天使の影

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天使の影

解説

ニュー・ジャーマン・シネマを牽引した鬼才ライナー・ベルナー・ファスビンダーの戯曲「ゴミ、都市そして死」を、彼の盟友であるスイスの名匠ダニエル・シュミットがメガホンをとり映像化。

戦後のドイツ、フランクフルト。娼婦リリーは繊細な性格のため仲間たちの間では浮いた存在で、家に帰るとヒモ男から金をせびられる日々を過ごしていた。そんなある日、彼女は裏社会の大物であるユダヤ人に気に入られるが、次第に破滅願望を強めていく。

シュミットとファスビンダー両監督作の常連俳優であるイングリット・カーフェンが主演を務め、ファスビンダーがヒモ男役で出演。日本では2023年7月に劇場初公開。

1976年製作/101分/G/スイス
原題:Shadow of Angels
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
劇場公開日:2023年7月28日

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(C)Rainer Werner Fassbinder Foundation

映画レビュー

4.0ナチスの爪痕の広さ

2023年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ファスビンダーに戯曲をダニエル・シュミットが映画化。娼婦の主人公は暴力的な夫に悩まされている。夫は働かず彼女の稼ぎを奪っていく。ある日彼女はユダヤ人の財界人と知り合い愛人となることでのし上がっていく。魂の抜けた人形のように夫の抱かれながらうなだれる主人公のイメージ。女装する元ナチスの高官である父親、主人公がまっすぐ歩き続けているのにループするかのように同じ娼婦たちが背景から語り掛けてくる長回しのショット、印象的な絵が多い。
台詞は衒学的で元々戯曲だったという点が大きいのだろうか、どれくらいファスビンダーの書いたセリフがそのまま使用されているのか気になった。ユダヤ人と元ナチス高官の娘との「許されざる愛」は社会から断罪されていく。映画がオーストリアが舞台となっているが、ナチスと戦後というのは、ドイツに限らず様々な問題を各地に残していたというべきか。戯曲は元々ドイツが舞台だったようだが、この舞台変更で、日本人視点ではやや作品の強度が弱くなったと感じてしまうが、それはもしかしたら欧州の戦後をきちんと知らないからかも知れない。ナチスの爪痕は僕が思うよりも広いのだろう。この映画を見て、そのことを理解したいと思った。

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杉本穂高

2.0ものすごく

Mさん
2023年11月15日
Androidアプリから投稿

つまらなかった。
ちょうど演劇のような感じで会話劇なんだけれど、その会話が観念的で、心を打つものがなかった。印象的な言葉やシーンは0ではなかったけれど、もう一度見たいと思うものではない。

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M

2.5戯曲まんま

2023年10月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

寝られる

に映画にしたんでしょう。気になったのが、ユダヤ・ガスコンロの部屋。ファスビンダーは見るからに怪しい、久しぶりに苦痛な作品でした。最後、部屋に集まってたのは神? 天使? それと人間?

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トミー

3.0ポスターは、いいけど…

2023年10月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選、にて劇場で観賞。

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーは俳優として演技しているだけで、監督は別の人です。

シリアスで、静かめで、こむずかしくて、眠くなる映画です(笑)

こういう映画キライです(笑)

詩的なセリフが多くて、それが、また、眠りに誘います(笑)

はよ終われ、はよ終われ、思いながら観ました(笑)

でも、何か引っかかる、心に残るセリフや、いい演出が、ありました。

猫を傷つける描写があり、途中から作り物ぽかったので、たぶんフェイクだと思うが許せなかった。

映画の評価は、55~60点ぐらい。

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RAIN DOG
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