X エックスのレビュー・感想・評価
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想像の斜め上を行くサプライズ
1970年代頃のB級臭満載ホラー。
タランティーノの作品でも
グラインドハウスをオマージュした
デス・プルーフが大好きなので
本作も期待値高めで劇場へ。
死亡フラグを両手に抱えた
いかにもなポルノ映画の撮影クルー。
農場の老夫婦から借りた
宿泊場所で起こる惨劇とは⁉︎
中盤辺りまでかなり緩めの展開で
この脚本の薄さも敢えて?
と若干不信感を抱き始めた頃…
後半尻上がりに爆走する残酷展開。
焦らしたり手に汗握るみたいな緊張感は薄めで
淡白な演出が目立ちましたが想像の斜め上を行く
サプライズがあったのでお腹は満たされました。
動機や編集が秀逸
2022年劇場鑑賞158本目。
ポルノ映画を撮影するために農場の離れを借りた男女6人が、その家主の老夫婦(大体おばあちゃんの方)に襲われる話。
ただの老人であり、どこぞの盲目だけど的確に殺しに来る老人と違い、うまいこと不意をついて殺していくので「抵抗したら勝てるんじゃない?」という疑問を挟めないようになっています。
動機がまた今までのホラーにはあまりない理由で斬新でしたが、殺害シーンも油断してたら急にくる感じで、その油断してら急にくる、というのも今までのホラー映画だと「今油断させていますのでしばらくお待ちください」みたいなのかホラー見慣れているとわかってしまうのですが、そこを完全に外してきたシーンがあってめっちゃビビりました。全部ではないですが・・・。
池の上からのショットとかも良かったですね。
エンドロールで殺人鬼役のキャストを観たときが一番驚きましたけどね。
モチベーションは若さへの羨望?…だけじゃないよね?
説明不足。何やら歪んだ背景がありそうなのに、そこは匂わせただけで、いきなり人が死にます。M体質な私がホラーで重視するのは、誰か1人が死ぬまでの「焦らしの時間」なので、何の理由付けもなく死んでしまったあの展開は残念でした。1人死んで弾みがついてしまえば、後はバタバタ殺されて行くのを眺めていくだけ、しかもこれではキラーはただの胸糞でしかないので、後半は何かちょっと引いた目線で鑑賞していました。…でもこれ、続編あるの?!そこも最後匂わせて終わります。とりあえず星3つとしましたが、それまで評価は保留という事で。とにかくエンドロールが終わっても暫く席を立たない事をお勧めします(笑)
哀しいホラー
なんとも哀しいホラー。
動機がね、哀しいよね…
演出自体はスタンダードな気がするんだけど、男どもはみんなあっさりヤられるのも良い。
お祖母ちゃんの特殊メイクは良かったけれど、あれだけ寄ってじっくり撮られると厳しくなってくるな…
奇をてらわない真面目なホラー映画
最近見ていたホラー映画がコメディ要素が強かったり、これまでのホラーに追加である設定を加えてみました的なのが多かったので、この映画もあらすじを見たとき同じように奇をてらった作品なのかと思っていた分期待を裏切られてよかった。
個人的に期待を裏切る展開の映画は得てして評価も高くなります。
あと、ちゃんとゴア描写と老夫婦の不気味さを演出できているのがホラー映画としての質を高めているなと。轢かれた牛だけでわからされました。
使い古された定番のホラー設定なんですが、コメディ要素はなく(笑えるところはある)普通に怖い。
これまでホラー映画をいくつも見ているのである程度展開の予測が立つんですが、上で言った演出ができているから予測が当たった外れただけで終わらせないのがいい。
微妙なところを挙げるとするならばことが起こるまでは結構時間があることだけど、音楽の使い方もよくてあまり退屈には感じなかったです。
エンドクレジットの途中で退席する不届き者がそこそこいて、最後そんな奴らに勝った気がして幸福感も得られました。この映画を作った方の意図は別にあるのかもしれませんが、ありがとうございます!
そうきたかー!
賛否分かれるホラー映画ですが個人的には良かったですね。
前半はかなり裸祭りですね、子供には良くない映像たっぷり。ですがちゃんと不気味さとこれから起こるだろう惨劇を匂わせてくれている、素晴らしい。
後半はもうそれはそれは見事な惨劇でした、老夫婦の不気味さも半端ないです、特に老婆はヤバいですね、ヴィジットという映画の老婆と被りましたね、怖かったです。老婆のやってることめちゃくちゃなんですが、本質を辿るとちょっと切ないですね、幾つになっても女でありたいんですよね、、、。
えじき形式映画を知的におしゃれにリメイクした感じ
面白かった。怖かった。洒落てた。
「いけにえ」形式のオーソドックスな設定にポルノ撮影隊をクロスさせて(わざわざ70年代=70年代ファッションandテイストというのが洒落てる訳です。エンドロールも、その後の細工も一貫してる)どういった新しさが加わるか、な訳だけど、基本はオーソドックスの殺戮。但し、怪しい婆さんが思いの外ハッスルする。
予告編見てる限り、この農場夫婦にどんな特殊設定が、と思っていると、さすがポルノ撮影隊がえじきなだけあって、まさかの老廃の色魔、肉体的に滅びた後の色魔だった。ルックはスペースバンパイアの吸い取られた後の、みたいな婆さんがゆらゆら現れるのが笑えもし、かつまたおぞましい。
かつて餌食になったであろうヒッピーや、そして時代の先端をゆくかのようなこの女性陣の更に先をゆく本物のミセスフリーダム、みたいなのに次々に殺されるという悪夢。そしてそのおぞましさのピークとして醜悪な殺人鬼のセックスの下敷き、というかなりのエグさ(笑える)。ある意味ロジカルで丹精な演出(地面に釘を見た時には吹き出しそうになったけど)。音の付け方はかなりのオマージュ的な音付けだけどもそれが本当にいい怖さを演出していた。
タイトルにもなっている「X FACTOR」とは何だったのか?
典型的な「田舎ホラー」だが、欲求不満のお婆さんと偏屈なお爺さんが、間抜けな若者たちを殺しまくるだけで、何の「ひねり」もサプライズもないのは、どうしたことか?
そもそも、ヨボヨボの老人たちが殺人鬼では、サスペンスとしてのハラハラドキドキも感じられないし、かといって、心に響くエピソードや台詞があるわけでもない。「これはコメディーなんだ」と割り切ろうとしても、見たくもない老人同士のセックス・シーンを見せられて、笑うに笑えない。
いったい、何がしたくて、何を伝えたいのか?製作者の意図が、まったく分からない。そんな思いでエンドクレジットを眺めていたら、いきなり次回作の予告編が始まるが、もしかしたら、そこで、驚くべき事実が明らかになるのだろうか?そうとでも考えないと、何を見てしまったんだと、やりきれない気持ちになる映画だった。
失われてゆく若さとアメリカン・ドリーム…私らしくない人生は受け入れない"聖なる介入"
羨望と嫉妬の眼差し --- 選曲も歌詞込みでいい!Act Naturally、フリートウッド・マックのLandslide(名曲!)に、ブルー・オイスター・カルトの(Don't Fear) The Reaper(名曲!)、そして絶対的にノれるBad Case of Loving Youである。
エクストリームなXファクター(特別な才能/未知の要因) ---『悪魔のいけにえ』はじめ70年代ホラー、グラインドハウスの再来復活。そして、それらに象徴されるアメリカの田舎とヤバい家族/夫婦!ファイナルガールとなる主人公マキシーンのヤク中描写はヒッピー的時代背景/世相も踏まえてのことだろうか?それとも、そう言うには劇中の時代設定は少し遅いだろうか…ともあれそうした面が本作では最後まで解決していなかったのも印象的だったかも。テレビに映る教祖様に親との問題も次回作以降に残して。
今をときめくA24初の3部作となることが既に発表されている --- とは言ってもやっぱり監督/脚本/製作を務めるタイ・ウェストの功績である --- 本作は、エンジンこそかかるのに時間がかかるけど、それでもやっぱり魅力的な作品だ。印象的なシーンも多く、この血祭りを堪能した。『Pearl パール』早く見たい!楽しみ。
勝手に関連作『フィアーストリート』
「あんたの今が不幸なのはあんたのせいよ!」って結構刺さるかも。
予告ティーザーからイメージできる展開通りで、意外性というと殺人の動機ぐらいだった。
作品のこだわりの一つである「70年代」の雰囲気はタイトルフォント、音楽、衣装と凝った演出でうまく表現。
ジャクソンというベタな名前の黒人役の男優が「燃えよドラゴン」に出てくるような典型的なアフロ(すこし小さめだけど)で細マッチョだったのはツボだった。(逆光でブラブラw)
逆にこだわりではない?特殊メイクは少し残念で老夫婦はドッキリのだまし役のようなチープさで暗闇を上手く使いごまかしているかのよう。
主人公のミア・ゴスは顔じゅうそばかすだらけの特殊メイクを施し、ドラッグを常用させ、敢えて美しいだけでなく醜い部分も撮ることでもう一つのこだわりである「不快感」を煽ると言うのは狙いなのだろうが、「老い」や「老人の性」についても同じく醜悪に撮っていることを手放しで面白いと感じられなかった自分は年を取り過ぎたのかな・・・。
どうした自分⁉️
人生に無駄な経験なんてないんだ。
表現自体はさまざまですが、青春ドラマやヒューマンドラマなどで、よくこんなことを聞きます。
だから、この映画だってきっと何か、自分にとって糧になるものがあるに違いない。
オマケ映像は望外に楽しかったですしね。
とレビュー書こうとしたら、なんとまあ、多くの方からの高評価にビックリ❗️
どうした自分?
何かあったのか?
きっとその時々の心持ちにより大きく反響が分かれる映画。ということはそれだけインパクトのある映画であることは確かだと思います。
ヨボヨボなのに
103本目。
繋ぎ方が面白かったし、サービスありではあるけれど、中々事が起こらない。
集中力切れて軽く寝落ちしたけど、もう後から起こる事が自分の中では予定調和でシラケ気味。
まあアレだけは意外だったけど、あんなヨボヨボで?とは思うけど、思っちゃいけないんだろう。
懐かしさと現代感が出ている良質ホラー
1970年代以降のホラー映画に、現代風のテイストが出ている作品でした。
目的地の前にガソリンスタンドに寄ったり、
自分だけ逃げようとする人が現れたり、
人の話を聞かず行ってしまう人がいたり、
昔ながらのありがちな展開を起こしつつ、
カメラワークや音楽のセンス、
小さく張りまくっていた伏線を後半で回収しまくる物語構成、だけど内容は難しくなく、見やすい。
エログロホラーでありながら、とても上品な出来になっております。
かなりエロ要素高め、
グロ要素思ったより控えめです。
意外と笑えるシーンも。
ホラー映画好きにはたまらないと思います。
続編も期待します!
(エンドロール後に、続編の映像が流れます!)
なかなかいい!
さすがA24ただのホラーではありません。お洒落でいい感じの音楽に、70年代オマージュのカメラワークに編集で最近にはない作品に昇華されてます。
ホラー映画にはコメディ要素が重要、てかコメディ映画でもいいんじゃないかこれw
エロくてグロくてドキドキした
1979年のテキサスで、そばかす女優のマキシーンと恋人兼プロデューサーのウェイン、ブロンド女優のボビー・リンとベトナム帰還兵で黒人俳優のジャクソン、自主映画監督のRJとその恋人で録音担当のロレインの6人の男女は、新作映画「農場の娘たち」を撮影するために借りた農場を訪れた。6人を迎え入れた老人ハワードは、宿泊場所となる納屋へ彼らを案内した。ハワードは心臓が悪く、老婆となった妻を抱けないため、老婆は狂って次々と・・・てな怖〜い話。
カメラの切り替えやアングルが独特で面白かった。
最初のシーンも4x3くらいの画面で始まり、徐々に横長になるとパトカーが映るという演出も良かったし、これがどう伏線回収されるのか興味持てた。
なんと言っても老婆パール役の女優???の怪演が光ってた。まさか老人と老婆のセックスにボカシが入るとは、と驚いたシーンも有った。
エンドロール中の曲がなぜか明るくて面白かった。
マキシーン役のミア・ゴスとボビー役のブリタニー・スノウのセックスシーントップレスで頑張ってた。
エロくて、グロくて、いつ襲われるかとドキドキした面白い作品でした。
真夏のホラー
正統派アメリカン・ホラー
の様相を見せつつ、いろいろと「あっちとこっち」(生と性vs死と老い とかね)を
表しながらも、鏡の様な写しも醸し出してくれる面白さ
意外と深い…
牛乳バックのミッシングインフォってあんな昔からあったんだー
これって3部作なんだってね
パールおばあちゃんの若い頃の前哨譚が楽しみ
A24 やはり恐るべし面白さ!
乙女として、殺人鬼として生涯現役
もうこの監督エグい。エロで気持ちを弛緩させた後は、とことんまで観客を追い込んでくる。しかも、これから起きる事を想像させて、ジワジワくるから肩の力を抜くことができない。変な汗もいっぱい出たところでエンディング。メンタルの鎧は、粉々になっておりました。
最初の方で、ワニが迫ってくるシーンがあるんだけど、このシーンで「X」ワールドに引きずり込まれる。
水面から顔を覗かせるワニ。ホラーでワニが登場すれば、もう答えは一つしかない。
来るよ来るよ、ジワジワ来る。狙われている本人は気がついていないけど、見ているこっちの心臓はバクバクする。
あー、来ちゃう来ちゃう。ドローンを使った上空からのショットが、物理的に絶対絶命な距離である事を教えてくれる。もう見ていられない。どうなっちゃうのこれ。
最高齢殺人鬼と謳っているジジイとババア。ヨタヨタとしか歩けないのに、殺しのバリエーションはやたらと多い。心臓が弱いっていうのは、フェイクじゃねーの。一体、いつから殺人を重ねているんだろうね。
『哭悲』がグロ界で名乗りを上げたと思ったら、『X』は老人界の殺人王として君臨する。今週は、ヘビー級の作品を堪能できて幸せ。
生涯現役には、こだわらないでおこう。そう思わせる逸品でございました。
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