駆け抜けることになる二人の物語の発端となるわけで実に冴えた命名です。ツカミにナイトクラブの名前を使うというのは先日観た『ノッキン〜』の冒頭に影響を与えているんじゃないでしょうか。ちなみにナイトクラブで演奏しているバンドのボーカルは80年代に女子に結構人気のあったチャーリー・セクストン。
二人の道中に出くわす自称大学生のイケメンJDに扮しているのはブラッド・ピット。当時は無名だったので全然注目してませんでしたが今見るとその美しさに改めて驚かされます。
テルマとルイーズの服装にも注目要。元々は週末だけの気晴らし旅行だったので二人はいかにもなバカンススタイルのいでたち。そこから始まって道中で物々交換でアイテムを入れ替えながら最後に辿り着くのが彼女達を痛めつけ続けた男達の典型的な服装。そこまでの道程で彼女達はどんどんと逞しくなり表情もそれにつれて晴れやかになり、世間知らずで人を疑うことを知らない主婦テルマとそんな彼女に振り回されながらもリードする勝気なウェイトレスのルイーズの立場も少しずつ変化し固い友情を紡いでいく。この辺りをしっかりと眺めていると129分はあっという間です。
次から次へと登場する男達はほぼ全員が男性優位主義を当然と思っているクズども。ただ一人彼女達を心配しているのが彼女達を追う立場の州警察のハル刑事(ハーヴェイ・カイテル)。彼女達の身辺を調査するうちに彼女達を追い詰めた事情を知り何とか彼女達を救おうと奔走する彼が放つ言葉が激しく胸を打ちます。
監督はリドリー・スコット。よくよく考えたら『エイリアン』、『プロメテウス』、『ハウス・オブ・グッチ』等逞しい女性を主人公に据えた熱いドラマをいくつも手掛けている巨匠が当時としてはアナクロだった極めてニューシネマ的なロードムービーの体裁で強烈な社会風刺を叩きつけてみせたことが“銀の銃弾”となり以降2000年代に至るまで量産されることになるヤケクソ映画の嚆矢となり後続のマイケル・ダグラス主演の『フォーリング・ダウン』、リドリーの実弟トニー・スコット監督作『トゥルー・ロマンス』に繋がります。そういえば『フォーリング〜』で唯一主人公の心情を理解する定年間近の刑事(ロバート・デュバル)のキャラクターはハル刑事とよく似ています。
ヤケクソ映画の最後は基本的に同じですが、ちょっとツイストした結末を迎える『トゥルー〜』を監督したトニー・スコットがその後ヤケクソ映画の主人公のような最期を遂げることになったことを思うとなかなか複雑な気持ちになってしまいます。
何はともあれヤケクソ映画は色々行き詰まった人生におけるまさに“銀の銃弾”ですので、未見の方も昔観た方もこの機会に是非。4Kリマスターなので映像は当然当時よりも遥かに鮮やかです。
自由に生きよ!
旅の途中で寄った酒場で、無理強いしてきた男を射殺したことから始まる、一風変わった女性2人のロードムービーという名の逃走劇。監督は近年「最後の決闘裁判」や「ナポレオン」といった歴史ものでメガホンを撮るようになった、巨匠・リドリー・スコット。作品自体全然知らなかったけど、4Kリマスター上映しているとの事だったので、鑑賞。自由を、自分らしさをメッセージに掲げている作品としては、公開から30年経った今でも異様。かなりクレイジーでぶっ飛んでいるけど、ものすごく映画らしく、最後に楽しかった。
次々と事件に巻き込まれる、いや引き起こしていくことで、これまで体の奥底に眠っていた才が目覚めていく2人。そのせいか、最初と最後では言ってることがお互い逆転する。ド派手な演出、踊りたくなるような音楽、笑っちゃうほどエキサイティングな展開など、この映画が至高である要素は沢山あるんだけど、何よりラストの、冒頭では見せなかった彼女らの弾けるような笑顔が、深く脳裏に焼き付いた。犯罪は良くないけど、人生楽しんだもん勝ち!そりゃ、若き頃のブラビ見たらだれだって惚れるもん!
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