北極百貨店のコンシェルジュさん

劇場公開日:

  • 予告編を見る
北極百貨店のコンシェルジュさん

解説

第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞した西村ツチカの同名コミックをアニメーション映画化。

従業員は人間だがお客様はすべて動物である「北極百貨店」の新人コンシェルジュ・秋乃は、フロアマネージャーや先輩コンシェルジュに見守られながら奮闘する日々を送っていた。百貨店にはあらゆる種類の動物たちがやって来るが、その中でも「絶滅種」である「V.I.A(ベリー・インポータント・アニマル)」は個性派ぞろい。妻を喜ばせたいワライフクロウ、父へのプレゼントを探すウミベミンク、プロポーズに思い悩むニホンオオカミなど、それぞれ悩みを抱える動物たちの思いに寄り添うべく奔走する秋乃だったが……。

テレビアニメ「ボールルームへようこそ」の板津匡覧が劇場アニメ初監督を務め、テレビドラマ「凪のお暇」の大島里美が脚本、「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズのProduction I.Gがアニメーション制作を担当。

2023年製作/70分/G/日本
配給:アニプレックス
劇場公開日:2023年10月20日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14
  • 画像15
  • 画像16
  • 画像17
  • 画像18
  • 画像19
  • 画像20
  • 画像21
  • 画像22
  • 画像23
  • 画像24
  • 画像25
  • 画像26
  • 画像27
  • 画像28
  • 画像29
  • 画像30
  • 画像31

(C)2023西村ツチカ/小学館/「北極百貨店のコンシェルジュさん」製作委員会

映画レビュー

5.0映画は70分でも豊かな世界が描ける

2023年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

最近はハリウッド映画を中心に上映時間の長い作品が多いが、この作品はわずか70分で豊穣な世界を描くことに成功している。キャラクターデザインがシンプルで漫画的な心地いいデフォルメがすごく効果的で、アニメーションの芝居も素晴らしいものばかり。百貨店で働く人たちの所作が綺麗。動物キャラクターたちもそれぞれの特徴が生かしたアニメーションが堪能できる。
百貨店のお客は、絶滅動物ばかりで、そこで接客する人は人間。その構造の裏側にある意図は世界の理不尽について考えさせる。しかし、快活さは全く失われず、百貨店で客に歓びを届けることを誇りに思う一人の女性の成長劇として見事に完成されている。板津匡覧監督の長編映画デビューはとても嬉しい。今後もアニメーターとしてだけでなく監督として素晴らしい作品を発表し続けてほしい。

コメントする (0件)
共感した! 13件)
杉本穂高

5.0ふつうの小売店と百貨店との違い

2024年3月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

両者の違いは、日常の生活に必要にして、かつ十分な品質の品を売るか(ふつうの小売店)、それを超えて人の欲望を満たす品質の品を売るか(百貨店)という違いのようです。
あまり百貨店(デパート)で買い物をする習慣のない評論子にしてみれば、初めて聞いた両者の棲み分けですけれど「なるほど」と改めて納得した次第。

言ってみれば、評論子らが住まう、この資本主義社会という世の中は人間の「際限のない欲」が原動力となっている社会。
人々は、その「欲」を原動力としてより良い生活、より豊かな生活をこれまで際限なく求めて、今の社会の経済水準を築いてきたことに、おそらく異論はないことと思います。
言葉は悪いのですけれども。日常に必要な以上の品質を商う百貨店は、まさに資本主義社会の「際限のない欲望」を象徴する業態で、それ故に本作の題名になっているということでしょう。

さて、その北極百貨店では、人間が自分たちの「欲」を満足させるために、もっぱら資源としてだけ利用して、利用し尽くした(絶滅させた)動物たちが顧客で、もっぱら彼・彼女らを消費してきた人間が、今度はスタッフ(コンシェルジュ)として、彼・彼女らに奉仕する立場なのだとか。

そういう設定が、なんとも胸に痛い一本でした。評論子には。

画面の色彩も華やかなかで美しく、キャラクターのデザインも親しみやすい作品なので、一見すると気軽に観られるアニメーション作品とも受け取れるのですけれども。

しかし、「必要以上の消費の悪」を静かに訴えかけるという点では、優秀作との評価にも値する一本だったと思います。
生涯ベストに並ぶ作品に出会ったのかも知れないとも思います。
評論子的には。

(追記1)
絶滅種の動物が数多く登場する本作。
実写では無理でしょう。やっぱり。
アニメーションならではの表現力をフルに活かした一本とも言えると思います。
こういう作品が数多く世に発表されて、表現が多様・多彩になると、楽しい映画鑑賞が、もっともっと楽しくなりそうです。

(追記2)
本作のアニメーションは、ジブリのようなリアルなものではなく(昔ながらの?)平面的なものでしたけれども。
それでも違和感なくストーリーを追うことができました。
こういうアニメーションも、それはそれで良いものかも知れません。

(追記3)
地球ができて、46億年くらい経つそうですけれども。
その46億年を1日に例えると、地球上に人類が登場したのは、一日の終わりの、ほんの数分前になるそうです。
しかし、人間は、その数分間で地球の環境を劇的に変えてしまった。
それゆえ、来るべき「明日」は、必然的に、その環境の修復を始める一日でなければならないことは自明です。
いかにそれが原動力となっている資本主義社会とはいえ、「行き過ぎた欲」は、諫(いさ)められなければならないのかとも思います。評論子は。

(追記4)
「吾唯足知」(われ、ただ足るを知る)というのは、禅の方面の箴言とかだそうで、京都・龍安寺の蹲踞(つくばい)に彫られた言葉と承知していますけれども。
まもなく年金生活に突入し、おのずと収入も限られてくる評論子は、なお(貪欲に映画を観る以外は?)足るを知る生活をしなければならないと思う今日この頃でした。(涙)

コメントする (0件)
共感した! 6件)
talkie

5.0お仕事ものとしてよくありそうな展開なのですが、テンポ、キャラクター...

2024年1月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

お仕事ものとしてよくありそうな展開なのですが、テンポ、キャラクター、映像でひきこまれました。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
らっこおやじ

4.0どうもてなすか、思い色々

2024年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

前情報あまり入れずで面白かった。登場人物の表情がクレヨンしんちゃんに似たところがある印象、ペンギン?なエルルさんが登場する度に笑ってしまうのは自分だけでしょうか。
幾つものバタバタな出来事の中に気付きのある接客対応あるあるや、グッと泣きが入るシーンありと短い時間ながらも彩り充実なアニメ作品。
劇中、音楽がさりげなく入るのが心地良いです。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
chargedpillow