劇場公開日 2002年5月11日

「パワーを持ってしまった男の《切ないラブストーリー》」スパイダーマン 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5パワーを持ってしまった男の《切ないラブストーリー》

2023年9月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

「スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム」を観ました。
すると初代スパイダーマンのトビー・マグワイアが
思いがけなく登場しました。
「スパイダーマン」の一作目と2作目が特に大好きでした。

弱虫で目立たない高校生ピーター・パーカーが大学に見学に行った際に、
遺伝子操作された蜘蛛に噛みつかれて、翌日ピーターは凄い視力と
パワーを持つ蜘蛛男スパイダーマンに変身してしまうのです。

手からネバネバした糸が出て来て壁を駆け上がり、
遠くのビルへとひとっ飛び。
いじめっ子をのしちゃったり、ビル火災で赤ちゃんを救助したり、
与太者に絡まれるMJを助けたり、
強力なパワーの持ち主になってしまうのです。
MJとは隣家の娘メリー・ジェーン・ワトソンの略称。
ピーターの意中の人です。
そしてヴィランは親友の父親で軍事会社の社長で科学者。
事業に行き詰まり開発した新薬を自ら服用。
凶悪な別人格を持ったグリーン・コブランに代わってしまうのだ。
このグリーン・コブラン。
新作でも強力なヴィランなんです。
すっかりウィレム・でフォーのことなど忘れ切っていました。
ピーターに殺されて魔界を彷徨っていたのかな?

そして何より、育ての叔父さんベンは言っていました。
《大きな力を持つものは、大いなる責任が伴う》
そしてラストでピーターは気づくのです。
《大きな力は身近な人を奪い、その力が僕を呪う》と。

愛するMJの愛にもピーターは応えてあげられないのです。
切ないです。
スーパーヒーローは孤独。
決して幸せにはなれないのですから。

琥珀糖