探偵マーロウのレビュー・感想・評価
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優しくなければ生きている資格がない
TOHOシネマズ日比谷シャンテで「探偵マーロウ」を。
「ブラックライト」「メモリー」に続き今年3本目のリーアム・ニーソン。多いと思ったら本作が出演100作目。今年見た2本は70過ぎたリーアム・ニーソンにいかにアクションをさせない理由(引退・認知症)を脚本に盛り込むか、みたいな感じだったが、本作は1939年の探偵フィリップ・マーロウだから当然アクション控え目。映画の撮影所やヒッチコックも出て来るが、ストーリーはとっ散らかってるな。
今後のニーソンはどういう役をやるんだろう。どういう役の設定が脚本に織り込まれるのか注目だ。
悪が勝つ・・リーアム・ニーソン百本目の記念映画
監督がリーアムと同じアイルランド出身で「マイケル・コリンズ」を
監督したニール・ジョーダン。
これはよく分かるる。昔の同志だ。
それにしても制作が6人。
制作総指揮が19人。
穿った見方かも知れないけれど、俳優もベテランが多かった。
百本記念を名目に今まで世話になったスタッフにご祝儀を配りまくった
映画なの?とか思ってしまった。
この映画、雰囲気は悪くない。
タイトルが黄色い文字で描かれスタイリッシュな映像に、
「いいぞ、いいぞ!!」と気持ちが高鳴るが、終わってみれば
スタイリッシュなだけの凡作ではないか?
リーアムさんの探偵マーロウは渋くて見た目も押し出しも最高である。
相手役のクレア(ダイアン・クルーガー)は悪女?
ファムファタール?
母親(ジェシカ・ラング)もクレアが16歳まで姪で通していて
確執があるらしい。
出だしはクレアが愛人のニコ・ピーターソンが居なくなったのを
探して!!とマーロウの探偵事務所に現れる。
それがハリウッドの映画スタジオを揺るがす大事件に発展するのだ。
撮影所の小道具係りのニコ・ピーターソン。
ボスでスポンサーのイギリス大使。
イギリス大使って何さ?
凄い変!!異質だ!!
そして撮影所とセレブが集まるクラブ関係者が次々と死んでいく。
ココは撮影所の闇(秘密)と深く関わっているらしい。
武闘派のマーロウがクラブに踏み込むと大きな水槽は割れて
水が大量に流れて、中にあった人魚の置物が跡形なく割れてしまう。
実は人魚の中身が大量のヘロインだったのだ。
小道具・大道具の購入の名目で麻薬取引が公然と行われていたのだ。
その汚い仕事を仕切っていたのがニコだった。
クレアの描き方が中途半端。
終盤で、この映画のキーパーソンなのに、ニコを撃ち殺したり、
秘密の資金の流れを記載した帳簿を隠すために撮影所に放火して、
証拠隠滅を図る。
クレアは大悪人ではないか?
お咎め無しなんですよね。
そんな馬鹿な!!
悪を征伐せい‼️
警察が放火と殺人でで逮捕するべきだ。
めちゃめちゃ筋が通りません!!
こんな《悪が勝つ》
金持ち女が焼け太りで更に大物にのしあがる?
そんな映画はだめだ。
クレアは裁かれて刑務所に行くべきだ。
現実には悪がまかり通っているのなら、
せめて映画の中で、悪は倒され正義が勝つ!!
それが真っ当な映画だ!!
映画館で味わう至福の時
人間味溢れるダンディなリーアム・ニーソンの名優ぶりに酔いしれて。映画業界に痛烈なメッセージを。知ってはいけない事実に触れていくオフホワイトさがありながらも劇中の果てしなくお洒落で古き良き雰囲気に心地よく!
チャンドラーと切り離せば普通
私のイメージのマーロウはあんな感じではない。
小説(読んでない)がダメダメなのかもしれないし、リーアム・ニーソンも違う。
チャンドラーと関係ないサスペンスとしてみれば並の出来の映画かな。
モヤる〜
2023年劇場鑑賞200本目。
フィリップ・マーロウがハードボイルドの代名詞なのは知っていましたが、どういう感じなのかは知らず。この作品の直前にロング・グッドバイを観たので予習はできました。
いや、さっきのほうがまだ正義みたいなのあったな!
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、最初は依頼人の頼みを意地でも叶えるプロとしてのプライドみたいな感じかと思っていましたが、段々スッキリしない展開に・・・。こういうラストがかっこいいみたいな意見もあるのかもですが、自分は好きじゃないですね。
原作は知りませんがリーアム・ニーソンが演じることでデカいデカイ言われていたのがちょっとおかしかったです。ロング・グッドバイにはそういう表現なかったので。
でもリーアム・ニーソン191センチで、自分も190あるので、海外でも自分デカいって言われるんですかね。海外だとこれくらいの身長珍しくないと思っていたのですが・・・。
何もかも中途半端に感じた
1939年、アメリカ・ロサンゼルスの探偵フィリップ・マーロウ(リーアム・ニーソン)の事務所をブロンドの美女クレア(ダイアン・クルーガー)が訪ねてきた。突然姿を消した元愛人を探してほしい、という依頼で、引き受けたマーロウだったが、映画業界で働いていたその男はひき逃げ事故で殺されていた。調査を進めるにつれ映画業界・ハリウッドの闇が深まっていった。マーロウが辿り着いた真実とは・・・てな話。
ニーソンなのでアクションを頑張ってるのかと思えばそうではなく、探偵といっても素晴らしい推理をし犯人を追い詰める、というわけでもなく、依頼人が絶世の美女かと言えば、そうでもなく(個人的な意見です)、特にワクワクもドキドキもせず、全てが中途半端に感じた。
しかし、尊敬するレビューアーのみなさまが書かれているのを拝読すると、やはり自分の教養の無さによるものかもしれないとも思ってしまいます。
なので、普通の3ということでの評価としておきます。
この作品を面白いと感じるようになりたい。
渋みと古典を楽しむ
古き良き探偵小説の定番要素が詰まっている一本だった。現代的に翻案することを排しているので、タイトルを見て探偵映画として謎解きを期待する人や古い推理小説の様式を知らない人には小さな話に見えてしまいそうな点が心配になるくらいである。
なかなか全てを語らない依頼人、有能であるが故に水面下で関係者たちに奪い合われる探偵、酸いも甘いも噛み分けざるを得ない警察…。伏せたカードの読み合いにも似た駆け引きが続くストーリーに、物静かでありながらも抜かりないリーアム・ニーソンの佇まいがマッチしていた。
エンドクレジットを見てロケ地に驚いた。当時のロサンゼルスのざらついた空気や街並みは現代のバルセロナのとある一画に近いらしい。意外なロケ地の他、夜のシーンで室内灯に使われる電球色よりも黄色い独特の照明の色にも趣やこだわりを感じた。レトロ感だけでなく、その色が作る深い影が曲者たちの表情を際立たせていた。
百戦錬磨のテクニックで戦うリーアムも良いが、渋みのある佇まいで重く画面を引き締めるリーアムも良い。
目にも鮮やかなヒーローや多種多様な個性を謳う映画が軒を連ねる中、雑踏の中を無言で行き来する男の背中を追う時間も悪くないと思える作品だった。
オリジナルへの思い
2022年。ニール・ジョーダン監督。「ロング・グットバイ」の続編としてチャンドラーではない作者が書いた原作があるらしい。チャンドラー作品のひねりの利いた言い回しを映像化するのは今作に限らず難しいうえに、むしろ、続編としての原作がそうなのか、模倣やパロディを意識しすぎて鼻につく感じ。母の模倣としての娘とか、チャンドラーが作り上げたマーロウ像や作品内容への自己言及とか(自己じゃないか)。それが積極的にシミュラークルと戯れるのではなく、オリジナルを求めるコピーの卑屈な態度で描かれているように思えてならない。
なによりも、マーロウなら一度徹底的に叩きのめされて半死半生状態となるところを救われ、そこから復活するのが十八番であり、それこそハードボイルドの証のはずだが、今のリーアム・ニーソンをそれを求めるのか酷なのか。もうひとつ、美しい美女の誘惑に抵抗するマーロウというのも得意なのだが、抵抗が抵抗となるためには、誘惑がひときわ際立っていなければならない。ダイアン・クルーガーには荷が重かったか。
男はタフでなければ生きていけない。野生の証明!
ニーアムリーソンなので観なあかん、と。
ストーリー自体は強い印象はなく派手さはないが重くじっくりくる物語。
ポリコレ、LGなんとかがなく悪くはなかった。
ダイアンクルーガーとジェシカラングの区別がつかなかったので
アタマが混乱した(ジジイかよ?ジジイです)のは許して。
にしても表題なんかは結構イイセリフと思ってんだけど
この九留ったご時世では使ったらアカンのですかね?
それとポリコレ、LGなんとかを出さずに演出だけで良質な作品を
作ろうとするなら50年ぐらい前に遡った時代しか描けないのでしょうね。
60点
TOHOシネマズなんば 20230705
別館場所わからんで~!
紛れもなく傑作だわ 愛すべき探偵 マーロウ
またしても私事、40年以上前の話で恐縮なのですが、大学受験が終わってまずやりたかったのは、床が凹むほど山積みに溜め込んだ探偵小説と冒険小説を読むことだった。
ハードボイルドの源流 ハメット、チャンドラーをまず最初に手に取ったのを鮮明に覚えているよ
この映画を観ている最中、まるで憧れて想像した舞台を夢の中で眺めている心地、話が進むにつれて己が人生で学んだり関わって得て来た歴史や風俗などの知識の答え合わせをしてる気分も味わいながら痺れながら堪能した🫶
最後の台詞のトミーガンなんて思い入れが無い人にはただの歩兵機関銃の意味でしかないけど僕の心にはプスリプスリと刺さっては溶ける🫠思い出万華鏡でした♪
この映画、だれにでも薦めはしない、これは会員制な作品だから ただし入会資格は自分で決めるんにゃ ハードボイルドだど☺️
ハリウッド・アンダーグラウンド&ニコ
リーアム・ニーソン初見はオスカー・シンドラー役だったけど、今やすっかりアクション映画のイメージが定着してしまった。今回は珍しく渋いハードボイルドな方向で行くのかと思ったら、途中からまたぞろ荒っぽい展開になる。プロットには特に新味もなく、しかも明らかに触法行為なのに笑って見逃したりするのも解せない。マーロウ物のスピンオフは何作かあるようだが、この原作の評価はどうなのだろうか。
フィリップ・マーロウは原作では40代という設定らしいが、リーアム・ニーソンは1952年生まれというからもう70代。マーロウを演じた他の役者では、エリオット・グールドが35歳、ハンフリー・ボガートが46歳、ロバート・ミッチャムが58歳で、ニーソンが最高齢だ。チャンドラーの熱心な読者というわけでもないが、さすがにマーロウにしては枯れすぎでロマンチシズムの香りがしない。
ダイアン・クルーガーも悪くはないけど、マーロウ物の悪女役ではシャーロット・ランプリングにとどめを刺す。
ハードボイルド探偵物語
渋いリーアムニーソンを堪能できる、THE探偵映画。
良くも悪くも既視感に溢れていて、新鮮さや意外性はゼロ。正直ストーリーの面白みは感じられなかった…。
でも全体通して滲み出るリーアムニーソンのいい具合の枯れ方が良い味出してて最後まで観れました。
俳優頼みの雰囲気映画だな〜。笑
ビックリするほど濃いの
行方不明となった愛人を探して欲しいとの依頼を受けた探偵マーロウ。しかしその男は既に死んでいるとかいないとか…。怪しい人物だらけの中、欲と陰謀にまみれた謎に迫るミステリー作品。
ゆったりとしたミステリー作品かと思ったら、意外と激しくドンパチやりますね。。
内容自体は、胡散臭い奴らに囲まれながら真実を探っていく…といったワタクシ好みのものではあるが、如何せん地味ぃ〜な展開が続くのと、言葉の比喩や皮肉が多すぎて脳足りんのワタクシには理解が及ばず…(笑)
話自体は恐らくシンプルなんですけどね。
後半になっていけば、成程、皆の利害関係や何故此奴がこんな行動をするのか、どんどん腑に落ちて痛快だが、やっぱりちょっと地味?
そして状況が状況とは言え、何故そいつと共闘する気になったのか…?
終わり方も王道とも言えるような、驚きの展開とも言えるような…スッキリするかどうかも観る人によるかな。
ツッコミどころも無くはないものの、話のスジや皆の動機はしっかり通っている気はするし、中々面白い作品だった。
静かなるニーソンおじちゃん
こんなの待ってた!本物は無駄に動かなくても良い渋味がにじみ出ている。シリーズ化しても良いんじゃないか。会話もとてもお洒落で謎めいていたけど、それを解釈していくのが謎解きだな、と。
マーロウと言えば「相棒」のズッコケ(ハゲ)おじさんだったが、これからはしっかりとリーアム・ニーソンおじちゃんで刻んでおこう。
リーアムさんマニアとして鑑賞
映画作品としては中の下。結末にモヤモヤを残し、サスペンスとしての深みもなし。
で、気づいちゃってしまいましたが、リーアム・ニーソンは何やってもリーアム・ニーソンだなあ、と。
キムタクや藤原竜也の完成形かもしらん。
知らんけど。
ご縁があって鑑賞
「キャヴェンディッシュ」と「ニコアンダーソン」、
この響きが耳に残る作品でした。(深い意味は全くありませんw)
時間が合ったので観ました。
リーアムニーソンが弱いわけないけどリーアムニーソンじゃなきゃなんでこのキャラで通用するのかちょっと理解できなかったかなあ。
雰囲気…である。
フィリップ・マーロウなのに、チャンドラーの小説が原作ではない。
しかも、時代設定を戦前(アメリカ参戦直前)の1939年に変更している。
なぜこの小説をこのタイトルで映画化したのだろう…。
ニール・ジョーダンのスタイリッシュな演出に粋な音楽が重なって、フィルムノワールの雰囲気を滲ませているのが堪らなく良い。
リーアム兄さん(爺さんか)の映画100本目だそうな。
少々年を取りすぎている感じはするが、背が高く格闘に強いマーロウのイメージには近いかもしれない(ボギーよりは…)。
…と、言うほど私はフィリップ・マーロウに詳しくない。
チャンドラーの小説は中・高校生の頃に2〜3冊読んだが、ほとんど内容を覚えていない。創元推理文庫やハヤカワミステリ文庫を何でもいいから読み漁っていた頃だ。ハードボイルドの文体と比喩だらけの台詞は、頭脳の弱い自分にはかなり辛かったと記憶している。
この映画を観て、やはり凝った台詞の意味を読み取ることがでかなかった。
40年以上経っても成長していない自分が情けない。
リーアム兄さんとダイアン・クルーガーの共演といえば『アンノウン』という傑作サスペンスを思い出す。リーアム兄さんのサスペンスアクションでは一番好きな作品だ。
このダイアン・クルーガーがマーロウを危険な事件に巻き込む謎の女を演じている。
そして、クルーガーの母親でもあるもう一人の謎の女がジェシカ・ラング。
この二人、本当の母娘のようにどこか似た感じがする。
ハードボイルド小説の探偵なので、推理を巡らして語るのではなく、自ら渦に飛び込んで真相を引っ張り出すのがマーロウなのだろう。
怪しい雰囲気に満ちた石造りの街に、黒光りするクラシックカーが映える。
画がカッコいい映画だ。…が、そこまでかな。やや残念。
露骨な尾行もなんのその。決して気づかれちゃあいないさ。
依頼人の色仕掛けにも耐えてみせたぜ。ちょっと勿体なかったがな。
後ろから殴られるなんて、俺もヤキが回ったか。
おら、ハードボイルドだど!(by内藤陳)
蛇足〜
マーロウは車で行った先から別の手段で(拉致されたりして)移動しても、またその車に乗っていたように見える。
後で車を取りに戻っているのか、あるいは何台も持っていたのだろうか。
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