劇場公開日 2023年12月22日

PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価

全807件中、101~120件目を表示

4.5禅僧の修行

2024年2月26日
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鑑賞方法:映画館

知的

無駄のない所作で黙々と便器を磨く。
トイレ(東司)掃除というのは、禅僧の修行を思い起こさせる。
こういう所からしてヴェンダース好みだったんだろうな。

平山が無口な分、サントラ曲の歌詞が気持ちを代弁している気がする。
朝日の当たる部屋、ドック・オブ・ザ・ベイ。親との確執や人生への諦観。
うん、そんな感じするぞ。
ペイル・ブルー・アイズ。他人の彼女を思う歌。
少し無理があるかな。

レドンド・ビーチ。喧嘩した彼女が自殺しちゃう歌。
平山を不意打ちのキスで惑わせて去っていくアヤが気に入って口ずさんでいた歌。
ん?歌詞はあまり関係ないのか?

ちょっと判らなくなってきました。
誰か教えてください。

音楽も良かったけど、アパートと職場の車移動が初期のロードムービーを思い起こさせて懐かしい気になりました。

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SUZ

4.5雨ニモマケズ

2024年2月26日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

平山の世界にじんわりと浸り、彼の人生を楽しむひととき。いつもと違う東京をドライブし、公園(のトイレ)を巡り、下町の生活に浸る。
いつもは忙しなく感じる東京だが、映像も音楽も実にビムベンダースらしい、穏やかで古くさくて、ゆったりした気が流れている。
映画館でじっくり観れてよかった。

平山のシンプルで豊かな生活。完璧なルーティンだ。
それでも四季や天気やハプニングがあり。少しの驚きと、少しの切なさと、時には大きな悲しみや、時には大きな喜びも。
同じ1日は二度とない。そうやって人生は続いてゆく。
汗をかいて、丁寧に仕事をして、銭湯で汗を流して、いつもの場所でお気に入りのご飯を食べて、好きな音楽と文学を合間に楽しんで。

平山の笑顔を見ているとわかる。彼は人の幸せを喜べる余裕があり、困ってる人に手を差し出すことができ、美しき世界に微笑むことができる。
そうか、これこそが完璧な人生なんだ。これでいいんだ。
宮沢賢治の雨ニモマケズ の現代版のような。
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシ「モ」ナリタイ

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sannemusa

4.0心に静かに染み入る作品

2024年2月26日
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鑑賞方法:映画館

この映画の中で印象的なものは、主人公が好んで聴く60~70年代のロックとそれを再生するカセットテープや古本の文庫本である。
過去は捨て去るものでは無く、本質として良いものは良いという価値観。時代の最先端を行く大都会に於いても、時代に無理に追いつこうとせず、自分の価値観を大切にして生きる主人公に次第に共感さえ覚え、平凡にくりかえし生きる生活の意味や何気ないものから見出す美意識に気付かされる。それらは物質主義や大量消費社会へのアンチテーゼかもしないが、決して声高に叫ぶのではなく、静かに語るヴェンダース監督の世界に引き込まれていく。
今、この繁栄する現代社会にあって、色々なことに亀裂や矛盾、天変地異や不穏な動きが世界中で広がりつつある中、この映画の視点は何か大切な事を見る者に伝えている気がする。
今の社会につかれた気分の時に、この映画はそっと和ませてくれる、そんな作品である。

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Hrsh

5.0最高でした!

2024年2月25日
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泣ける

知的

幸せ

年齢を重ねた人達に共感されるであろう作品と思いました。鑑賞する人の感性で捉え方はいろいろかも知れませんが、私にとっては最高の作品でした。

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YaSu

4.5木漏れ日が美しすぎて

2024年2月25日
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鑑賞方法:映画館

まぶしい顔で木漏れ日を見て、ため息のような息を吐いて、淡々と生きているおっさんの小確幸ムービー
ものすごく沁みた。
木漏れ日がとても美しくて、CGとは思えないので、もしかしてすげー時間かけて撮ってる?

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チリちこり

3.5平山氏の贅沢な日常

2024年2月25日
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楽しい

知的

幸せ

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jfs2019

3.5とにかく役所広司の演技を観るための映画

2024年2月24日
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鑑賞方法:映画館

ストーリーは特にこれといってなく1人の男の日常を描いているだけの日々が淡々と綴られていく映画。
にも関わらず、派手さもなく同じような映像がずっと続いても飽きずに見続けられるのは役者・役所広司の演技一本だと思う。
歴も長く充分な知名度もあってヒット作品もいくつもある役所広司なのになぜか新鮮さを感じる。
ほとんどセリフもない平山の瞳が少年の様に輝いたりする瞬間が度々あるからかもしれない。
平坦な物語なのにずっと観ていられる、もう少し観ていたいと思わせる役所広司の演技は静かながらも圧巻ともいえる。
映画そのものは特に刺さらなかったのは年齢的なものかもしれない。
もっと歳を重ねたときに解るものがある気がする。

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リバー

4.5観賞直後のメモ ・「無言」は時に言葉よりも意味を持つ ・日常をルー...

2024年2月24日
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ひめひろ

4.5名作みたいな2時間のCM

2024年2月24日
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幸福感を感じるなんて評がありましたが。当たり前です。TOTOとユニクロのCM映画ですから、不快を感じるシーンはご法度度。CM世界の人はみんな幸せに満ち溢れています。

さておき。

ヴェム・ベンダースの映画の持つ力を信じた演出。
役所広司のこの映画の本質とキャラクターを完全に理解出来なければ出来ない演技。映画でしか表現出来ないに映像に圧倒された。
スポンサーの制限なしで観たかったな。

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じゅんぢ

4.0全て良いのがパーフェクトでは無い

2024年2月23日
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泣ける

知的

幸せ

のですね。

若者も老人も
良い事も悪い事も
新しい事も古い事も
明るい場所も暗い場所も
金持ちもそうで無い人も

光と影の両方が共存してパーフェクトな日になる

いつもと違う事がいつもの毎日で起きても

我思う故我あり

自分がどうしたいのか、自分がどう見えているのか

周りの評価より大切にしたいと思いました。

明日からがどう生きようか楽しみになる映画でした。

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ひろ

3.0一期一会

2024年2月23日
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知的

難しい

「今は今、今度は今度」と語る主人公の生き方は、禅に通じるものがあると思いました。ピカピカのトイレとそれを磨き上げる事は昭和生まれの日本人から見るとそんなに変わった事ではないと思いますが、日本人はこんな人なんだと対外的に知らしめる大きな価値があると思います。インバウンドの競争力はこれなんだと思いました。

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紅城まこ蔵

5.0名脇役は1/fゆらぎ

2024年2月23日
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楽しい

幸せ

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k k

4.5すばらしい

2024年2月23日
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毎日をもう少しだけ丁寧に、そして大切に生きようと思わせてくれる良き映画でした。
こんな大人になりたかった…
役所広司さんかっこいい。

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yata

3.5いい映画です

2024年2月23日
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間違いなくいい映画だと思います。ただ理系人にとっては最も苦手とするタイプの映画だと思いました。過去、私の知っている人が大抵そうだったので。私自身は前半理系マインドで後半文系マインドになっていたのではと思います。😸 精神、心、マインドという面で文理を超えた、何か未知のことを思いました。

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shima_shima_88

4.5どんな世界にもプロフェッショナルな人は居る…

2024年2月23日
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泣ける

知的

幸せ

そういう事を改めて感じさせて呉れる映画でした。
前半は殆ど役所広司さんの一人芝居の様な無言の世界から始まり、その慎ましやかな生活の周辺・奥行きが少しずつ広がりを見せて行きます。
中盤以降、物語に幾つかの小さな起伏が起きますが、ドラスティックに展開するという事では決してなくて、話は割合と淡々と進んで行きます。
この人は過去にきっと何か有る人なんだろうな…という予感の答えの片鱗だけが、後半で少しだけ明かされます。

孤独を噛み締めながらも、音楽を愛し、人を愛し、本を愛し、酒を愛し、木々の緑に心を癒やされながら、自分の仕事に誇りを持って誰かの役に立っている事を信じている…そういう人の日々の生活は質素で慎ましやかではあるけれども、きっとかけがえのなく満たされたPerfectDaysと言えるのでしょう。

不器用で気の利いた言葉の一つも言えない。けれども、その行間には優しい思いが溢れ出ます。そういう市井の人達が多く居る社会は、きっと優しくて豊かな社会の…ハズ。

石川さゆりさんの歌声がとても素敵で、一曲最後まで聴けなかったのが少し残念でしたネwww

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わいちゃん

4.0繰り返しの毎日の繰り返しじゃない尊さ。

2024年2月22日
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ゆめ

5.0平山さんの品格。

2024年2月22日
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泣ける

知的

幸せ

人の幸せなんて十人十色、平山の清貧生活はほぼルーティン通り。だけど毎日木漏れ日が違うように、彼の意思ではないところで、とんでもない事がおきたり、心がザワザワしたり、癒されたり、悔しかったり、日々変化している。それを彼は全部受けとめて、また穏やかに日常に戻っていく。どうして彼がこういう生活をしているかは、ラストまで観て想像するしかないけど、ラストシーンがなんて素敵なんだろう!!目頭が熱くなった!ヴェンダース監督のカメオ出演が嬉しい

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ムーミン

3.5画面ににじむ諦めに注目

2024年2月22日
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この映画がある種の静謐さを感じさせるのは、その撮影手法に理由があるんですね。ヴェンダースはさすがに手練れで、カメラはもちろん美術も照明も編集も、あるべきものをあるべきところにきちんと置いている。脚本も演技も、主人公の生活をひとつに解釈してしまわずに、広がりをもたせるように作っている。主人公は生活の小さなことに喜びを見出しているかもしれないが、人に言えない暗い思いを抱えてもいる。その余白が、うまいのです。

だから、これを「底辺労働者が低賃金で満足するよう企業家が画策してるプロパガンダ」だとか自称映画評論家がネットで繰りかえしてるのは、自分のフシ穴ぶりを喧伝しているのと同じ。画面にしっかり刻まれている、主人公のあきらめ、後悔、押し隠された不満、それらをぜんぶ見落としているだけなのです。画面をきちんと見ていれば、「貧しい暮らしを美化」などまったくしていない。

べつにどんな感想を持ったって好きにしたらいいんだけど、少なくとも「金持ちが労働者を美しく描いている」とかのコメントは、「主役俳優がかつて自分を振った元カノ/元彼に似ているから気に食わない」みたいな感想と同じで、この映画とはぜんぜん関係ありません。

もちろん好き嫌いというものはあって、ロンドンやニューヨークでも、社会描写の踏み込みが足りないと文句を言う人はいます。だけど、東京は、映画のプロですらこの種のひがみっぽいコメントを言う人が多すぎますね。とくに「トイレが99%の公衆トイレとは違ってきれいすぎる」と言う人は、ハリポタ映画をみても「大半の現実の子供はこんなに美しくない」と怒るんでしょうか? たぶんそうじゃない。自分のビンボーな暮らしをあてこすられたと感じたから怒るのです。でももちろん、日本の経済が上向かないのも平均賃金が上がらないのも、この映画に責任はありません。

十数回登場する主人公の「夢」の映像なんか、うまく作られていますよね。それは単純な貧しさの賛美ではないし、静寂主義への逃避でもありません。もっとしたたかに周到につくられている。映画史に残る傑作だとも思わないけど、そういう巧みさはきちんと評価しなければ。少なくとも映画のプロを自称する人は、ちゃんと画面を正確に精密に見られるようになるべきなのです。そうでないと日本の映画批評は、英語圏の批評に永遠に追いつけないままです。

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milou

4.0これも一つの幸せの形?

2024年2月21日
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笑える

知的

難しい

前半はほとんど記録映画。トイレ清掃員の主人公が「朝起きて身支度して仕事に出かけて清掃して帰ってきて銭湯行って居酒屋でチョイ飲みして寝床で本読んでから寝る」日々がひたすら繰り返される。本当にこのまま最後まで行くのかと思っていたら、後半になると色々関わる人間も増えます。ただ、主人公の境遇自体は変わらない。非常に淡々としていますね。

地味な生活を送る主人公を演じるのは役所広司。そのせいなのかどうなのか、劇中では三人の女性に好意を持たれている。まあ、一人は親戚(姪)だし他の二人からの好意も淡いものとして描写されているわけですが、初老の域に達していながら色気のある男性像を見るとクリント・イーストウッドのようです。してみると、役所広司は日本のイーストウッドなのか。役者としてはちょっとタイプが違う気もしますが。

それはともかく、映画としては台詞回しがぎこちないというか洗練されていないし、演技もところどころ棒読みっぽかったりして、いかにもエンタメでない芸術作品感はあります。ただまあ、これは一種の雰囲気映画だと思えばそこまで気にはならないかな。登場人物が皆、基本的にはおしゃれでもなく、かっこよくもないのは見る方にもわかることだし。

演技について補足するなら、主人公がセリフなしで肯定と否定を示すときに首をふるところはすごくいいと思いました。娘を連れ戻しに来た女性が別れ際に見せる表情とかもそうだし、セリフなしの場面のほうが伝わるものが多いとすら感じます。

主人公が休日に行くスナックのママが石川さゆりで、接客中、急に歌い出したのにはびっくりというか、妙なおかしみがありました。歌ったのは本職の演歌ではなく洋楽(歌詞は訳してある)だけど、それがまた面白い。

古本屋の店主が売れた本に一言コメントをしたり、フィルムを現像する店の店主とはお互い挨拶ともつかぬつぶやきでやりとりをしたり、慣れた者同士の飾らないコミュニケーションがいい。そんなものでもあれば、少なくとも社会的には完全な孤独ではないということでもあるし。

ちなみに、自分は似たような仕事をしていて、そこから興味を持って見に行ったわけですが、仕事そのものの描写は丁寧でリアルだと思います。強いて言うならゴミを拾う時は素手ではなく軍手でもつけたほうがとは思いましたが。

仕事がトイレ清掃であることに特別な意味はない気もします。あくまでも地味で社会的には上等でない仕事という意味でちょうどよかったのでしょう。その日常を描くことで人生とか幸せとは何か、と押し付けがましくない感じで問いかけているのだと思います。

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Tenjin

5.0今度は今度、今は今。

2024年2月21日
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この人のことを、私はきっと知り得ない!
そう気づいた瞬間にもドゥバッと涙が溢れました。
繰り返させる毎日の中で、徐々に平山の世界が広がっていくのを感じられる2時間を、私はもっともっとずっと観ていたいと思いました。
彼を知りたいと思う気持ち、映画の醍醐味を堪能しました。

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22歳®︎