劇場公開日 2022年8月13日

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「世界は傍観するのみ。中国共産党どうこうだけでは済まないということだ。」時代革命 caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5世界は傍観するのみ。中国共産党どうこうだけでは済まないということだ。

2022年8月27日
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鑑賞方法:映画館

もとはと言えば、日本を押さえ込んで、中国をその対抗馬としようとしたのは誰なのか?
グローバリズムの名のもと、中国に投資し、世界の工場としたのは誰なのか?
日本の中国へのODAとは何だったのか?
ウイグルやチベットの問題を見て見ぬふりをしているのは誰なのか?
中国共産党が膨張し、香港から台湾、そして日本へと飛び火しようとしている。
いくらデモをしても、火炎瓶で抵抗しても、勝ち目のない戦いではある。
天安門事件では、人民解放軍の戦車が学生達を虫けらのように踏み潰した。
香港では国際世論を気にしてなのか、軍隊を使わず、催涙弾やゴム弾のみでデモ隊を鎮圧している。
香港は中国の国内問題であるが、台湾は国外の問題になる。かつて、台湾が中国の領土だったことは一度もない。
この一線を越えると、日本は他人事ではなくなる。
カメラが映し出すのは、香港の混乱だ。中国共産党がなぜ他国の報道を許すのかはよくわからないが、現在の中国の国力を増強しているのが、他国の資本であることを考えると、やはり国際世論を刺激せず、経済成長を持続させたいといことなのだろう。
世界は正義よりも利益を優先させている。
日本も例外ではない。
しかし、その利益が自国を滅ぼすかもしれない。もう、その猶予はなくなっている。
食料やエネルギーなど問題は出てくると思うが、この映画の中の世界が他人事ではないということを、考えておかなければならない時がきているということになるだろう。

#141

caduceus