時代革命

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時代革命

解説

2019年に香港で起きた民主化デモの様子を捉えたドキュメンタリー。

2019年、中国当局の締め付けによって自由が失われゆく香港で、民主化を求める大規模デモが起きた。発端となったのは、犯罪容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例改正案」が立法会に提出されたことで、参加者たちは同案の完全撤回や普通選挙の導入などを5大要求として掲げ、6月16日には香港の人口の約3割を占める約200万人にまで参加者数が膨れ上がったという。

警察との衝突が激しさを増していく最前線の様子を中心に、リーダー不在ながらもSNSを駆使して機動的に統制されていた実態や、立法会、地下鉄駅、香港中文大学、香港理工大学など各地のデモの様子を約180日間にわたって記録し、大きな運動のうねりを多面的に描き出す。

2021年製作/158分/G/香港
原題:時代革命 Revolution of Our Times
配給:太秦
劇場公開日:2022年8月13日

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(C)Haven Productions Ltd.

映画レビュー

3.5香港デモの最前線の記録

2022年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2019年の香港デモの最前線をカメラで収めた作品。あの時、何が起きていたのかを知る上で貴重な映像が満載だ。
デモ側へのシンパシーを持って撮影されている作品で、デモがどのようなプロセスを経て敗北に終わったのかを克明に記録している。
200万人が集まった(実際にはそこまで集まっていないと思うが)時点では、デモ参加者には希望が見られる。しかし、警官の横暴が激しくなり、白いシャツを着たマフィアたちが市民に暴行を加えるようになってからは絶望まっしぐら。このデモは、そもそもは逃亡犯条例の撤回を目標に掲げていたが、途中からは向かってくる警官にひと泡吹かせることへと目標が後退しているようにも見える。
途中から明らかに勝ち目がなくなっているが、勇武派は大学に立てこもり最後まで抵抗を試みる。残るのは悲壮感だ。
デモが終わっても若者はまだ諦めていないという姿勢を見せて、なんとか前向きに映画を終えようという努力が見える。その努力自体にも悲壮感が宿っているように感じられる。巨大権力が本気で牙を向いた時、市民にできることは何かを真剣に考えるためにも本作は観ておいたほうがいい。

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杉本穂高

3.0この映画を作ったことは賞賛に値する

2022年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

描かれていることは賛同できるものではないが、この映画を作ったことは賞賛に値します。

若者による抗議活動は、結局、社会の共感を得ることはできず、過激化して鎮圧されて沈静化するといった、過去、日本でもあったようなことではあるが、いろいろと映像記録で残っているのはさすがに時代の違いを感じます。

この先もこのような動乱がまた繰り返され、たぶん、最後には中国共産党政府が打倒されて、自由と民主主義が香港に戻ると思いますが、このときに改めてこの映画を見たいと思います。

減点対象:後半は悠長で長すぎ、中文大学と理工大学での衝突は監督としては一番描きたかったのだろうけど、もう少しまとめても良かったのでは。最後に子供を使っているけれど、政治映画にあれはいけない。

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PAK UNTIK

4.0わざわざユーロスペースまで行かないと見られないので 『ブルーアイラ...

2022年8月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

わざわざユーロスペースまで行かないと見られないので

『ブルーアイランド見たから(これは見なくて)いいかな』って思ってました。

タイミングよく渋谷で時間があまったので見ましたが、

ブルーアイランドの何倍も心にきました。

オープニングでタイトルの字が出た時は

既に泣いてました。

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jung

3.5世界は傍観するのみ。中国共産党どうこうだけでは済まないということだ。

2022年8月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

もとはと言えば、日本を押さえ込んで、中国をその対抗馬としようとしたのは誰なのか?
グローバリズムの名のもと、中国に投資し、世界の工場としたのは誰なのか?
日本の中国へのODAとは何だったのか?
ウイグルやチベットの問題を見て見ぬふりをしているのは誰なのか?
中国共産党が膨張し、香港から台湾、そして日本へと飛び火しようとしている。
いくらデモをしても、火炎瓶で抵抗しても、勝ち目のない戦いではある。
天安門事件では、人民解放軍の戦車が学生達を虫けらのように踏み潰した。
香港では国際世論を気にしてなのか、軍隊を使わず、催涙弾やゴム弾のみでデモ隊を鎮圧している。
香港は中国の国内問題であるが、台湾は国外の問題になる。かつて、台湾が中国の領土だったことは一度もない。
この一線を越えると、日本は他人事ではなくなる。
カメラが映し出すのは、香港の混乱だ。中国共産党がなぜ他国の報道を許すのかはよくわからないが、現在の中国の国力を増強しているのが、他国の資本であることを考えると、やはり国際世論を刺激せず、経済成長を持続させたいといことなのだろう。
世界は正義よりも利益を優先させている。
日本も例外ではない。
しかし、その利益が自国を滅ぼすかもしれない。もう、その猶予はなくなっている。
食料やエネルギーなど問題は出てくると思うが、この映画の中の世界が他人事ではないということを、考えておかなければならない時がきているということになるだろう。

#141

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caduceus
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