フィールズ・グッド・マン

劇場公開日:

フィールズ・グッド・マン

解説

アメリカのアンダーグラウンドコミック界の人気アーティスト、マット・フューリーが生み出したキャラクターがたどることとなった数奇な運命と現在のアメリカ社会を、アニメーションを織り交ぜて描いたドキュメンタリー。カルト的な人気を博したマット・フューリーの漫画「Boy’s Club」。主人公ペペが放った「feels good man(気持ちいいぜ)」のセリフとともにネットミームとして改変されたペペが、マットの意思とは裏腹に掲示板やSNSで一人歩きしてしまう。2016年アメリカ大統領選時には、匿名掲示板でオルタナ右翼たちが人種差別的なイメージとともにペペを拡散し、ADL(名誉毀損防止同盟)からヘイトシンボルとして認定。さらにペペの乱用は加速し、トランプ大統領の誕生に一役買うまでになってしまう。この事態にマットはペペのイメージ奪還に乗り出す。

2020年製作/94分/G/アメリカ
原題:Feels Good Man
配給:東風、gnome
劇場公開日:2021年3月12日

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(C)2020 Feels Good Man Film LLC

映画レビュー

3.5カエルのPEPEに降りかかった苦悩と一筋の光。

2021年3月31日
PCから投稿
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牛津厚信

3.5A Humble Cartoonist's Work Hijacked by the Internet

2021年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

Just passing out of the insanity-inducing Donald Trump presidency, Feels Good Man has us look back at one of the phenomena that promoted his initial campaign's success. I had seen Pepe the Frog pop up on my social media many times, but I was always confused as to what it really was. This documentary should set the record straight. But maybe you want to catch a break from all the Trump talk first.

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Dan Knighton

4.0PEPEはペペと発音するのに、MEMEはミームと発音するんだね!

2021年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 4channelの存在も知らなかったし、アメリカのネット業界に興味津々となった。マット・フューリーが生み出したお気楽カエルの“ペペ”がやがてネット上で一人歩きをし、極悪なオルタナ右翼たちによってヘイトシンボルとして利用されてしまった。やがてそれはドナルド・トランプにまで・・・

 日本でもネトウヨが蔓延っていますが、この映画を見る限り、オルト・ライトと似たような存在だと考えれば、同じように引きこもりでニートなのだろう。ただし、アメリカはそこからネオナチやトランプ支持の過激な差別主義者も現れたことだし、日本はまだおとなしいのかもしれない。

 極悪イメージを払拭させるため、ついには使用停止訴訟も起こすマットだったが、ネットの個々の書き込みに対しては難しいのでしょう。コンピュータで数億のペペを抽出してましたけど、そのくらい大変な作業だ。そして、葬式まで出したのに右翼の使用は止まることを知らない。だけど、香港でのデモに使われたところで感動!やっぱり大勢の人に使われると効果絶大ですね。最後に日本人へのメッセージがあったりしたのですが、優しい気持ちにさせてくれました。

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kossy

4.0【“悲しみカエル”2016年の悪夢の米大統領選挙の前から起こっていた”模倣の負の連鎖”。悪意溢れるSNSに利用されたキャラクターや作者が経験した事を描く、恐ろしきポリティカルドキュメンタリー。】

2021年5月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

ー サブカル漫画の少しキッチュな主人公ペペは、お気楽なカエルであった。
 だが、劇中で発した一言”FEELS GOOD MAN”が、”ミーム”の対象にされ、作者のマット・フューリーの世界を飛び出し、世に不満を持つ一部の4チャネラーや、人種差別主義者、オルタナティブ右翼(オルト・ライト)、偽ニュースサイト運営者に、イメージを改悪されていく様や、果ては愚かしき米国前大統領の選挙の際に、利用され、ペペとマット・フューリーは、名誉棄損防止同盟から”ヘイトシンボル”として任命されてしまう・・。ー

■感想
・ペペを創作したマット・フューリーの初動対応の拙さが、歯がゆい。何で、早期に著作権違反として、無断使用した連中を告訴しなかったのか?
 彼もまさかあんなことになるとは、思っていなかっただからであろうが、SNSの”負の”拡散威力を目の当たりにし、背筋が寒くなる。

・そもそもミームという言葉自体が、劇中でも説明されていたように、リチャード・ドーキンス博士が遺伝子学の観点から提唱した用語であり、現在の言葉の使われ方も、本来の趣旨とはかけ離れている。

・劇中でも、屡登場する4チャネラーのミルズが、自宅の地下室で語った言葉。温和な表情だけに、逆に怖かった。あの引き籠りの男性は良く、出演を了承したなあ。流石に両親の顔にはモザイクがかかっていたが・・。

・仮想通貨にまで使用されていたとは・・。

・トランプの勝利は、プアホワイトや、国粋主義に染まった人々を巧みに誘導した結果だと思っていたが、今作で描かれた「インフォウォーズ」や、”オルト・ライト”も巻き込んでいたのか・・。
それにしても、ヒラリーがあのタイミングで、ペペ擁護のコメントを出していたとは・・。火に油を注ぐようなものだろう・・。

<結局、マット・フューリーは幼き頃から愛してきた、ペペを自ら葬り、ペペのキャラクター像を悪用した「インフォウォーズ」や、”オルト・ライト”に勝利するのだが・・。
 アンダーグラウンドに蔓延る、”模倣の負の連鎖”の実態に戦慄した作品。
香港では民主化運動のシンボルともなるラストに、少し救われた感があるが、あれも又”善意ある模倣である”と言う事を考えると・・。
 この国も、”悪意ある模倣”が起こりえる国であり、決して対象外ではない・・。>

<2021年5月30日 刈谷日劇にて鑑賞>

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NOBU
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